光と闇の慟哭。@舞姫
2007年6月30日 タカラヅカ 公演期間中はあまりに消耗が激しく、リアルタイムに感想を書くことが叶わなかった花組バウホール公演『舞姫』。
公演も終わったことだし、『あさきゆめみし』初日までまだ間があるし、ゆっくりちんたらうだうだと、語っていきましょう。や、『あさき』はチケ難民してますんで、初日観られるかどうかわかんないんですけどね。サバキありますように!!
さて。
まっつ以外の出演者について、ぜーんぜん語っていないよーな気がするんだが。
でもって今も、放っておくとえんえん「まっつまっつ!」と言うだけで終わってしまいそうなので、それは置いておいて、他の人の話。
主演、太田豊太郎@みわっち。
まず、単独初主演おめでとう、みわさん!!
これまで、『春風さん』とか『くらわんか』だとか、みわっちにはキツい演目での主演が続いていたので、はじめてニンに合った役と作品で主演だっつーことが、素直にウレシイです。
みわっちは「釣り」の人という認識(笑)で、彼の芝居についてなにか考えたことはほとんどなかったんだが、今回ふつーにうまい人だとわかってうれしいおどろき。
ふつーにうまいだけなら、ふつーに「芝居が出来る」だけなら、ソレだけで終わるんだけど、彼はかなりわたし好みの芝居をする人だった。
ギュンター@博多『マラケシュ』が当たり役だと思っているので、もともと「狂気」「毒」「黒」を得意とする人だとは思っていた。ムラと東宝で同じ役をやっていたらんとむさんが、健康的なお笑いの人「ギュン太」もしくは「源太(漢字が似合う……何故だ)」になっていたのに(ごめん、らんとむ)、みわさんは耽美の人ギュンターだったからなあ。
でも、あーゆーイッちゃった役ができるからといって、それだけではとくになにも思わなかったのよね。所詮イロモノじゃん、って。
それがこの『舞姫』で、正真正銘の白い役、端正な二枚目をを演じてくれて。
発散型の役ではなく、内側を充実させなければならない役をきちんとこなす様を見て「なんだ、ふつーに芝居できる人だったんだ!」と思った。
そして。
その、「正統派の白い役」「端正な二枚目」を、ただ「きれいなだけ」にせず、みわさんらしい「狂気」「毒」を入れて演じてくれたことに、ハートを鷲掴みされた。
景子先生は、アテ書きはしない人だと思っている。
『舞姫』はこのキャストだから成功したのであり、豊太郎にしろ相沢にしろ原よっしーにしろ、他の人で見たくない! てかエリスは絶対他の子じゃ無理だし! キャストがひとりでも変更されたらソレは『舞姫』ぢゃない! ってくらいに愛しているけれど、それとは別に、『舞姫』って、誰が演じても名作だよね? と思っている。
豊太郎に関しては、ある程度の男役スターなら誰でもハマる。誰でもステキ。
ぶっちゃけ、タニちゃんと壮くん以外の新公主演経験有りの研10以上キャリア有り男役なら、誰でもOKだと思う。相沢も同じ。
ただ、エリスだけはできる子が相当限られているってゆーか、景子せんせがアテ書きというか、「この子にやらせてみたい」と思ったのはののすみエリスのみで、他のキャストは順不同って感じじゃねーの?と思っている。
だもんで、終演後に『舞姫』の妄想キャスティングやって、「たか花で見たい」と結論が出、ツッコミ担当ドリーさんに「ソレって結局『ごはんが食べたい』っていうのと同じじゃん」とあきれられたりもしたさ。
いやあ、豊太郎@たかこ、エリス@花ちゃん、相沢@水しぇん、原@タニで『舞姫』やったら、すげーことになってたぞヲイ(笑)。
とまあ、「タカラヅカ」の白いごはん……もとい、タカラヅカらしさという点でスタンダードの美を誇ったたか花率いる宙組で見てみたいと思わせるくらいには、スタンダードに美しい作品である『舞姫』。
豊太郎は、みわっちの魅力を最大限に引き出す役ではない。
もちろん、「路線男役スター」としての魅力を引き出す役ではあるけれど、みわさん限定の魅力と豊太郎はまったく別物。
だから、アテ書きではない。
オギーの博多版ギュンターだとか、『TUXEDO JAZZ』の幻想の女こそがアテ書きだろう。
アテ書きじゃないから、誰でもできる……と言いつつも、豊太郎は、みわっちでなきゃ嫌だと思う、この矛盾(笑)。
そう思わせてくれることが、愛音羽麗という役者を「好き」だということなんだよな、と思う。
初日に観たときは、役としての端正さがほとんどだった。脚本通り、演出通りのスタンダードなかっこいい太田豊太郎だったんだろう。
それが、回数を重ねるにつれ、レールからはずれはじめる。
なにかが、にじみ出はじめる。
1幕最後の「愛している」と歌い出すあたりの狂気っぷりは、鳥肌もの。
みわっちキターーッ!
うわ、みわっちだ。この黒さ、この毒。「きれい」なだけに収まらないのがみわっちだ。
豊太郎としての「白さ」を壊すことなく、静かに狂っている。
誰がやってもかっこいい役、と言いつつ、ただの善良な白い二枚目なら、わたしはそれほど萌えなかったろう。や、わたし主役とか真ん中の人、そもそも好みじゃないから。
みわさんの持つアヴないところ、エキセントリックなところが垣間見える豊太郎だからこそ、こんなに萌えたんだと思う。
狂気を持つ男だとわかっているからこそ、2幕はじめの方の、ベッドの中でエリスを抱きながら遠くを見ている姿が胸苦しくなるほど切ないし、コワレそうなくらいやさしい瞳でエリスを包む姿に涙する。
甘いやさしさを裏切るほどの熱、強い抱擁。抱きしめているときに、なーんかいつも動いている指のやさしさとリアルなエロさ(笑)。
うおおお、みわっちトヨさん好きだ〜〜。
毒全開だとソレは「スター」として正しくないので、豊太郎をきちんと枠に収めて演じられる能力を見せつけてくれたことに感動。
こんなに「スター」な人だったんだなあ、みわさん。
軍服とフロックコート姿の美しいこと。
大きな瞳が印象的。
小柄だし、スタイルはそりゃめっちゃいいわけではないんが、そんなこと無問題。
エリス@ののすみともお似合いだー。ハァトがきゅんきゅん(笑)するカップルだわ。
この作品にフィナーレがないことは正しいことだと思う。
余韻を残したまま静かに終わるのが、ふさわしい。
ふさわしいんだが……。
これまた、相反するキモチがあるのだ。
フィナーレがなくてよかった、と思うことも本当。しかし。
フィナーレで「愛音羽麗全開!」で目線絨毯爆撃、ウインク、投げチュー大安売り! のみわっちも、見てみたかった。
トヨさんとのギャップに、憤死しますよ!!(笑)
や、フィナーレのみわさんこそがみわさんですから! いつもの愛音さんですから!
いやあ、マジ見たかったなー。
ダンスのほとんどない作品だから、フィナーレでは踊りまくってさー。
みわっちがキザりまくってクサ味放出して、「ザ・花組!」みたいなことやって……。
本編とあまりに別人のみわさんに度肝を抜かれた観客は、その横にいるまっつの本編との変わらなさ、に、さらに混乱するとゆーことで(笑)。
男たちの黒タキ群舞、そこに絡むロングドレスの娘たち……見たかったなー。鼻息荒く花組らしく、みんな客席アピりまくってさー。
ソレはソレで、絶対おもしろいと思うんだけどなー。
や、そう思わせてしまうみわさんのキャラクタに乾杯! ってことで。
公演も終わったことだし、『あさきゆめみし』初日までまだ間があるし、ゆっくりちんたらうだうだと、語っていきましょう。や、『あさき』はチケ難民してますんで、初日観られるかどうかわかんないんですけどね。サバキありますように!!
さて。
まっつ以外の出演者について、ぜーんぜん語っていないよーな気がするんだが。
でもって今も、放っておくとえんえん「まっつまっつ!」と言うだけで終わってしまいそうなので、それは置いておいて、他の人の話。
主演、太田豊太郎@みわっち。
まず、単独初主演おめでとう、みわさん!!
これまで、『春風さん』とか『くらわんか』だとか、みわっちにはキツい演目での主演が続いていたので、はじめてニンに合った役と作品で主演だっつーことが、素直にウレシイです。
みわっちは「釣り」の人という認識(笑)で、彼の芝居についてなにか考えたことはほとんどなかったんだが、今回ふつーにうまい人だとわかってうれしいおどろき。
ふつーにうまいだけなら、ふつーに「芝居が出来る」だけなら、ソレだけで終わるんだけど、彼はかなりわたし好みの芝居をする人だった。
ギュンター@博多『マラケシュ』が当たり役だと思っているので、もともと「狂気」「毒」「黒」を得意とする人だとは思っていた。ムラと東宝で同じ役をやっていたらんとむさんが、健康的なお笑いの人「ギュン太」もしくは「源太(漢字が似合う……何故だ)」になっていたのに(ごめん、らんとむ)、みわさんは耽美の人ギュンターだったからなあ。
でも、あーゆーイッちゃった役ができるからといって、それだけではとくになにも思わなかったのよね。所詮イロモノじゃん、って。
それがこの『舞姫』で、正真正銘の白い役、端正な二枚目をを演じてくれて。
発散型の役ではなく、内側を充実させなければならない役をきちんとこなす様を見て「なんだ、ふつーに芝居できる人だったんだ!」と思った。
そして。
その、「正統派の白い役」「端正な二枚目」を、ただ「きれいなだけ」にせず、みわさんらしい「狂気」「毒」を入れて演じてくれたことに、ハートを鷲掴みされた。
景子先生は、アテ書きはしない人だと思っている。
『舞姫』はこのキャストだから成功したのであり、豊太郎にしろ相沢にしろ原よっしーにしろ、他の人で見たくない! てかエリスは絶対他の子じゃ無理だし! キャストがひとりでも変更されたらソレは『舞姫』ぢゃない! ってくらいに愛しているけれど、それとは別に、『舞姫』って、誰が演じても名作だよね? と思っている。
豊太郎に関しては、ある程度の男役スターなら誰でもハマる。誰でもステキ。
ぶっちゃけ、タニちゃんと壮くん以外の新公主演経験有りの研10以上キャリア有り男役なら、誰でもOKだと思う。相沢も同じ。
ただ、エリスだけはできる子が相当限られているってゆーか、景子せんせがアテ書きというか、「この子にやらせてみたい」と思ったのはののすみエリスのみで、他のキャストは順不同って感じじゃねーの?と思っている。
だもんで、終演後に『舞姫』の妄想キャスティングやって、「たか花で見たい」と結論が出、ツッコミ担当ドリーさんに「ソレって結局『ごはんが食べたい』っていうのと同じじゃん」とあきれられたりもしたさ。
いやあ、豊太郎@たかこ、エリス@花ちゃん、相沢@水しぇん、原@タニで『舞姫』やったら、すげーことになってたぞヲイ(笑)。
とまあ、「タカラヅカ」の白いごはん……もとい、タカラヅカらしさという点でスタンダードの美を誇ったたか花率いる宙組で見てみたいと思わせるくらいには、スタンダードに美しい作品である『舞姫』。
豊太郎は、みわっちの魅力を最大限に引き出す役ではない。
もちろん、「路線男役スター」としての魅力を引き出す役ではあるけれど、みわさん限定の魅力と豊太郎はまったく別物。
だから、アテ書きではない。
オギーの博多版ギュンターだとか、『TUXEDO JAZZ』の幻想の女こそがアテ書きだろう。
アテ書きじゃないから、誰でもできる……と言いつつも、豊太郎は、みわっちでなきゃ嫌だと思う、この矛盾(笑)。
そう思わせてくれることが、愛音羽麗という役者を「好き」だということなんだよな、と思う。
初日に観たときは、役としての端正さがほとんどだった。脚本通り、演出通りのスタンダードなかっこいい太田豊太郎だったんだろう。
それが、回数を重ねるにつれ、レールからはずれはじめる。
なにかが、にじみ出はじめる。
1幕最後の「愛している」と歌い出すあたりの狂気っぷりは、鳥肌もの。
みわっちキターーッ!
うわ、みわっちだ。この黒さ、この毒。「きれい」なだけに収まらないのがみわっちだ。
豊太郎としての「白さ」を壊すことなく、静かに狂っている。
誰がやってもかっこいい役、と言いつつ、ただの善良な白い二枚目なら、わたしはそれほど萌えなかったろう。や、わたし主役とか真ん中の人、そもそも好みじゃないから。
みわさんの持つアヴないところ、エキセントリックなところが垣間見える豊太郎だからこそ、こんなに萌えたんだと思う。
狂気を持つ男だとわかっているからこそ、2幕はじめの方の、ベッドの中でエリスを抱きながら遠くを見ている姿が胸苦しくなるほど切ないし、コワレそうなくらいやさしい瞳でエリスを包む姿に涙する。
甘いやさしさを裏切るほどの熱、強い抱擁。抱きしめているときに、なーんかいつも動いている指のやさしさとリアルなエロさ(笑)。
うおおお、みわっちトヨさん好きだ〜〜。
毒全開だとソレは「スター」として正しくないので、豊太郎をきちんと枠に収めて演じられる能力を見せつけてくれたことに感動。
こんなに「スター」な人だったんだなあ、みわさん。
軍服とフロックコート姿の美しいこと。
大きな瞳が印象的。
小柄だし、スタイルはそりゃめっちゃいいわけではないんが、そんなこと無問題。
エリス@ののすみともお似合いだー。ハァトがきゅんきゅん(笑)するカップルだわ。
この作品にフィナーレがないことは正しいことだと思う。
余韻を残したまま静かに終わるのが、ふさわしい。
ふさわしいんだが……。
これまた、相反するキモチがあるのだ。
フィナーレがなくてよかった、と思うことも本当。しかし。
フィナーレで「愛音羽麗全開!」で目線絨毯爆撃、ウインク、投げチュー大安売り! のみわっちも、見てみたかった。
トヨさんとのギャップに、憤死しますよ!!(笑)
や、フィナーレのみわさんこそがみわさんですから! いつもの愛音さんですから!
いやあ、マジ見たかったなー。
ダンスのほとんどない作品だから、フィナーレでは踊りまくってさー。
みわっちがキザりまくってクサ味放出して、「ザ・花組!」みたいなことやって……。
本編とあまりに別人のみわさんに度肝を抜かれた観客は、その横にいるまっつの本編との変わらなさ、に、さらに混乱するとゆーことで(笑)。
男たちの黒タキ群舞、そこに絡むロングドレスの娘たち……見たかったなー。鼻息荒く花組らしく、みんな客席アピりまくってさー。
ソレはソレで、絶対おもしろいと思うんだけどなー。
や、そう思わせてしまうみわさんのキャラクタに乾杯! ってことで。
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