タカラヅカの『エリザベート』。@エリザベート
2009年5月22日 タカラヅカ 月組2回目の『エリザベート』公演、初日観劇。
痛烈に思ったのは、ふつーだ、ということ。
ふつーです。
なんかもー、ものすげーふつーの『エリザベート』です。
観ながら、ひそかにウケてしまうくらい、ふつーの『エリザベート』です。
なんでウケるかって。
前回の、雪組再演『エリザベート』って、やっぱ変だったんだ。と、ゆーことが、わかりすぎるほどわかったからです。
トート@あさこが、ふつーの人だ。気持ち悪くないっ。
……そんなことがツボに入るくらい、水しぇんのトートって気持ち悪かったよなー、と(笑)。
いや、その気持ち悪いとこを含め、大好きだったけど。その「新しい」トート像に震撼したけど。
でも、それから間を空けず再演した今回のあさこトートが、「前回の雪組? 爬虫類トート? なにソレ??」な勢いで、ふつーの人間トートを演じているのを見ると、「やっぱアレって、いろいろと特別だったっつーか、やり過ぎてたんだな(笑)」と。
演出のイケコの180度の方向転換ぶりに、大ウケっす。
タカラヅカではこれから、こーゆーふつーのトートで行くってことかな。それなら、水しぇんの異色で異端なトートをナマでじっくりいっぱい見ることができて良かったなと。(鈍行列車乗り継いで往復19時間かけて、東宝楽まで観に行ったなあ)
なんというか、とても原点に還ったような、トートだった。
瀬奈じゅん氏演じる、スミレ色のトート閣下は。
あくまでもタカラヅカの、男役トップスターの演じる、「死」。
スマートでかっこいい、クールな美形様。
ああ、ここはタカラヅカなんだ、としみじみ思った。
初演で端正に「死」を、「トート」を造形したあと、再演の星組で全部ぶっこわし、「タカラヅカのトート」を作り直した。
その後の歴代トートたちはみなそれぞれ、「死」らしい表現を模索していた。いくら「死」とはいえ、異質過ぎては観客に伝わらないから、人間ベースに「死」らしく見える演技を工夫していた。
それがいきなり、再演雪組トートで突き抜けちゃったんだよね。やり過ぎちゃったんだよね。異質異世界全開の「死」。
ソレを、「ごめん、アレはやっぱやりすぎだった」と軌道修正して、「死」であることより、「タカラヅカ」であることに比重を置いたんだな、きっと。
「死」らしさより、「タカラヅカの男役」「タカラヅカのトップスター」らしさ優先。原点回帰。
それはソレでアリだと思う。
だってここは、タカラヅカだから。わたしは『エリザベート』を観に来たというより、「タカラヅカ」を観に来たのだから。
トートとしてどうこうより、男役トップスターが魅力的であること、を重要視してイイと思う。……しかしイケコ、極端から極端に行き過ぎだ~~(笑)。
「死」らしく気持ち悪いトート、ふつーにタカラヅカなトート、どちらかを否定するとかそーゆー意味ではなくて。
どっちもアリ、どっちもたのしい。
いつも同じだったら再演する意義がないもの。トップスターごと、組ごとにちがってていいんだ。
わたしはプログラムは買わない人なんで、売場でもスルーすることが多い。
だが今回は思わず、手に取ってしまった。
表紙のトート@あさこちゃんに、惹かれて。
美しい、ことは、わかっている。
男・瀬奈じゅん様が美しいことなんか、最初からわかっている。それだけなら別になんとも思わない。
静謐な悲しさを、たたえた瞳をしていた。
ずきゅん。
なんかこう、胸に来るものがあって(笑)。
スルーするつもりだったのに、立ち止まって手に取っちゃったよ。中の写真が見たくなって。
表紙をめくったとこのトート様もまた、静かでどこかしら悲しい瞳の色をしていて。
なななななんなのコレ、なんでこんな表情してるのトート様、トートなのに?!
と、うろたえました。
いやその、贔屓組すら買ってないのに、他組のプログラムは買いませんが。
にしても、あの写真は反則っすよ。うっかりときめいたぢゃないか(笑)。
そのイメージがあったからかもしれないが、あさこトートはとても、寂しく悲しい人に見えた。
とりまきに囲まれているけれど、いつもひとりで、しんとした哀しみを奥に抱いている……そんな男に見えた。
ぶっちゃけ「死」には見えないんだけど、ふつーの人間まんまに見えたけど、それはどーでもいい。要は、魅力的かどうか、だから。
わたしは、トートから目が離せなかった。
その悲しげな風情が、気になって。
シシィ@カチャを愛したのかどうかはわからない。でも、彼女になんらかのキモチは動いたのだろう。
ずーっとクール……というか、テンション低めで朧気な人なんだが、エリザベートに拒絶されるたびに少しずつコワレていく(笑)。
アンニュイな大富豪の青年が、目新しいタイプの少女にコナかけて振られた……ことを認められず、以来ずーっとちょっかいかけつづけている、ような。
クールなはず、アンニュイなはずだったのに、少女にいやがらせしているときだけは笑っていたり、テンション上がってたりするの。
それならいっそ、少女を本当に愛していれば、いいんだけど。
本当に愛しているのかな? いやがらせをしていないときとか、またいつものクールで悲しげな顔に戻っていたりして……愛するふりをしても、満たされないんだとゆー感じで。
ヒロインをあまり愛しているように見えないのはタカラヅカ的にどうか、という面はあるにしろ、とりあえず主役のトップスター様が耽美イケメンで、コスプレも豪華で眼福だし、ザ・タカラヅカな『エリザベート』だわ~~。
正直、『エリザベート』はもう食傷気味で、「雪組でついこの間観たとこだし、月組だってほぼ同じ顔ぶれでこの間観たとこだし」と期待感は薄かったんだが、やっぱ何度観ても魅力のある作品だよなあ。
でもって、オサ様のときに「好きな人がトート役だと、めちゃくちゃ楽しい!」と開眼し(笑)、水しぇんのときもソレを堪能した。そのためか、「トート閣下をガン見」する視界がわたしの中に確立してしまったようで。
今回もそりゃーもお、あさこトート様をガン見していました。あああ、やっぱトートっていいよなあ。たのしいよなあ。彼の心の動きを追うのはトキメキですのよ。
痛烈に思ったのは、ふつーだ、ということ。
ふつーです。
なんかもー、ものすげーふつーの『エリザベート』です。
観ながら、ひそかにウケてしまうくらい、ふつーの『エリザベート』です。
なんでウケるかって。
前回の、雪組再演『エリザベート』って、やっぱ変だったんだ。と、ゆーことが、わかりすぎるほどわかったからです。
トート@あさこが、ふつーの人だ。気持ち悪くないっ。
……そんなことがツボに入るくらい、水しぇんのトートって気持ち悪かったよなー、と(笑)。
いや、その気持ち悪いとこを含め、大好きだったけど。その「新しい」トート像に震撼したけど。
でも、それから間を空けず再演した今回のあさこトートが、「前回の雪組? 爬虫類トート? なにソレ??」な勢いで、ふつーの人間トートを演じているのを見ると、「やっぱアレって、いろいろと特別だったっつーか、やり過ぎてたんだな(笑)」と。
演出のイケコの180度の方向転換ぶりに、大ウケっす。
タカラヅカではこれから、こーゆーふつーのトートで行くってことかな。それなら、水しぇんの異色で異端なトートをナマでじっくりいっぱい見ることができて良かったなと。(鈍行列車乗り継いで往復19時間かけて、東宝楽まで観に行ったなあ)
なんというか、とても原点に還ったような、トートだった。
瀬奈じゅん氏演じる、スミレ色のトート閣下は。
あくまでもタカラヅカの、男役トップスターの演じる、「死」。
スマートでかっこいい、クールな美形様。
ああ、ここはタカラヅカなんだ、としみじみ思った。
初演で端正に「死」を、「トート」を造形したあと、再演の星組で全部ぶっこわし、「タカラヅカのトート」を作り直した。
その後の歴代トートたちはみなそれぞれ、「死」らしい表現を模索していた。いくら「死」とはいえ、異質過ぎては観客に伝わらないから、人間ベースに「死」らしく見える演技を工夫していた。
それがいきなり、再演雪組トートで突き抜けちゃったんだよね。やり過ぎちゃったんだよね。異質異世界全開の「死」。
ソレを、「ごめん、アレはやっぱやりすぎだった」と軌道修正して、「死」であることより、「タカラヅカ」であることに比重を置いたんだな、きっと。
「死」らしさより、「タカラヅカの男役」「タカラヅカのトップスター」らしさ優先。原点回帰。
それはソレでアリだと思う。
だってここは、タカラヅカだから。わたしは『エリザベート』を観に来たというより、「タカラヅカ」を観に来たのだから。
トートとしてどうこうより、男役トップスターが魅力的であること、を重要視してイイと思う。……しかしイケコ、極端から極端に行き過ぎだ~~(笑)。
「死」らしく気持ち悪いトート、ふつーにタカラヅカなトート、どちらかを否定するとかそーゆー意味ではなくて。
どっちもアリ、どっちもたのしい。
いつも同じだったら再演する意義がないもの。トップスターごと、組ごとにちがってていいんだ。
わたしはプログラムは買わない人なんで、売場でもスルーすることが多い。
だが今回は思わず、手に取ってしまった。
表紙のトート@あさこちゃんに、惹かれて。
美しい、ことは、わかっている。
男・瀬奈じゅん様が美しいことなんか、最初からわかっている。それだけなら別になんとも思わない。
静謐な悲しさを、たたえた瞳をしていた。
ずきゅん。
なんかこう、胸に来るものがあって(笑)。
スルーするつもりだったのに、立ち止まって手に取っちゃったよ。中の写真が見たくなって。
表紙をめくったとこのトート様もまた、静かでどこかしら悲しい瞳の色をしていて。
なななななんなのコレ、なんでこんな表情してるのトート様、トートなのに?!
と、うろたえました。
いやその、贔屓組すら買ってないのに、他組のプログラムは買いませんが。
にしても、あの写真は反則っすよ。うっかりときめいたぢゃないか(笑)。
そのイメージがあったからかもしれないが、あさこトートはとても、寂しく悲しい人に見えた。
とりまきに囲まれているけれど、いつもひとりで、しんとした哀しみを奥に抱いている……そんな男に見えた。
ぶっちゃけ「死」には見えないんだけど、ふつーの人間まんまに見えたけど、それはどーでもいい。要は、魅力的かどうか、だから。
わたしは、トートから目が離せなかった。
その悲しげな風情が、気になって。
シシィ@カチャを愛したのかどうかはわからない。でも、彼女になんらかのキモチは動いたのだろう。
ずーっとクール……というか、テンション低めで朧気な人なんだが、エリザベートに拒絶されるたびに少しずつコワレていく(笑)。
アンニュイな大富豪の青年が、目新しいタイプの少女にコナかけて振られた……ことを認められず、以来ずーっとちょっかいかけつづけている、ような。
クールなはず、アンニュイなはずだったのに、少女にいやがらせしているときだけは笑っていたり、テンション上がってたりするの。
それならいっそ、少女を本当に愛していれば、いいんだけど。
本当に愛しているのかな? いやがらせをしていないときとか、またいつものクールで悲しげな顔に戻っていたりして……愛するふりをしても、満たされないんだとゆー感じで。
ヒロインをあまり愛しているように見えないのはタカラヅカ的にどうか、という面はあるにしろ、とりあえず主役のトップスター様が耽美イケメンで、コスプレも豪華で眼福だし、ザ・タカラヅカな『エリザベート』だわ~~。
正直、『エリザベート』はもう食傷気味で、「雪組でついこの間観たとこだし、月組だってほぼ同じ顔ぶれでこの間観たとこだし」と期待感は薄かったんだが、やっぱ何度観ても魅力のある作品だよなあ。
でもって、オサ様のときに「好きな人がトート役だと、めちゃくちゃ楽しい!」と開眼し(笑)、水しぇんのときもソレを堪能した。そのためか、「トート閣下をガン見」する視界がわたしの中に確立してしまったようで。
今回もそりゃーもお、あさこトート様をガン見していました。あああ、やっぱトートっていいよなあ。たのしいよなあ。彼の心の動きを追うのはトキメキですのよ。
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