で、ムーア@きりやんを好きなせいがたぶんにあると思いますが、今回クリストファー@まさおがめっちゃ好きです。

 うわー、なんかど真ん中キタよなにコレこの好みの男。

 クリストファーは脇役で、カメラのフレームの端や外にいる。だから彼自身のキャラクタや人生が垣間見えるのは、フレームの中に入ったわずかなときだけ。
 そのちらりちらりと入る情報が、いちいちツボだ。

 ふつーに若い男であるらしいこと。
 若さゆえの無邪気さと無神経さ、明るさと希望と優しさを持っている。
 浮ついたところ、安っぽいところが多分にあり、彼がつきあっている女の子ポーリーン@蘭はなのはじけたキャラクタも納得。彼女に対するやさしさと独占欲も、いかにもな感じ。
 
 で。
 で、ムーアのことが好き。

 特に語られることはない、わざわざ台詞でどうこう表現されないけれど、見ていればわかる。
 ムーアのことが好き。
 たぶん、命懸けで好き。

 ムーアのためならなんでもするんだろう。
 それが彼にとっての「当たり前」だから、いちいち口に出して言わないんだろう。

 この、「当たり前だから、説明しない」あたりがツボです。大仰に語ることなく、銃を持ってムーアについていくわけだ。
 つか、悪者から宣戦布告状受け取るなり、まっすぐにムーアのとこへ駆けつけて、しかもすでに銃装備してて「一緒に行く」って断言ですよ。どんだけ本気で来たんだ。
 彼を守って闘う、彼のために死んだり彼と共に死んだりしたいわけだ、それが彼の「当たり前」なんだ。

 若い男にありがちじゃないですか、年長の友人を尊敬していて「兄貴のためならなんでもやるっすよ」なチンピラって。なにかにつけて「兄貴」連発、威嚇したり寵を争ったりやりすぎて叱られてしょんぼりしたり。
 男子の中にはありがちな光景かもしれないけど、あまりによく見かけるのでうざったい。
 クリストファーって位置的にはムーアのこういう「弟分」なんだけど、彼は「兄貴兄貴」と言わないのね。言葉の問題だけじゃなく、言動的に弟分としての特別感を主張しない。ムーアがそーゆー関係を潔しとせず、対等な友人としてつきあっているのだろうけれど、若輩のクリス的には十分ムーアは「兄貴」ポジションなんだが、それらを踏まえてもなお、「兄貴兄貴」言わない。
 クリスにとってムーアは「兄貴」だと思う。男社会によくある、アレ。で、男たちはアレが楽しいんだと思う、弟分は尊敬する年長の友人を「兄貴」と呼ぶのがうれしいし、兄貴分はかわいがってる若者からそう呼ばれることがうれしいんだと思う。双方快感だから成り立っている。ヤクザ社会のみならず。男って変。
 舎弟ごっこが男の快感であるのに、ムーアとクリスはあえてそのキモチイイ関係にはならず、「友人」で踏み止まっている。
 そのストイックさが、萌えなんだ。

 「兄貴」呼びはダーリン呼びと同じ、愛情の表れだからなー。呼びかけの言葉に「特別な関係ですよ」と含ませている。
 だから安っぽいチンピラを描くときにもやたら強調されるよね、兄貴風を吹かせるとか弟分が「兄貴兄貴」とうるさいとか。上っ面の関係や、呼びかけで持ち上げることで立場を保つ安っぽさを表現することに使える。

 それを一切封じて、「ふつうの友人」のふりして、実はかなりディープに愛している。
 それがわかる関係だから、クリストファーが萌えなわけです。好みど真ん中なわけです。

 あいらびゅーん、とは一切言わず、ただ危機が迫ったときにのみ、共に戦おうとする。死ぬかもしれないのに、共にあろうとする。
 日常ではそこまでの覚悟をおくびにも出さず、ふつーに友だちやって、女の子とちゃらちゃらしているのにね。
 その説明のなさ、黙して語らず、ただ行動あるのみ、なとこが萌えです。
 
 まさおがまた、ふつーにハンサムだしね。
 女の子っぽいかわいい男の子じゃなく、ふつーにイマドキなイケメン男子っぽいのがいい。
 で、これはまさおクオリティかもしれんが、ふつーに黒いのがイイ。
 黒い。ダーク。闇。悪人っぽい(笑)。
 無邪気なだけの善人に見えない(笑)。
 いろんな歪んだモノを、そのウチに秘めていそうなとこがいい。
 正塚せんせ、クリスってアテ書きだよね? ムーアやヴィクトール@そのかがアテ書きなように。
 一見安いチャラ男でそのくせ驕ってそうで、さらにどっかダークというか性格悪そうなとこが、たまりません(笑)。

 見たかったまさおがソコに!!(笑)

 わたしがまさきくんにアテ書きしたら、まさにこうなるわー、なステキな若者、クリストファー。
 もー、ダイスキ。

 他の誰かが演じていたら、あんなに「毒」は感じないだろう。
 クリスそのうち、ムーア襲うんぢゃね? 突然キレてオスカルをベッドに押し倒すアンドレみたいなことは、ふつーにやりそうぢゃね? ……と思えるのが、クリスの良いところだ(笑)。

 
 まさおくんは前回公演に引き続き、怒濤のポジションアップ。
 この役と出番とミュージカル場面の少ない芝居で、ちゃんと通し役があり、1場面彼がセンターで歌って踊ってしまうという、破格の扱い。
 ショーでの出番を考えても、彼が現月組の3番手なんだなあ……プログラムとかの公的出版物、パレード位置などの扱いはただの下級生であっても。
 87期研9だから、昔のヅカなら決してめずらしいことではない、むしろそれがふつーだったんだが、今世紀に入ってからこの学年でこの扱いは稀。……つーか、見ている方が落ち着かない、ここんとこ前例を見てないから(笑)。

 雪組4番手のちぎくんは、公的出版物パレード位置などいろんなところで「4番手」と明言されているのでショーで1場面センターでも驚かないが、まさおは「番手なんかありませんよ」なボカシ入れられたまま、実際の舞台上では3番手位置だから、落ち着かないんだよなー。
 
 また彼は昨今のタカラジェンヌにはめずらしい、肉食系。
 貪欲で傲慢な芸風・キャラは判官贔屓で謙虚をヨシとする日本人好みではないと思うが(笑)、だからこそ他にはないキャラとしてがんばって欲しい。

 なんつーてもあの「毒」と「闇」は貴重だ。タカラジェンヌって「いい人」は地で演じられるけど、「悪人」は演じられない人が多いんだもの、特にキャリアの少ない若手時代。若いウチからなにやっても「黒い」のは才能だ。
 「毒」が強すぎると真ん中向きではなくなっちゃうんだけど、まさきはそれらを「上昇欲」に還元できるみたいだから、期待している(笑)。

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