利助のくせに!…最後。@星組千秋楽
2010年2月1日 タカラヅカ 利助なんだ、と不意に思った。
『ハプスブルクの宝剣』『BOLERO』千秋楽、あかしを見て。
芝居もショーもあかしは二枚目で、利助の面影はない。
なのにふと、思った。
この男は、利助なんだと。
2003年のバウ公演、あの夢のような『厳流』。トウコとケロが同期で作り上げた、サイトーくんらしいめちゃくちゃな、だけど楽しい作品。
そこであかしは武蔵@ケロの弟分、利助役だった。
とにかくうまくて、ハマっていた。……が、あまりにハマりすぎていて、ぶっちゃけうるさいばかりで色気に欠けたので、色気ダダ漏れのトウコとケロにそぐわないキャラクタだった。
それゆえわたしはあかしのことを「利助のくせに!」と長らく思っていた。元気でうるさい、色気皆無のガキんちょ。
そこからスタートして、どこでも目に入るよーになって。
わたしがあかしを最初に認識したのは、新人公演『プラハの春』のヘス役なんだが、そのときは「本役さんよりキャラが好みかも」と思ったのみで、あかし自身をどうこうは思ってないのね。あかし個人をインプットしたのは、やっぱり利助なの。
利助のくせに……そう言いながらも彼の格好良さに瞠目するよーになって。
今じゃ押しも押されぬエロキャラだ。ショーにおいてエロい場面、色気を期待される場面では重用されている。あんだけ色気皆無を嘆いた利助だったのに。
今回は芝居だって、アダルトなラヴラヴカップルとして、ももさりと濃ゆく踊っている。(この組み合わせ……!・笑)
利助系の役も今でもやっているけれど(『My dear New Orleans』とか『スカーレット・ピンパーネル』とか)、それはさておきエロ担当として花開いている。
いろんなあかしが、今のあかしに二重写しになってせつない。
大好きだった、星組の名物キャラ。
千秋楽のあかしは、あまり元気ではなかったように思える。
もちろん舞台はしっかり勤め上げていたけれど、最後のパレードとかご挨拶とか、退団者によくあるハイテンションな「満面の笑顔」ではなかった。
寂しそうだった。時折笑っていたけれど、概ね表情が硬かった。頬がずっとぬれていたのは、汗なのか涙なのか。
寂しいよね。うん、わたしも寂しい。
黒燕尾の最後のキメ場面にて、暗い本舞台を2筋のライトが照らしていた。
あかしと、あまおっち。
胸に花を付けた男ふたりが、光の中に浮かび上がっていた。
なんて演出だ。こんなことをやってのける、宝塚歌劇団スタッフに感動する。
わきあがる拍手。やまない拍手。たしかなショーストップ、日常にはない時間の静止。
退団する5人、最下ですら研10のあかしとあまおっちだ。
しげちゃん、コトコト、そしてももさり。
「星組」を構成する、「星組」ならではの人々。
彼らの卒業が、「時代」を思わせて切ない。
思い出すのは、ワタさん時代なんだよなあ。
わたしが「こんにちは星組」したのが、ワタさんトップと同時(正確には、ケロ組替えと同時)なわけだからなあ。
ワタさんという太く大きな柱を中心に、生き生きとねっとりずっぽり濃くて熱い、タカラヅカ1のラテン組で踊り明かしたよーな、そんな記憶。毎日がフェスティバル、そーゆー組。
愛しい記憶を抱きしめて、時代の移り変わりを見守る。
娘役の方が強いのは全組共通なのかもしれないが、星組はまたさらにその印象が強い。
寂しそうな男ふたりと、きれいに微笑む娘ふたりと、豪快に笑うももさり。
コトコトへのお花渡しがみわっち、ももさりがゆみこだった。
みわさんの素顔なのに舞台に負けていない(いろいろな・笑)濃さと、次の公演で花を渡される立場のゆみこのやわらかい笑顔が印象的。
……ついでにまあ、自分のご贔屓も組内に同期がいないため、こーゆー状態になるんだといつか必ず来る未来を思ってみたり。
あかし見ていると寂しくて、ももさりの笑顔に癒された。
百花繚乱のこの花園で、ひとつだけの花を咲かせる彼らに、出会えて良かった。
『ハプスブルクの宝剣』『BOLERO』千秋楽、あかしを見て。
芝居もショーもあかしは二枚目で、利助の面影はない。
なのにふと、思った。
この男は、利助なんだと。
2003年のバウ公演、あの夢のような『厳流』。トウコとケロが同期で作り上げた、サイトーくんらしいめちゃくちゃな、だけど楽しい作品。
そこであかしは武蔵@ケロの弟分、利助役だった。
とにかくうまくて、ハマっていた。……が、あまりにハマりすぎていて、ぶっちゃけうるさいばかりで色気に欠けたので、色気ダダ漏れのトウコとケロにそぐわないキャラクタだった。
それゆえわたしはあかしのことを「利助のくせに!」と長らく思っていた。元気でうるさい、色気皆無のガキんちょ。
そこからスタートして、どこでも目に入るよーになって。
わたしがあかしを最初に認識したのは、新人公演『プラハの春』のヘス役なんだが、そのときは「本役さんよりキャラが好みかも」と思ったのみで、あかし自身をどうこうは思ってないのね。あかし個人をインプットしたのは、やっぱり利助なの。
利助のくせに……そう言いながらも彼の格好良さに瞠目するよーになって。
今じゃ押しも押されぬエロキャラだ。ショーにおいてエロい場面、色気を期待される場面では重用されている。あんだけ色気皆無を嘆いた利助だったのに。
今回は芝居だって、アダルトなラヴラヴカップルとして、ももさりと濃ゆく踊っている。(この組み合わせ……!・笑)
利助系の役も今でもやっているけれど(『My dear New Orleans』とか『スカーレット・ピンパーネル』とか)、それはさておきエロ担当として花開いている。
いろんなあかしが、今のあかしに二重写しになってせつない。
大好きだった、星組の名物キャラ。
千秋楽のあかしは、あまり元気ではなかったように思える。
もちろん舞台はしっかり勤め上げていたけれど、最後のパレードとかご挨拶とか、退団者によくあるハイテンションな「満面の笑顔」ではなかった。
寂しそうだった。時折笑っていたけれど、概ね表情が硬かった。頬がずっとぬれていたのは、汗なのか涙なのか。
寂しいよね。うん、わたしも寂しい。
黒燕尾の最後のキメ場面にて、暗い本舞台を2筋のライトが照らしていた。
あかしと、あまおっち。
胸に花を付けた男ふたりが、光の中に浮かび上がっていた。
なんて演出だ。こんなことをやってのける、宝塚歌劇団スタッフに感動する。
わきあがる拍手。やまない拍手。たしかなショーストップ、日常にはない時間の静止。
退団する5人、最下ですら研10のあかしとあまおっちだ。
しげちゃん、コトコト、そしてももさり。
「星組」を構成する、「星組」ならではの人々。
彼らの卒業が、「時代」を思わせて切ない。
思い出すのは、ワタさん時代なんだよなあ。
わたしが「こんにちは星組」したのが、ワタさんトップと同時(正確には、ケロ組替えと同時)なわけだからなあ。
ワタさんという太く大きな柱を中心に、生き生きとねっとりずっぽり濃くて熱い、タカラヅカ1のラテン組で踊り明かしたよーな、そんな記憶。毎日がフェスティバル、そーゆー組。
愛しい記憶を抱きしめて、時代の移り変わりを見守る。
娘役の方が強いのは全組共通なのかもしれないが、星組はまたさらにその印象が強い。
寂しそうな男ふたりと、きれいに微笑む娘ふたりと、豪快に笑うももさり。
コトコトへのお花渡しがみわっち、ももさりがゆみこだった。
みわさんの素顔なのに舞台に負けていない(いろいろな・笑)濃さと、次の公演で花を渡される立場のゆみこのやわらかい笑顔が印象的。
……ついでにまあ、自分のご贔屓も組内に同期がいないため、こーゆー状態になるんだといつか必ず来る未来を思ってみたり。
あかし見ていると寂しくて、ももさりの笑顔に癒された。
百花繚乱のこの花園で、ひとつだけの花を咲かせる彼らに、出会えて良かった。
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