『太王四神記』って、なまじ大作だから?舞台上にすごーくたくさんの人がいて動き回っているから、まっつがどこにいるかわかんなくなるわ! ただでさえまっつ、小さくて地……ゲフンゲフン」

 と、ご心配の貴女へ。

 大丈夫です。
 今回は絶対にまっつを見失いません。

 たしかに、舞台上の人口密度はすごい。
 いつもすげー人数がわいわいやっていて、下級生たちにも見せ場や台詞や歌がそれぞれあり、組ファンとしては目がいくつあっても足りない状態、だとしても。
 まっつが一緒に行動するのが戦士たちだから、そのなかでもっとも小柄で華奢(女の子のスジニより・笑)なまつださんが、他の男たちにかぶって姿が完璧に見えなくなる恐れが多分にあるとしても。
 ぶっちゃけ地味で、その他大勢に埋没しがちであったとしても。

 大丈夫。

 「玄武の神器」を探せば、一発さ♪

 ヒョンゴ@まっつは、登場からラストシーンまで、一貫して「玄武の神器」……曲がった杖を持っています。

 西洋の魔法使いが持っているよーな、アレ。
 すげーじじいくさい、アレ。
 ぜんぜんかっこよくない、アレ。

 姿はいつものまっつですっきり美しいのに、杖を持っているのでとってもおじいさん風に見える。
 そしてまたまっつが、みょーにじーさんぽい演技をしているので、まっつ自身の姿と、杖と、演技とで、なんか落ち着きが悪い。
 本人の若さ・美しさは演技に引きずられ、別に若くない・地味なおっさんだよね? の方にシフトしてんじゃないかと思う。
 役の年齢からして、もう少し若く演技してもいいと思うんだけど、「玄武」であることに、小池のイメージが引きずられてるのかもしれないな。

 原作ドラマは見たことないんで知らないけど、四神の「玄武」は北や黒、冬を表し、老人の姿で表現されることが多い。……てなふーに、いわゆる「四神」については、ヲタクのたしなみとして最低限知っています。
 悪の四天王とかいうと、ありがちなのが玄武が老人で、朱雀が紅一点、青龍と白虎が青年だよねー、とか。最初に知ったのがどこでなにでだったかわかんないくらい、ヲタク常識として四神相応とか四霊獣とか五行とかの知識は、ふつーにある。

 だから「玄武」の神器が「杖」だと言われれば、すごーく納得。そりゃそうだろう、と。玄武ってじじい役のこと多いもんなー。
 つーことでまっつも、じじい風演技を指導されているのかもしれない。
 んじゃなんで見た目はヒゲも白髪もなく若者なのか……ってことだが、スジニを拾ったときに子どもだったことを思えば、ヒョンゴの年齢はスジニ(つまり、タムドク、ホゲ)より10歳くらい上なだけ、タムタムがハタチならヒョンゴ先生はまだ30そこそこってことになる。
 ヒョンゴ先生自身が「子どもだった私」とナレーションしているので、スジニとの出会いの年齢は、青年時ではなく子ども年齢だったのでしょう。演じているのがイブちゃんだったと思う(プログラム買ってない)、娘役さんによる子役だから、すげー幼い感じ。

 ヒョンゴの実際年齢通りにまっつは外見を作り、されど演技は「玄武」らしく老人風、という不思議なモノになる。

 なんにせよまっつは、いつも杖を持っている。

 どんなときも持っている。
 衣装を替え、場が違っても、持っている。
 戦場ですら、持っている。杖を持っているせいで、剣を抜くことも出来ない……のに、持っている。

 杖を探せば、まっつがわかる。

 安心ですね、みなさん!
 まっつがどんなに小さくても地味でも大衆に埋没しても、杖を目標にして探せばノープロブレム、問題なしですよ!!
 まっつの小さな頭の上にぴょこっと飛び出してますから。他の誰より、杖が上に出てますから。

 まず群衆の頭の上を探して、飛び出している杖を見つける。→その下にまっつ。
 はい、簡単ですねっ♪

 そしてまた、まつださんてばあちこちに登場している。

 幕開き、いちばん最初に上手セリからひとりでせり上がり、自己紹介後に淡々と語りはじめ……それだけでなく、神話だの承前だのが終わり、本編スタートしたのちも民衆がわいわいやってるとこには大抵まざってます。
 謎の神学生みたいなずるずるした格好とか、越後の縮緬問屋のご隠居みたいな、さらに謎な格好して。

 最初のナレーション部分はほんとーに淡々とアナウンサーのように正確に明瞭にクール・ビューティまっつの本懐みたく話しているんだが、本編では三枚目系で登場してます。
 スジニ@みわっちに振り回されてるわ、ヒョンミョン@だいもんにあしらわれてるわで、村長の威厳はどこに?!状態。

 ヒョンゴ先生は終始眉を八の字に寄せた、ヘタレまっつの顔をしています。

 天下一武道会のギャラリーやってるとことか、無駄にテンション高くて、かわいいっすよ、ヒョンゴ先生。

 神器探しクエストでタムタム・パーティの一員として鎧姿も披露してくれるんだが、なにしろ武装してなお杖持ってるわけだから。使い物にならないの、丸わかりだよねえ……。
 師匠ポジションなんだから、鎧着なくてもいいだろーに、おじさん張り切って剣まで帯いて、いざ戦闘がはじまるとスジニに背中にかばわれたりしているところが、じたばたしちゃうほど、萌えです。

 あの「毒にも薬にもならない」、「誰からも安全パイと思われている」感じが、いいっすねえ。
 インテリとしての尊敬はされてるんだろーけど、この男に求婚されたら大抵の女は困惑するよなー、というか。
 浮気もしないだろうし、地位も稼ぎもあるし、幸せにはなれるんだろーけど、どーにもときめかないってゆーか、男としてカウントしたこともなかったわ、みたいな。
 ええ、ソコがいいんです。
 わたしはそーゆーキャラクタを発掘して愛でるのが好きです。真ん中は真ん中で見てるけど、脇スキー的に地味なとこにアンテナが動くという業を持つ(笑)。

 役目忠実でそれ以上がないあたり、すげーまっつらしいんだけど、今のヒョンゴ先生をたのしんだうえで、あえて無い物ねだりしてみる。
 原作とか脚本とかを離れ、今この舞台、この世界のヒョンゴ先生として、「色気」のプラスアルファが欲しいっす(笑)。
 ヒョンゴ先生自身が誰を愛しているのか、わかるとたのしーのに。

 
 まあともかく、他のナニより今回はまっつの「声」は美しいなあと、改めて感動しております。
 歌とか以前に、「語る声」が美しいって、すごいや。めっさ心地よい声だ。
 元アニヲタにはたまらん。

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