「で、『ベルばら』ではまっつにナニやってほしい? やっぱオスカル? 『エリザベート』ではトート?」

 と、ニラニラしながら友人が言う。

 『Brilliant Dreams』のことだ。
 「未涼亜希に今後やってほしい役」という質問に、どう答えるのかと。

「だって、『ベルばら』と『エリザベート』はデフォルトでしょ? 誰の『ブリドリ』でも絶対出てくるもん」

 そーね、出てくるわね。
 しかし、声を大にして言うわ。

 いらん。

 イベントで1曲歌うだけならともかく、「作品」として「公演」としてやってほしいとも、「あの役が見たい」とも思わないよー。

 てゆーか、まっつに、大劇場作品の主役で、見たい役なんかない。

 実際問題、大劇場で主演できる云々ではなく、彼の魅力が最も発揮できる場所であるかどうか、という話。

 『ベルばら』も『風と共に去りぬ』も『エリザベート』も、すてにネタとして人の口に上がる作品なので、なにも考えずに妄想配役が出来る。
 その域にまで達した作品でないと、「見たい役」として不特定多数の票を集められない現実もわかるが。

 まっつはフランツキャラだし、アシュレキャラだ。彼の持ち味的にそーゆー役がはまることはわかるが、「持ち味」「はまる」と「見たい役」は別だ。
 『ベルばら』にしろ『エリザベート』にしろ、仲間内の妄想配役で「まっつってフランツ似合うよねー、歌えるしさー」とか言ってるレベルで十分です、はい。

 でも実際、誰の『ブリドリ』でも出てくるので、『エリザベート』は出てくるんだろうなあ……。『ベルばら』も出てくるかなあ……。遠い目。

「じゃあ、ナニが見たいのよ?」

 と言われ、胸を張って答えましたともよ。

 正塚晴彦作『二人だけの戦場』シンクレア役。

 本役・一路真輝。
 ノーブルな気品と線の細い優等生雰囲気、親の職業だからとなんも考えずに軍人になり、不穏な情勢のなか、ぼっちゃんらしい理想に燃えている。
 それが異民族の少女と出会い、恋をしたことで「現実」を知り、挫折を知り、人間として男として成長していく。
 最後は白髪まじりのおっさんで、涸れていてステキ(笑)な役。

 『舞姫』の豊太郎と似ているかな。キャラクタも、展開も。
 ただ、少女マンガの甘さやきらきらさがなく、青年誌的骨太さと男性視点のロマンチシズムがある。

 いっちゃんの役だから、歌もいいしなー。正塚だから主役はほんと丸々1曲、フルコーラス歌うしな(笑)。
 謝珠栄振付のダンスもいいしなー。軍服とスーツだしなー。地髪でヘンなカツラ無しだしなー(笑)。

 
 ソレ以外でなら、正塚晴彦作『SAY IT AGAIN』ピエール役。

 本役・成瀬こうき。
 アンニュイな結婚詐欺師(笑)。クールで厭世観にあふれていた……はずが、ウェイトレスの少女と出会い、彼女をめぐる事件に巻き込まれるウチになんかどんどんキャラクタが変わっていき……。

 ナルセの役を、まっつで見たい。

 それに尽きる(笑)。
 スーツ姿で脚組んで坐ってるだけで、「英国紳士」に見える男ですから!!

 
「マジに答えられても、つまんない」

 と言う友人は、「アタシは、オスカルって書いて投稿しちゃおっかなー♪」と言っている。

 ゆみこでオスカルが見たい、と言ったことへの意趣返しですか?!
 (友人、と名前を伏せていても意味のない会話っぷり・笑)


 『ブリドリ』に投稿したからって、それが叶うわけないことはわかっているが、世の中の人すべてが『ベルばら』と『エリザベート』だけをのぞんでいるのではないのだという、ささやかな意思表示として、「見たい役」絡みでそーゆーのをあえて外す努力はしておこうと思います、はい。
 劇団ってなんか、ネタ(TCAで1場面見られればヨシ)と本気(公演として観たい)の区別がついていない気がする。

 つーことで、正塚晴彦イチオシ(笑)。
 「公演」として観るならば、リピートがつらくないクオリティのモノしか、投票したくない。

 あ、大劇場公演でも、ハリー作品なら、まっつで見たいわ。『愛するには短すぎる』とか。サイズ違いすぎてステキ(笑)。

 
 不特定多数が投稿するから、みんなが知っている、すでにネタとしてしか考えられていない有名作品に集中する……わけだが。
 最初のウチのトウコ、水、タニあたりはともかくとして、『ブリドリ』も回を重ねるウチにどんどん出演者の知名度が低くなってきていて。
 投稿してるのって、コアなファンだけで、一般人は極少? という感じが、すごくしますな。
 だって好きだった役とか歌とか、新人公演のときのアレとか、「んなもん、ファン以外知らねーよ!」なモノがあたりまえに1位取って出てきてますから。

 心配しなくてもまっつも、ファン以外投稿しないし、ファン以外番組自体見ないんだろーなー。
 だからここで「こんな役」とか言っても、なんの意味もないんだろーなー。

 まっつの「印象に残っている役」も、新公とか下級生時代とか、マニアックなものばかりになるのかなー。
 コアなファンはここぞとばかり、マニアックなツボを披露しがちだからなー。かくいうわたしも、「ブラックジャックの影」役だったりするしなー(笑)。

 あ、ファンゆえのマニアックさ、というならば。
 もしも設問に「印象に残っている声」というモノがあれば、「博多座『マラケシュ』の、クリフォードの手紙」に票を投じたいと思います。
 あの録音声が、ものすごく好きでね。
 ナマの声もそりゃいいけど、録音声ってことで、なんかさらに丁寧で深みのあるイイ声になってるんだわ。
 当時わたしはまだまっつファンではなかったのだが、元アニヲタとして、この「声」にかなり反応した(笑)。
 ぞくぞくするくらいイイ声だぞヲイ、と。
 まっつオチする要因のひとつだったと思う、このクリフォードの手紙。

 
「で、オスカルは?(笑)」

 ……だから、やらなくていいっ(笑)。

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