愛をめぐる人たち。@哀しみのコルドバ
2009年5月18日 タカラヅカ そーいやまだ、他キャストの感想を書いていない気がする、『哀しみのコルドバ』。
キャラ立てがはっきりしていて、それぞれが(「タカラヅカ」であるゆえのゆがみはあるにしろ)正しく機能しているので、みんな見ていて気持ちがイイのだけど。
唯一、ヒロインのエバ@彩音ちゃんには、引っかかってます。
大人っぽいのは最初だけで、あとはいつもの「妹キャラ」の彩音ちゃんだしなあ。
これは黒蜥蜴@『明智小五郎の事件簿』のときもそうだったけど。
どんどんかわいく幼くなるのは、演出家指示なのか彼女の芸風なのか。
その大人っぽい最初の場面でも、大人っぽいゆえに引っかかる部分がある。
エリオ@まとぶんと再会し、スウィート・セブンティーンのころの思い出話をはじめるのですよ。そのときの、
「教会の裏で……ふふふっ」
というエバの笑い方に、すごくヤラシイものを感じます。
よりによって録音だから、演じ方がずっと変わらないんだよね。ナマの演技ならそのときどきにちがっていただろうけど、初日以前に吹き込んだ台詞じゃ、いつ聞いても同じ。
この台詞にこの笑いがつながることが、けっこうイヤだったりします。下卑な印象を受けてしまって。
実際にエバという女性が下品で卑しく、過去の性体験を思い出し笑いと共に語るよーな性格である、という設定で、それを表現するためにあえてやっているなら仕方ないと思うけど、ただ単にタカラヅカで、彩音ちゃんにそんな笑い方して欲しくないなという、わたし個人のドリームゆえのことなんですがね。
んなことしなくても、「下卑な女性」の表現方法はあると思うし。てゆーか別に、エバをそこまでいやらしい女に描かなくてもいいじゃないか。ああほんとになんであの台詞にあんな笑い方するんだろう。
いつもの少女演技の彩音ちゃんなら、同じ台詞のあとに思い出し笑いしてくれても、こんなにイヤラシクないだろうになあ。
エバの印象がまとまらなくって。
未亡人でパトロンのいる女性として、一貫してくれていたら良かったんだけど。
エリオと愛し合うことで、失われた時間を取り戻したこと、エリオの前では17歳のときのように無邪気にふるまえるんだ、ということは、「単純に別人になる」ことではナイと思うんだな。現在があった上での、「エリオだけに見せるエバの素顔」なわけで……ううむ。
まあ、愛人のロメロ氏@ゆーひのことを、エリオに婚約者がいる段階では「リカルド」と名前で呼び、エリオのキモチが自分に向かっているとわかるなり「ロメロさん」と名字にさん付けする、計算高い女だからな、エバ(笑)。
愛人にオトコが出来るなり、突然「ロメロさん」と超他人行儀な呼びかけされた日にゃあ、そりゃロメロさんもビンタの一発喰らわすでしょうよ。
呼び方をいきなり変えるのは、ひどいと思うよ。冷水浴びせられるよーなもんじゃん?
故意か偶然の産物か、けっこうエバって「それはどうよ」な描き方をされている。
彼女自身が主役になる場面がないため、他人の目を通したり、個々の出来事の中でしかキャラクタが表現できないし。
さらに、重要なエリオとの再会場面がえんえん録音テープの再生で、ナマの演技が出来ないときてる。
演技の幅の狭い彩音ちゃんには、いろいろいろいろ大変な役だと思うよ。
それでも。
いろいろとアレな部分のある女なのに、健気さで泣かせるのは、やっぱエバ@彩音ちゃんすげえと思う。
コルドバまでエリオをストーキングしてきたエバの、立て板に水の「恥ずかしい告白」、アレ好きだー。
ツンからデレに流れ落ちる瞬間、なわけでしょ。
だからこそエバにはもっとツンツンしていてほしかったんだが(笑)、それでも、婚約者のいる男に、自分から言い寄らずにはいられない彼女が、愛しくてならない。
また、最後の舞台の前、教会で愛と未来を語るエリオの腕の中で泣き出すエバも、すごくいじらしい。
幸福の絶頂で、それでもなにかしら胸騒ぎを感じていたりするのだろうけど、それでも目の前の恋人の言葉を信じ、彼が与える言葉を、愛をあるがまま受け取って。
健気とかいじらしいとか、彩音ちゃんはこーゆーのハマるよなー。
悲劇の予感に胸をざわめかせながらも、ふたりの美しさに毎回ダダ泣きさせてもらいました。
ラストシーン、絶命する直前のエリオくんが見る幻のエバの張り付いた笑顔がコワイことは、まあ、ご愛敬でしょう(笑)。
2番手娘役、エリオに捨てられてしまう婚約者アンフェリータ@一花。
本来「大人のエバ」に対照的なキャラクタということで、年若い少女ってことになってるんだろう。や、この辺お約束。
一花がもお、可愛すぎ。
のびのび育った現代っ子で、ドラマティックな恋に憧れる、ちょっとKYな発言もする女の子。
エリオとはラヴラヴな恋人同士というより、兄妹みたい。実際、そんな関係からスタートして、父のアントン@はっちさんの仲立ちで婚約に至ったんだろうなと推察させるキャラ立て。
まっすぐな女の子だから、彼女の嘆きがかなしいし、感情移入して一緒にうるうるできる。
一方的に裏切られてなお、エリオのために助言する強さと優しさ。ほんっとにいい子で、ブレないでグレないで、かわいくて仕方ない。
一花はほんと、いい娘役だなあ。
男役だ、というだけでうれしいビセント@みわさん。
……こんな基本的なことがうれしい、ってどうなの。みわさんは男役なのにー!!(初見時はまだ『ME AND MY GIRL』配役は発表になってません)
彼から漂う、クラシカルな雰囲気がたまりません。
ねっとりしてるの、存在そのものが。
終始テンション高くて、濃くて、「みわさんを見たわ(笑)」というキモチにさせてくれる。
相手役のメリッサ@きらりがまた、そのクラシカルさと濃ゆさに、負けていない。つか、ついて行っている。
ふたりして、別世界へGO! ふたりだけの世界へGO!
それくらいの勢いがあってこそ、「もうひとりのエリオ」として道先案内人たり得るのですよ。
フェリーペ@めおくんの、軍服姿の美しさ。
「透明人間」が芸風だった彼、最近はもうそんなことはまったく過去のこととして、別の売りを持って華麗に花開いてますな。
美しくて誠実で寛大でかっこいい青年……の、はずなのに。
胡散臭いのは何故?(笑)
や、ソコがいいんです彼は。
たしかにいいこと言ってるし、それに嘘も間違いもないんだけど、わかってるんだけど、それでもなんか胡散臭くて、笑える。(誉めてます)
その、ただきれいなだけ、二枚目なだけで終わらないところ、笑えてしまえるほどの男ぶりこそが、彼の魅力だと思う。
いやあ、ほんといいよなー、フェリーペ大尉(笑)。←(笑)がつくところがイイのっ!
まあ、そんなこんな。
キャラ立てがはっきりしていて、それぞれが(「タカラヅカ」であるゆえのゆがみはあるにしろ)正しく機能しているので、みんな見ていて気持ちがイイのだけど。
唯一、ヒロインのエバ@彩音ちゃんには、引っかかってます。
大人っぽいのは最初だけで、あとはいつもの「妹キャラ」の彩音ちゃんだしなあ。
これは黒蜥蜴@『明智小五郎の事件簿』のときもそうだったけど。
どんどんかわいく幼くなるのは、演出家指示なのか彼女の芸風なのか。
その大人っぽい最初の場面でも、大人っぽいゆえに引っかかる部分がある。
エリオ@まとぶんと再会し、スウィート・セブンティーンのころの思い出話をはじめるのですよ。そのときの、
「教会の裏で……ふふふっ」
というエバの笑い方に、すごくヤラシイものを感じます。
よりによって録音だから、演じ方がずっと変わらないんだよね。ナマの演技ならそのときどきにちがっていただろうけど、初日以前に吹き込んだ台詞じゃ、いつ聞いても同じ。
この台詞にこの笑いがつながることが、けっこうイヤだったりします。下卑な印象を受けてしまって。
実際にエバという女性が下品で卑しく、過去の性体験を思い出し笑いと共に語るよーな性格である、という設定で、それを表現するためにあえてやっているなら仕方ないと思うけど、ただ単にタカラヅカで、彩音ちゃんにそんな笑い方して欲しくないなという、わたし個人のドリームゆえのことなんですがね。
んなことしなくても、「下卑な女性」の表現方法はあると思うし。てゆーか別に、エバをそこまでいやらしい女に描かなくてもいいじゃないか。ああほんとになんであの台詞にあんな笑い方するんだろう。
いつもの少女演技の彩音ちゃんなら、同じ台詞のあとに思い出し笑いしてくれても、こんなにイヤラシクないだろうになあ。
エバの印象がまとまらなくって。
未亡人でパトロンのいる女性として、一貫してくれていたら良かったんだけど。
エリオと愛し合うことで、失われた時間を取り戻したこと、エリオの前では17歳のときのように無邪気にふるまえるんだ、ということは、「単純に別人になる」ことではナイと思うんだな。現在があった上での、「エリオだけに見せるエバの素顔」なわけで……ううむ。
まあ、愛人のロメロ氏@ゆーひのことを、エリオに婚約者がいる段階では「リカルド」と名前で呼び、エリオのキモチが自分に向かっているとわかるなり「ロメロさん」と名字にさん付けする、計算高い女だからな、エバ(笑)。
愛人にオトコが出来るなり、突然「ロメロさん」と超他人行儀な呼びかけされた日にゃあ、そりゃロメロさんもビンタの一発喰らわすでしょうよ。
呼び方をいきなり変えるのは、ひどいと思うよ。冷水浴びせられるよーなもんじゃん?
故意か偶然の産物か、けっこうエバって「それはどうよ」な描き方をされている。
彼女自身が主役になる場面がないため、他人の目を通したり、個々の出来事の中でしかキャラクタが表現できないし。
さらに、重要なエリオとの再会場面がえんえん録音テープの再生で、ナマの演技が出来ないときてる。
演技の幅の狭い彩音ちゃんには、いろいろいろいろ大変な役だと思うよ。
それでも。
いろいろとアレな部分のある女なのに、健気さで泣かせるのは、やっぱエバ@彩音ちゃんすげえと思う。
コルドバまでエリオをストーキングしてきたエバの、立て板に水の「恥ずかしい告白」、アレ好きだー。
ツンからデレに流れ落ちる瞬間、なわけでしょ。
だからこそエバにはもっとツンツンしていてほしかったんだが(笑)、それでも、婚約者のいる男に、自分から言い寄らずにはいられない彼女が、愛しくてならない。
また、最後の舞台の前、教会で愛と未来を語るエリオの腕の中で泣き出すエバも、すごくいじらしい。
幸福の絶頂で、それでもなにかしら胸騒ぎを感じていたりするのだろうけど、それでも目の前の恋人の言葉を信じ、彼が与える言葉を、愛をあるがまま受け取って。
健気とかいじらしいとか、彩音ちゃんはこーゆーのハマるよなー。
悲劇の予感に胸をざわめかせながらも、ふたりの美しさに毎回ダダ泣きさせてもらいました。
ラストシーン、絶命する直前のエリオくんが見る幻のエバの張り付いた笑顔がコワイことは、まあ、ご愛敬でしょう(笑)。
2番手娘役、エリオに捨てられてしまう婚約者アンフェリータ@一花。
本来「大人のエバ」に対照的なキャラクタということで、年若い少女ってことになってるんだろう。や、この辺お約束。
一花がもお、可愛すぎ。
のびのび育った現代っ子で、ドラマティックな恋に憧れる、ちょっとKYな発言もする女の子。
エリオとはラヴラヴな恋人同士というより、兄妹みたい。実際、そんな関係からスタートして、父のアントン@はっちさんの仲立ちで婚約に至ったんだろうなと推察させるキャラ立て。
まっすぐな女の子だから、彼女の嘆きがかなしいし、感情移入して一緒にうるうるできる。
一方的に裏切られてなお、エリオのために助言する強さと優しさ。ほんっとにいい子で、ブレないでグレないで、かわいくて仕方ない。
一花はほんと、いい娘役だなあ。
男役だ、というだけでうれしいビセント@みわさん。
……こんな基本的なことがうれしい、ってどうなの。みわさんは男役なのにー!!(初見時はまだ『ME AND MY GIRL』配役は発表になってません)
彼から漂う、クラシカルな雰囲気がたまりません。
ねっとりしてるの、存在そのものが。
終始テンション高くて、濃くて、「みわさんを見たわ(笑)」というキモチにさせてくれる。
相手役のメリッサ@きらりがまた、そのクラシカルさと濃ゆさに、負けていない。つか、ついて行っている。
ふたりして、別世界へGO! ふたりだけの世界へGO!
それくらいの勢いがあってこそ、「もうひとりのエリオ」として道先案内人たり得るのですよ。
フェリーペ@めおくんの、軍服姿の美しさ。
「透明人間」が芸風だった彼、最近はもうそんなことはまったく過去のこととして、別の売りを持って華麗に花開いてますな。
美しくて誠実で寛大でかっこいい青年……の、はずなのに。
胡散臭いのは何故?(笑)
や、ソコがいいんです彼は。
たしかにいいこと言ってるし、それに嘘も間違いもないんだけど、わかってるんだけど、それでもなんか胡散臭くて、笑える。(誉めてます)
その、ただきれいなだけ、二枚目なだけで終わらないところ、笑えてしまえるほどの男ぶりこそが、彼の魅力だと思う。
いやあ、ほんといいよなー、フェリーペ大尉(笑)。←(笑)がつくところがイイのっ!
まあ、そんなこんな。
コメント