てなわけで、いろんな意味で負け犬だったわたしですが(笑)。

 2回目からは完全復活、郷愁から解き放たれました、ぜんぜんOK!

 月組『スカーレット・ピンパーネル』楽しい!!

 
 なんつっても、パーシー@きりやんです。

 わたし、きりやんパーシーに冷たくされたら絶対傷つく。
 なんだろ、この人は「真正面」とか「全部」とか、そんな言葉を思う。
 このパーシーに冷たくされたとしたら、それは演技とかとりあえずとかではなく、ほんとうに彼の全部で否定される気がする。
 誤魔化しがない。
 マルグリット@まりもちゃんに対し、正体を隠して誤魔化して接しているわけなんだけど、わざと嫌味な貴族っぽい喋り方や接し方をしたりしているわけなんだけど。
 それでもなお、誤魔化しがない気がする。
 彼が心を閉ざしたら、閉じる音が聞こえるくらい容赦なく閉じられてしまうんだと思う。

 だから、痛い。
 マルグリットの痛みがわかる。
 うわ、きつい。そう思う。

 あああ。
 きりやんのそーゆーとこ、いいよなあ。好きだなあ。

 軽薄に傷つけるんじゃなく、本気で傷つけちゃうあたりが。
 真面目だからこそ、逃げ場のない、自分も相手も追いつめちゃう感じが。
 いいキャラクタだわ~~。

 それがわかるから余計に、最初の結婚式の真っ白な笑顔が、幸せそうなふたりの姿が泣ける。
 この笑顔に、「良かったね!」と思う。「幸せでうれしい!」と。
 今観ている、幸せなふたりに癒されると同時に、でもこのあとふたりは……と切なさに胸が痛くなる。
 や、ハッピーエンドだとわかっていてなお、痛いんだもん、すれ違うふたりは。
 つかマルゴ可哀想。パーシーひどい、きつい(笑)。
 
 んでもって、実はあまり最後の仕切り直しの結婚式……デイドリーム号で「あなたこそ我が家」を歌うふたりにカタルシスはない。
 とゆーのも、最後でどばーっと「良かったね~~!」と爆発するというより、そこまでの過程で段階踏んで「良かったね」になっていくからだ。
 誤解が解けていく過程が、リアル。
 ナニこの質実剛健な夫婦(笑)。
 人間そんな一気に180度方向転換しないって、少しずつの積み重ねで変わっていくんだよ、ってゆーか。
 パーシーとマルグリットがひとつずつ心の穴を埋めていき、最後はその確認というか、ふつーに「めでたしめでたし」のエンドマークとして見られる。

 堅実さや色合いの似た、お似合いのカップルだと思うよ、きりやんとまりもちゃん。

   
 でもって、ショーヴラン@まさお。

 2回目の観劇はGWだった。
 まさおくんが声をつぶした、声が出ない、いろいろいろいろ聞いてはいたが、正直、違和感はなかった。

 たしかに歌い上げをせず、低い音域でまとめてあったけど、元の曲を知らなければ問題ない。つーか、本来の譜面で歌っていただろう初日だって、耳で覚えているれおんの咆吼(笑)とはずいぶん違っていて、「こんなもん??」と思っていたので、これくらいアレンジされている方が混乱がない。
 咆吼しなくても、魅力的な楽曲じゃないですか、ショーヴランの曲って!

 まさおくんのねちっこい、線が細くて病的な(笑)ショーヴランは、いろいろとツボでした。……変な人なんだ、ショーって(笑)。

 なんというか、萌えがあります。
 カップリングOKな萌えであります。

 配役を知ったときはロベスピエール@リュウ様との間に腐った萌えが発生するかと期待したんですが……もちろんそっちもアリだと思いますが。

 まさかの、パーシー×ショーヴラン(笑)。

 だってパーシー様、黒いんだもん!(笑) 深刻な分、自分追いつめてとんでもないところで爆発しそうなんだもん!!
 となると矛先はショーでしょー(笑)。

 ショーヴランがなにかときーきーうるさくて、パーシー様がSで容赦なくて、素敵空間発動ですわ……ぽわわん。

 いやはや、初演では夢にも思わなかったカップリング。いやその、わたし的に。

 腐った萌えは置いておいても、ショーヴランが可哀想で可愛くてたまりませんな。
 ええ、可哀想なとこがいいのよ彼は。ただの一度も幸福ぢゃない感じが!(握り拳)
 漂う薄幸さ、匂い立つ負け犬臭。
 傲慢ぶりながらもいつもぎりぎり感を背負って強がっている感じが、実にオイシイですな。
 あー、後ろから名前呼んでほっぺを指で突いてウザがられたいなー(笑)。きっと青筋立てて怒るんだぜえ(笑)。

  
 えーとそれで、フォークス@マギーって、ドゥ・トゥルネー伯爵@一色氏の婿になるわけだよね?
 あのきらびやかな貴公子が、薄幸感漂う素敵なドゥ・トゥルネー伯爵に最敬礼でシュザンヌ@りっちーとの結婚を許してくれとか挨拶しちゃうんだわ!!
 きゃ~~!! なんか、きゃ~~!!(笑)

 アルマン@みりおくんはきれいでかっこいい、絵に描いたような好青年。
 ナニこの少女マンガのキャラクタみたいな子(笑)。
 芯のある若者で、ヘタレには別に見えない。わからないのは女の趣味くらいかなあ(笑)。

 マリー@トウカさんが強い。最初の公安委員に食ってかかるところもすげー強いが、実はシャルル@愛希くんを隠してドアの外の訪問者(マルグリット)に誰何するところがいちばん強い……恐いと思う(笑)。

 モブになるとやたらとまんちゃんが目に入る。
 初日に観たときはふつーに茶色っぽかった髪が、GWに観たときは明るいド金髪になっていてびびり、次に観たときは金色かもしんないけどまた落ち着いた色になっている気がした。
 髪の色を新公の日程に合わせて変えていたのかな。それともわたしの思い違いか。
 とにかく、ただでさえ目立つのに、ドキンパツのときは目立って目立って仕方なかった(笑)。
 彼はどんどん素敵になるよな。

 観れば観るほどファーレイ@ゆりやくんがツボだ……。ナニあのアホの子(笑)。
 とびきり美形の砂糖菓子のような王子様。でもどっかピントがずれてる感じがたまらん。

 ジェサップ@彩央氏がオイシイ。ナニ気に可愛い。
 ピポー軍曹@綾月氏もうまい。期待のヒゲ部・靴屋のオヤジ@華央氏も相変わらず素敵だ。

 セットや主役以外の衣装はほぼ同じなのかな?
 しかし画面の重厚さを初演ほど感じないのは、スポンサー付き公演でないためだろうか。照明が変わったのかなとも思う。

 にしてもやっぱキレイだし、豪華だし、面白いし、良い作品だわ、『スカーレット・ピンパーネル』。

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