彼はメランコリックなジゴロ。@メランコリック・ジゴロ
2008年2月10日 タカラヅカ 質問。
「ジゴロ」って、なんですか?
Yahoo辞書によると、
>ジゴロ【(フランス)gigolo】 女に養われて生活する男。ひも。男妾。
ってことらしいですけどね。
女に養われて生活するだけなら、ふつー「ジゴロ」とは言わないよね。
恋人同士で男の方が失業して、女に食わせてもらっていたとしても、それはジゴロではなくあくまでも「恋人」。揶揄したり貶めたりする意味で「それじゃヒモじゃん」とか言っても、恋愛関係にあればチガウでしょ。
やっぱジゴロにしろヒモにしろ、男娼……金目的で女とつきあう男、という意味なんじゃないのか?
女とつきあう、ことが「仕事」。それがジゴロ。というのがわたしの認識。
相手の女との間に恋愛感情があればそれは「仕事」ではなくただの「恋人に養われている男」でしかない。
辞書にあるように、「女に養われていればみなジゴロ」とは、思えないっす。
つかふつー、「失業中で恋人の世話になって暮らしている男」を、現代日本では「男娼」とは言わないよなー。そんなん、日常にいくらでもあることだよなー。男女が逆の場合「恋人に養われている女」が「娼婦」ではないのと同じで。
金銭目的の場合のみ成立する、と思う。「ジゴロ」というもの。
こーゆー認識であるわたしは、問う。
ダニエル@まとぶは、ジゴロか?
答えは、否。
彼は、ジゴロにあらず。
『メランコリック・ジゴロ』の公式のあらすじを見ると、
てなことになっているが。
えーと、これって、事実かもしれないけど真実じゃないよね?
たしかにダニエルは、金持ち女レジーナ@みほちゃんに養ってもらっていた。学費を出してもらって大学に通っていた。
外側から見えることだけを書いたら「あらすじ」のようなことになるのかもしれない。
だが、それだけでジゴロとは言わない。
恋愛関係にある男女間に、金銭的依存があったって、「ジゴロ」ではない。
ダニエルの場合、職業は「大学生」で、「年上の恋人」がいる、というだけのこと。
かなり真面目に大学に通っているし、若さゆえに目の前の楽しいことに気を取られたり、年上の恋人から愛されている驕りからつい年下の女の子と「浮気」をしてみたり……ふつーに恋愛ドラマの年上カノジョものじゃん、コレ。ジャニーズとかが主演してそーな。
ふつーに「恋愛」しているから、「浮気」で、「恋人」から捨てられることになる。
レジーナに三行半(しかもよりによって自分よりどう見てもアレな男をこれ見よがしに持ち上げて、の露悪ぶり)を突きつけられたあとの、ダニエルの傷心ぶりときたら。
「金ヅルに逃げられて落胆している・立腹しているジゴロ」には見えませんて。
出来心の身から出たサビで失恋した、ふつーの大学生じゃん。
たしかに、本気の大恋愛、というには打算的だったのかもしれないけど。
それでも恋は恋、失恋は失恋。
ハート・ブレイク。マジに傷心。
初日に観たとき、この『メランコリック・ジゴロ』はすげーたのしくて、わくわくして笑えて切なくてほっこりして、とてもハッピーなラヴ・ストーリーだと思った。
主演のまとぶんがすげーかっこいいしステキだし、他のキャラもみんなハマっててすばらしい!! と素直に力一杯拍手した。
そのうえで、思ったもん。
再演『メランコリック・ジゴロ』のただひとつの失敗は。
ダニエルが、ジゴロじゃないこと。
初演がどうこうとか、そーゆー次元ではなく。
ただ、タイトルになっている「ジゴロ」がいない。タイトルロールであるはずの「ジゴロの憂鬱」の、ジゴロがいないのよー(笑)。
んでもって、もうひとつ「あらすじ」に偽りがある。
「ジゴロ仲間のスタン」とやら。
ダニエルがジゴロではない以上、スタン@壮くんもまた、ジゴロではありえない。
や、金持ち女のレジーナが「お金次第でカラダを売るきれーな男の子を捜している」とゆーことで、ダニエルを紹介したのがスタンだったとしても、別にソレ、「ジゴロ」の仕事じゃないし。ただの売春斡旋? で、そのあとダニエルとレジーナに愛情が芽生えれば、出会い方はどうあれふつーに恋人同士になっちゃうわけだし。
スタンが作中でやったことといえば、売春斡旋と美人局。脅迫と詐欺、窃盗。
えーと。
これのどこがジゴロ?
スタンって、ただのヤクザっしょ?(笑顔)
主な仕事は美人局。
女に養われてないし。むしろ、彼が必死に金を稼いで恋人ティーナ@ののすみを養っている感じ。彼女と同棲中だし。女口説いてる場面もないし。つか、スタンが他の女とどうこうなったらティーナがパニックになっちゃうよー。
……ってソレ、どっから見てもジゴロじゃないし!!
善良な大学生と、ヤクザ。
でもふたりは親友(笑)。
先生! この話、ジゴロが出てきません!!
タイトルに偽りアリ。
これじゃ「ジゴロの憂鬱」とちゃうやん(笑)。
しかし。
2回目の観劇時には、達観した。
『メランコリック・ジゴロ』っつーのは「ジゴロの憂鬱」という意味ではなくて、「ジゴロだと思うことで、憂鬱をまぎらわしている男」って意味なんだ。
失恋した? チガウよ、最初から金目当てだったのさ。だってオレはジゴロだぜ。泣いてなんかない。泣いてなんか……っ!!
……てゆー話っしょ?
「ジゴロ」という強がりで、自分のやさしさや甘さを隠そうとする男。
普段は悪ぶっているのに、陰でこっそりと捨て猫にエサをやる不良少年みたいだねっ。
てか、ハマり過ぎだよまとぶ。>捨て猫と不良少年
初演は観ていなかったものの、初日を観てからすぐにビデオを見た。や、たしかホモスキー・フレンズかねすき嬢から「ステキなホモだから見て(はぁと)」と、その昔贈られたビデオテープの中にあったよなー、と記憶を頼りに探したら、ほんとにあった(笑)。
初演のダニエル@ヤンさんは、ジゴロに見えた。クールだし、大人だし。
でも、まとぶはジゴロに見えない。や、見えない以前に、最初からジゴロじゃない。
初演のタイトルは「ジゴロの憂鬱」だったかもしれないが、今回は「ジゴロになりたい憂鬱な男」でヨロシク!!
や、意味が反対だとしても、『メランコリック・ジゴロ』というタイトルでまちがってない。 問題ナシさ。
てゆーか、このタイトルの意味の違いこそが、真飛聖の魅力だと思えるから。
初演がどうこうとか、そーゆー次元ではなく。
ヤンさんがどうだったから、どうしなければならない、とかいうことではなく。
今、まとぶんが「主役」として、「トップスター」として、新たに作り上げる上で、『メランコリック・ジゴロ』があると思うんだ。
それはいわゆる「ジゴロ」というものの魅力ではなく、ジゴロだからと悪ぶるコトで心の傷や闇と折り合いを付けようとする、等身大の青年の魅力で。
ハードになりきれない、ハートフルなまとぶんの、彼だけの得難い魅力だと思うんだ。
だから、このタイトルは、この物語は、正しい。
『メランコリック・ジゴロ』。
「ジゴロ」って、なんですか?
Yahoo辞書によると、
>ジゴロ【(フランス)gigolo】 女に養われて生活する男。ひも。男妾。
ってことらしいですけどね。
女に養われて生活するだけなら、ふつー「ジゴロ」とは言わないよね。
恋人同士で男の方が失業して、女に食わせてもらっていたとしても、それはジゴロではなくあくまでも「恋人」。揶揄したり貶めたりする意味で「それじゃヒモじゃん」とか言っても、恋愛関係にあればチガウでしょ。
やっぱジゴロにしろヒモにしろ、男娼……金目的で女とつきあう男、という意味なんじゃないのか?
女とつきあう、ことが「仕事」。それがジゴロ。というのがわたしの認識。
相手の女との間に恋愛感情があればそれは「仕事」ではなくただの「恋人に養われている男」でしかない。
辞書にあるように、「女に養われていればみなジゴロ」とは、思えないっす。
つかふつー、「失業中で恋人の世話になって暮らしている男」を、現代日本では「男娼」とは言わないよなー。そんなん、日常にいくらでもあることだよなー。男女が逆の場合「恋人に養われている女」が「娼婦」ではないのと同じで。
金銭目的の場合のみ成立する、と思う。「ジゴロ」というもの。
こーゆー認識であるわたしは、問う。
ダニエル@まとぶは、ジゴロか?
答えは、否。
彼は、ジゴロにあらず。
『メランコリック・ジゴロ』の公式のあらすじを見ると、
ジゴロのダニエルは金持ちの女性をパトロンに持ち、大学で法律を学び、気ままな生活をしていたが、田舎娘との浮気がパトロンの知るところとなり、縁を切られてしまう。途端に生活に困ったダニエルは、ジゴロ仲間のスタンが口にした儲け話に飛びつく。
てなことになっているが。
えーと、これって、事実かもしれないけど真実じゃないよね?
たしかにダニエルは、金持ち女レジーナ@みほちゃんに養ってもらっていた。学費を出してもらって大学に通っていた。
外側から見えることだけを書いたら「あらすじ」のようなことになるのかもしれない。
だが、それだけでジゴロとは言わない。
恋愛関係にある男女間に、金銭的依存があったって、「ジゴロ」ではない。
ダニエルの場合、職業は「大学生」で、「年上の恋人」がいる、というだけのこと。
かなり真面目に大学に通っているし、若さゆえに目の前の楽しいことに気を取られたり、年上の恋人から愛されている驕りからつい年下の女の子と「浮気」をしてみたり……ふつーに恋愛ドラマの年上カノジョものじゃん、コレ。ジャニーズとかが主演してそーな。
ふつーに「恋愛」しているから、「浮気」で、「恋人」から捨てられることになる。
レジーナに三行半(しかもよりによって自分よりどう見てもアレな男をこれ見よがしに持ち上げて、の露悪ぶり)を突きつけられたあとの、ダニエルの傷心ぶりときたら。
「金ヅルに逃げられて落胆している・立腹しているジゴロ」には見えませんて。
出来心の身から出たサビで失恋した、ふつーの大学生じゃん。
たしかに、本気の大恋愛、というには打算的だったのかもしれないけど。
それでも恋は恋、失恋は失恋。
ハート・ブレイク。マジに傷心。
初日に観たとき、この『メランコリック・ジゴロ』はすげーたのしくて、わくわくして笑えて切なくてほっこりして、とてもハッピーなラヴ・ストーリーだと思った。
主演のまとぶんがすげーかっこいいしステキだし、他のキャラもみんなハマっててすばらしい!! と素直に力一杯拍手した。
そのうえで、思ったもん。
再演『メランコリック・ジゴロ』のただひとつの失敗は。
ダニエルが、ジゴロじゃないこと。
初演がどうこうとか、そーゆー次元ではなく。
ただ、タイトルになっている「ジゴロ」がいない。タイトルロールであるはずの「ジゴロの憂鬱」の、ジゴロがいないのよー(笑)。
んでもって、もうひとつ「あらすじ」に偽りがある。
「ジゴロ仲間のスタン」とやら。
ダニエルがジゴロではない以上、スタン@壮くんもまた、ジゴロではありえない。
や、金持ち女のレジーナが「お金次第でカラダを売るきれーな男の子を捜している」とゆーことで、ダニエルを紹介したのがスタンだったとしても、別にソレ、「ジゴロ」の仕事じゃないし。ただの売春斡旋? で、そのあとダニエルとレジーナに愛情が芽生えれば、出会い方はどうあれふつーに恋人同士になっちゃうわけだし。
スタンが作中でやったことといえば、売春斡旋と美人局。脅迫と詐欺、窃盗。
えーと。
これのどこがジゴロ?
スタンって、ただのヤクザっしょ?(笑顔)
主な仕事は美人局。
女に養われてないし。むしろ、彼が必死に金を稼いで恋人ティーナ@ののすみを養っている感じ。彼女と同棲中だし。女口説いてる場面もないし。つか、スタンが他の女とどうこうなったらティーナがパニックになっちゃうよー。
……ってソレ、どっから見てもジゴロじゃないし!!
善良な大学生と、ヤクザ。
でもふたりは親友(笑)。
先生! この話、ジゴロが出てきません!!
タイトルに偽りアリ。
これじゃ「ジゴロの憂鬱」とちゃうやん(笑)。
しかし。
2回目の観劇時には、達観した。
『メランコリック・ジゴロ』っつーのは「ジゴロの憂鬱」という意味ではなくて、「ジゴロだと思うことで、憂鬱をまぎらわしている男」って意味なんだ。
失恋した? チガウよ、最初から金目当てだったのさ。だってオレはジゴロだぜ。泣いてなんかない。泣いてなんか……っ!!
……てゆー話っしょ?
「ジゴロ」という強がりで、自分のやさしさや甘さを隠そうとする男。
普段は悪ぶっているのに、陰でこっそりと捨て猫にエサをやる不良少年みたいだねっ。
てか、ハマり過ぎだよまとぶ。>捨て猫と不良少年
初演は観ていなかったものの、初日を観てからすぐにビデオを見た。や、たしかホモスキー・フレンズかねすき嬢から「ステキなホモだから見て(はぁと)」と、その昔贈られたビデオテープの中にあったよなー、と記憶を頼りに探したら、ほんとにあった(笑)。
初演のダニエル@ヤンさんは、ジゴロに見えた。クールだし、大人だし。
でも、まとぶはジゴロに見えない。や、見えない以前に、最初からジゴロじゃない。
初演のタイトルは「ジゴロの憂鬱」だったかもしれないが、今回は「ジゴロになりたい憂鬱な男」でヨロシク!!
や、意味が反対だとしても、『メランコリック・ジゴロ』というタイトルでまちがってない。 問題ナシさ。
てゆーか、このタイトルの意味の違いこそが、真飛聖の魅力だと思えるから。
初演がどうこうとか、そーゆー次元ではなく。
ヤンさんがどうだったから、どうしなければならない、とかいうことではなく。
今、まとぶんが「主役」として、「トップスター」として、新たに作り上げる上で、『メランコリック・ジゴロ』があると思うんだ。
それはいわゆる「ジゴロ」というものの魅力ではなく、ジゴロだからと悪ぶるコトで心の傷や闇と折り合いを付けようとする、等身大の青年の魅力で。
ハードになりきれない、ハートフルなまとぶんの、彼だけの得難い魅力だと思うんだ。
だから、このタイトルは、この物語は、正しい。
『メランコリック・ジゴロ』。
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