意地悪したいのは、ひとりだけ。@スカーレット・ピンパーネル
2008年8月2日 タカラヅカ あまりに余裕綽々なので。あまりにコメディなので。
ついつい忘れがちになってしまうけれど。
パーシー@トウコが、痛々しいということ。
『スカーレット・ピンパーネル』は穴だらけなところやご都合主義過ぎるところも含めて好きなんだが。
パーシー役は損だなあと思う。
ショーヴランに比べて、かっこいいところが少ないっていうか。なんせ半分グラパンだし。さらにパーシーのときも半分はおちゃらけてるし。
ほんとの二枚目部分が少ない。
なにより、恋愛部分が見えにくいのが不満。
マルグリット@あすかと「恋愛」している部分が描かれておらず、いきなり彼女の不実を疑うところからはじまるよーなもんだから、彼の傷が見えにくい。
『スカーレット・ピンパーネル』であり、スカピン団の冒険活劇だからこの展開は仕方ないんだけど……わたしなら、パーシーとマルゴの恋愛場面を最初に入れるなー。
マルゴやショーヴランの前で話しているときと、デュハーストたちスカピン団の仲間たちの前で話しているときでは、パーシーの口調や声がまったくチガウ。これはいくらなんでも変過ぎる。
対外的にわざと阿呆ぶっているのはわかるが、マルゴの前でもそうなのはおかしい。あの変なイントネーションで話すお貴族サマと恋愛したんですか、マルグリット? 真実のパーシーは仲間たちと話しているときの、ふつーの発音で話すパーシーでしょ? ならマルゴは真実の彼を知らないの? 知ってるならいつもあの話し方でいるパーシーは、なにかしら嘘をついているとわかるでしょ?
……てまあコレは、トウコちゃんがコメディやりすぎてるせいもあるんだけど。
パーシーとマルグリットとの関係が明確でないために、その後のパーシーの心理的展開が弱いのなー。
マルグリットの苦悩やショーヴランのかっこよさの方がわかりやすく、パーシーの良さは伝わりにくい。コメディ部分でのみオイシイ人になってしまう。
パーシーがどれほどマルグリットを愛しているか、事前にわかるといいのに。
今のままじゃ、足りない。
てなことは置いておいて。
パーシーがマルゴを愛していることをわかっている身としては。
マルグリットがサン・シール侯爵の居場所を公安委員に報せたのだとわかったあとのパーシーの嘆きの深さに、酔うことができる(笑)。
またここの歌がいいしさ。
今回は限定版に釣られてプログラム買ったので曲名がわかる。や、プログラム自体買うだけで満足して結局1ページもめくってなかったんで、今はじめて開けたんだけど、「祈り」って曲。
いちばん好きかな、この歌。(次は「栄光の日々」)
わたしはずっぽり恋愛モノが好きで、色恋絡みの事件が好きなので、ここでパーシーが苦しむのは「マルゴって実は革命政府と通じてる?!」とか「イギリス貴族の俺を利用しようとして近づいた?!」とかゆー意味でショック受けてるとは思ってない。
政治的なことぢゃなくて。
「昔の男と、まだ別れてなかったのか!!」
と、あくまで恋愛問題で嘆いていてほしーのですよ。
その前にパーシーはショーヴランに会っている。ショーヴランは「公安委員」というだけでなく、「マルゴの元カレ」という意味が強いんだ、パーシーにとって。
マルゴが革命政府のスパイだとして、彼女が情報を流すために会っている相手がメルシェだとかピポー軍曹だとかなら、こんなにショック受けてない。
元カレと会い、カレに有益な情報を流す。
……というと、彼女の心が、まだ彼の元にあると思うじゃん、ふつー。
パーシーがあまりに悠々とショーヴランを手玉に取っているし、ソレらしい台詞がまったくないから、これはあくまでもわたしの好みだっつーだけだけど。
パーシーはショーヴランに嫉妬している。
革命に燃えていた少女だったころの、マルゴを知るショーヴランに。
そのころの彼女と愛し合っていた、というショーヴランに。
でもってショーヴランって、パーシーとはまったく逆のタイプじゃん。
背が高くて逞しくて体育会系で雑草系で、どん底から這い上がりましたワイルドキャラ。
自分と正反対のタイプの男に対し、反感と羨望(あるいは劣等感)を持つじゃん。
自分の惚れた女の元カレが自分とは正反対のタイプで、しかもこそこそと会ってる、とわかったら……疑うわな。
マルグリットは今もショーヴランを愛している。
愛する男の出世のために、俺を利用するつもりで結婚した?
……と、ここまで思ってほしいのです、ええ。
ほんとのとこは知りません。
台詞や歌詞には欺かれたとか秘密とか隠し事とか信じてないとかあるだけで、ショーヴランとの恋愛関係を疑うようなものはまったく出ない。観客であるわたしたちは、ふたりが恋愛関係なんぞないことを知っているから余計に色恋ネタから離れて考えることもできるけど。
タカラヅカですから。恋愛至上主義ですから。
三角関係ですから。
ショーヴランがパーシーを恋敵として嫉妬するように、反感を持つように、パーシーもショーヴランを恋敵として敵対してくれないとね!
敵とかスパイとか大きな話ではなく、男女関係のもつれでいいんです。わたし的に。
それこそが萌え。
あのまぬけなショーヴランに、嫉妬してるんですよ、パーシーは。
からかってなにかと意地悪するのは、ショーヴランが公安委員だからじゃなく恋敵だから。
だってべつに、あそこまでショーヴランにかまったりいじめたりする必要ないでしょ、パーシー&グラパン。他の公安委員やロベスピエールには一切意地悪しないのに、ショーヴランにだけ。
ハタから見れば、マルゴがショーヴランをなんとも思ってない、むしろ毛虫みたく嫌ってるのは丸わかりなのに、パーシーにはわからない。
あの黒尽くめのワイルドな男前が、また会いに来ていた。ふたりだけで話していた。……めらめらめら(嫉妬の炎)。
つーことで、やりすぎなほどショーヴランをいぢめるパーシーの図、ができあがる。
革命とか政治とか正義とか、そーゆーお題目もあるにはあるが、根っこはすごく人間くさい、小さな感情。
それこそが、萌え。
スカピン団だからとか侯爵が殺されたとか、そーゆーことじゃなくて(や、それもあるにしろ)、まず「愛」だけで傷つき、取り乱す人間臭さをパーシー@トウコには求めたいの。
つーことで、ボロボロに傷ついて嘆きの歌を歌うパーシーにときめくのですわ。
ショーヴランにいぢわるしつづけるパーシーにときめくのですわ。
また、ショーヴランは自分が嫉妬されていることにも、特別にいぢめられていることにも、まーーったく気づいていないんですよね。その鈍感さが彼の魅力ですわね(笑)。
愛ですよ、愛。
すべてはソコからはじまる(笑)。
ついつい忘れがちになってしまうけれど。
パーシー@トウコが、痛々しいということ。
『スカーレット・ピンパーネル』は穴だらけなところやご都合主義過ぎるところも含めて好きなんだが。
パーシー役は損だなあと思う。
ショーヴランに比べて、かっこいいところが少ないっていうか。なんせ半分グラパンだし。さらにパーシーのときも半分はおちゃらけてるし。
ほんとの二枚目部分が少ない。
なにより、恋愛部分が見えにくいのが不満。
マルグリット@あすかと「恋愛」している部分が描かれておらず、いきなり彼女の不実を疑うところからはじまるよーなもんだから、彼の傷が見えにくい。
『スカーレット・ピンパーネル』であり、スカピン団の冒険活劇だからこの展開は仕方ないんだけど……わたしなら、パーシーとマルゴの恋愛場面を最初に入れるなー。
マルゴやショーヴランの前で話しているときと、デュハーストたちスカピン団の仲間たちの前で話しているときでは、パーシーの口調や声がまったくチガウ。これはいくらなんでも変過ぎる。
対外的にわざと阿呆ぶっているのはわかるが、マルゴの前でもそうなのはおかしい。あの変なイントネーションで話すお貴族サマと恋愛したんですか、マルグリット? 真実のパーシーは仲間たちと話しているときの、ふつーの発音で話すパーシーでしょ? ならマルゴは真実の彼を知らないの? 知ってるならいつもあの話し方でいるパーシーは、なにかしら嘘をついているとわかるでしょ?
……てまあコレは、トウコちゃんがコメディやりすぎてるせいもあるんだけど。
パーシーとマルグリットとの関係が明確でないために、その後のパーシーの心理的展開が弱いのなー。
マルグリットの苦悩やショーヴランのかっこよさの方がわかりやすく、パーシーの良さは伝わりにくい。コメディ部分でのみオイシイ人になってしまう。
パーシーがどれほどマルグリットを愛しているか、事前にわかるといいのに。
今のままじゃ、足りない。
てなことは置いておいて。
パーシーがマルゴを愛していることをわかっている身としては。
マルグリットがサン・シール侯爵の居場所を公安委員に報せたのだとわかったあとのパーシーの嘆きの深さに、酔うことができる(笑)。
またここの歌がいいしさ。
今回は限定版に釣られてプログラム買ったので曲名がわかる。や、プログラム自体買うだけで満足して結局1ページもめくってなかったんで、今はじめて開けたんだけど、「祈り」って曲。
いちばん好きかな、この歌。(次は「栄光の日々」)
わたしはずっぽり恋愛モノが好きで、色恋絡みの事件が好きなので、ここでパーシーが苦しむのは「マルゴって実は革命政府と通じてる?!」とか「イギリス貴族の俺を利用しようとして近づいた?!」とかゆー意味でショック受けてるとは思ってない。
政治的なことぢゃなくて。
「昔の男と、まだ別れてなかったのか!!」
と、あくまで恋愛問題で嘆いていてほしーのですよ。
その前にパーシーはショーヴランに会っている。ショーヴランは「公安委員」というだけでなく、「マルゴの元カレ」という意味が強いんだ、パーシーにとって。
マルゴが革命政府のスパイだとして、彼女が情報を流すために会っている相手がメルシェだとかピポー軍曹だとかなら、こんなにショック受けてない。
元カレと会い、カレに有益な情報を流す。
……というと、彼女の心が、まだ彼の元にあると思うじゃん、ふつー。
パーシーがあまりに悠々とショーヴランを手玉に取っているし、ソレらしい台詞がまったくないから、これはあくまでもわたしの好みだっつーだけだけど。
パーシーはショーヴランに嫉妬している。
革命に燃えていた少女だったころの、マルゴを知るショーヴランに。
そのころの彼女と愛し合っていた、というショーヴランに。
でもってショーヴランって、パーシーとはまったく逆のタイプじゃん。
背が高くて逞しくて体育会系で雑草系で、どん底から這い上がりましたワイルドキャラ。
自分と正反対のタイプの男に対し、反感と羨望(あるいは劣等感)を持つじゃん。
自分の惚れた女の元カレが自分とは正反対のタイプで、しかもこそこそと会ってる、とわかったら……疑うわな。
マルグリットは今もショーヴランを愛している。
愛する男の出世のために、俺を利用するつもりで結婚した?
……と、ここまで思ってほしいのです、ええ。
ほんとのとこは知りません。
台詞や歌詞には欺かれたとか秘密とか隠し事とか信じてないとかあるだけで、ショーヴランとの恋愛関係を疑うようなものはまったく出ない。観客であるわたしたちは、ふたりが恋愛関係なんぞないことを知っているから余計に色恋ネタから離れて考えることもできるけど。
タカラヅカですから。恋愛至上主義ですから。
三角関係ですから。
ショーヴランがパーシーを恋敵として嫉妬するように、反感を持つように、パーシーもショーヴランを恋敵として敵対してくれないとね!
敵とかスパイとか大きな話ではなく、男女関係のもつれでいいんです。わたし的に。
それこそが萌え。
あのまぬけなショーヴランに、嫉妬してるんですよ、パーシーは。
からかってなにかと意地悪するのは、ショーヴランが公安委員だからじゃなく恋敵だから。
だってべつに、あそこまでショーヴランにかまったりいじめたりする必要ないでしょ、パーシー&グラパン。他の公安委員やロベスピエールには一切意地悪しないのに、ショーヴランにだけ。
ハタから見れば、マルゴがショーヴランをなんとも思ってない、むしろ毛虫みたく嫌ってるのは丸わかりなのに、パーシーにはわからない。
あの黒尽くめのワイルドな男前が、また会いに来ていた。ふたりだけで話していた。……めらめらめら(嫉妬の炎)。
つーことで、やりすぎなほどショーヴランをいぢめるパーシーの図、ができあがる。
革命とか政治とか正義とか、そーゆーお題目もあるにはあるが、根っこはすごく人間くさい、小さな感情。
それこそが、萌え。
スカピン団だからとか侯爵が殺されたとか、そーゆーことじゃなくて(や、それもあるにしろ)、まず「愛」だけで傷つき、取り乱す人間臭さをパーシー@トウコには求めたいの。
つーことで、ボロボロに傷ついて嘆きの歌を歌うパーシーにときめくのですわ。
ショーヴランにいぢわるしつづけるパーシーにときめくのですわ。
また、ショーヴランは自分が嫉妬されていることにも、特別にいぢめられていることにも、まーーったく気づいていないんですよね。その鈍感さが彼の魅力ですわね(笑)。
愛ですよ、愛。
すべてはソコからはじまる(笑)。
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