見送る人々。@星組千秋楽
2009年3月10日 タカラヅカ タカラヅカ・トップスター退団日には、日本の花相場が動く。
昔、テレビで聞いたこのフレーズを、実際に目にするおどろき。
退団者パレードのために作られた生花アーチはなんと、蘭だった。
薔薇のアーチは定番だった。や、それでも十分すごいし、ヅカ以外でお目にかかったことないけど。
薔薇でもすごいのに、蘭って……。
複数作られた純白の蘭のアーチ。あれひとつ作るだけで、いったいいくらかかるんだろう……。貧乏人には想像できん。
そのアーチをくぐって、退団者たちが袴姿で現れる。
退団者はみな、透明な光を放つ。
不思議なんだけど、退団者オーラとしか言い様のないすがすがしい光を放ち、一種人間離れした美しさを持つ。
最初に登場するのは、まひろ。
かわいらしいアイドル系の顔立ちに、最後はきりりとリーゼントを作って。
前楽の、組長による退団者紹介、ひとりめがまひろで、おどろいた。
まひろしゅんくんは、わたしにとって十二分に「スター」なので、たとえ退団する日が来ても、まずは下級生の紹介があってから何番目かにまひろになる、というイメージがあった。
そうだ、今回の10名の退団者のなかで、まひろがいちばんの下級生なんだ。それくらい、上級生がたくさん辞めるんだ。
最初に現れるのが、まひろ。
そのことがすでに、痛みを持つ。
この子の「おもしろさ」は、モブにはなかった。重要な役をしたときに発散されるオーラは半端なかった。
大劇場でモブしかさせてもらえないまま退団は、もったいない。芝居の中心人物を演じる彼を、もっと見たかった。
次が、一輝慎くん。大きな瞳の美人さん。
つか、いつもやる気に満ちあふれた舞台っぶりで、なにがどうあれ「ここにいる!」と訴えかけてくれていた。
目線もらって(もちろんカンチガイ目線)幕間に「あの子誰!」とkineさんとプログラムめくったのがつい昨日のことのようだ。
瞳をきらきらさせつつも、なんかすたすたと現れて、すたすた報道席に挨拶、すたすた車に乗り込んで去っていった。
うわ、なんて潔い。最後までオトコマエだな。
そして、和くん。
ほんとにきれいな子だ……。某NHKドラマで見初めて以来、まったり眺めてきた。まるまるしていた下級生時代を経て、『ファントム』新公の熱演っぷり、客席を熱狂させた『炎にくちづけを』新公は、強く記憶に残っている。
星組にやってきてヘタレ美形くんポジを確立、ここからヒーローへとさらに成長していくんだろうと思っていた矢先だから、残念でならない。
袴姿もきれいで、品があって、だけどなーんか視線がせわしなくて、かわいくて仕方がない。
はい、ここでちょっとアクシデント。
最後の退団者パレードは、まず退団者の乗る車が報道席前に停車し、そのあとで退団者が現れる。
だから、和くんが行ってしまったあと、次の車が定位置にスタンバイするのは当然……なんだが、スタンバイしていた車が、わたわたと門を出て行った。
え、なんで?
車を、まちがえたの? でも、停まっていた車、退団者仕様に飾り付けられてたよ? ナンバープレートにハートついてたし?
退団者を待つはずの車が、カラのまま発車したのを見たのは、はじめて。
なにごともになかったかのように、次の車がやってきて、パレード再開。
あ、このへんからだっけ?
前楽の出でもアイドル(笑)と化していたトウコパパがガードにまざったのは。
ふつーにトウコ会最前列でしゃがんだトウコパパは、彼に気づいた退団者たちからリアクションもらって、すげーオイシイことになっていた(笑)。
次はエレナ嬢。
星組名物、エレナ嬢。
組長の紹介で、舞台姿とは正反対のヤマトナデシコなお嬢さんだと言っていたが、それを納得させるよーなはんなりとした姿だった。
「あたしさー、実はかつきちゃんのカオ好き」
「あたしも。きれいだよねー」
と、パレード見送りながら、今さら告白しあってみる、わたしとジュンタン。わたしは当日抽選はずれたし、ジュンタンは遅刻して並べなかった(笑)ので、1日一緒にだらだらしていた。
かつきちゃんを最初に個別認識したのは、Myダーリン・ケロちゃんのDSだった。
ケロを盛り上げてくれた4人のお嬢さんたち、またひとり花園をあとにしてしまうのか……。
ぱっと目を引く美しさ、花のようなお嬢さんだ、かつきちゃん。
報道陣のライトやフラッシュ浴びて、まけじと輝いていた。
で。
「次? 次、だよね?」
と、走る緊張。
順番からして、次。
しいちゃん。
なんかフェイントかけられたのかな。現れる、と一旦盛り上がって、でもじつはまだで、みんなではううと息を抜いた。
その直後に、拍手が遠く聞こえ、しいちゃん登場だ。
意外なことに、花は赤だった。
大きな花盾なんだけど、なにしろしいちゃんだから、負けていない。
大きな笑顔。
きらきらの笑顔。
黒紋付きに袴姿で、花持って歩いていて、だからどう考えたって退団パレードなんだけど……。
なんだかいまいち、信じられなくて。
退団、しちゃうの? しいちゃん。
しいちゃんなのに?
わたしたちの前にはもちろんトウコ会の人たちが何十人と整列してしゃがんでいるのだけど、彼らかも歓声が上がるんだ。
愛されてるね、しいちゃん。
ますちんは落ち着きなく、なんかかわいらしい姿を見せてくれた。
どんな人なのか、舞台でしか知らないわけだから、なんだか意外だ。いやその、姿は舞台と同じ、落ち着いた大人の男(笑)なんだけどなー。
でもってきんさんがもー、かわいすぎ。
跳ねるようなじっとしていないキャラクタ。かわいいなあこの人、存在に愛情が、ひろがるものが見えている。
そしてついに、トップふたりの順番になる。
さっき一度お目見えして、すぐに空っぽのまま出て行った車が、再び駐車場から出てきた。
あすかの車だったんだ!
「たぶん、学年順に駐車してあったんだよ」
と、ジュンタン。
タカラヅカは学年順。すべてにおいて。だから、ついあすかの車もふつーに学年順にスタンバイしてあって、トップはあとの登場だから、いったん外へ出して入れ替えなければならなかったのだ、と推察。
ナンバープレートにハートのシールが付いているのはいいんだが、数字をひとつ隠しちゃってるのは、いいのか? 私有地内ならいいのかな。でもなんで、そんなややこしいことを? シールなんかどこに貼ってもいいだろうに。
と、首を傾げるわたしの横で。
「トウコ、ラブ」
ジュンタンが、ナンバープレートの謎を解いてくれた。
ナンバーは「10-5(はぁとシール)」で……10=トウ、5=コ、はぁと=ラブか!!
ナンバープレート隠してまで、トウコLOVE?! あすかすげえ!! 最後の最後まで、貫き通すか!!
一気にテンション上がった(笑)。
昔、テレビで聞いたこのフレーズを、実際に目にするおどろき。
退団者パレードのために作られた生花アーチはなんと、蘭だった。
薔薇のアーチは定番だった。や、それでも十分すごいし、ヅカ以外でお目にかかったことないけど。
薔薇でもすごいのに、蘭って……。
複数作られた純白の蘭のアーチ。あれひとつ作るだけで、いったいいくらかかるんだろう……。貧乏人には想像できん。
そのアーチをくぐって、退団者たちが袴姿で現れる。
退団者はみな、透明な光を放つ。
不思議なんだけど、退団者オーラとしか言い様のないすがすがしい光を放ち、一種人間離れした美しさを持つ。
最初に登場するのは、まひろ。
かわいらしいアイドル系の顔立ちに、最後はきりりとリーゼントを作って。
前楽の、組長による退団者紹介、ひとりめがまひろで、おどろいた。
まひろしゅんくんは、わたしにとって十二分に「スター」なので、たとえ退団する日が来ても、まずは下級生の紹介があってから何番目かにまひろになる、というイメージがあった。
そうだ、今回の10名の退団者のなかで、まひろがいちばんの下級生なんだ。それくらい、上級生がたくさん辞めるんだ。
最初に現れるのが、まひろ。
そのことがすでに、痛みを持つ。
この子の「おもしろさ」は、モブにはなかった。重要な役をしたときに発散されるオーラは半端なかった。
大劇場でモブしかさせてもらえないまま退団は、もったいない。芝居の中心人物を演じる彼を、もっと見たかった。
次が、一輝慎くん。大きな瞳の美人さん。
つか、いつもやる気に満ちあふれた舞台っぶりで、なにがどうあれ「ここにいる!」と訴えかけてくれていた。
目線もらって(もちろんカンチガイ目線)幕間に「あの子誰!」とkineさんとプログラムめくったのがつい昨日のことのようだ。
瞳をきらきらさせつつも、なんかすたすたと現れて、すたすた報道席に挨拶、すたすた車に乗り込んで去っていった。
うわ、なんて潔い。最後までオトコマエだな。
そして、和くん。
ほんとにきれいな子だ……。某NHKドラマで見初めて以来、まったり眺めてきた。まるまるしていた下級生時代を経て、『ファントム』新公の熱演っぷり、客席を熱狂させた『炎にくちづけを』新公は、強く記憶に残っている。
星組にやってきてヘタレ美形くんポジを確立、ここからヒーローへとさらに成長していくんだろうと思っていた矢先だから、残念でならない。
袴姿もきれいで、品があって、だけどなーんか視線がせわしなくて、かわいくて仕方がない。
はい、ここでちょっとアクシデント。
最後の退団者パレードは、まず退団者の乗る車が報道席前に停車し、そのあとで退団者が現れる。
だから、和くんが行ってしまったあと、次の車が定位置にスタンバイするのは当然……なんだが、スタンバイしていた車が、わたわたと門を出て行った。
え、なんで?
車を、まちがえたの? でも、停まっていた車、退団者仕様に飾り付けられてたよ? ナンバープレートにハートついてたし?
退団者を待つはずの車が、カラのまま発車したのを見たのは、はじめて。
なにごともになかったかのように、次の車がやってきて、パレード再開。
あ、このへんからだっけ?
前楽の出でもアイドル(笑)と化していたトウコパパがガードにまざったのは。
ふつーにトウコ会最前列でしゃがんだトウコパパは、彼に気づいた退団者たちからリアクションもらって、すげーオイシイことになっていた(笑)。
次はエレナ嬢。
星組名物、エレナ嬢。
組長の紹介で、舞台姿とは正反対のヤマトナデシコなお嬢さんだと言っていたが、それを納得させるよーなはんなりとした姿だった。
「あたしさー、実はかつきちゃんのカオ好き」
「あたしも。きれいだよねー」
と、パレード見送りながら、今さら告白しあってみる、わたしとジュンタン。わたしは当日抽選はずれたし、ジュンタンは遅刻して並べなかった(笑)ので、1日一緒にだらだらしていた。
かつきちゃんを最初に個別認識したのは、Myダーリン・ケロちゃんのDSだった。
ケロを盛り上げてくれた4人のお嬢さんたち、またひとり花園をあとにしてしまうのか……。
ぱっと目を引く美しさ、花のようなお嬢さんだ、かつきちゃん。
報道陣のライトやフラッシュ浴びて、まけじと輝いていた。
で。
「次? 次、だよね?」
と、走る緊張。
順番からして、次。
しいちゃん。
なんかフェイントかけられたのかな。現れる、と一旦盛り上がって、でもじつはまだで、みんなではううと息を抜いた。
その直後に、拍手が遠く聞こえ、しいちゃん登場だ。
意外なことに、花は赤だった。
大きな花盾なんだけど、なにしろしいちゃんだから、負けていない。
大きな笑顔。
きらきらの笑顔。
黒紋付きに袴姿で、花持って歩いていて、だからどう考えたって退団パレードなんだけど……。
なんだかいまいち、信じられなくて。
退団、しちゃうの? しいちゃん。
しいちゃんなのに?
わたしたちの前にはもちろんトウコ会の人たちが何十人と整列してしゃがんでいるのだけど、彼らかも歓声が上がるんだ。
愛されてるね、しいちゃん。
ますちんは落ち着きなく、なんかかわいらしい姿を見せてくれた。
どんな人なのか、舞台でしか知らないわけだから、なんだか意外だ。いやその、姿は舞台と同じ、落ち着いた大人の男(笑)なんだけどなー。
でもってきんさんがもー、かわいすぎ。
跳ねるようなじっとしていないキャラクタ。かわいいなあこの人、存在に愛情が、ひろがるものが見えている。
そしてついに、トップふたりの順番になる。
さっき一度お目見えして、すぐに空っぽのまま出て行った車が、再び駐車場から出てきた。
あすかの車だったんだ!
「たぶん、学年順に駐車してあったんだよ」
と、ジュンタン。
タカラヅカは学年順。すべてにおいて。だから、ついあすかの車もふつーに学年順にスタンバイしてあって、トップはあとの登場だから、いったん外へ出して入れ替えなければならなかったのだ、と推察。
ナンバープレートにハートのシールが付いているのはいいんだが、数字をひとつ隠しちゃってるのは、いいのか? 私有地内ならいいのかな。でもなんで、そんなややこしいことを? シールなんかどこに貼ってもいいだろうに。
と、首を傾げるわたしの横で。
「トウコ、ラブ」
ジュンタンが、ナンバープレートの謎を解いてくれた。
ナンバーは「10-5(はぁとシール)」で……10=トウ、5=コ、はぁと=ラブか!!
ナンバープレート隠してまで、トウコLOVE?! あすかすげえ!! 最後の最後まで、貫き通すか!!
一気にテンション上がった(笑)。
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