倒錯と耽美のひと。@夢の浮橋
2008年12月13日 タカラヅカ わたしは、大野せんせーと趣味が合わないのだろうか?
今回の『夢の浮橋』において、その疑問が浮かび上がった。
作品は好みだ。
めーちゃ好みだ。2008年NO.1の好き作品。ありがとう、この作品を見せてくれて! てなもんだ。
登場人物もみんな好きだ。
適材適所、細かく行き届いたアテ書きが小気味いい。
物語が好きでキャラクタが好きで、出演している人たちすべてをさらに好きになった。
が。
疑問が残る。
薫@霧矢大夢について。
薫っつーのは、この耽美作品『夢の浮橋』におけるヒロインだ。
性別は男だが、主人公の想い人とゆー、現実の女より、はるかに美しい存在だ。
ヴァーチャルだからこそ、無責任なまでに美しくあるべきポジションだ。
きりやさんが美しい人であるということに異論はないが、その、……美しさ、というものにはいろんなタイプがあってだね……きりやさんの美しさってのは、この「薫」というキャラにハマるタイプの美しさだろうか?
金髪巻き毛でフリルのブラウス着て青いバラを一輪持って佇むのが似合う人と、短髪で油まみれのツナギ着て首からよれよれタオルをぶら下げている方が似合う人がいるでしょう。
どちらが優れているとかじゃなくて、たんに、持ち味の違いとして。
きりやさんの美しさは、どっちかっつーと油ツナギで、フリルのブラウスではないと思うんだ。
フリルブラウス・タイプなら、『Apasionado!!』の吸血鬼があんなことにはなってないんじゃないかと思うんだが、いや、その、ええっと。
だからこそ、そこに引っかかる。
大野拓史は、霧矢大夢に、ナニを見ているのだろう?
大野せんせの目にきりやさんは、くるくる巻き毛のフリルブラウスが似合う、倒錯の美少年に見えているのかしら……。
1回だけならたまたまかなと思えるけど、大野せんせは前回のきりやさんの出演作でも、似たよーなイメージでキャラメイキングしてるのよねえ……。
今よりはるかに若く少年めいていたとはいえ、当時も別に「男から愛し、求められるほどの倒錯の美少年」というイメージからはかけ離れた健康少年だったきりやさんに、突き抜けた耽美キャラをやらせていたわ……男同士の濃ゆいラヴストーリーを展開し、さすがのわたしもその濃さについてゆけず、チケットを手放したもんですよ……。(1日2回は無理)
いやその、きりやさんに「永遠の片恋」というモチーフを当てはめるのは、いいのよ。
『更に狂はじ』のときも、きりやさんはタニちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらチャルさんに身を任していたのだから。タニちゃんはきりやさんのキモチも献身も犠牲も知らず、となみちゃん追いかけるのに夢中♪ うふふ・あはは♪ とゆー、素敵っぷり。
心の一部を欠損したまま、暗い暗い淵をのぞき込んで生きるのは、いいんです。
きりやさんは骨太な好青年タイプでありながら、毒のあるものも演じられる人ですから。
今回の薫役だって、根っこは同じでしょ。
毒や闇を演じられることはわかっているけど……倒錯とか耽美とかって、きりやさんとはチガウ気がするのよ……イメージ的に。
そーゆー、「帯をしゅるしゅるとかれて夜具へ転がされる姿」に色気がある人ぢゃないと思うんだけど……。むしろ、といて転がす側の方がハマるんじゃないかと思ってみたり。
「本宮ひろ志が『黒執事』に見えてんぢゃないの?」
と、小気味よく評してくれたのはヲタ友のかねすきさんですが。
本宮ひろ志の古き良き時代のかほり漂う、とても男性向きな力強い絵柄が、華麗でお耽美な女子向けの、いかにもイマドキなヴィジュアルに、大野せんせの脳内で変換されてしまっているんじゃないか、と。
たしかにきりやんなら本宮ひろ志キャラも似合うだろーなー。ハチマキとサラシ、ふんどしも似合うと思うわー。
だけど大野くんの目には、デコラティヴなゴシック系の耽美キャラに見えている、と。
べつに、それほど特異なことではありません。
美意識なんて個人固有のモノであり、絶対普遍唯一無二の価値観なんて存在しないのですから。
つーことで、前提の疑問に戻る。
わたしは、大野せんせーと趣味が合わないのだろうか?
考えてみれば、大野くんの耽美作品『睡れる月』でも、コムちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらヒロさんに身を任していたかしげに、痛烈なキャラ違いを感じ、とまどった。
かしちゃんは確かにとんでもない美貌の持ち主だが、持ち味が健康的すぎて真っ白すぎて、色気が無さ過ぎる。てゆーか、かしちゃん自身が耽美を誤解して「ボク、ジルベールよん」とやりすぎて愉快なことになっていた。
美貌だけで、耽美は演じられないのだと、体現してくれたもんだった。
きりやん、かっしーと、大野くんの考える被虐の美青年は、わたしの趣味とまったくかすらない。
なんでこんな、お天道様の下を歩くのが似合う魂が健康な人たちで被虐耽美やるんだ??
同じ役でハマっていたのはゆみこ@『月の燈影』ぐらいのもんだぞ?
あー、耽美と被虐と受キャラについて、大野くんとは一度ゆっくりヲタクトークをしてみたいっす。
や、薫@きりやん、大好きだけど(笑)。きりやんでなきゃやだ、と思ってるけど。
でもやっぱり、大野せんせとわたしは、絶対チガウものをきりやんに視ていると思う(笑)。
それこそ「本宮ひろ志と『黒執事』」くらいに。
今回の『夢の浮橋』において、その疑問が浮かび上がった。
作品は好みだ。
めーちゃ好みだ。2008年NO.1の好き作品。ありがとう、この作品を見せてくれて! てなもんだ。
登場人物もみんな好きだ。
適材適所、細かく行き届いたアテ書きが小気味いい。
物語が好きでキャラクタが好きで、出演している人たちすべてをさらに好きになった。
が。
疑問が残る。
薫@霧矢大夢について。
薫っつーのは、この耽美作品『夢の浮橋』におけるヒロインだ。
性別は男だが、主人公の想い人とゆー、現実の女より、はるかに美しい存在だ。
ヴァーチャルだからこそ、無責任なまでに美しくあるべきポジションだ。
きりやさんが美しい人であるということに異論はないが、その、……美しさ、というものにはいろんなタイプがあってだね……きりやさんの美しさってのは、この「薫」というキャラにハマるタイプの美しさだろうか?
金髪巻き毛でフリルのブラウス着て青いバラを一輪持って佇むのが似合う人と、短髪で油まみれのツナギ着て首からよれよれタオルをぶら下げている方が似合う人がいるでしょう。
どちらが優れているとかじゃなくて、たんに、持ち味の違いとして。
きりやさんの美しさは、どっちかっつーと油ツナギで、フリルのブラウスではないと思うんだ。
フリルブラウス・タイプなら、『Apasionado!!』の吸血鬼があんなことにはなってないんじゃないかと思うんだが、いや、その、ええっと。
だからこそ、そこに引っかかる。
大野拓史は、霧矢大夢に、ナニを見ているのだろう?
大野せんせの目にきりやさんは、くるくる巻き毛のフリルブラウスが似合う、倒錯の美少年に見えているのかしら……。
1回だけならたまたまかなと思えるけど、大野せんせは前回のきりやさんの出演作でも、似たよーなイメージでキャラメイキングしてるのよねえ……。
今よりはるかに若く少年めいていたとはいえ、当時も別に「男から愛し、求められるほどの倒錯の美少年」というイメージからはかけ離れた健康少年だったきりやさんに、突き抜けた耽美キャラをやらせていたわ……男同士の濃ゆいラヴストーリーを展開し、さすがのわたしもその濃さについてゆけず、チケットを手放したもんですよ……。(1日2回は無理)
いやその、きりやさんに「永遠の片恋」というモチーフを当てはめるのは、いいのよ。
『更に狂はじ』のときも、きりやさんはタニちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらチャルさんに身を任していたのだから。タニちゃんはきりやさんのキモチも献身も犠牲も知らず、となみちゃん追いかけるのに夢中♪ うふふ・あはは♪ とゆー、素敵っぷり。
心の一部を欠損したまま、暗い暗い淵をのぞき込んで生きるのは、いいんです。
きりやさんは骨太な好青年タイプでありながら、毒のあるものも演じられる人ですから。
今回の薫役だって、根っこは同じでしょ。
毒や闇を演じられることはわかっているけど……倒錯とか耽美とかって、きりやさんとはチガウ気がするのよ……イメージ的に。
そーゆー、「帯をしゅるしゅるとかれて夜具へ転がされる姿」に色気がある人ぢゃないと思うんだけど……。むしろ、といて転がす側の方がハマるんじゃないかと思ってみたり。
「本宮ひろ志が『黒執事』に見えてんぢゃないの?」
と、小気味よく評してくれたのはヲタ友のかねすきさんですが。
本宮ひろ志の古き良き時代のかほり漂う、とても男性向きな力強い絵柄が、華麗でお耽美な女子向けの、いかにもイマドキなヴィジュアルに、大野せんせの脳内で変換されてしまっているんじゃないか、と。
たしかにきりやんなら本宮ひろ志キャラも似合うだろーなー。ハチマキとサラシ、ふんどしも似合うと思うわー。
だけど大野くんの目には、デコラティヴなゴシック系の耽美キャラに見えている、と。
べつに、それほど特異なことではありません。
美意識なんて個人固有のモノであり、絶対普遍唯一無二の価値観なんて存在しないのですから。
つーことで、前提の疑問に戻る。
わたしは、大野せんせーと趣味が合わないのだろうか?
考えてみれば、大野くんの耽美作品『睡れる月』でも、コムちゃんへの愛を胸に、彼を守るために屈辱に唇を噛みしめながらヒロさんに身を任していたかしげに、痛烈なキャラ違いを感じ、とまどった。
かしちゃんは確かにとんでもない美貌の持ち主だが、持ち味が健康的すぎて真っ白すぎて、色気が無さ過ぎる。てゆーか、かしちゃん自身が耽美を誤解して「ボク、ジルベールよん」とやりすぎて愉快なことになっていた。
美貌だけで、耽美は演じられないのだと、体現してくれたもんだった。
きりやん、かっしーと、大野くんの考える被虐の美青年は、わたしの趣味とまったくかすらない。
なんでこんな、お天道様の下を歩くのが似合う魂が健康な人たちで被虐耽美やるんだ??
同じ役でハマっていたのはゆみこ@『月の燈影』ぐらいのもんだぞ?
あー、耽美と被虐と受キャラについて、大野くんとは一度ゆっくりヲタクトークをしてみたいっす。
や、薫@きりやん、大好きだけど(笑)。きりやんでなきゃやだ、と思ってるけど。
でもやっぱり、大野せんせとわたしは、絶対チガウものをきりやんに視ていると思う(笑)。
それこそ「本宮ひろ志と『黒執事』」くらいに。
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