前日欄からの長い長い前振りで恐縮ですが。

 『宝塚巴里祭2009』の、ポスターの話です。

 あきらめていただけに。
 そして、おそらくは、最初で最後だろうだけに。(前述の考察から、劇団は路線様以外をポスターに載せる気はナイ)

 その、「最初で最後のポスター」って、どうなるの? どんなふーになるの?

 いやもちろん、過去の劇団基準がどうあれ、最後でなくていいし、そうあってほしいと思っているが、現在のキモチとして、それくらいの思い込みで。

 芝居ぢゃないから、ストーリーがあるワケじゃない。巴里祭、という、よーするにディナーショー、「ショー」のポスターだよ? まっつが?!

 芝居ならまだわかる気がするんだが……いきなり、ショーのポスターは敷居が高すぎるだろう。ショーの真ん中を務められる、何度も務めたことのある人でないと、静止画でショーのイメージを表現できないだろ。

 そしてまた、過去の巴里祭ポスターを思い出してみる。劇団主催の公演ではなく、ホテルでのイベントなのでチラシが手に入っていないため、記憶に頼るしかないが……ええっと。
 昔は複数写りだった。路線スターがどーんと複数出演していたりしたし。
 でも近年は主演者のひとり写りが基本だ。
 3年前のあひくんがえらくシックに……つか、地味になりすぎていたせいか、それ以降のれおんとともちんは「いかにもなタカラヅカ衣装でバアァァン!!」なポスターだったような。
 (ハマコのと、さえちゃんのと、あひくんの巴里祭チラシは持ってます。ふつーDSのチラシは劇場には置いてないのだが、売れ行きの関係か、まさかのチラシが置いてあったのだわ……)

 そしてまた、記憶にある限り巴里祭ポスターって、あまり凝っていない……スターの「見せ方」だけに頼った単純なものだった。
 キラキラお衣装着て、ポーズ付けて立っている、だけで、「1枚絵」としてのデザイン・演出はされていないというか。
 素人が「変身写真館」でスクリーンの前で撮影するアレとあんまし変わっていないというか。
 単独のDSポスターなら、そのスター個人のイメージでデザインされるけど……巴里祭ってそのへんお金も意識も掛けられていないのが丸わかりってゆーか……ゲフンゲフン。
 唯一がんばっていたのがあひくんのときだけど……がんばりすぎて「どこが巴里祭?」なものすごーくまちがった方向へ突っ走っていた。

 でも。

 ……あの、まっつは、あひくん路線でいいです……地味なくらいでいいです……総スパンとかターバンとかフリルとか、なくていいです……。

 ショーのポスターで地味はいかんだろーけど、興行的にどうこうというより、ただもおファンとして、メモリアルでスーベニールなキモチで、「まっつにいちばん似合うものにして」という、祈るよーなキモチでおったのですよ。

 わたしだって、「未涼亜希」を使って「巴里祭らしい、派手でキラキラで集客の良くなるポスターを作れ」って言われたら、けっこー途方に暮れると思う。まっつの似合うモノと、劇団というかイベント主催側の求める図は、ちがっているもの。
 わたしはファンだから、わたしが作れば、「まっつがもっともまっつらしく、格好良く見える」ものにすると思う。わたし個人のイメージでだが。そしてソレは、決して「ショーの真ん中でバアァァァン!!」なものではない。
 『宝塚巴里祭』は巴里祭と銘打っているが、よーするに「タカラヅカのディナーショー」だ。スター個人のDSではなく、「宝塚歌劇団」のホテル宴会用出し物だ。一般人はタカラヅカ=『ベルばら』で、そのあたりものを期待するわけだから。だからNYでもリオでもなくパリなわけで。
 まっつで「良くも悪くも、いかにもタカラヅカ!」な「ショーポスター」を作るとなると、なかなかどーして大変だってば。(芝居ならともかく……)

 
 某組2番手ファンの友人が、その2番手さんの主演DCポスターを見て、その出来映えのアレさに悲鳴を上げていた。わたしも、たしかにこりゃひどいなと思ったし、友人と一緒になってネタとしてアレさについて盛り上がったりもした。
 でもそれって、「未来がある」と思っているから言えることなんだよね。某2番手さんは過去にも主演ポスターが複数あるし、これからもふつーに主演があり、主演でなくても2番手なんだから大劇場公演ポスターに載り続ける、ということがわかっている。
 最初で最後じゃない。その安心感があるから、ひとつくらいポスターがアレでも、笑い話だ。

 しかし、まっつは……。

 いやあ、気を揉みました。
 わたしがじれじれしても仕方ないんだが。取り越し苦労をしてこそファン(笑)。

 
 『宝塚巴里祭2009』ポスター第一報は、全ツ市川初日を観劇した友人からの写メールでした。
 携帯画面だから、小さい。細部まではわからない。

 それでも、全体像・雰囲気はわかる。

 白燕尾+シルクハット!!

 背景は青。補色は赤。
 赤、白、青。……フランス国旗か(笑)。

 その、わっかりやすいイメージに、吹いた。

 そして、とりあえずほっとした。
 出来がいいか悪いかまでわかんないけど、とりあえず、白燕尾でよかった。シルクハットでよかった。

 燕尾+山高帽は、まっつの得意の衣装です!(笑)

 総スパンギラギラとかフリルフリル埋もれますとか、ターバンとかキラキラヘアバンドにあちこちツンツンしたラメ付きヘアとかでなくて良かったっ。
 や、似合う人はいいけど、ソレで負けない人はいいけど、まっつの場合それがどうなるか未知数過ぎる。
 無難に、本人が似合うとわかっているもので攻めてくれたのは、ありがたい。

 で。
 その白燕尾紳士は、足を交差させ、腰にポイントを置き、ステッキを持ってポーズを決めています。

 すごく、「巴里祭」らしい姿ではある。
 姿ではあるが。

 なんか、おかしい(笑)。

 じわじわと、笑いがこみあげてくる。
 それは、ニマニマとかニヤニヤという笑いで……よーするに、うれしいらしい。

 携帯で画像拡大して、写真がぼやける寸前まで拡大して、上から下から何度も眺めた。
 おおお、まっつだ。
 まっつだわー……。

 見るまでは、「失敗していたらどうしよう」と気を揉んでいたのに。

 実際見て、わかった。

 どんなポスターだろうと、まっつが写っている限り、「失敗」はナイのだ。

 まっつだから、それで正解。それで成功。
 わたしにとって。

 理屈を山ほど並べても無駄。贔屓がポスターに載っている、それだけでもお、他のことは全部どーでもよくなった。

 このポスターの出来がどうなのかなんて、さっぱりわかんない。判断できない。
 まっつ好きだから、オールオッケーにしか見えない(笑)。

  
 わたしがポスター実物を目にしたのは、全ツ梅田公演の日。
 壁のポスター欄だけでなく、劇場にわざわざプレートを立てて、ポスターを飾っていた。

 はじめて、「ふつーに貼ってある」ところを見た。

 せ、正視できません。

 なんか恥ずかしくて。じろじろ見られない。まじまじ眺められない。うわーうわーうわー。

「まっつ、お化粧濃い」「気合い入りすぎ」……友人たちの冷静なツッコミに、はじめて正気に返る。

 たしかに。
 まっつ、2500人劇場と同じ勢いでお化粧してる? 静止画相手にそこまでやんなくていいんだよ?
 巴里祭は舞台化粧ポスターだもんねえ。そりゃ、いつもと同じように化粧するか。

 通常の、ポスターサイズ。この大きさで、まっつを見られる日が来ようとは……。
 じーん。

 や、ちっこいとか足が短く見えるとか、そんなことはどーでもいいんだっ。
 なんかもー、ひたすらかわいいっ。
 かわいいかわいいかわいい(笑)。←笑うのか。

 コロボックルとかウンパルンパみたいじゃね?
 まっつ妖精さん(はぁと)。
 いかん、チラシ眺めてにまにましてたら、どんどんアタマが沸いてきた。

 欲目でもなんでも、好きだと思えるポスターでよかった。  

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