大空祐飛って、おもしろい。

 こんなにおもしろい人、昨今めずらしいんぢゃね? と、思いました。
 『銀ちゃんの恋』初日。

 おもしろい、というのは、interestingっつー意味な。別に爆笑するような、お笑い芸人とかギャグがどーのというような、おもしろさじゃない。

 この人ものすごく、おもしろい。「大空祐飛」というファンタジー自体が、無二のおもしろさを持っている。

 同じ人なんてこの世にいないし、みんなひとりずつ別の人生背負って生きているわけだけど、たかが「タカラヅカ」ひとつ取っても、ゆーひくんのようなポジションの人はいないわけで。
 彼の歩んできた道のりも、他の「路線」と呼ばれるどんな人ともちがっていて。
 学年にしたって、90年超えの歴史の中ではじめてなわけで。

 98年の荻田浩一作『LAST STEPS』で一目惚れして以来、薄く浅く、長~く眺めてきたおーぞらゆーひさんは、ここに来てなんとも不思議な、独自の華を開花させている。

 や、語り出すと止まらなくなるので(年寄りの昔話はくどいもんじゃ。よぼよぼ)、とりあえず肝心なことを、叫んでおこう。

 大空祐飛が、かっこいい。

 これでもかっ、と、かっこいい。
 どんだけものすげー格好していても、どんだけひどいことをしていても、なにをしてもいつでもどこでも、かっこよすぎる。

 美しいということ、かっこいいということは、これほどの説得力になる。

 他の全部吹っ飛ばし、別の次元の地球を存在させ、その地球をぐるんぐるん回してしまうほどの、力がある。

 このかっこよさは、体験するべきだ。
 タカラヅカでしかありえないトリップ感覚だからだ。

 「タカラヅカ」というファンタジーを好きなら、体験しとくべきだ。

 「タカラヅカ的でない」ネタを、ここまで「タカラヅカ」にしてしまう「タカラヅカでしかありえない美しさ・かっこよさ」を体現する男役に、会うべきだ。

 
 んじゃ、出演者感想走り書き行きます。

 小夏@すみ花。
 泣き演技のものすごさ。この子が泣くと、全世界が泣く。
 ロリ少女から公称24歳落ち目女優まで、なんの遜色なく演じてしまうおそろしさ。
 この子の演技力なくして、この公演はありえない。

 ヤス@みつる。
 かーわーいーいー。なんなのこのかわいさっ。なんか別のイキモノだコレ。背中にチャックついてんぢゃね? ジャージとかスタジャンとか、スニーカー姿がかわいいの。足首ない感じとか、ちょっとゆるキャラっぽい。
 声がいつもと違ってるのがちと心配。

 橘@めお。
 ちょっとちょっと、ステキなんですけどっ。ゆーひさんと並ぶと「どこの月組?」って感じだが(笑)、めおちゃんアテ書き? オリジナル?ってくらい、ハマってる。

 朋子@きらり。
 かわいい、うまい、つか似合いすぎだろ(笑)。いいなー、この子。あのリュック欲しい(笑)。

 ジミー@だいもん。
 …………娘役かと思った。うまいしきれいなんだが……その、そろそろ新公以外で「男役」が見たいっす。子役とオンナノコ寄りの青年役が続くっちゅーのは、ちょっとさみしい。またも少年のような高い声で喋ってますよ。や、ほんとうまいっす……。
 めおくんとのラヴシーンはたのしいですが……でででもねだいもん、めおくんに惚れちゃダメだよっ?! 絶対不幸になるからっ。(なんの心配?! や、キャラクタとしてのめお様は、受をしあわせにできる攻ではないと思うので……って、さらになんの心配っ?!)

 女秘書@さあや。
 これもまたハマり過ぎ……見たかったさあやがそこに。アルバイトで歌ってたの、さあやだよね?(プログラム買ってない……)

 ヤスの母@邦さんがまた、すみ花とふたりして泣かせてくれるし。スポンサー様@ふみかは胡散臭さ爆発してるし、監督@まりんは緩急自在だし。
 銀ちゃんの子分のマメは普段はパンチパーマ? すごい髪型で三枚目風だが、髪型を隠してちょんまげしてるときは濃ゆい風情の二枚目になってるし。や、シリアスにチャンバラとかしてるわけだから。マメってやっぱかっこいい。かっこいいんだってば。
 同じく子分のらいらいは、時代を感じさせるアラレちゃん眼鏡がかわいい。でも、マメの方が二枚目に見えてしまった……。不覚。(えっ?)
 油断して見てたんだが、保険屋さんってちゃー?←ちがいます(笑)。(だからプログラム買ってない。体調悪くて早々に帰っちゃったんだよ、キャトレ寄るつもりだったのにっ)

 アーサーがきれいで、どきどきした(笑)。
 ますますきれーになってません、この子? 輝良まさととニコイチで活躍(笑)。燕尾ですみ花と踊ったり、白い脚見せてチャンバラやったり、力仕事したり大忙しだ。
 つか、新選組姿似合うよね? 美剣士だよね?

 カメラに映し出されるゆーひくんが、ことごとく格好良かった。どさくさまぎれのマメのドアップもまたヨシ(笑)。
 小夏とヤスの新婚家庭に、アライグマがあったよーななかったよーな……。
 DV絶好調のヤスがおたまを客席まですっとばしていたのは、見間違いではなかったらしい。ゆーひくんのツッコミのもと、カテコで客席から返却されてた。

 王子は長の仕事、はじめて? 慎重な挨拶、噛まずに乗り切ったのは某組長より立派だったような(笑)。

 開演アナウンス、終演アナウンスもゆーひくんではなく、「銀ちゃん」でした。
 終演アナウンスのあとは、銀ちゃんの歌う「蒲田行進曲」テープが流れるのでみんなすぐに退場しちゃだめだぞ? 最後までゆっくり座席で堪能するんだー!


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