誰が出ているか、知らなかったので。
 デコラティヴな姿で、萬ケイ様やソルーナさんが登場して、びびったよ。そ、そうか、お二方出演してたんだねー。

 『二人の貴公子』は、物語自体は、好きな話でした。演出と主役ふたりのキャラクタに疑問はあるんですが、根っこのストーリーは好き。
 このテの話は、サイトーくんに派手にいやらしくやってもらうか、大野せんせにじっくりねっとりやってもらうか、いっそキムシンにどっかーんと盛り上げてもらった方がいいんじゃないかと思った。

 まあともかく、わたし的にツボったのは、寝取られ男@るうです。
 役名わかんないし、聴き取れないし。つか、おぼえられないし。
 牢番の娘@蘭はなちゃんの婚約者のお金持ちで、パラモン@まさきに牢番の娘を盗られちゃうの。パラモンは王女@しずくちゃんを手に入れるために、牢番の娘を利用して捨てるわけで、るうはほんと、踏んだり蹴ったりですよ。

 パラモン様に捨てられた娘は狂ってしまい、誰のこともわからなくなる。
 そんな娘を、変わらずに愛し続けているのが、寝取られ男なんですよ。
 娘の自傷行為を止めるために、「パラモン」と恋敵の名前で呼ばれることで、偽りの恋人を演じることで、愛する娘を救おうとするのですよ。

 ……それらのやりとりはすべてコメディとして描かれていますが、すっげー良かったよー。
 てゆーか、やっぱわたしるうくん好きかも。
 出演していることも知らなかったので、「え、出てたんだ」とおどろいたくらいだったけれど……いてくれてよかった~~。

 出来事もやってることも悲惨極まりないのに、ヘタレにコメディに、実はいちばんものすごいことをしてるんだよね、この役。
 パラモンもアーサイト@みりおも、人間として男として、寝取られ男の足元にも及ばない(笑)。

 あれ。
 ひょっとして寝取ってない、つか、ヤってないのかな、パラモン?
 愛がないまま娘を抱きしめるときのカオが、エロ邪悪かったので、迷わず森にて「ヤリ捨て」したんだと思いましたが……。
 だから娘は森を狂ったまま彷徨っているのだと。

 プログラムは買っていないが、今公式HPの配役見たら、るうの役名が「求愛者」とある。
 求愛者!! な、なるほど、たしかに求愛者だ。愛を求める者だわ。美しい名前だわ。「寝取られ男」なんて下品な名前じゃないわ。
 たんにわたしの品性がアレだってことですわね、ほほほ。

 でも、パラモンが娘を抱いていた、とゆーことにした方が、わたしの好みです。パラモンの歪みや、娘への愛情の複雑さを想像できるから。愛してはいなくても、情はあったと思う。自分を救うためにすべてを捨てた少女に対し。
 指一本触れずに捨てられる方が、わたしならイヤだ(笑)。

 つーことで、るうは「寝取られ男」ってことで!(笑)

 その牢番の娘@蘭はなちゃんが、素敵でした。
 今まででいちばんかわいかった。
 特に、狂ったあと。
 あからさまな狂人ではなく、ふつーの範疇に見えないこともないのに、たしかに狂っている姿が、かわいらしくて、哀れだった。

 かわいいといえば、侍女@愛風ゆめちゃんもかわいかったなー。

 そして、物語最初に出てくる3人の舞姫……てゆーか、麗百愛。3人のうちのひとり、バレリーナがくるくる踊る踊る。うおー、麗百愛キターー(笑)。
 踊っていると、ほんにきれいだ。

 牢番@ルイスはヒゲが似合うなあ。てゆーか、フェイスラインがすっきりして、オトコマエが上がったと思う。
 綾月、彩央と脇に回って支えているのはいい感じ。

 旅の騎士@ゆりやくんは……がんばれ、いろいろと(笑)。

 専科のおじさま方が出てくれていて、ほんっと助かったが、彼らがいないと「えーとコレ、WSだっけ」って感じだったのはたしかだが。
 彼らと若者たちと、あまりに異質で、ふたつをつなぐものがなくて、そこはどうしたもんかと思った。

 萬ケイ様があまりに若い嫁をもらうので、そのへんでまずびびったりな……(笑)。

 1幕ではあまり出番がなかったペイリトオス@ソルーナさんが、2幕では存在感を増し……というか、裏主役?って感じに持っていくし。
 ペイリトオスの越えてきたモノ、まとうモノとかが、本来の『二人の貴公子』なんじゃないのかなあ。パラモンとアーサイトはどうも「チガウ」んだよなあ。ぶつぶつ。

 なんにせよ、ソルーナさんが、いやらしくて素敵です。
 
 パラモン@萬ケイ様、アーサイト@ソルーナさんでやってくれたら、しっぽ振って観に行くわ、わたし……(笑)。

 
 まさきもみりおも好きだけど、彼らの魅力を活かす作品だったのかというと、かなり疑問。
 お勉強も大切だけど、そろそろ魅力全開になる役や作品が必要な学年じゃないかな。

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