「本日のジェラールさん」は。@花組公演千秋楽。
2007年10月30日 タカラヅカ 白。……ではなく、黒でした。
10月29日の出来事。
10時ちょっと前かな。組子たちが楽屋口にぞろぞろ現れた。
まずは手作り感あふれる装飾の、白い御輿を持って。黒いシャツに黒いサングラス。先頭はマメだった。
次にぞろぞろと他の組子たち、黒シャツに黒サングラス。
白い服を着て楽屋入りしたはずのきよみ、ひーさん、としこさんまで黒服姿。
最後に出てきたのは、ショッキングピンクのてかてか衣装……学園祭の手作り衣装っぽいつーか安っぽい(笑)コスプレ衣装に、気合いの庇リーゼントにグラサン姿のまとぶ……と、黒シャツ黒サングラス、リーゼント姿……の、彩音ちゃん?!
リーゼント彩音ってなにごとっ。ちっちゃっ。かわいいっ。(や、整髪料つけてのリーゼントではなく、ゴムやピンで無理矢理それっぽくしていた模様)
組子たちは2列になって楽屋口を背に並び、まとぶと彩音ちゃんは花の道に背を向けるカタチで並んだ。まとぶの背中には、「花乱舞」の派手な文字が。しゃっきり立って、そのくせときおりへこへこと、取材陣のカメラに頭を下げてみたり……かわいーなー、もー。彩音ちゃんは、途中で組子の誰か(忘れた)に、黒ジャケットを着せられてました。忘れてきたのかな? 黒づくめのパンツスーツ姿はりりしいっす。
オサ様登場は、ほぼ10時ジャスト。
彼は、白づくめだった。
リーゼント・コンビに案内され、御輿に乗る。
高い。なにしろ、男役の肩の上の、そのまた上の椅子の上、だ。つか、本気で担いでるよマメ以下若者たち。人混みの後ろの後ろから見ているファンにも、オサ様の姿が見えたことだろう。
オサ様は、足を高らかに組み、悠然と坐っていた。
そう。
90周年大運動会入場パレードのように。
運動会の再現だった。黒服黒サングラスの組子たち、御輿の上でふんぞりかえるオサ様。
あのときオサ様の両脇にいたふたりは、もういない。あれが最後のオサアサだった。あさこの手を借りて御輿から降りるオサ様が超萌えだっけ。
今、オサ様の手を取るのはまとぶ。オサ様はまとぶの気合いのリーゼントを、たのしそーにぽんぽん撫でる。
用意されたのは、花で飾られたお立ち台。……お立ち台かよ! せいぜい20センチの高さの台に乗り降りするだけなのに、いちいちまとぶが恭しく手を添える。姫にかしずく騎士のように。……や、リーゼントにショキピンてろてろ衣装、4649に花乱舞だけど。
オサ様をお立ち台立たせてなにをするのかと思いきや、「架空表彰式」。
整列した組子たちが、大真面目に人間オーケストラ。「ターンターカターンターン、タカタカタンタンタンターン♪」っていう、表彰式のアレ。指揮をするのはちあきさん。
ちゃんとスピーカを使ってくれるので、花の道にいるわたしたちにもまとぶんの声がはっきりと聞こえた。3年前の大運動会で「表彰状を受け取る練習」をしていたにも関わらず優勝できなかったオサ様に、卒業を記念して表彰状を授与しようというんだ。
ただしこの表彰状、振りだけなの。パントマイムなの。
なにもないのに、大仰に表彰状を渡すまとぶ、大仰に受け取るオサ様。
さらに、メダル授与まで。
なにもないのに、マイムでまとぶが観客にメダルを見せる。や、なにか見せているのはわかったが、メダルであることまではわからなかった(笑)。それを恭しくオサ様の首に掛け、さらにオサ様がメダルを噛むマイムをやってくれたので、わかった。
そしてこの間ずーっと、組子たちが大真面目にハミングしている。表彰式ソングを。真剣に。
花組らしいお出迎え。大運動会入場パレードでダンディを追求した、男役の組。
いやあ、なつかしくもたのしかった。つか、笑った。
そんな1日のはじまり。……ちなみに、ひとりぼっち。前楽は友だち山ほど来てたんだけどねぇ。楽は誰もいないよママン。寂しいよママン。ひとりぼっちの入り待ちはひょっとしてはじめてか?
花組公演ラストスパート、酷使した体力と気力が限界を迎え、翌日からへろへろだったんだけど、まあなんつーか、渡世の義理もあって宙初日に行ってみたり第九を歌いに行ってみたり、星初日に行ってみたりして数日。今日(11月3日)は1ヶ月ぶりの完全オフ日。や、朝から月DC発売にチャレンジして、完敗したとこだけどな。
いい加減花楽の日記を書く。……上記の入りの感想まではひとりぼっちの「いつもの店」でミニパソに入力してたんだけどさー。
いざ公演がはじまったら、あとは感想書いてる場合じゃないから。幕間はトイレの大行列に並んで終わりだし、終演後はパレードの場所取り並びだし。
パソコン開いてる時間がなかったんだよ……。
だから、「本日のジェラールさん」が、わからない。
「本日のジェラールさん」は、観てすぐに書かないといけないのよう。わかんなくなっちゃうのよう。他の日の感想とまざっちゃうのよう。15回分のジェラールさんと。
かすんだ記憶で書くと、ムラでの最後のジェラールさんは、やっぱりかなり「基本通り」だった。
初日に近く、脚本に忠実。
でも前楽の日ほどおとなしくもなく、テンションは全体的に高かった。
いろんなバージョンの「ジェラールさん」のつぎはぎっぽくて、完成度は低かったと思う。
シモンをいじってみたりモーリスとケンカしてみたり、マリアンヌにでれでれしてみたり、一貫性がない。千秋楽サービスで笑いに走ったりするから、本筋から逸れているの。
オサ様に限っては、「千秋楽だから、最高の演技をする」わけではない、ということを、再確認した。
この人は、最後だと思って演じるより、日常にかっとばしている方がいい演技するよね(笑)。軽く流していて、「あ、今日はハズレだ」てな演技もするけど。(舞台人としてソレはどうかと思う……が、そーゆートコすら愛しい・笑)
演技の完成度は低いが、すげー気分にムラがある感じで、ときおりずーんっと盛り上がる。うわ、ここでここまで来るのか!と、いちいち驚かされる。……相変わらずずいぶんな人だー。合わせる方は大変だよなー(笑)。
最後なんだから、男役の集大成としてすごーくいいものを見せてもらえるかも、とか、勝手に思っていたところを盛大にハズされた。
そーだよな、オサ様だもん。
本能で演技している「天才」なんだから、「千秋楽」なんて余計な枷があったら暴走できないよなー。
お笑いに走ったりファンサービスしたり、絡む相手への好意の濃度で演技が変化したり、散漫な舞台。
でも、それが心地いいのは、そんな彼に向かって、すべてのベクトルが収束されていること。
出演者全員が、そんなオサ様の演技についていこうと、呼吸を合わせようとすごい集中力で臨んでいる。
客席もまた、オサ様の一挙手一投足、表情の変化や目線の動き、わずかなニュアンスまで逃すまいと凝視し、食いついている。
ここまで「ひとつ」になった空間が、気持ちよくないはずがない。
高密度。高濃度。ナニかがぎりぎりまで厳選され圧縮され、地球上には存在できないほどの重さで、ここに満ちている。
ジェラールさんは、あまりいいデキのジェラールさんではなかった。
だから強烈に記憶に残るものではない。わたしが忘れられないジェラールさんは、いずれ書く予定だが、某日の「リュドヴィーク」のようなジェラールさんだ。
本日のジェラールさんは、すでに鮮明な記憶ではなくなっている。
だけどそんなこととは関係なく、場を満たしていた空気ごと、「本日のジェラールさん」が忘れられない。
あの密度、あの濃度が、忘れられない。
10月29日の出来事。
10時ちょっと前かな。組子たちが楽屋口にぞろぞろ現れた。
まずは手作り感あふれる装飾の、白い御輿を持って。黒いシャツに黒いサングラス。先頭はマメだった。
次にぞろぞろと他の組子たち、黒シャツに黒サングラス。
白い服を着て楽屋入りしたはずのきよみ、ひーさん、としこさんまで黒服姿。
最後に出てきたのは、ショッキングピンクのてかてか衣装……学園祭の手作り衣装っぽいつーか安っぽい(笑)コスプレ衣装に、気合いの庇リーゼントにグラサン姿のまとぶ……と、黒シャツ黒サングラス、リーゼント姿……の、彩音ちゃん?!
リーゼント彩音ってなにごとっ。ちっちゃっ。かわいいっ。(や、整髪料つけてのリーゼントではなく、ゴムやピンで無理矢理それっぽくしていた模様)
組子たちは2列になって楽屋口を背に並び、まとぶと彩音ちゃんは花の道に背を向けるカタチで並んだ。まとぶの背中には、「花乱舞」の派手な文字が。しゃっきり立って、そのくせときおりへこへこと、取材陣のカメラに頭を下げてみたり……かわいーなー、もー。彩音ちゃんは、途中で組子の誰か(忘れた)に、黒ジャケットを着せられてました。忘れてきたのかな? 黒づくめのパンツスーツ姿はりりしいっす。
オサ様登場は、ほぼ10時ジャスト。
彼は、白づくめだった。
リーゼント・コンビに案内され、御輿に乗る。
高い。なにしろ、男役の肩の上の、そのまた上の椅子の上、だ。つか、本気で担いでるよマメ以下若者たち。人混みの後ろの後ろから見ているファンにも、オサ様の姿が見えたことだろう。
オサ様は、足を高らかに組み、悠然と坐っていた。
そう。
90周年大運動会入場パレードのように。
運動会の再現だった。黒服黒サングラスの組子たち、御輿の上でふんぞりかえるオサ様。
あのときオサ様の両脇にいたふたりは、もういない。あれが最後のオサアサだった。あさこの手を借りて御輿から降りるオサ様が超萌えだっけ。
今、オサ様の手を取るのはまとぶ。オサ様はまとぶの気合いのリーゼントを、たのしそーにぽんぽん撫でる。
用意されたのは、花で飾られたお立ち台。……お立ち台かよ! せいぜい20センチの高さの台に乗り降りするだけなのに、いちいちまとぶが恭しく手を添える。姫にかしずく騎士のように。……や、リーゼントにショキピンてろてろ衣装、4649に花乱舞だけど。
オサ様をお立ち台立たせてなにをするのかと思いきや、「架空表彰式」。
整列した組子たちが、大真面目に人間オーケストラ。「ターンターカターンターン、タカタカタンタンタンターン♪」っていう、表彰式のアレ。指揮をするのはちあきさん。
ちゃんとスピーカを使ってくれるので、花の道にいるわたしたちにもまとぶんの声がはっきりと聞こえた。3年前の大運動会で「表彰状を受け取る練習」をしていたにも関わらず優勝できなかったオサ様に、卒業を記念して表彰状を授与しようというんだ。
ただしこの表彰状、振りだけなの。パントマイムなの。
なにもないのに、大仰に表彰状を渡すまとぶ、大仰に受け取るオサ様。
さらに、メダル授与まで。
なにもないのに、マイムでまとぶが観客にメダルを見せる。や、なにか見せているのはわかったが、メダルであることまではわからなかった(笑)。それを恭しくオサ様の首に掛け、さらにオサ様がメダルを噛むマイムをやってくれたので、わかった。
そしてこの間ずーっと、組子たちが大真面目にハミングしている。表彰式ソングを。真剣に。
花組らしいお出迎え。大運動会入場パレードでダンディを追求した、男役の組。
いやあ、なつかしくもたのしかった。つか、笑った。
そんな1日のはじまり。……ちなみに、ひとりぼっち。前楽は友だち山ほど来てたんだけどねぇ。楽は誰もいないよママン。寂しいよママン。ひとりぼっちの入り待ちはひょっとしてはじめてか?
花組公演ラストスパート、酷使した体力と気力が限界を迎え、翌日からへろへろだったんだけど、まあなんつーか、渡世の義理もあって宙初日に行ってみたり第九を歌いに行ってみたり、星初日に行ってみたりして数日。今日(11月3日)は1ヶ月ぶりの完全オフ日。や、朝から月DC発売にチャレンジして、完敗したとこだけどな。
いい加減花楽の日記を書く。……上記の入りの感想まではひとりぼっちの「いつもの店」でミニパソに入力してたんだけどさー。
いざ公演がはじまったら、あとは感想書いてる場合じゃないから。幕間はトイレの大行列に並んで終わりだし、終演後はパレードの場所取り並びだし。
パソコン開いてる時間がなかったんだよ……。
だから、「本日のジェラールさん」が、わからない。
「本日のジェラールさん」は、観てすぐに書かないといけないのよう。わかんなくなっちゃうのよう。他の日の感想とまざっちゃうのよう。15回分のジェラールさんと。
かすんだ記憶で書くと、ムラでの最後のジェラールさんは、やっぱりかなり「基本通り」だった。
初日に近く、脚本に忠実。
でも前楽の日ほどおとなしくもなく、テンションは全体的に高かった。
いろんなバージョンの「ジェラールさん」のつぎはぎっぽくて、完成度は低かったと思う。
シモンをいじってみたりモーリスとケンカしてみたり、マリアンヌにでれでれしてみたり、一貫性がない。千秋楽サービスで笑いに走ったりするから、本筋から逸れているの。
オサ様に限っては、「千秋楽だから、最高の演技をする」わけではない、ということを、再確認した。
この人は、最後だと思って演じるより、日常にかっとばしている方がいい演技するよね(笑)。軽く流していて、「あ、今日はハズレだ」てな演技もするけど。(舞台人としてソレはどうかと思う……が、そーゆートコすら愛しい・笑)
演技の完成度は低いが、すげー気分にムラがある感じで、ときおりずーんっと盛り上がる。うわ、ここでここまで来るのか!と、いちいち驚かされる。……相変わらずずいぶんな人だー。合わせる方は大変だよなー(笑)。
最後なんだから、男役の集大成としてすごーくいいものを見せてもらえるかも、とか、勝手に思っていたところを盛大にハズされた。
そーだよな、オサ様だもん。
本能で演技している「天才」なんだから、「千秋楽」なんて余計な枷があったら暴走できないよなー。
お笑いに走ったりファンサービスしたり、絡む相手への好意の濃度で演技が変化したり、散漫な舞台。
でも、それが心地いいのは、そんな彼に向かって、すべてのベクトルが収束されていること。
出演者全員が、そんなオサ様の演技についていこうと、呼吸を合わせようとすごい集中力で臨んでいる。
客席もまた、オサ様の一挙手一投足、表情の変化や目線の動き、わずかなニュアンスまで逃すまいと凝視し、食いついている。
ここまで「ひとつ」になった空間が、気持ちよくないはずがない。
高密度。高濃度。ナニかがぎりぎりまで厳選され圧縮され、地球上には存在できないほどの重さで、ここに満ちている。
ジェラールさんは、あまりいいデキのジェラールさんではなかった。
だから強烈に記憶に残るものではない。わたしが忘れられないジェラールさんは、いずれ書く予定だが、某日の「リュドヴィーク」のようなジェラールさんだ。
本日のジェラールさんは、すでに鮮明な記憶ではなくなっている。
だけどそんなこととは関係なく、場を満たしていた空気ごと、「本日のジェラールさん」が忘れられない。
あの密度、あの濃度が、忘れられない。
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