ドラキュラと、彼を取り巻く女たち。@蒼いくちづけ
2008年2月22日 タカラヅカ 花組WS『蒼いくちづけ』……えーっと、前半のAチームの感想っす。
ヒロインのきらりちゃんは、納得の美しさ、愛らしさ。
きれーだー。
他はともかく、ヒロインが「美貌」でないと成り立たない芝居なので、きらりの美しさが説得力。
つかやっぱ、華やかだよね、きらりちゃん。
ヒロインであるということが、よくわかる。
1幕のルーシーは、「典型的タカラヅカのヒロイン」。小細工ナシで演じるしかないってくらい、正統派でど真ん中。……って、たぶんソレ、いちばん難しいことだし。
美しいこと、可憐であること、清楚であり、気品があること。一歩下がって男の邪魔にはならず、されど依存しすぎたりなよなよし過ぎてはいけない。……て、ハードル高すぎだっつの。
でもそのハードル高い、「いねーよ、そんな神バランスの女」を求めるのがタカラヅカ。
きらりちゃんは真正面からよく取り組んでいたと思う。
「お姫様」を演じられること……それは大切な資質。もともとの持ち味は姫系ではないと思うけれど……だからこそ、それに取り組むことが大事。
歌もがんばってた。
きらりとゆーと、たとえ一小節でも、声を発すると「あ、今のきらりだ」とわかるくらい壊滅的てのが定説だったのに(笑)。
きらりなのに、ふつーに聴ける。
すごい。がんばったんだな。すごいすごい。
声がきれいだから、ふつーレベルに歌ってくれるだけで、あとは美貌の助けを借りて、ヒロインとしてはぜんぜんOKな歌声だ。
2幕のヴィーナス役は、若さと勢いでやれてしまう役。男役が子役を演じやすいのと同じで、元気な女の子役は基礎技術力が低くてもそれなりに見えるよーにはできる。
ふつーにかわいい女の子だったよ、ヴィーナス@きらり。
ただ、この役になると頭の大きさが気になった。
きらりちゃんって顔は大きくないのに、アタマが……後頭部が大きいんだね。真正面から見ると等身が高いのに、横から見ると低くなってしまう。
髪型やアクセサリで印象を変えることは出来るはず。今後に期待。
カーミラ@じゅりあは、期待通りの色っぽさ。
色っぽいとか大人の女だとかいう前提とはべつに、どこか「甘さ」のある……かわいらしさがいい。
抜き加減っていうかな。浅慮な未亡人役なんだけど、憎めない、チャーミングさがある。
これはじゅりあの持ち味なのかな。
2幕ではダークサイドの女役で、や、かっこよかった(笑)。
胡散臭いの、とにかく。そして、ソコがいいんだ。
こういう、ドロンジョ系のコケティッシュな美女がハマる、いい女だ〜〜。
美人3姉妹、ルーシーの妹たちは……ええっと、いぶちゃんはいいんだが、かぐらちゃんがこわかった(笑)。
なんで彼女は無邪気に笑っていても「たくらんでいる」系の顔になってしまうんだろう……。や、その分どこにしても目について、好きなんだけども。
ちあきさんが、いい仕事してました。
1幕のやり手ママ、2幕のやり手ママ……あれ、考えて見りゃどっちもやり手ママ役なんだ。でも、キャラはぜんぜんチガウ(笑)。
役としてもだし、公演の長としても、ちゃんと務めていることに感動。
って、その、『エンカレッジコンサート』のときちあきさんが長をやったんだけど、そりゃあもおボロボロで。
こんなにテンパっちゃって大丈夫なのか? って具合になっていたから。
それが時は流れ、こんなにしっかりしたおねーさんぶりを発揮して。
成長する人を見るのは心地よい。
んで、肝心要のドラキュラ伯爵。
主演のめおちゃんは……。
難しい役なんだろうな。
男役を極め、「立っているだけで男役」な人でないと成立しない役なんだと思う。
まず男役という技術を完成させて、その余白の部分でたのしんで役を作る感じ?
ルーシー役が「典型的タカラヅカのヒロイン」であることで、ものすげー難しい役であるように、このドラキュラ役も難しいんだと思う。
だからこそ、若手が勉強のために演じるのは良いことだと思う。
主役もヒロインも「タカラヅカ力」を高めるのにうってつけの教材だ。
ドラキュラ役を演じたことは、めおちゃんの財産のひとつになるんだと思う。……たぶん。
今のところ、いろいろいろいろアレだが、今後の糧に、血肉になったのだと思うよ。
背が高いので衣装映えするんだが……なんつーか、アクというかケレンミというか、こんなイロモノ的ヒーローを演じていてなお、引っかかりに欠ける気がした。
ふつう主役は「白い役」でしどころがないもんなんだけど、形式が難しい分ドラキュラ役は「黒い役」で耽美だったりダークだったりと、濃ゆくオイシク味を付けられるはずなんだが。
なんでこう、するっとすり抜けていってしまうんだろう。無色透明、無味無臭というか。
せっかく1幕の恋敵ジョナサン@めぐむが薄くて地味なんだから、対比として黒く派手に存在できるだろうに……ふたりして背景色っつーのは……。
コントラストが悪いなぁ。
誰か派手な色を置いてよ、このキャンバス。……と、思いました……。
でもめおちゃんは地味っていうんでもないんだよね。
引っかかりが、ない。
うーむ。
歌は、「歌いにくそうだな」とゆーのが聴いていても、よくわかった。でも、がんばってた。
素顔が美しいことを知っているだけに、その美貌が舞台ではいまいち生かされていないのがもったいない。
つか、真っ白なドラキュラ化粧のせいだと思うが、ときどき彼がマチヲ先輩に見えてとまどったナリよ……なんでだ? ぜんぜん似てないはずなのに。
なんにせよ、Aチームを観て、「後半Bチームもたのしみだな」と思える作品でうれしい。
月組はAバージョンを観た段階で、「他のバージョン観るの、やめとこうかな……」と肩を落とすくらい、作品が肌に合わなかったのだもの。
出演者が若手で力不足前提ならば、作品くらいはいいものをチョイスしてくれよ。両方アレだと観るのがつらいよー。
ヒロインのきらりちゃんは、納得の美しさ、愛らしさ。
きれーだー。
他はともかく、ヒロインが「美貌」でないと成り立たない芝居なので、きらりの美しさが説得力。
つかやっぱ、華やかだよね、きらりちゃん。
ヒロインであるということが、よくわかる。
1幕のルーシーは、「典型的タカラヅカのヒロイン」。小細工ナシで演じるしかないってくらい、正統派でど真ん中。……って、たぶんソレ、いちばん難しいことだし。
美しいこと、可憐であること、清楚であり、気品があること。一歩下がって男の邪魔にはならず、されど依存しすぎたりなよなよし過ぎてはいけない。……て、ハードル高すぎだっつの。
でもそのハードル高い、「いねーよ、そんな神バランスの女」を求めるのがタカラヅカ。
きらりちゃんは真正面からよく取り組んでいたと思う。
「お姫様」を演じられること……それは大切な資質。もともとの持ち味は姫系ではないと思うけれど……だからこそ、それに取り組むことが大事。
歌もがんばってた。
きらりとゆーと、たとえ一小節でも、声を発すると「あ、今のきらりだ」とわかるくらい壊滅的てのが定説だったのに(笑)。
きらりなのに、ふつーに聴ける。
すごい。がんばったんだな。すごいすごい。
声がきれいだから、ふつーレベルに歌ってくれるだけで、あとは美貌の助けを借りて、ヒロインとしてはぜんぜんOKな歌声だ。
2幕のヴィーナス役は、若さと勢いでやれてしまう役。男役が子役を演じやすいのと同じで、元気な女の子役は基礎技術力が低くてもそれなりに見えるよーにはできる。
ふつーにかわいい女の子だったよ、ヴィーナス@きらり。
ただ、この役になると頭の大きさが気になった。
きらりちゃんって顔は大きくないのに、アタマが……後頭部が大きいんだね。真正面から見ると等身が高いのに、横から見ると低くなってしまう。
髪型やアクセサリで印象を変えることは出来るはず。今後に期待。
カーミラ@じゅりあは、期待通りの色っぽさ。
色っぽいとか大人の女だとかいう前提とはべつに、どこか「甘さ」のある……かわいらしさがいい。
抜き加減っていうかな。浅慮な未亡人役なんだけど、憎めない、チャーミングさがある。
これはじゅりあの持ち味なのかな。
2幕ではダークサイドの女役で、や、かっこよかった(笑)。
胡散臭いの、とにかく。そして、ソコがいいんだ。
こういう、ドロンジョ系のコケティッシュな美女がハマる、いい女だ〜〜。
美人3姉妹、ルーシーの妹たちは……ええっと、いぶちゃんはいいんだが、かぐらちゃんがこわかった(笑)。
なんで彼女は無邪気に笑っていても「たくらんでいる」系の顔になってしまうんだろう……。や、その分どこにしても目について、好きなんだけども。
ちあきさんが、いい仕事してました。
1幕のやり手ママ、2幕のやり手ママ……あれ、考えて見りゃどっちもやり手ママ役なんだ。でも、キャラはぜんぜんチガウ(笑)。
役としてもだし、公演の長としても、ちゃんと務めていることに感動。
って、その、『エンカレッジコンサート』のときちあきさんが長をやったんだけど、そりゃあもおボロボロで。
こんなにテンパっちゃって大丈夫なのか? って具合になっていたから。
それが時は流れ、こんなにしっかりしたおねーさんぶりを発揮して。
成長する人を見るのは心地よい。
んで、肝心要のドラキュラ伯爵。
主演のめおちゃんは……。
難しい役なんだろうな。
男役を極め、「立っているだけで男役」な人でないと成立しない役なんだと思う。
まず男役という技術を完成させて、その余白の部分でたのしんで役を作る感じ?
ルーシー役が「典型的タカラヅカのヒロイン」であることで、ものすげー難しい役であるように、このドラキュラ役も難しいんだと思う。
だからこそ、若手が勉強のために演じるのは良いことだと思う。
主役もヒロインも「タカラヅカ力」を高めるのにうってつけの教材だ。
ドラキュラ役を演じたことは、めおちゃんの財産のひとつになるんだと思う。……たぶん。
今のところ、いろいろいろいろアレだが、今後の糧に、血肉になったのだと思うよ。
背が高いので衣装映えするんだが……なんつーか、アクというかケレンミというか、こんなイロモノ的ヒーローを演じていてなお、引っかかりに欠ける気がした。
ふつう主役は「白い役」でしどころがないもんなんだけど、形式が難しい分ドラキュラ役は「黒い役」で耽美だったりダークだったりと、濃ゆくオイシク味を付けられるはずなんだが。
なんでこう、するっとすり抜けていってしまうんだろう。無色透明、無味無臭というか。
せっかく1幕の恋敵ジョナサン@めぐむが薄くて地味なんだから、対比として黒く派手に存在できるだろうに……ふたりして背景色っつーのは……。
コントラストが悪いなぁ。
誰か派手な色を置いてよ、このキャンバス。……と、思いました……。
でもめおちゃんは地味っていうんでもないんだよね。
引っかかりが、ない。
うーむ。
歌は、「歌いにくそうだな」とゆーのが聴いていても、よくわかった。でも、がんばってた。
素顔が美しいことを知っているだけに、その美貌が舞台ではいまいち生かされていないのがもったいない。
つか、真っ白なドラキュラ化粧のせいだと思うが、ときどき彼がマチヲ先輩に見えてとまどったナリよ……なんでだ? ぜんぜん似てないはずなのに。
なんにせよ、Aチームを観て、「後半Bチームもたのしみだな」と思える作品でうれしい。
月組はAバージョンを観た段階で、「他のバージョン観るの、やめとこうかな……」と肩を落とすくらい、作品が肌に合わなかったのだもの。
出演者が若手で力不足前提ならば、作品くらいはいいものをチョイスしてくれよ。両方アレだと観るのがつらいよー。
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