なんだか今とても、なつかしい。

 自分の中で時代が一巡りして、初心に返ったかのよう(笑)。

 昔、タカラヅカにハマりたてだったころ。
 贔屓の雪組しか観なかったし、他の組は大して観ていないから興味もなく、いつも贔屓組の次の演目やら贔屓の出番、役柄についてのみの話題で、きゃあきゃあ盛り上がっていられた。
 あの感じですよ。

 今はもちろん、全組観るし、他の組にも好きな人がたくさんいて、いらん知恵も付いて、西に東にかけずり回っているけど。全組に渡ってたのしみだし、話題にしているけど。

 でもなんか、気分は初心なの。

 はぢめて恋した、あのころのやう……。ぽっ。

 昔のわたしは劇場にたどり着くなりまずプログラムを買って、もしくは観劇の前日までに阪急梅田百貨店の「歌劇コーナー」へ行ってプログラムを購入して、蛍光ペンで、贔屓の名前にラインを引いていた。
 当時のプログラムは、定価数百円でカラーはほんの少し、大半がモノクロのちゃちいものでございましたよ。それでも脚本が全部載っていたので、芝居もショーも、贔屓の出番、台詞だとわかるものにはラインを引いていた。

 や、だって、群舞のひとりとしてわぁーっと出てこられたり、ライトもろくにあたらないところで台詞もなく去って行かれたりしたら、初見ではわかんないじゃん。どんなときにどんな格好で、どんなアルバイトで出てくるかわかんないじゃん。
 一瞬たりとも見逃さないために、出番にラインを引いて予習する。

 はい、天下のトドロキ御大も、昔はそんなんでございましたから。
 新米トドファンとしては、必死でございました。……それでもまだトドはねー、スター街道歩いてきた人だから、他の微妙路線の人より見つけやすかったんだけどねー。

 今のわたしは、プログラムのまっつの名前に、蛍光ラインを引きそうな勢いですよ。
 あのころのやうに。
 や、今のプログラムはでかくて堅くて無駄にきれいなので、昔の「ボロボロにした方が、『使い込んだわ!』という満足感が得られる」てな安いプログラムとちがって、書き込みをしにくい雰囲気だけどな。

 特に今回、寿美礼サマばかりに夢中になって、背景をどの程度観られるのかわかんないしなー……ああでも、どんな場合にしろまっつガン見は前提だろーしなー。うまいこと同じフレームにおさまる位置に、寿美礼サマとまっつがいてくれればいいんだけどなー。

 今までのわたしなら、どの組も万遍なく通っていたのに、「花組に通うから、我慢できるところは、我慢する」という、理性のある大人みたいなことをしているし。
 くそぉ、博多座行きたかったよ、トウコちゃん!!
 月組だって、ゆーひくんの出番がもう少しアレなら、もう少しは通っていたんだ。
 『エリザベート』もムラだけで我慢我慢、チケ難公演で無理してまで観なくてヨシ、その分ムラでがんばって観たでしょう? ……って、そのはずがつい、水くんに会いに、突発的に東宝へ駆けつけたりはしちゃったけどな……(ダメじゃん)。
 いや、でも、わたしとしてはかなりがんばって、「贔屓組」とその他との差別化をしているんだ。全部観たいけど、みんなそれぞれ好きだけど、全部追いかけるにはお金がない。寿美礼サマ退団がわかったときから、全部花組中心に予定を組み直すしかなかった。

 と、「単に甲斐性がないために、全組同じよーな濃度で追いかけられない」という大人としてどうよ?な理由であったにしろ、結果的に花組中心のヅカファンライフを送るしかなく。
 それって必然的に、出会った頃のわたしたちのやうな生活なのよ。
 贔屓組だけ特化したファンライフ。他組が1で、贔屓組が7、みたいな比率。(微妙な数字ですね)

 公式に出ているあらすじを読み込み、ストーリーや役割の想像をしたりしてなー。
 予備知識ナシで観劇、がここ数年の基本だったのに、花組だけは予備知識入れまくりっすよ。
 まっつのジオラモってイタリアの大金持ちなんだー。なんでそれっぽっちの情報で笑えるんだろう……まっつがイタリアの大金持ち……なんか笑える……何故……(笑)。

 そんなこんなでわくわくと、指折り数えて待っています、花組初日。

               ☆

 つーことで 花組公演『アデュー・マルセイユ』『ラブ・シンフォニー』チケット発売日。
 もー今さらだが、トップスター退団公演チケット発売日自分的レポとして書き残しておく。

 
 わたし的に、決戦の日。
 友会でハズれ、自分の誕生日の公演チケット1枚きりしか持っていない(当たっただけでもすげぇよな、友会、誕生日だから当ててくれたの?)わたしには、オサ様千秋楽最前列観劇を狙うことが出来る、最後のチャンスだったわけだ。

 ずいぶん前から「決戦の日」と言い続け、前日から興奮してほとんど眠れず、いきり立って梅田へ並びに出かけた。

 案の定、いつもよりたくさんの人が並んでいた。
 通常の並びでは、600人くらいだ。タニちゃん宙組で400台という記録を出したくらい、年々減ってきている。
 それが、1400人並んでいた。
 通常の倍以上だ。

 フタ桁半ばまでの抽選番号を引ければ、千秋楽が買える、かもしれない。
 たかちゃんの『NEVER SAY GOODBYE』のときが、そんな感じだった。70番くらいまでなら、千秋楽が買えたと思う。
 前楽は無理。最初からあきらめている。何故なら、千秋楽は1枚しか買えないけれど、前楽は3枚まで買えるからだ。
 枚数制限のおかげで、最初に売り切れるのは前楽だよ。ひとり3枚買えるから、楽1枚、前楽2枚買っていくもんね、みんな。
 梅田に関してのみ、楽より前楽の方が入手しにくいんだ。
 なんでたかちゃんのときと比べるかというと、ワタさんのときは白紙を引いたし、コム姫のときもダメダメだったんで、何番でどれくらい、つー経験をしていないのよ。たかちゃんのときは、友人がフタ桁後半だったかを引き、「買えるなら千秋楽を買っていいよ、そのかわりオサちゃんのDCチケット協力してね」てな話になっていたんだ。
 で、どきどきしながら売れ行きを見守っていた。前楽が売り切れ、楽もSから順番に売れていき……。わたしたちの3人くらい前で、完売しちゃったんだよな、たしか。(楽チケは買えなかったけど、その友人のためにオサ様DCチケットは前方席を見つけて、彼女に進呈しましたとも、「買っていいよ」と言ってくれたお礼として)

 最前列は100番台までの番号を引ければ、手に入る。200番前半でも、日を選ばなければなんとかなるかな?
 土日の最前列狙いならフタ桁推奨。
 過去の経験から。

 オサ様千秋楽、それが無理でも最前列、と念じながら抽選に臨み……。

 白紙を引きました。

 1400人中、500人が引くという、ハズレ券。購入資格なし。アンタはなにも買えないからとっとお帰り券。

 や、すげーわたしらしい結末ですが。
 本気で凹んだ。

 なんでこー、わたしの人生はオチがつきまくるんだろう……。笑いオチなんか、欲しくないやいっ。がるがる。

 たしか、たかちゃんのときもすげー張り切って並んで、白紙引いたんだよな……。ワタさんのときは埼玉から駆けつけたのに、白紙引いたんだよな……。
 気合い入れすぎるとはずれるから、できるだけ気合い入れないようにしたつもりだったんだけど……ははは。

 まぁ、並び当日はこんな感じ。記録記録。

 

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