若い人はきっと、もっと柔軟なんだと思う。
新しい物事をすんなり受け入れ、アレンジがきく。
しかし年寄りはなあ、ナニをするにも時間とか手間とかがかかってなあ。
若者が1回でマスターすることを、年寄りは何度も何度も説明を聞いて実際にもたもたやってみて、よーやく出来るようになるのだよ。
つーことで、若くないわたしは、初見はリハビリ状態だった。月組での『スカーレット・ピンパーネル』再演。
わたしはひとつのタイトルにこだわることは、自分ではナイと思っているので、再演もメディアミックスもぜんぜんOK、全部別物としてがっつりいただく、「愉しんだ持ち勝ち」で「オレは勝つぜ!」な姿勢でフィクションと向き合っていると思う。
好みはあるので「**がいちばんよ!」と思うことはあっても、その**以外を否定する気はない。
たくさん愉しめた方が、人生得だもん。
だから『スカピン』再演も愉しむ気満々だった。
が、悲しいかな年寄りは心の柔軟性がなく、初演への思い入れゆえに郷愁に駆られ、せつなくて仕方なかった。
どっちの『スカピン』がいいとか悪いとかではなくて、「なつかしいなあ、昔は良かったなあ、わたしも若くて青春で……よぼよぼ」という感じで。
たかが2年、されど2年。
ここ1年の記憶を、「そうそう、あのときはまだ、ゆみこの退団発表前だったよなあ。無邪気に生きていられたころだよなあ」とかで区切って遠い目をしてしまうように、後ろを振り返るときりがないんだ、このまだるっこしい性格は。
そんなヤツなので。
月組の『スカピン』に、作品ともキャストとも関係ないところで心をひりひりさせておりました。
きりやんはさすがのきりやんで、初演のトウコを思い出してどうこうとは、まーったく思わなかったのだけど。
彼以外の主要キャラには、初演の印象がつきまとい、初見では混乱した。
マルグリット@まりもちゃん、彼女がどう演技しているとかいう以前に、同じ台詞同じ歌に、あすかを思い出してしまい、そこから一歩も前に進めなかった。や、ただもお、わたしが。
ショーヴラン@まさおを見ても「あたし、れおん好きだったんだ」とそっちに気がいく。こんなにこんなにれおんのショーヴランがなつかしい、彼の歌声、彼の暑苦しさ、彼のまぬけさ、彼の格好良さ、そんなことばかりが脳裏に浮かんでしまう。まさおがいいとか悪いとかじゃなく、「れおんじゃない」と思う。それが切ないという。
で、実はいちばんキツかったのが、デュハースト@もりえくん。
幕が上がるなり、最初に登場するじゃないですか、彼。最初だから余計ってのもあるかもしれないが、胸が痛かった。なんだろう、彼に、しいちゃんと共通するナニかを感じてしまう。
似ているというよりは、彷彿とさせる。記憶をくすぐる。うわー、なんか正視できない。
フォークス@マギーとか、ロベスピエール@リュウ様とかは別物だからそのまんま受け止められるんだが。
どっちもいい男だー。
あ、もうひとり別物過ぎて平気……というか、ある意味ツボったのが、アルマン@みりおくん。アルマンって、おバカキャラぢゃなかったのか?!(笑)
ごめん、初演では顔だけいいおバカキャラだと思ってた……ヘタレでクチが軽くて、空気読めなくて。こいつのせいでスカピン団が危機に陥る、冒険活劇シリーズお約束のトラブルメーカー。
それが、みりおくんだとふつーに賢そうだった。
スカピン団も気にならない。薄いな、と思ったけれど、これは初演だってキャラが立ってきたのは回数重ねてからだし、キャラクタはどうやら固定ではなさそうで、ファーレイ@ゆりやくんが星組ではベン@ペニーの役割だったりして、役者によってキャラ変更がありらしいし。
いやあもお、年寄りってどーしよーもないっすね。
切り替えが悪いっちゅーか、順応性に欠けるっちゅーか。
でも結局のところ、『スカピン』は、楽しい。
観ているうちに切なさや混乱とはべつに、ただ楽しくなる。
やっぱ「作品の力」ってすげえ。なんてわくわくする物語なんだろう?
なにかと取り沙汰されているショーヴラン@まさおの歌は、及第点だと思った。フィナーレの銀橋ソロで力尽きたよーに声がヘタっていたが、それ以外は十分よく歌っているなと。……まさかその後声をつぶしてしまうとは思ってなかったし。
いちいち「れおんぢゃない」と思い知りながらも、それでも「やっぱショーヴランってかわいいなあ」と思う。なにがどうあろうと、とにかくかわいいわー。愛しいわー。
プリンス@そのかのかわいらしさに震え、しかしまさかあの胴布団姿だけで群舞のアルバイトもナシだとはあんまりじゃないかい?とうたろえ、マリー@トウカさんの強さというかいぶし銀というか姉御というか大人というかアルマンとの年の差というかそのへんどうなってるのとか、恋人ちゃんたちの並びのすごさにびっくりしてマリーといい月組っていぶし銀というか姉御というか大人というか男子との年の差というかそのへんどうなってるのとか、ルイ・シャルル@愛希れいかくんかわいー顔ちっちゃいカツラ大きいとか、メルシエとクーポーがふつーに美形だわとか、ドゥ・トゥルネー伯爵が好みすぎるわ包帯萌え~とか、フィナーレで『エリザベート』に続き番手不透明演出を見せられ落ち着きの悪さにとまどったりとか、まあいろいろ感じつつ。
『スカピン』楽しい、初見はリハビリだとしても、次はもっとちゃんと愉しむわよお、複数回は観るつもりだし! わくわく。
小池すげえ、ワイルドホーンすげえ、と「ひとかけらの勇気」をアタマの中でぐるぐる回しながら歌いながらご機嫌で劇場を出て。
出たところ、キャトル・レーヴの前にあるスカステ放送をエンドレスで流しているテレビで、『ソルフェリーノの夜明け』関連映像が流れていて。
やばっ、と思ったときには、遅かった。
アタマの中を、「♪ソルフェリィぃぃノ~~、ソルフェリィぃぃノ~~」がエンドレスで回るっ!!
ちょ……っ。
恐るべし、植爺。
天下のワイルドホーンが、植爺に負けたっ。
てゆーか、なにこの敗北感。植爺め(笑)。
新しい物事をすんなり受け入れ、アレンジがきく。
しかし年寄りはなあ、ナニをするにも時間とか手間とかがかかってなあ。
若者が1回でマスターすることを、年寄りは何度も何度も説明を聞いて実際にもたもたやってみて、よーやく出来るようになるのだよ。
つーことで、若くないわたしは、初見はリハビリ状態だった。月組での『スカーレット・ピンパーネル』再演。
わたしはひとつのタイトルにこだわることは、自分ではナイと思っているので、再演もメディアミックスもぜんぜんOK、全部別物としてがっつりいただく、「愉しんだ持ち勝ち」で「オレは勝つぜ!」な姿勢でフィクションと向き合っていると思う。
好みはあるので「**がいちばんよ!」と思うことはあっても、その**以外を否定する気はない。
たくさん愉しめた方が、人生得だもん。
だから『スカピン』再演も愉しむ気満々だった。
が、悲しいかな年寄りは心の柔軟性がなく、初演への思い入れゆえに郷愁に駆られ、せつなくて仕方なかった。
どっちの『スカピン』がいいとか悪いとかではなくて、「なつかしいなあ、昔は良かったなあ、わたしも若くて青春で……よぼよぼ」という感じで。
たかが2年、されど2年。
ここ1年の記憶を、「そうそう、あのときはまだ、ゆみこの退団発表前だったよなあ。無邪気に生きていられたころだよなあ」とかで区切って遠い目をしてしまうように、後ろを振り返るときりがないんだ、このまだるっこしい性格は。
そんなヤツなので。
月組の『スカピン』に、作品ともキャストとも関係ないところで心をひりひりさせておりました。
きりやんはさすがのきりやんで、初演のトウコを思い出してどうこうとは、まーったく思わなかったのだけど。
彼以外の主要キャラには、初演の印象がつきまとい、初見では混乱した。
マルグリット@まりもちゃん、彼女がどう演技しているとかいう以前に、同じ台詞同じ歌に、あすかを思い出してしまい、そこから一歩も前に進めなかった。や、ただもお、わたしが。
ショーヴラン@まさおを見ても「あたし、れおん好きだったんだ」とそっちに気がいく。こんなにこんなにれおんのショーヴランがなつかしい、彼の歌声、彼の暑苦しさ、彼のまぬけさ、彼の格好良さ、そんなことばかりが脳裏に浮かんでしまう。まさおがいいとか悪いとかじゃなく、「れおんじゃない」と思う。それが切ないという。
で、実はいちばんキツかったのが、デュハースト@もりえくん。
幕が上がるなり、最初に登場するじゃないですか、彼。最初だから余計ってのもあるかもしれないが、胸が痛かった。なんだろう、彼に、しいちゃんと共通するナニかを感じてしまう。
似ているというよりは、彷彿とさせる。記憶をくすぐる。うわー、なんか正視できない。
フォークス@マギーとか、ロベスピエール@リュウ様とかは別物だからそのまんま受け止められるんだが。
どっちもいい男だー。
あ、もうひとり別物過ぎて平気……というか、ある意味ツボったのが、アルマン@みりおくん。アルマンって、おバカキャラぢゃなかったのか?!(笑)
ごめん、初演では顔だけいいおバカキャラだと思ってた……ヘタレでクチが軽くて、空気読めなくて。こいつのせいでスカピン団が危機に陥る、冒険活劇シリーズお約束のトラブルメーカー。
それが、みりおくんだとふつーに賢そうだった。
スカピン団も気にならない。薄いな、と思ったけれど、これは初演だってキャラが立ってきたのは回数重ねてからだし、キャラクタはどうやら固定ではなさそうで、ファーレイ@ゆりやくんが星組ではベン@ペニーの役割だったりして、役者によってキャラ変更がありらしいし。
いやあもお、年寄りってどーしよーもないっすね。
切り替えが悪いっちゅーか、順応性に欠けるっちゅーか。
でも結局のところ、『スカピン』は、楽しい。
観ているうちに切なさや混乱とはべつに、ただ楽しくなる。
やっぱ「作品の力」ってすげえ。なんてわくわくする物語なんだろう?
なにかと取り沙汰されているショーヴラン@まさおの歌は、及第点だと思った。フィナーレの銀橋ソロで力尽きたよーに声がヘタっていたが、それ以外は十分よく歌っているなと。……まさかその後声をつぶしてしまうとは思ってなかったし。
いちいち「れおんぢゃない」と思い知りながらも、それでも「やっぱショーヴランってかわいいなあ」と思う。なにがどうあろうと、とにかくかわいいわー。愛しいわー。
プリンス@そのかのかわいらしさに震え、しかしまさかあの胴布団姿だけで群舞のアルバイトもナシだとはあんまりじゃないかい?とうたろえ、マリー@トウカさんの強さというかいぶし銀というか姉御というか大人というかアルマンとの年の差というかそのへんどうなってるのとか、恋人ちゃんたちの並びのすごさにびっくりしてマリーといい月組っていぶし銀というか姉御というか大人というか男子との年の差というかそのへんどうなってるのとか、ルイ・シャルル@愛希れいかくんかわいー顔ちっちゃいカツラ大きいとか、メルシエとクーポーがふつーに美形だわとか、ドゥ・トゥルネー伯爵が好みすぎるわ包帯萌え~とか、フィナーレで『エリザベート』に続き番手不透明演出を見せられ落ち着きの悪さにとまどったりとか、まあいろいろ感じつつ。
『スカピン』楽しい、初見はリハビリだとしても、次はもっとちゃんと愉しむわよお、複数回は観るつもりだし! わくわく。
小池すげえ、ワイルドホーンすげえ、と「ひとかけらの勇気」をアタマの中でぐるぐる回しながら歌いながらご機嫌で劇場を出て。
出たところ、キャトル・レーヴの前にあるスカステ放送をエンドレスで流しているテレビで、『ソルフェリーノの夜明け』関連映像が流れていて。
やばっ、と思ったときには、遅かった。
アタマの中を、「♪ソルフェリィぃぃノ~~、ソルフェリィぃぃノ~~」がエンドレスで回るっ!!
ちょ……っ。
恐るべし、植爺。
天下のワイルドホーンが、植爺に負けたっ。
てゆーか、なにこの敗北感。植爺め(笑)。
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