いちおーこれでもトド様ファンなわけで。
 長年、トド様のガチな恋愛モノが見たい見たいとゆーて来ました。

 でもって、『コインブラ物語』初日観劇。

 ペドロ@トド様とイネス@まりもちゃんの、恋物語。正味ラヴストーリー。つか、恋愛以外、ナニもない話。

 すすすすすみません。
 たしかにわたし、恋するトド様が見たいとゆーてました。ゆーてましたが、実際に見てみたら。

 盛大に、テレました。

 うっきゃ~~、恥ずかしい~~、恥ずかしすぎる~~(笑)。

 ペドロ王子@トドは、花も恥じらう、25歳。恋を夢見、恋に命を懸けたいお年頃。
 貿易商の娘イネス@まりもちゃんとパーティで出会い、すぐラヴラヴな仲に。
 身分違いだと恐れ入るイネスちゃんを、口説くわデート誘うわ家まで押しかけるわ、ラヴは盲目、パッショネイト。

 イネスちゃんちの庭には、呪いの泉があって、そこで愛を誓ったカップルはもれなく不幸に……あ、チガウチガウ、「愛の泉」があって、愛を誓うと結ばれるんだってさー。(棒読み)
 王子もイネスちゃんも、呪いの泉で愛を誓って正しく不幸に……あ、チガウチガウ、愛の泉でラヴラヴさー。(棒読み)

 とにかく愛、愛がすべて。
 恋愛モード全開なトド様。

 は、恥ずかしい……。
 なんかすげー恥ずかしい……(笑)。

 いやその、あんまり長くトド様見てきてるせいかもしんない。彼のことは愛情より愛着を持って眺めているので、「硬派で知られる上司が恋人にめろめろになっているところを、うっかり目撃してしまった」よーな、いたたまれなさを感じるんだわ……。

 「男の中の男に、女はいらぬ」でただのお飾り妻だとかシモネタでしか女の子と絡まないトドより、恋愛しているトドの方がずっといい。
 ひとりで英雄やってるトドより、相手役を見つめているトドの方が、ずっといい。

 が。

 ……ち、ちがうんだ、わたしが見たかった「恋するトド様」は、ペドロくんとはちょっとチガウんだ。

 轟悠に、年相応の大人の恋をさせてやってくれ。

 なんで25歳なんだ……しかも精神年齢は17歳みたいな青い果実を、何故轟理事がやってるんだ……春日野八千代先生がいまだに若衆を演じる劇団だからなのか……? 立場が上がると役は若返るのか……?

 『オクラホマ!』といい、今回の『コインブラ物語』といい、なんで劇団は、トドに青臭いガキの役をやらせるんだ?
 「ボク、恋に恋する17歳☆」な役は、相応の学年の男の子たちにやらせてやってくれよおお。

 研25のトド様には、研10だの研5だのには絶対真似できない、大人の男を演じて欲しいっす……。

 ラヴィック先生@『凱旋門』再びは、かなえられない夢なのか……?

 えーと。
 「国より政治より国民たちより、自分の恋が大事」な、「大人はみんなキタナイっ!」と叫んで真夜中の校舎のガラスを割ったり盗んだバイクで走り出しそうな、純粋無垢な思春期王子を演じるトド様は、そりゃーもお、かわいらしいです。
 豪華絢爛衣装も美しいです。
 「ハニーが殺された?! 殺したヤツを殺してやるー! バッサリ!!」な短絡思考と、「ヲイ、生かして捕らえないと殺害動機も聞けないよ?」と見ていてハラハラする暴走ぶりと、それでも殺陣は華麗にキメキメなところも、素晴らしいです。
 小人物で十分常識的なんだけど、恋が絡むと感情暴走大騒ぎなところも、愛しいです。泣くわわめくわ、もー大変。
 ラヴラヴなトド様、めそめそトド様、いろいろ見られてステキです。

 なんかもー、全編、トドロキを愛でるためにある舞台だな、と、思いました。

 オレはトド好きだからいいよ、しかしこのトド様、オレが見たかったトド様ぢゃないっす……(笑)。

 大人の男が見たい。
 あー、キーン@『Kean』がガチで恋愛してくれたら、たのしかったのになあ。アレ、女は絡んでいたけど、恋愛モノぢゃなかったからなあ。プリンス@れおんとの愛憎モノとしておいしくいただいたけどさー。そーゆー屈折系ではなくて、もっと真っ当に愛憎してくれてもよかったのに……相手、男でも女でもいいから(笑)。

 恋愛しているトド様に照れたというより、少年のやうな若々しい演技のトド様に照れたという方が、正しいかもな。
 トド様真面目に設定通りの年齢演じちゃうからなー。四十路で高校生はキツイわ。(トド様はフェアリーです、年齢なんかありません)

 
 恋愛モードなトド様にテレまくり、目を覆いながらも指の間からちゃっかり見ている感じかな、終始(笑)。

 ヘタに愛を語ってデレデレしているときや、慟哭しているときより、デスクで手紙を書いているときの横顔や、従僕@マイケルにワインを許してやる愛情のにじんだ笑顔や、コンスタンサ@優香りこちゃんとビメンタ@すずみんの逃避行を手助けしてやるときのやさしい寂しい表情が好きだ。

 演技がノッて「絶好調!」とトバしているときより、押さえた、引いた、日常の仕草に、重ねられた年輪と磨き抜かれた艶を感じる。

 あたしが劇団のエライ人なら、もっと別の企画をするのに。トドでやりたいもの、見たいものは他にいくらでもあるのになー。
 
 歌声は昔に比べ、明らかにスケールダウンしている。
 もう彼は、以前のようには歌えないんだろうなと思う。
 それはもう仕方ない。

 それを嘆くのではなく、それを踏まえた上で、今の彼にしかできないものを、演じられないものを、今のトドロキに演じさせたいよ。
 今より若くてパワーがあった、でも今ほど研ぎ澄まされてなかった頃には出来なかった、今のトドだからこそ出来る、大人の物語を。

 いやその、ペドロ王子だって、今のトドロキだからこそのペドロ王子なんだとわかっちゃいるが。

  
 驚いたことに、初日の挨拶で、トドロキは、歌わなかった。
 新人公演主演挨拶時から、ずーーっと一貫して、自分が主演のときはあのおかしな節回しの挨拶をしてきたのにね。

 大人になっちゃったのかなあ。
 なのに、舞台の上では若作りな役……ゲフンゲフン。

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