いまごろこっそりと新人公演『君を愛してる』の話、その2。
や、『君愛』の話、わたし的にまだぜんぜん終わってませんから(笑)。
アルガン@せしるは、まずなにをさておいて、美しい。
なんなのよこの美貌。
せしるって、どんどんいい男になってね?
ちょっと前までのガキ臭さが抜けて、美青年となってきてるのが、すげーいい感じ。
若い役をやると美貌ゆえに青さが前面に出ちゃうけど、こーゆー大人の男を演じると、美しさが前面に出る。
でもってこのアルガン。温度がある。
クールではまったくないし、あたたかいというのともチガウ。
強引で冷徹に見えて、実はアツい。
怜悧な美貌の奥に、ふつーに温度がある。見える。
剣は常温でも凶器だけど、熱せられてても凶器だよな。温度ゆえにさらにすぱっと斬られそうでこわい。
そして、このアルガン。黒い(笑)。
悪い人に見える。
本当はいい人、という設定を知って見ても、ふつーに悪い人、歪みを持った人に見える(笑)。
正しいと信じているからそう言っている、というより、自分がこうしたいから言っている、正しいかどうかは関係ない、みたいな。
てか、本役と違いすぎ(笑)。
特に演技がうまいとか思わないんだけど、この黒い持ち味と熱と美貌だけで、「敵役」としての仕事を果たしているのでそれ以上がわかんないや。
そして、「歌う悪役アルガン様」が、空気読めない痛々しい人、ではなく、ふつーに俺様でかっこいい人、に見えるからステキだ。
サーカス団に団員引き抜きにやってきたり、パーティに招かれざる客としてやってきたりして、歌っていっても、ふつーにかっこいい。
いやあ、美貌ってすごいなー。
本役ゆみこちゃんが「変な人」になるノリノリのソロが、せしるの場合「あ、せしるらしくなった」と思えるあたりが、ふたりの個性の差。
わたしは本役の不器用なアルガン様ダイスキだけど、新公せしるの「派手な悪役」アルガン様もアリだと思う。
とてもわかりやすい派手さ、輝きがある。アニメとかに出てくるオイシイ悪役ってこーゆー感じだよな。
その昔宙組の『ステラマリス』で、すっげー「変な人」だったガイという役が、役者が替わった全国ツアー版では「ふつーの人」になっていたことを思い出す。
アレと同じくらい別人だー。
フィラント@香綾しずるくん……ええっと、愛称ガオリくん、でいいのかな。「おとめ」によるとひらがな表記だが、ひらがなだと地の文に沈むのでカナ表記するわ。
彼を最初に認識したのが、やはり『シルバー・ローズ・クロニクル』。
スカフェだったらしいが、その、わたしが苦手な人と組んでいたので一緒に彼も目に入らず、記憶にすらなかった。「あのスカフェの子」と言われても、マジでなんのことかわからず首をかしげた。1年間タカラヅカニュースを見ていたはずなのに、彼の顔も名前も、つか存在すら気づいてなかった。
や、舞台人は舞台の上が勝負ですから。ニュースでの記憶はなくても、舞台でちゃんと彼はわたしの視界に飛び込んできた。
『銀薔薇』にて、ナニ気にわたしのお気に入りである愛輝ゆまくんとコンビを組んでいた、黒服の男。愛輝くんよりも「男役」度が高かったことをよーっくおぼえている。
そして、今回の新公。
うまかった。
なんというか、すごく丁寧に演じていた。
作りこんでるの。たぶん、かなり計算してる。カラダにパターンが叩きこまれるくらい、反復練習したんじゃないか?
主要男役の中では、彼がいちばんうまかったと思う。
それは天分ゆえ、というよりも、ひたむきさにあるんじゃないかと思った。
見ていて泣けてくるくらい、彼の努力が見えるのね。ここまで作り上げてくるまでに、どんだけ努力したんだこの子、って感じに。
精密機械を見るようだった。
そして人間は機械じゃないから、機械に見えるくらい精密に計算された動きをしようと思ったら、どれくらい練習しなければならないんだろう、とか思うと、たまりませんわ。や、わたしの勝手な思い込みかもしれませんが。
ごめんよ、これからキミのこともっとちゃんと見るよ!! と、思わせるくらいには、印象的な演技でした。
ただ、フィラントってのはほんとーに難しい役なんだと思う。
本役キムの演技を、動きを、全部見事にコピーしているのだけれど、キムにはなれない。持って生まれた輝度のちがいは、どうしようもない。
フィラントって、出てきただけでぱあぁぁっとそのへんが明るくなるような、お気楽な輝きが必要なんだなー。
お気楽ソングを歌ったからってお気楽に見えるわけじゃない。輝きと日照角度の広さ。全方向に光が広がる力。……てのは、キムの持ち味だから、ガオリくんがソレを持たないってのは「だって別の人だから」ってだけのこと。無問題。むしろ輝度がここまでチガウのによくやった。
……で、輝度が低いまま演じると、フィラントってのはこんなにふつーで、大しておいしくもない役でしかないんだなあ、と思い知る。
や、わたしを含め仲間たちは、彼が「ゆみこに似てる……」ってことにウケてて、それだけでもポイント上がってるんですが(笑)。顔というか頭のカタチというか(笑)。
アルセスト@凛城きらくんは、92期……って、まだ研2かぁ。抜擢だな。きっとすげー大変だったろうな。よくやった。
えーと……学年なりの仕事をしていたのではないかと。
キングが若さゆえの持ち味だけでヘタレ男ジョルジュを演じられたように、アルセストみたいな愛すべきヘタレキャラも、若い子が演じやすい。
だから、劇団的に期待の若手くんに演じさせるのは、正しい。若さだけである程度なんとかなるもんだから。
凛城くんがこの役のあと、どんなふうに成長していくのかたのしみだー。
てことで、続く。
や、『君愛』の話、わたし的にまだぜんぜん終わってませんから(笑)。
アルガン@せしるは、まずなにをさておいて、美しい。
なんなのよこの美貌。
せしるって、どんどんいい男になってね?
ちょっと前までのガキ臭さが抜けて、美青年となってきてるのが、すげーいい感じ。
若い役をやると美貌ゆえに青さが前面に出ちゃうけど、こーゆー大人の男を演じると、美しさが前面に出る。
でもってこのアルガン。温度がある。
クールではまったくないし、あたたかいというのともチガウ。
強引で冷徹に見えて、実はアツい。
怜悧な美貌の奥に、ふつーに温度がある。見える。
剣は常温でも凶器だけど、熱せられてても凶器だよな。温度ゆえにさらにすぱっと斬られそうでこわい。
そして、このアルガン。黒い(笑)。
悪い人に見える。
本当はいい人、という設定を知って見ても、ふつーに悪い人、歪みを持った人に見える(笑)。
正しいと信じているからそう言っている、というより、自分がこうしたいから言っている、正しいかどうかは関係ない、みたいな。
てか、本役と違いすぎ(笑)。
特に演技がうまいとか思わないんだけど、この黒い持ち味と熱と美貌だけで、「敵役」としての仕事を果たしているのでそれ以上がわかんないや。
そして、「歌う悪役アルガン様」が、空気読めない痛々しい人、ではなく、ふつーに俺様でかっこいい人、に見えるからステキだ。
サーカス団に団員引き抜きにやってきたり、パーティに招かれざる客としてやってきたりして、歌っていっても、ふつーにかっこいい。
いやあ、美貌ってすごいなー。
本役ゆみこちゃんが「変な人」になるノリノリのソロが、せしるの場合「あ、せしるらしくなった」と思えるあたりが、ふたりの個性の差。
わたしは本役の不器用なアルガン様ダイスキだけど、新公せしるの「派手な悪役」アルガン様もアリだと思う。
とてもわかりやすい派手さ、輝きがある。アニメとかに出てくるオイシイ悪役ってこーゆー感じだよな。
その昔宙組の『ステラマリス』で、すっげー「変な人」だったガイという役が、役者が替わった全国ツアー版では「ふつーの人」になっていたことを思い出す。
アレと同じくらい別人だー。
フィラント@香綾しずるくん……ええっと、愛称ガオリくん、でいいのかな。「おとめ」によるとひらがな表記だが、ひらがなだと地の文に沈むのでカナ表記するわ。
彼を最初に認識したのが、やはり『シルバー・ローズ・クロニクル』。
スカフェだったらしいが、その、わたしが苦手な人と組んでいたので一緒に彼も目に入らず、記憶にすらなかった。「あのスカフェの子」と言われても、マジでなんのことかわからず首をかしげた。1年間タカラヅカニュースを見ていたはずなのに、彼の顔も名前も、つか存在すら気づいてなかった。
や、舞台人は舞台の上が勝負ですから。ニュースでの記憶はなくても、舞台でちゃんと彼はわたしの視界に飛び込んできた。
『銀薔薇』にて、ナニ気にわたしのお気に入りである愛輝ゆまくんとコンビを組んでいた、黒服の男。愛輝くんよりも「男役」度が高かったことをよーっくおぼえている。
そして、今回の新公。
うまかった。
なんというか、すごく丁寧に演じていた。
作りこんでるの。たぶん、かなり計算してる。カラダにパターンが叩きこまれるくらい、反復練習したんじゃないか?
主要男役の中では、彼がいちばんうまかったと思う。
それは天分ゆえ、というよりも、ひたむきさにあるんじゃないかと思った。
見ていて泣けてくるくらい、彼の努力が見えるのね。ここまで作り上げてくるまでに、どんだけ努力したんだこの子、って感じに。
精密機械を見るようだった。
そして人間は機械じゃないから、機械に見えるくらい精密に計算された動きをしようと思ったら、どれくらい練習しなければならないんだろう、とか思うと、たまりませんわ。や、わたしの勝手な思い込みかもしれませんが。
ごめんよ、これからキミのこともっとちゃんと見るよ!! と、思わせるくらいには、印象的な演技でした。
ただ、フィラントってのはほんとーに難しい役なんだと思う。
本役キムの演技を、動きを、全部見事にコピーしているのだけれど、キムにはなれない。持って生まれた輝度のちがいは、どうしようもない。
フィラントって、出てきただけでぱあぁぁっとそのへんが明るくなるような、お気楽な輝きが必要なんだなー。
お気楽ソングを歌ったからってお気楽に見えるわけじゃない。輝きと日照角度の広さ。全方向に光が広がる力。……てのは、キムの持ち味だから、ガオリくんがソレを持たないってのは「だって別の人だから」ってだけのこと。無問題。むしろ輝度がここまでチガウのによくやった。
……で、輝度が低いまま演じると、フィラントってのはこんなにふつーで、大しておいしくもない役でしかないんだなあ、と思い知る。
や、わたしを含め仲間たちは、彼が「ゆみこに似てる……」ってことにウケてて、それだけでもポイント上がってるんですが(笑)。顔というか頭のカタチというか(笑)。
アルセスト@凛城きらくんは、92期……って、まだ研2かぁ。抜擢だな。きっとすげー大変だったろうな。よくやった。
えーと……学年なりの仕事をしていたのではないかと。
キングが若さゆえの持ち味だけでヘタレ男ジョルジュを演じられたように、アルセストみたいな愛すべきヘタレキャラも、若い子が演じやすい。
だから、劇団的に期待の若手くんに演じさせるのは、正しい。若さだけである程度なんとかなるもんだから。
凛城くんがこの役のあと、どんなふうに成長していくのかたのしみだー。
てことで、続く。
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