彼の中の「光」。@BUND/NEON 上海
2010年1月13日 タカラヅカ なんかねえ、『BUND/NEON 上海』を語り出すと止まらなくなるのよ。
いや、止まらないのははっきり言って妄想が、ですわ。
こんだけおもしろいと思える作品に出会えるのは久しぶりだ。贔屓も出てないのに(笑)。
「おもしろい」にもいろいろあって、『BUND/NEON 上海』のおもしろさは、同人誌を作りたい系のおもしろさです。
その昔、サイトーヨシマサ作のトンデモ物語、『血と砂』で狂ったよーにパロ小説書いた、あのころの血のざわめきを感じますわ……(笑)。
えー、今回はもちろん、劉衛強@だいもん萌えです。
わたしが受キャラに萌えるのはめずらしい。大抵攻キャラにめろめろになってますから(笑)。
しかし劉くんてば、エロ垂れ流しの総受キャラだから、わたしの完敗です。彼の虜です。
腐女子的な話は置いておいて、とにかく劉くん周辺に萌えまくっているので、今回はその話。
テーマは、「シンシアと、劉」。
闇の汚泥の仲で生きる狼、劉衛強。
彼は本能的に「光」を欲している。
本来の彼は、闇より光を正とする人間なんじゃないか。
演じているだいもんのまっすぐさや強さが、そう思わせるのかもしれないけれど。
本来の生きる場所とは違うところで、生きるしかなかった悲劇。
殺し屋なんか向いてないのに、そうすることでしか生きてこられなかった。
真実の自分を押し殺し、分厚い殻で覆って闘い続ける。ただ、生きるために。
でも本能は消えない。消せるはずがない。
彼は光を求めている。
そして。
遠い異国、ロンドンで。
彼は出会ってしまった。
「光」に。
シンシア・フレミング@姫花。
白いドレスの少女。無垢な光、無垢な魂。相愛の婚約者がおり、結婚式を控えている、幸福絶頂の少女を誘拐し、監禁する。
そう、上海マフィア青幇は、阿片貿易絡みでフレミング一家を誘拐した。
殺すだけならすぐにできたのに、わざわざ誘拐したのだから、しばらくは生かしてあったのだと思う。
囚われのシンシアと、犯人一味のリーダー劉。
……このふたりに、ナニがあったのか。
考えるだけで、萌えまくります。
イメージとしては、ニコラ@らんとむとマチルダ@彩音(by『落陽のパレルモ』)ですな(笑)。
心を閉ざしている劉に、シンシアはやさしい光を放つ。
はじめは反射的に反発・拒絶し、だけど抗いがたい力で惹きつけられ、劉の心はシンシアに傾く……。
別に男と女の感情ではなくて。
シンシアの持つ光が、劉が焦がれてならない、「彼の本来の場所」を示すんだ。開けてはならない扉、自ら鍵を掛けた真実の劉衛強が、シンシアの光によって現れてしまう。
人を殺せなくなったのは、シンシアのせいじゃないよ。
劉のカラダを縛るのは、劉自身の心。
シンシアがナニかしたからではなく、その最期の表情がどうとかでもなく。そんなことは表面的なことでしかなく。
劉は、気づいてしまったんだ。
本来の自分は、人なんか殺せないってことに。
真っ当で、やさしい青年。
汗を流して労働し、ささやかな日々の糧を得、愛する少女と寄り添い合い、平凡に生きることによろこびと充足を感じることのできる、ふつーの感性を持つふつーの青年。
光の中で笑って生きる、本来の姿。
真実の自分を押し殺し、分厚い殻で覆って闘い続けてきた。ただ、生きるために。
それが、壊れた。
分厚い殻が破れ、剥き出しの魂が、心が、あえいでいる。
闇でなんか生きられない、光が欲しいと。
どちらも、「生きる」ための本能。
光を求めるのは、生まれ持った本能であり、闇に沈もうとするのは、生きるためにそうするしかないのだという、生存本能。
そのふたつの本能に引き裂かれ、混乱し、あえぎながら、手を下した。
劉衛強、最後の殺人。
彼は自身の手で、「光」を殺した。
それは同時に。
自身の手で、「光」を得てしまったんだ。
シンシアは死に、劉は人を殺せなくなった。
それは、彼自身が闇オンリーではなくなってしまったということ。本来の彼、光を必要とする彼が表面に出てしまったんだ。
でも、これでは生きていけない。
「光」を否定しなければ。元の「闇」に戻らなければ。
あがき続ける1年間。
そして。
ふたたび、彼の前に「光」が現れる。
クリストファー・ブレナン@まぁくん。
死の間際に告白していけれど、ほんとのところ劉は気づいていたんじゃないか。
自分が、クリストファーを待っていたことに。
最初から、無意識に。
シンシアを殺したあと、次に殺人の必要があったのは、捜査官クリストファーと対峙したときだ。
いつものように劉はクリスを殺そうとした。
が、出来なかった。
はじめての、失敗。
自分が変わってしまったことに、そのときはじめて気づいた。
もう戻れない。
闇の中には。
なのに、闇の中にしか、居場所はない。
滅びるしか、ない。
自分の翼が蝋だと気づいたイカロスのように。
墜落しはじめて、ようやく知る。空は、彼の生きられる場所じゃなかった。大地の上こそが、彼の故郷だったのに。
彼が大地に着くとき、それは彼が死ぬとき。偽物の翼を背に、大地に叩きつけられて、彼は死ぬ。
わかっていた。
シンシアに出会い、禁断の扉が開いてしまったときに。
シンシアを殺し、クリストファーを殺せなかった。
だから。
劉は待つんだ。
クリストファーが、自分を殺すのを。
光が、彼を溶かすのを。
という。
劉にとって、「シンシア=クリストファー」であり、『BUND/NEON 上海』は、劉が救われるための物語。
ぶっちゃけ、劉とクリスの愛の物語でイイと思ってますが(笑)。
や、愛っつっても腐った意味ではなく。もちろん腐っていてもぜんぜんかまわないが(笑)。
2幕オープニングの歌で交わるふたり、クリストファーと劉がドラマティックでいいですな。
ライトが、クリスは赤、劉は青でね。
ふたりが左右入れ替わったとき、ライトはどうなるのかと思ったら、ご丁寧にライトも切り替わって、やっぱりクリスは赤、劉は青なの(笑)。はいはいはい、こだわりなのね、生田くん、となまぬるく笑った(笑)。
萌えは止まりません、いろいろと。
いや、止まらないのははっきり言って妄想が、ですわ。
こんだけおもしろいと思える作品に出会えるのは久しぶりだ。贔屓も出てないのに(笑)。
「おもしろい」にもいろいろあって、『BUND/NEON 上海』のおもしろさは、同人誌を作りたい系のおもしろさです。
その昔、サイトーヨシマサ作のトンデモ物語、『血と砂』で狂ったよーにパロ小説書いた、あのころの血のざわめきを感じますわ……(笑)。
えー、今回はもちろん、劉衛強@だいもん萌えです。
わたしが受キャラに萌えるのはめずらしい。大抵攻キャラにめろめろになってますから(笑)。
しかし劉くんてば、エロ垂れ流しの総受キャラだから、わたしの完敗です。彼の虜です。
腐女子的な話は置いておいて、とにかく劉くん周辺に萌えまくっているので、今回はその話。
テーマは、「シンシアと、劉」。
闇の汚泥の仲で生きる狼、劉衛強。
彼は本能的に「光」を欲している。
本来の彼は、闇より光を正とする人間なんじゃないか。
演じているだいもんのまっすぐさや強さが、そう思わせるのかもしれないけれど。
本来の生きる場所とは違うところで、生きるしかなかった悲劇。
殺し屋なんか向いてないのに、そうすることでしか生きてこられなかった。
真実の自分を押し殺し、分厚い殻で覆って闘い続ける。ただ、生きるために。
でも本能は消えない。消せるはずがない。
彼は光を求めている。
そして。
遠い異国、ロンドンで。
彼は出会ってしまった。
「光」に。
シンシア・フレミング@姫花。
白いドレスの少女。無垢な光、無垢な魂。相愛の婚約者がおり、結婚式を控えている、幸福絶頂の少女を誘拐し、監禁する。
そう、上海マフィア青幇は、阿片貿易絡みでフレミング一家を誘拐した。
殺すだけならすぐにできたのに、わざわざ誘拐したのだから、しばらくは生かしてあったのだと思う。
囚われのシンシアと、犯人一味のリーダー劉。
……このふたりに、ナニがあったのか。
考えるだけで、萌えまくります。
イメージとしては、ニコラ@らんとむとマチルダ@彩音(by『落陽のパレルモ』)ですな(笑)。
心を閉ざしている劉に、シンシアはやさしい光を放つ。
はじめは反射的に反発・拒絶し、だけど抗いがたい力で惹きつけられ、劉の心はシンシアに傾く……。
別に男と女の感情ではなくて。
シンシアの持つ光が、劉が焦がれてならない、「彼の本来の場所」を示すんだ。開けてはならない扉、自ら鍵を掛けた真実の劉衛強が、シンシアの光によって現れてしまう。
人を殺せなくなったのは、シンシアのせいじゃないよ。
劉のカラダを縛るのは、劉自身の心。
シンシアがナニかしたからではなく、その最期の表情がどうとかでもなく。そんなことは表面的なことでしかなく。
劉は、気づいてしまったんだ。
本来の自分は、人なんか殺せないってことに。
真っ当で、やさしい青年。
汗を流して労働し、ささやかな日々の糧を得、愛する少女と寄り添い合い、平凡に生きることによろこびと充足を感じることのできる、ふつーの感性を持つふつーの青年。
光の中で笑って生きる、本来の姿。
真実の自分を押し殺し、分厚い殻で覆って闘い続けてきた。ただ、生きるために。
それが、壊れた。
分厚い殻が破れ、剥き出しの魂が、心が、あえいでいる。
闇でなんか生きられない、光が欲しいと。
どちらも、「生きる」ための本能。
光を求めるのは、生まれ持った本能であり、闇に沈もうとするのは、生きるためにそうするしかないのだという、生存本能。
そのふたつの本能に引き裂かれ、混乱し、あえぎながら、手を下した。
劉衛強、最後の殺人。
彼は自身の手で、「光」を殺した。
それは同時に。
自身の手で、「光」を得てしまったんだ。
シンシアは死に、劉は人を殺せなくなった。
それは、彼自身が闇オンリーではなくなってしまったということ。本来の彼、光を必要とする彼が表面に出てしまったんだ。
でも、これでは生きていけない。
「光」を否定しなければ。元の「闇」に戻らなければ。
あがき続ける1年間。
そして。
ふたたび、彼の前に「光」が現れる。
クリストファー・ブレナン@まぁくん。
死の間際に告白していけれど、ほんとのところ劉は気づいていたんじゃないか。
自分が、クリストファーを待っていたことに。
最初から、無意識に。
シンシアを殺したあと、次に殺人の必要があったのは、捜査官クリストファーと対峙したときだ。
いつものように劉はクリスを殺そうとした。
が、出来なかった。
はじめての、失敗。
自分が変わってしまったことに、そのときはじめて気づいた。
もう戻れない。
闇の中には。
なのに、闇の中にしか、居場所はない。
滅びるしか、ない。
自分の翼が蝋だと気づいたイカロスのように。
墜落しはじめて、ようやく知る。空は、彼の生きられる場所じゃなかった。大地の上こそが、彼の故郷だったのに。
彼が大地に着くとき、それは彼が死ぬとき。偽物の翼を背に、大地に叩きつけられて、彼は死ぬ。
わかっていた。
シンシアに出会い、禁断の扉が開いてしまったときに。
シンシアを殺し、クリストファーを殺せなかった。
だから。
劉は待つんだ。
クリストファーが、自分を殺すのを。
光が、彼を溶かすのを。
という。
劉にとって、「シンシア=クリストファー」であり、『BUND/NEON 上海』は、劉が救われるための物語。
ぶっちゃけ、劉とクリスの愛の物語でイイと思ってますが(笑)。
や、愛っつっても腐った意味ではなく。もちろん腐っていてもぜんぜんかまわないが(笑)。
2幕オープニングの歌で交わるふたり、クリストファーと劉がドラマティックでいいですな。
ライトが、クリスは赤、劉は青でね。
ふたりが左右入れ替わったとき、ライトはどうなるのかと思ったら、ご丁寧にライトも切り替わって、やっぱりクリスは赤、劉は青なの(笑)。はいはいはい、こだわりなのね、生田くん、となまぬるく笑った(笑)。
萌えは止まりません、いろいろと。
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