噂の男たち(笑)。@虞美人
2010年5月1日 タカラヅカ ヒソヒソヒソ。宮殿のそこかしこで、女官たちが噂する。
「ねえ、張良様が今日もまた紅林を呼びつけていたわよ」
「紅林ってあの子よね、宋義様の……」
「そう、あの、宋義様の……」
「才気煥発な美少年。漢詩も読むし、歌も踊りもできる」
「それでもって、宋義様の……」
「……軍師様は、賢い童をお気に召したんじゃない?」
「そ、そうよね、それだけのことよね。宋義様とはチガウわよね」
ヒソヒソヒソ。
「張良様が、金祥鳳と柱の陰で話しているのを見たわ」
「金祥鳳って、虞美人様のお側付きの童よね」
「そう、あのちょっとごついけど、才気煥発な美少年。胡弓を弾き、剣舞もたしなむ」
「ちょっとというか、かなりごついというか、張良様や衛布様や韓信様より大きい気もするけど、ええ、美少年という設定の童よね。あの子と、張良様が?」
「人目を避けるように、こう、顔を寄せて」
「金祥鳳って、衛布様とも噂なかった?」
「あるある、夜中に衛布様の部屋に入るのを見たって、何人も言ってる」
「そんな子と、張良様が?」
「……軍師様は、賢い童をお気に召したんじゃない?」
「そ、そうよね、それだけのことよね。衛布様とはチガウわよね」
ヒソヒソヒソ。
「ねえねえ、今日私、張良様が紅林にお金を渡しているの見ちゃった!!」
「なんでお金?! 賢い童に勉強を教えているとかなら、お金は渡さないわよね?」
「真夜中に密会してたわよ? で、お金……」
「……それって援交……」
「しっ」
ヒソヒソヒソ。
「紅林に金祥鳳。軍師様は賢い童がお好き」
「てゆーかそれ、単なるショタコン……」
「しっ」
ヒソヒソヒソ。
女官たちにナニを想像されていたか、天才軍師様もご存じない。
☆
東宝版のプログラムには、主な出演者インタビューってのは載ってないんでしたっけ。わたしがプログラムを買う理由はひたすらまっつなので、東宝版にインタビューが載っていない・大劇とまったく同じなら購入する必要はナイなと。
まあそれはさておき、大劇『虞美人』プログラムのまっつインタビュー。
紅林@いちかに対して見せる優しさ……てなくだりを読んで、心からおどろきました。
張良さん、紅林くんになんかしてました? 手なずけて利用してましたけど。彼の憎しみと、小銭を使って、あんな小さな子を野望の道具にしてましたね。アレ、優しい目だったのか。なんて悪そーな笑顔だと思って見てたよ……ごめん、張良の中の人……。
しかし、わたしの目に「なんかたくらんでるっ」と映っても、演技的には「優しい姿」だったそうですよ。
冷徹な軍師様が見せる優しさ、ギャップの部分。
でもって張良先生、同じ場所で桃娘@だいもんにも優しくしてるんだよね。金祥鳳という偽名で生きる桃娘を、すっかり手なずけてるんだよね。
部屋や寝具の清掃をする女官たちは、衛布@みつると金祥鳳のことは知っていると思う。金祥鳳がほんとは女の子だってことはわかんないにしろ、衛布のお稚児さんだろうことは、ばれてるだろう。知らないのは虞美人@彩音ちゃんと、項羽@まとぶんはじめ、宮殿の男たち。女は女だけで噂を回している。
宋義@まりんのお稚児さんだった紅林と、衛布と関係のある金祥鳳。
こそこそ会うのがどっちか片方だけなら言い訳も出来たろうけど、両方じゃなあ。
しかも、「優しさ」を見せているそうですから、中の人が言うことには。他の人には慇懃無礼だったりクールだったりするのに、紅林にだけは優しくしてみせたりしてるそーですから。
張良先生、絶対ホモショタ男だと思われてるよ(笑)。
女っ気なさそーだしなあ。(史実は知らん、あくまでも『虞美人』の物語上)
女官たちがさらに噂話を展開させてるかもな。
「それで張良様の本命はどっち? 紅林? 金祥鳳?」
「金祥鳳には衛布様がいるでしょ?」
「三角関係? 金祥鳳をめぐって衛布様と張良様が?!」
「じゃあ紅林はどうなるの? お金を渡してるわけだから、そーゆー割り切った関係? 本命は金祥鳳?」
「それにしても金祥鳳ってすごいわ。衛布様と張良様って、タイプ正反対のイケメンじゃない。それを二股?」
「武の衛布様か、智の張良様か。って、どこの乙女ゲーの世界……」
「や、金祥鳳オトコノコだから、ボブゲ……」
「しっ」
桃娘が張良と会っていたことを知り、嫉妬する衛布とか、見てみたいですな。
衛布は張良を信頼してはいないだろうから、立場的にも胡散臭いと思っているだろうし、そこへ自分の手駒である桃娘になにかしら近づいていることを知れば。
野心を持つ武人として、心穏やかではないだろう。張良は劉邦@壮くんのスパイだろう、そのスパイとナニを話していた……てな展開は普通にありそーだ。
だがここで、衛布は頑なに心の奥に芽ばえた感情を押し殺す。
張良と会っていた桃娘に怒りを感じるのは、野望達成の邪魔をされたくないからだと、手駒に裏切られたらムカつくからだと。
断じて、嫉妬しているわけじゃない。
俺以外の男と密会していたことに。
衛布が真に警戒・嫉妬すべきなのは韓信なんだけど、こちらは桃娘が気づかれまいと必死に守っていただろうしな。桃娘が韓信に好意を持っていることまでは察しがついても、あくまでもプラトニック、遠くで想っているだけ。桃娘が韓信と実際に会ってどうこう、なんてことはないだろうし。
それに比べ、張良は項羽側でスパイ活動をするために、桃娘とも信頼関係を築いている。実際に桃娘とも話すだろうし、桃娘は素直な子だから張良への信頼は表に出るだろう。
つーことで、三角関係希望(笑)。や、実際にはそんなもんどこにもナイんだが、衛布の中だけで勃発。
桃娘には迷惑なだけの話だし、張良に至ってはコレ幸いと利用されそうだ。
そして、女官たちは「男ばかりで愛憎のもつれ?!」とワクテカする、と(笑)。
「ねえ、張良様が今日もまた紅林を呼びつけていたわよ」
「紅林ってあの子よね、宋義様の……」
「そう、あの、宋義様の……」
「才気煥発な美少年。漢詩も読むし、歌も踊りもできる」
「それでもって、宋義様の……」
「……軍師様は、賢い童をお気に召したんじゃない?」
「そ、そうよね、それだけのことよね。宋義様とはチガウわよね」
ヒソヒソヒソ。
「張良様が、金祥鳳と柱の陰で話しているのを見たわ」
「金祥鳳って、虞美人様のお側付きの童よね」
「そう、あのちょっとごついけど、才気煥発な美少年。胡弓を弾き、剣舞もたしなむ」
「ちょっとというか、かなりごついというか、張良様や衛布様や韓信様より大きい気もするけど、ええ、美少年という設定の童よね。あの子と、張良様が?」
「人目を避けるように、こう、顔を寄せて」
「金祥鳳って、衛布様とも噂なかった?」
「あるある、夜中に衛布様の部屋に入るのを見たって、何人も言ってる」
「そんな子と、張良様が?」
「……軍師様は、賢い童をお気に召したんじゃない?」
「そ、そうよね、それだけのことよね。衛布様とはチガウわよね」
ヒソヒソヒソ。
「ねえねえ、今日私、張良様が紅林にお金を渡しているの見ちゃった!!」
「なんでお金?! 賢い童に勉強を教えているとかなら、お金は渡さないわよね?」
「真夜中に密会してたわよ? で、お金……」
「……それって援交……」
「しっ」
ヒソヒソヒソ。
「紅林に金祥鳳。軍師様は賢い童がお好き」
「てゆーかそれ、単なるショタコン……」
「しっ」
ヒソヒソヒソ。
女官たちにナニを想像されていたか、天才軍師様もご存じない。
☆
東宝版のプログラムには、主な出演者インタビューってのは載ってないんでしたっけ。わたしがプログラムを買う理由はひたすらまっつなので、東宝版にインタビューが載っていない・大劇とまったく同じなら購入する必要はナイなと。
まあそれはさておき、大劇『虞美人』プログラムのまっつインタビュー。
紅林@いちかに対して見せる優しさ……てなくだりを読んで、心からおどろきました。
張良さん、紅林くんになんかしてました? 手なずけて利用してましたけど。彼の憎しみと、小銭を使って、あんな小さな子を野望の道具にしてましたね。アレ、優しい目だったのか。なんて悪そーな笑顔だと思って見てたよ……ごめん、張良の中の人……。
しかし、わたしの目に「なんかたくらんでるっ」と映っても、演技的には「優しい姿」だったそうですよ。
冷徹な軍師様が見せる優しさ、ギャップの部分。
でもって張良先生、同じ場所で桃娘@だいもんにも優しくしてるんだよね。金祥鳳という偽名で生きる桃娘を、すっかり手なずけてるんだよね。
部屋や寝具の清掃をする女官たちは、衛布@みつると金祥鳳のことは知っていると思う。金祥鳳がほんとは女の子だってことはわかんないにしろ、衛布のお稚児さんだろうことは、ばれてるだろう。知らないのは虞美人@彩音ちゃんと、項羽@まとぶんはじめ、宮殿の男たち。女は女だけで噂を回している。
宋義@まりんのお稚児さんだった紅林と、衛布と関係のある金祥鳳。
こそこそ会うのがどっちか片方だけなら言い訳も出来たろうけど、両方じゃなあ。
しかも、「優しさ」を見せているそうですから、中の人が言うことには。他の人には慇懃無礼だったりクールだったりするのに、紅林にだけは優しくしてみせたりしてるそーですから。
張良先生、絶対ホモショタ男だと思われてるよ(笑)。
女っ気なさそーだしなあ。(史実は知らん、あくまでも『虞美人』の物語上)
女官たちがさらに噂話を展開させてるかもな。
「それで張良様の本命はどっち? 紅林? 金祥鳳?」
「金祥鳳には衛布様がいるでしょ?」
「三角関係? 金祥鳳をめぐって衛布様と張良様が?!」
「じゃあ紅林はどうなるの? お金を渡してるわけだから、そーゆー割り切った関係? 本命は金祥鳳?」
「それにしても金祥鳳ってすごいわ。衛布様と張良様って、タイプ正反対のイケメンじゃない。それを二股?」
「武の衛布様か、智の張良様か。って、どこの乙女ゲーの世界……」
「や、金祥鳳オトコノコだから、ボブゲ……」
「しっ」
桃娘が張良と会っていたことを知り、嫉妬する衛布とか、見てみたいですな。
衛布は張良を信頼してはいないだろうから、立場的にも胡散臭いと思っているだろうし、そこへ自分の手駒である桃娘になにかしら近づいていることを知れば。
野心を持つ武人として、心穏やかではないだろう。張良は劉邦@壮くんのスパイだろう、そのスパイとナニを話していた……てな展開は普通にありそーだ。
だがここで、衛布は頑なに心の奥に芽ばえた感情を押し殺す。
張良と会っていた桃娘に怒りを感じるのは、野望達成の邪魔をされたくないからだと、手駒に裏切られたらムカつくからだと。
断じて、嫉妬しているわけじゃない。
俺以外の男と密会していたことに。
衛布が真に警戒・嫉妬すべきなのは韓信なんだけど、こちらは桃娘が気づかれまいと必死に守っていただろうしな。桃娘が韓信に好意を持っていることまでは察しがついても、あくまでもプラトニック、遠くで想っているだけ。桃娘が韓信と実際に会ってどうこう、なんてことはないだろうし。
それに比べ、張良は項羽側でスパイ活動をするために、桃娘とも信頼関係を築いている。実際に桃娘とも話すだろうし、桃娘は素直な子だから張良への信頼は表に出るだろう。
つーことで、三角関係希望(笑)。や、実際にはそんなもんどこにもナイんだが、衛布の中だけで勃発。
桃娘には迷惑なだけの話だし、張良に至ってはコレ幸いと利用されそうだ。
そして、女官たちは「男ばかりで愛憎のもつれ?!」とワクテカする、と(笑)。
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