「この役を、まっつがやってたんですか??」

 終演後、ロケットボーイ役に関して、友人のチェリさんが言った。首を傾げながら。

 あの役を、まっつが? まっつってアレよね、あの***で**だったりする、**なまっつよね……?
 頭の上にとびかう「?」マーク。**に入る言葉はてきとーに想像してくれ、チェリさんも別に口に出して言ったわけぢゃない。

 目に映ったロケットボーイ@まぁくんの姿と、博多座ではまっつだった、という知識のギャップ……符号しそうにない両者の隔たりに、混乱するばかり、と。

 わはは。
 わかる、言いたいことはわかるよっ!!

 わたしだって初日初回にまぁくんを見て、痛感したもの。

 そもそも、まっつがこの役をやったことが、間違いだよな。と。

 『エンター・ザ・レビュー』名物の兄鳥。
 雛鳥をイメージしたロケットのセンターで、若々しくかわいらしくコミカルに踊る役だ。
 もうすっかり定番になってしまっているこの役は、最初は、存在しなかった。

 初演のムラ公演は91期生の初舞台お被露目公演でもあった。
 雛鳥たちのロケットは、初舞台生用の初々しくも希望あふれるロケットだったんだな。
 それが東宝版になると、初舞台生たちはそれぞれの組にバラけたあとなので、もう「お被露目ロケット」である必要はない。人数も減るし、振り付けも変わる。
 その帳尻合わせに急遽作られたのが、兄鳥役だ。
 初代兄鳥は、らんとむ。
 いつぞやのヘラクレス兄貴を彷彿とさせる、見事な体操のおにーさんぶりだった。
 その後、博多座にてまっつ、前回の全ツではみつる、と毎回役者が変わっていった。誰かの固定役ではなく、再演ごとに新たなキャストにするのが兄鳥のコンセプトなのかもしれない。

 ……てなことは、置くとして。
 とにかく最初はなかったんだよ、この役。
 『エンレビ』をムラでしか観ていない関西在住べつに花組贔屓でもないからオサ様全ツ『うたかたの恋』は超チケ難で手に入らなかった、今回の全ツはチケット手に入ったから観てみたわ、程度の人だと、兄鳥ロケットボーイ自体、見るのがはじめてなわけで。

 そーゆー役がある、ことは聞きかじっていても、目にするのははじめて。
 友人のチェリさんはまさにそーゆー人で。
 
 まずまぁくんの姿を見せられて、「これをまっつがやったんですよ」と言われても、混乱するよなあ。

 やったんですよ、あのまんまを(笑)。

 ロケットボーイってのは、ふつー若手がやる役だ。
 必要なのは男役スキルでも歌唱力でもダンス力でもない。そりゃあった方がいいに決まっているが、優先順位は低い。
 もっとも必要なのは。

 華とアイドル性だ。

 キラキラしていること。
 美しいこと。
 若々しく、かわいらしいこと。

 どんなに美形でも暗くてはダメだし、スター性があって押し出しが良くても、大人びていたり重苦しくてはダメ。
 「ヤッ♪」の掛け声が似合う元気いっぱいのかわいい女の子たち、の真ん中に立つのだから、それと同じカラーの輝きが必要。

 かわいこちゃん的さわやかアイドルが、望ましい。

 それが基本定義だから、最初に東宝で新たにロケットボーイが追加になったとき、「永遠の研45・漢らんとむ」が盛大に若ぶっておにーさんしている姿が話題になった(笑)。
 博多座まっつが幸いしたのは、あのらんとむの役、という先入観があったことだ。
 らんとむの兄鳥が、無理して若ぶってかわいこちゃんぶってええっと、なステキさだってこともあり、その次のまっつがまたしてもこう、無理している感アリアリなステキさで、『エンレビ』の兄鳥って、微妙さを競うのが目的?!(白目)とゆー、なんともマニアック一直線な配役だった。

 それが、前回の全ツでみつるになり、ふつーにキラキラアイドルの役になり、今回のまぁくんに至ってはさらに初々しく、本来の「ロケットボーイ」の定義まんまになった。

 らんとむ→まっつ→みつる→まぁくん、と段階踏んで見てきたわたしですら、なかなかショッキングな絵ヅラなのに、全部すっとばしてまぁくんを見て、「あの役、まっつもやったんだよ」と言われても、そりゃ混乱するよなあ?(笑)

 いやぁ、まぁくんの兄鳥は、すげーかわいかった。
 すらりとした長身、長い手足、若さとかわいさ、かっこよさがキラキラして、いかにもな「期待の新進スター!」な感じが。
 あの「あイテ☆」な振付も、素直にかわいいと思える。くそー、いいなあ(笑)。

 まっつセンターの場面がなくなったことは心から残念だと思っているが、それと「やっぱ兄鳥はチガウよな」と思う気持ちは本当だ。
 で、イヤよイヤよもナントカで、実は「まっつの兄鳥、大好きだ」と思っているのも本当。で、さらに、「だけどまっつの兄鳥は恥ずかしくていたたまれなくて、正視できない(笑)」と思っているのも本当。
 いやあ、人間って複雑ですなあ(笑)。

 とりあえず今は、ひたすらキラキラしているまぁくんの輝きを、素直に楽しんでいます。
 
 そして、かわいい明るいロケットから、ドラマティックなフィナーレ「愛しかない時」に移るのがイイ。この曲好き。
 階段から男役たちが登場して総踊りになるの、かっこいいよねえ……。
 
 デュエットダンス組がここにいないことが残念です。や、彼らはあとから出て来て、ちゃんとカップルで踊ってくれるわけだけど……この群舞にもいてほしーよー。見たいよー。

 デュエットダンスが4組ってのは、オサふーだからこそ成り立った感があったんだが、まとぶ時代でも変わらないんだね。や、そのまんま好きだから同じでいいんだけど。

 そして怒濤のパレードへ。
 全ツだもんなあ、階段少ないし人数少ないしで、なんかあれよあれよとゆってる間に終わった気がする……。

 良くも悪くも、4回目。
 4年間に同じ組で4回再演はないだろ、と思いつつも、なにしろ同時上演作がアレでしょ?
 『エンター・ザ・レビュー』で良かったっ、と、心から思います。はい。
 
 
 タイトル「4回目」シリーズで統一するつもりだったのが、こんなに長く何日欄にも渡って書いちゃうと「4回目」「4回目」って見た目がウザいから早々に脱落(笑)。それならはじめからふつーにタイトル付ければよかった。
 そして今日は、ミニパソに書きためていたテキストをパソコンに移そうとして、何故か接続できずに焦り、いろいろいじっているうちに、データを全部消してしまった。いやあ、血の気が引いたねえぇ。ゴミ箱にも残ってないし、ファイルごと消失だし。
 結局ミニパソを再セットアップして、パソコンの方はソフトを再インストールして、新しくパートナー関係築いて……と、どたばた。
 なんとか失ったデータの補完完了。あー、びびった。
 てゆーか、再インストールするために、この乱雑な部屋の中からCDを探し出すのに骨が折れた……。

 全ツ市川、楽しかったみたいだなあ。
 ころ様、まっつレポthanksです。
 サーカス場面のまっつ、梅田ではいじめっ子だったのに、やさしいお兄さん風になってるそうです。わああぁぁん、見たいよう見たいよう。

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