アラビアの露と消ゆとも。@愛と死のアラビア
2008年6月15日 タカラヅカ なんてこったい、明日はもう千秋楽。
変だなあ、楽までに『愛と死のアラビア』勝手に改造計画、書き切る予定だったのに。
てゆーかまだトマス@まとぶんがどんだけ芝居くどくなってぶっとばして行っているかとか、トゥスン@壮くんがかわいくてかわいくてもーたまらん!とか、イブラヒム@ゆーひさん萌えとか、日々の感想をちっとも書けておりませんが。
退団カウントダウンに入ったみほちゃんの踊る姿が、神がかり的に美しいこととか。
明日は楽の感想書いてるだろーしなあ。改造計画話もめっさ途中で話がとびそうだなあ。まあ、話がとぶのはいつものことだが。
しかしここんとこ、いろんな人に「なんか痩せた? どうしたの?」って言われるんだけど、ヅカファン以外の人には理由が説明できないっすよ。
「花組公演中だから」って言っても、一般社会生活では通じません。
体力気力(と、財力・笑)をとことん消費して、ムラ通いしてるせいです。毎度のコトながら、贔屓組公演中は痩せます。つか、やつれます。よぼよぼ。
……で、それも明日で終わり、またふつーの、人並みな生活に戻るため(戻る……よな? 『スカピン』にハマりまくって通いまくったりしないよな? もう体力気力より先に財力が保たないから、あり得ないぞ?)、そのうち会う人会う人に「なんか太った? どうしたの?」って言われるんだわ〜〜、あー……。
それはともかく、改造計画話の続き。
ベドウィンたちからアノウドを助けたトマス、えーと「第8場 ヴェールを剥ぎ取られた女」からスタート。
アノウドとの出会い場面が、2回に分けられているのは、何故?
アノウドを手当てして、銀橋一回りしてからまたテントに戻ってアノウドと話す。
1回でいいやん。まだるっこしい。
最初の、手当は時間を取らない。ここで必要なのは「トマスがアノウドを助けた」とわかればいいんだから。なにを持ってこいとかなにをしろとかいらん。「友人の医者から手当を教わった」ってだけでいい。
女の子が苦しむ場面はさくっと終わらせて。
アノウドのベールも、れみちゃんがもともとの彼女のベールを拾って持っていて、トマスの指示でさっさとアノウドにつけてやる。
トマスの心遣いを表す台詞は「顔を隠してやれ」ではなく「ベールをつけてやれ」とかに変更。「隠してやれ」→隠れてません、とツッコミが入ることは言わせない。
アノウドは気を失わず、その台詞をちゃんと聞いていて、トマスがいい人だってことがわかるのよ。
で、そのあと侍女とヤシムが退室し、ふたりきりになって自己紹介。
ただし、短縮する。
自己紹介だけで何分も費やさない(笑)。
「お兄様」「妹よ」のプレイは必要なので(プレイ言うな)、そのままとするけれど、トマスに下心がない以上、ここはさらりと終わらせる。
現状の『愛と死のアラビア』で、トマスも一緒にカイロへ行くのだと言いに来たトゥスンが、「(アノウドは)連れて行けない」「すべては神の思し召しだ」と言ったあと、トマスの愕然とした顔で暗転する意味がわからない。
トマスに愕然とさせて、「引きを作っている」のだとは思う。マンガでいうところの左ページの最後のコマね。「ええっ、どうなるの?」と思わせて、次のページをめくらせる、という。
でもソレ、無意味だから!! そこで引きを作っても、引きになってないっていうか、そこで暗転して、それっきりアノウドのことを忘れてしまったら、トマスはただのひどい男だ。それは「引き」ではなく、観客をドン引きさせるだけだから!!
……なんで谷はわけのわかんない演出をするんだろう。
ふつーに、「部隊の者たちに、彼女のことは任せて行けばいい。キミの妹だというなら、それに相応しい扱いをするだろう」とトゥスンに言わせればいいじゃん。トマスも愕然としなくていいし、アホな「引き」はなくてもいい。
トゥスンがすぐにテントを出て行き、トマスが眠るアノウドに向けて「すまない……でも、君のことは必ず私が守る。兄と名乗った義務は果たす」とかつぶやかせて、彼もまたテントをあとにする。
御簾の向こうで、実はタヌキ寝入りだったアノウド、起きあがって「お兄様……義務……」とつぶやく。
わたしは暗転がキライなので(笑)、極力暗転場面は作らない。
つぶやくアノウドをテントの中に残しつつ盆が回り、テントを出たトマス中心の視点に戻る。
テントの外では、略奪品を見せびらかして大喜びしているベドウィンたちがいる。陽気に「ベドウィン音頭」を歌ってくれていていい。
そんな彼らを眺めながら、トマスひとり銀橋へ。
現状の「アノウドとの愛の歌(曲名知らん)」はカット。アノウドを「妹」としたトマスに男女の感情があってはならんのだ。下心アリで「お兄ちゃん(はぁと)」と呼ばせることにしたアヴない人にしないためにな。
曲は「ロッホ・ローモンド」でいいよ、遠い祖国を想って歌ってくれ。
で、銀橋途中までで歌を途切れさせ、わかりやすく今までの会話の「声」を流す。
敗者の身ぐるみを剥いで当然なことや、身内の男を失った女はモノ扱いだとか、その辺の台詞抜粋。
「彼らと私は、やはりチガウのだろうか。同じ衣装を着て、同じ砂漠で生きていても、信じる神がチガウように、わかりあえないのだろうか」てなことを悩んでくれ。
テントから離れたことを表すように、背景からベドウィンたちは消え、満天の星空と砂丘だけになる。壮大な光景。
改めて砂漠を……アラブ世界を見回し(銀橋にいるので、実際には客席を見ている)、嘆息する。
ちっぽけな存在を飲み込む自然、神の存在を、声を、信じたくなる砂漠の過酷さと、美しさ。……それらを改めて感じ、「美しいエジプト」を表現した歌を歌う。内にこもって歌うのではなく、客席に向けて、「解放」した歌を。まとぶんの声でなら、劇場を包むことが出来るはずだ。
トマスの困惑は、「拒絶」に根があるわけではない。嫌悪とか排除ゆえではなく、「許容」を前提とした軋轢なんだ。
最初から「所詮別人種、肌の色も文化も宗教もチガウ連中とわかりあえるはずがない」というキモチで「チガウ」ことを見せつけられてびびっているのではない。
トマスはもう彼らを好きで、彼らの側にいる。だからこんなにとまどうんだ。
「隔たり」について悩むのではなく、「隔たり」があることに悩む自分の真のキモチに、ここで気づいて欲しい。
ここはアラビア。
今、トマスが生きる世界。
そして、ヤシム少年登場、「お前は神を信じているか?」「神はおひとりです」につながる、と。
花道にたどり着いたら、わかりやすくするために振り返って言ってくれ。
「明日はカイロへ出発だ」
つーことで、次はカイロ編に続く〜〜。
変だなあ、楽までに『愛と死のアラビア』勝手に改造計画、書き切る予定だったのに。
てゆーかまだトマス@まとぶんがどんだけ芝居くどくなってぶっとばして行っているかとか、トゥスン@壮くんがかわいくてかわいくてもーたまらん!とか、イブラヒム@ゆーひさん萌えとか、日々の感想をちっとも書けておりませんが。
退団カウントダウンに入ったみほちゃんの踊る姿が、神がかり的に美しいこととか。
明日は楽の感想書いてるだろーしなあ。改造計画話もめっさ途中で話がとびそうだなあ。まあ、話がとぶのはいつものことだが。
しかしここんとこ、いろんな人に「なんか痩せた? どうしたの?」って言われるんだけど、ヅカファン以外の人には理由が説明できないっすよ。
「花組公演中だから」って言っても、一般社会生活では通じません。
体力気力(と、財力・笑)をとことん消費して、ムラ通いしてるせいです。毎度のコトながら、贔屓組公演中は痩せます。つか、やつれます。よぼよぼ。
……で、それも明日で終わり、またふつーの、人並みな生活に戻るため(戻る……よな? 『スカピン』にハマりまくって通いまくったりしないよな? もう体力気力より先に財力が保たないから、あり得ないぞ?)、そのうち会う人会う人に「なんか太った? どうしたの?」って言われるんだわ〜〜、あー……。
それはともかく、改造計画話の続き。
ベドウィンたちからアノウドを助けたトマス、えーと「第8場 ヴェールを剥ぎ取られた女」からスタート。
アノウドとの出会い場面が、2回に分けられているのは、何故?
アノウドを手当てして、銀橋一回りしてからまたテントに戻ってアノウドと話す。
1回でいいやん。まだるっこしい。
最初の、手当は時間を取らない。ここで必要なのは「トマスがアノウドを助けた」とわかればいいんだから。なにを持ってこいとかなにをしろとかいらん。「友人の医者から手当を教わった」ってだけでいい。
女の子が苦しむ場面はさくっと終わらせて。
アノウドのベールも、れみちゃんがもともとの彼女のベールを拾って持っていて、トマスの指示でさっさとアノウドにつけてやる。
トマスの心遣いを表す台詞は「顔を隠してやれ」ではなく「ベールをつけてやれ」とかに変更。「隠してやれ」→隠れてません、とツッコミが入ることは言わせない。
アノウドは気を失わず、その台詞をちゃんと聞いていて、トマスがいい人だってことがわかるのよ。
で、そのあと侍女とヤシムが退室し、ふたりきりになって自己紹介。
ただし、短縮する。
自己紹介だけで何分も費やさない(笑)。
「お兄様」「妹よ」のプレイは必要なので(プレイ言うな)、そのままとするけれど、トマスに下心がない以上、ここはさらりと終わらせる。
現状の『愛と死のアラビア』で、トマスも一緒にカイロへ行くのだと言いに来たトゥスンが、「(アノウドは)連れて行けない」「すべては神の思し召しだ」と言ったあと、トマスの愕然とした顔で暗転する意味がわからない。
トマスに愕然とさせて、「引きを作っている」のだとは思う。マンガでいうところの左ページの最後のコマね。「ええっ、どうなるの?」と思わせて、次のページをめくらせる、という。
でもソレ、無意味だから!! そこで引きを作っても、引きになってないっていうか、そこで暗転して、それっきりアノウドのことを忘れてしまったら、トマスはただのひどい男だ。それは「引き」ではなく、観客をドン引きさせるだけだから!!
……なんで谷はわけのわかんない演出をするんだろう。
ふつーに、「部隊の者たちに、彼女のことは任せて行けばいい。キミの妹だというなら、それに相応しい扱いをするだろう」とトゥスンに言わせればいいじゃん。トマスも愕然としなくていいし、アホな「引き」はなくてもいい。
トゥスンがすぐにテントを出て行き、トマスが眠るアノウドに向けて「すまない……でも、君のことは必ず私が守る。兄と名乗った義務は果たす」とかつぶやかせて、彼もまたテントをあとにする。
御簾の向こうで、実はタヌキ寝入りだったアノウド、起きあがって「お兄様……義務……」とつぶやく。
わたしは暗転がキライなので(笑)、極力暗転場面は作らない。
つぶやくアノウドをテントの中に残しつつ盆が回り、テントを出たトマス中心の視点に戻る。
テントの外では、略奪品を見せびらかして大喜びしているベドウィンたちがいる。陽気に「ベドウィン音頭」を歌ってくれていていい。
そんな彼らを眺めながら、トマスひとり銀橋へ。
現状の「アノウドとの愛の歌(曲名知らん)」はカット。アノウドを「妹」としたトマスに男女の感情があってはならんのだ。下心アリで「お兄ちゃん(はぁと)」と呼ばせることにしたアヴない人にしないためにな。
曲は「ロッホ・ローモンド」でいいよ、遠い祖国を想って歌ってくれ。
で、銀橋途中までで歌を途切れさせ、わかりやすく今までの会話の「声」を流す。
敗者の身ぐるみを剥いで当然なことや、身内の男を失った女はモノ扱いだとか、その辺の台詞抜粋。
「彼らと私は、やはりチガウのだろうか。同じ衣装を着て、同じ砂漠で生きていても、信じる神がチガウように、わかりあえないのだろうか」てなことを悩んでくれ。
テントから離れたことを表すように、背景からベドウィンたちは消え、満天の星空と砂丘だけになる。壮大な光景。
改めて砂漠を……アラブ世界を見回し(銀橋にいるので、実際には客席を見ている)、嘆息する。
ちっぽけな存在を飲み込む自然、神の存在を、声を、信じたくなる砂漠の過酷さと、美しさ。……それらを改めて感じ、「美しいエジプト」を表現した歌を歌う。内にこもって歌うのではなく、客席に向けて、「解放」した歌を。まとぶんの声でなら、劇場を包むことが出来るはずだ。
トマスの困惑は、「拒絶」に根があるわけではない。嫌悪とか排除ゆえではなく、「許容」を前提とした軋轢なんだ。
最初から「所詮別人種、肌の色も文化も宗教もチガウ連中とわかりあえるはずがない」というキモチで「チガウ」ことを見せつけられてびびっているのではない。
トマスはもう彼らを好きで、彼らの側にいる。だからこんなにとまどうんだ。
「隔たり」について悩むのではなく、「隔たり」があることに悩む自分の真のキモチに、ここで気づいて欲しい。
ここはアラビア。
今、トマスが生きる世界。
そして、ヤシム少年登場、「お前は神を信じているか?」「神はおひとりです」につながる、と。
花道にたどり着いたら、わかりやすくするために振り返って言ってくれ。
「明日はカイロへ出発だ」
つーことで、次はカイロ編に続く〜〜。
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