ともみん、きれいになったなあ……。

 と、しみじみした『コインブラ物語』

 や、昔からきれいなんだろうけど、彼は顔より姿の方がきれいな人認識だったんだ、わたし的に。
 『龍星』のニセモノ(いや、本物)だとか、『ダンディズム!』ポラリスのダンサーとか。顔見えません、でもあのきれいな姿と動きの男は誰? って。
 わたしがともみんに傾いたのは『エル・アルコン』新公でその健康的体育会的個性が楽しかったことと、その本公演『レビュー・オルキス』でいつもの最前列端っこに坐ったときに目線くれまくって構ってくれたことによる。
 それ以前はもちろん知っているけれど興味がないから、とくになんとも思っていない。そんな状態でも、彼の姿の美しさはときおりぽーんと目に飛び込んできた。だから、姿が美しい人認識。顔は……ええっと、とりあえずわたしの好み(オサ様とか水しぇん系)ではない、ということで(笑)。

 ……とゆーことだったわけだけど、最近きれいになったよなあ。

 この恋する水夫長@ともみんがまた、すげーイケメンぶりで。
 体育会系の役とキャラなのはいつもの通りなんだが(笑)、それでも乙女好みの「甘さ」や「きらきら感」がある二枚目なのよ。
 いやあ、最初に登場したとき「誰?!」と2度見しちゃったよ(笑)。

 だってこの水夫長くんは、客席から登場するのよ。かっこいいイケメン様だし、芝居しながら客席通って登場するしで、すげー重要キャラだと思うじゃん!
 うお、このかっこいーにーちゃんともみんかよ、そんなものすごい役だったのか、いかにもな少女マンガ系な姿ででワケ有りに「最後の航海」の話をして、結婚の話をして、どこの死亡フラグ?! なことをいちいち全部台詞で説明するんだもん。
 彼がこれからどう25歳王子@トド様やイネスちゃん@まりもちゃんの恋物語とふたつの国家を揺るがす大陰謀劇に関わるのかしら、そしてどんな劇的な最期をとげるのかしら、「最後の航海を終えたら、愛するカノジョと結婚だ」と言うからには最後の航海で死んでしまうはずだし! わくわくわくっ!!

 …………まさか、わざわざ客席登場させて、結婚だの最後の航海だのといろいろいろいろワケ有り気に語らせて時間使って、ストーリーと無関係な、ただのモブキャラだとは、夢にも思いませんでした。
 いてもいなくても同じ。実際、そのあと存在を忘れるくらい出てこないし。

 作者、どんだけ作劇の基本わかってないんや……。

 まあこのあと、さらにひどい「重要人物フラグ立てまくって登場、ただのモブキャラ」として、盗賊たち@ベニーその他いっぱいが登場するので、ともみんだけがひどいことになっているわけじゃない、作者がアホなだけとわかるんだけど、ともみんは最初だったからなー(笑)。

 悪いのはもちろん作者だけど、ここまで「ただのモブキャラを重要キャラだと誤解させた」要因のひとつに、ともみんがキレイってのは、あったと思う。
 そのあとの盗賊@ベニーが「ただのモブキャラを重要キャラだと誤解させた」要因のひとつと同様に。

 無駄に豪華に美形ばかりを取りそろえている『コインブラ物語』、冒頭の王宮パーティで、やっぱりちょろりと目立つ場面をもらっているみやるりが、その美貌ゆえに目に残り過ぎて「みやるり、貴族の役? どんな役割のあるキャラなの?」とわくわくしてしまったり。(答え・もちろん、ただのモブ)

 いやあ、罪が深いですなあ、星組美形軍団(笑)。
 
 で、ストーリーに無関係な人ばかりわいわい出まくるわけわかんない話の中、めずらしくストーリーに関係のある役、ロドリゲス@真風くん。

 とりあえず、かっこいいです。

 黒尽くめの悪役。歌わない踊らない、無表情に説明台詞を喋るのみ。
 や、いい感じっす。やることが少ないと、真風くんの美貌のみが際立って、すげーカッコイイっす。
 歌ったり踊ったり演技いろいろしたりすると、途端ヘタレるんだけどね(笑)。本編ではマジいい感じっす。やっぱ彼の顔、好きだ……。だからこそがんばって、もっといい表情を作って欲しいなあ。

 あと、脇役だけど王子の小姓@マイケル。すげーかわいい。
 もう子役は勘弁してやれよ、と思いつつも、こーゆーかわいい少年役をやるとオイシイ子だよなあ。
 されど2幕でどさくさまぎれの尼僧をやっていたとき、しっかりオカマで気持ち悪かった(笑)ので、子役だ少年役者だといっても、ちゃんと男役なんだと安心したり。

 なんかひたすら、登場人物がキラキラと美しすぎて。

 ストーリーほとんどナシで作劇間違いまくりのどーしよーもない公演なんだけど、ほんとキャスティングはいいんだよなあ。

 25歳という年齢はさておき愛に生きるトド様王子に、可憐なヒロインと元気な盗賊娘をまりもちゃん。キラキラお貴族サマすずみんに、ワケ有り盗賊ベニー、「年下の彼氏」みやるり、誠実な体育会系水夫ともみん、はしこいかわいい少年マイケル。
 それぞれが得意分野を活かし「アテ書きだよね? こーゆー**が見たかった!」を正しく見せてくれている。

 キャストとキャスティングは良く、衣装は豪華で音楽も耳に残るキャッチーさ。
 何拍子も揃っているのに、作者がダメすぎるってのが、もお……。「宝塚歌劇団」の問題点をそのまま内外に宣伝しているような、困った公演っぷり。
 自分で作った賞を自分で受賞してるよーなもんだもんな、公平氏のしていることって。ふつーなら恥ずかしくてできねーよ……。

 ともかく、すげーもったいない公演だった。
 役と設定をそのままに、1からストーリーを書き直させてくれ、オレ、いくらでもゴーストライターやるよ! と、懇願したくなるっす。

 伏線張ってそれを回収するの、得意っちゅーか、そーゆーとこに萌えるんだよわたし。ちゃんと水夫長も盗賊とその出生の話も、本筋に絡めて盛り上げて、最後に風呂敷もたたむからさ。代わりに書かせてくれ……!! 心の叫び。

 いやその、ただの素人のタワゴトですが。無責任な1ファン位置からならなんでも言える、つーことで(笑)。

 しかし、もったいない……。

 
 あー、えーと、お姫様@りこちゃんは、えーと、いろいろ足りていなかったんだが、はじめての大役だから仕方ないのかなと。
 なんつーか、「固い」。足りないことはいろいろあっても、それ以上に、せっかく今持っているものすら解き放っていないような印象。
 まさか彼女が準ヒロインだとは思わず観に行ったので、びっくりしたまま終わってしまった。
 や、りこちゃんはお父様とお話ししたことがあったので、勝手に感慨深く眺めている娘さんなのよ。……といっても別に、知り合いでもなんでもないっす。ある新公でたまたま席が隣の人と成り行きでお話ししたら、りこちゃんのお父様だったという。
 それで今回も、よかったねえ、抜擢だねえ、がんばれー、と勝手にオヤゴコロで見てしまったよ……オレ単純だから、ちょっとでもきっかけがあるとそれ以来「あ、あのときの子(はぁと)」ってチェックしちゃうから。
 キラキラ美形揃いのキャストの中、キャリアが不足しているりこちゃんは不利だったと思うが、この経験をもとにさらに美しく華やかになってくれるといいな。

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