彼女は歌う、愛の歌を。@新人公演『スカーレット・ピンパーネル』
2010年5月13日 タカラヅカ 植爺芝居はともかく、真っ当に「ミュージカル」ならば、表現する技術のひとつとして、歌唱力の有無が重要。
それを思い知った、新人公演『スカーレット・ピンパーネル』。
ショーヴラン@ゆりやくんの自爆っぷりもそうだが、もうひとり、マルグリット@りっちーの歌唱力に、舌を巻いた。
りっちーのマルグリットは、美しくないわけじゃないけど、なんかすごく年上に見えた。女優とかヒロインとかいうより、別格女役スター。
もともとマルグリットは可憐なお姫様ではなくて、強い大人の女系の役だけど、それにしてもえらく大人で地味なマルグリットだなあ、と正直最初は思った。
マリアおばさま@『ME AND MY GIRL』のときは「おばさま若っ」と思ったけど、いざヒロイン役をやると「マルグリットふけ……ゲフンゲフン、大人っ」と思うのだから、ヅカのヒロインって難しいな。
「パリいちばんの女優」という華やかさは感じられないけれど、存在感はあると思った。
彼女はとても、強い。
実際平手打ちだのなんだのと、大暴れな演出にしてあるし。
ふつうに芝居をしているときのマルグリットには、あまり興味を持てなかった。深刻な感じはいいけど、もう少し光がないと真ん中はつらいなあ、とか、そんなことを思っていた。
しかし。
彼女が歌い出すと、一気に引き込まれた。
歌っているときの方が饒舌なんだ!
この作品において歌は歌なだけではなく、芝居のひとつである。特に、キャラクタの心情を表す部分である。
日常のやりとりは平凡に見えても、心情を打ち出す部分が雄弁ならば、物語としてぜんぜん成り立つんだってば!
歌にはらはらしないですむ、はじめてのマルグリットかもしれん(笑)。
マルグリットのソロ「あなたを見つめると」で、あれっ?と思い、でもまたふつーの芝居の平坦さに見失い、さらにソロの「忘れましょう」でガツンとやられた。
てゆーか。
「忘れましょう」で泣けたんですが。
ナニ、あの悲痛な絶唱。
なまじそれまでが地味に堅実な分、彼女の弱さというか揺れている切ない部分が全開になると、そのギャップでオチた。
うわ、このマルグリット好きかも?!
歌で表現する人なんだ、演技する人なんだ。
歌っているときの方が絶対華やかだ。
ソロでマルグリットというキャラクタを見せつけてくれたんで、あとはもお、感情移入OKですよ。
彼女がどんな人かわかってるんだもん、伝わったんだもん。多少地味でも固くまとまっていても無問題。
ステージで歌う「ひとかけらの勇気」にも、素直に感動。
歌唱力ってのは、ミュージカルにおいて大切な表現方法なんだな。表現者の武器なんだな。
それをしみじみ思った。
りっちーがこの武器を持って、もっと早くから芝居とか舞台での発光の仕方とかを学ぶ機会があれば、チガウ役者になっていたのかもしれない。
旬の短い娘役で、研7になってはじめての機会だというのが惜しい。研3とか4でこんな機会に恵まれていたら、実力と光を持ったヒロイン役者さんになったかも……。(当時は男役だったから仕方ないが)
研7でこの大人っぽい持ち味だと、ヅカのヒロイン役者カテゴリには入らないだろうなあ。
この歌声は、研7の今だから持ち得たものかもしれないし。
ナニが良い悪いもないんだろうけど。
もったいない、惜しい、と思いつつ。
素晴らしい歌声を持った娘役さんとの出会いを、心から喜んだ。
研7で新公初主演という前例のあまりない彼女に、劇団がちゃんと活躍の場を与えてくれることを祈る。
でもって、歌唱力といえば、もうひとり。
ロベスピエール@宇月くん、かっけー!!
黒いー、うまいー、きゃー。
強いんですよこのロベ様。
グラパン@たまきちくんの撃った弾を指先で難なく受け止め、それどころかはじき返してたぞ?!(笑)
ショーヴランが自爆しているだけに、ロベスピエールの強さと役不足っぷりが残念でならない。
言っても仕方ないことだが、宇月くんのショーヴランが見たかった……。でもって、ゆりやくんはヘタレの殿堂としてぜひアルマンをやって欲しかった……(笑)。
ロベスピエールって、出番少なかったんだねえ。
初演では「こんなに出番が?!」と思ったのに。
近年実力をつけてきている宇月くんだから、新公配役発表前はパーシーかショーヴランだと思っていた。長の学年なわけだし。
彼に新公主演して欲しいからパーシーが見たいけど、月組はスターの早期抜擢とひとりっ子政策の組。堅実に一歩一歩上がってきた宇月くんより、一足飛びにたまきちくんに主演が回るかもしれない。
だとしても最悪ショーヴラン役は回ってくるだろう、実力的にいっても学年的にいっても。と、思っていた。
まさかロベスピエールとはなあ。
抜擢若手主演を支える役目をヒロインに回し、2番手役は華と美貌担当になるとはなー。
ショーヴランがヘタレ一直線なので、余計にロベスピエールのラスボス感が出ていた。
うん、悪いのはコノヒトデスヨ!
新公ではヒーロー物の冒険活劇っぷりが上がっていたので、パーシーのまっすぐなヒーローぶり、悪の手先ショーヴラン、強いラスボスのロベスピエール、とわかりやすい力関係になっていたと思う。
だから是非、地団駄踏むロベスピエールが見たかったなあ。手先をやっつけて完、ではなく、ちゃんとラスボスまで言及して欲しかったよ。
ところで、あの強くて堅実で、女優なんていう不確実な人気商売をしていたとは思えないりっちーマルグリットは、ほんとうにあの頼りないゆりやショーヴランとつきあっていたんでしょうか。
全部ショーヴランの思い込みに見えたんですが。あのおねーさまが、キミみたいな小僧っこを相手にするわけないやん。
ちょっとつきあってくれたとしたら、そりゃキミの顔がイイからだよきっと。
大人のおねーさまこそがついうっかりジャニーズの美少年にハマっちゃったりする、あの感じで。でも、現実の恋人や夫は別、ちゃんといます、区別はついてます、みたいな。
いやはや、ゆりやくんならわたしもお願いしたいです、是非(笑)。
それを思い知った、新人公演『スカーレット・ピンパーネル』。
ショーヴラン@ゆりやくんの自爆っぷりもそうだが、もうひとり、マルグリット@りっちーの歌唱力に、舌を巻いた。
りっちーのマルグリットは、美しくないわけじゃないけど、なんかすごく年上に見えた。女優とかヒロインとかいうより、別格女役スター。
もともとマルグリットは可憐なお姫様ではなくて、強い大人の女系の役だけど、それにしてもえらく大人で地味なマルグリットだなあ、と正直最初は思った。
マリアおばさま@『ME AND MY GIRL』のときは「おばさま若っ」と思ったけど、いざヒロイン役をやると「マルグリットふけ……ゲフンゲフン、大人っ」と思うのだから、ヅカのヒロインって難しいな。
「パリいちばんの女優」という華やかさは感じられないけれど、存在感はあると思った。
彼女はとても、強い。
実際平手打ちだのなんだのと、大暴れな演出にしてあるし。
ふつうに芝居をしているときのマルグリットには、あまり興味を持てなかった。深刻な感じはいいけど、もう少し光がないと真ん中はつらいなあ、とか、そんなことを思っていた。
しかし。
彼女が歌い出すと、一気に引き込まれた。
歌っているときの方が饒舌なんだ!
この作品において歌は歌なだけではなく、芝居のひとつである。特に、キャラクタの心情を表す部分である。
日常のやりとりは平凡に見えても、心情を打ち出す部分が雄弁ならば、物語としてぜんぜん成り立つんだってば!
歌にはらはらしないですむ、はじめてのマルグリットかもしれん(笑)。
マルグリットのソロ「あなたを見つめると」で、あれっ?と思い、でもまたふつーの芝居の平坦さに見失い、さらにソロの「忘れましょう」でガツンとやられた。
てゆーか。
「忘れましょう」で泣けたんですが。
ナニ、あの悲痛な絶唱。
なまじそれまでが地味に堅実な分、彼女の弱さというか揺れている切ない部分が全開になると、そのギャップでオチた。
うわ、このマルグリット好きかも?!
歌で表現する人なんだ、演技する人なんだ。
歌っているときの方が絶対華やかだ。
ソロでマルグリットというキャラクタを見せつけてくれたんで、あとはもお、感情移入OKですよ。
彼女がどんな人かわかってるんだもん、伝わったんだもん。多少地味でも固くまとまっていても無問題。
ステージで歌う「ひとかけらの勇気」にも、素直に感動。
歌唱力ってのは、ミュージカルにおいて大切な表現方法なんだな。表現者の武器なんだな。
それをしみじみ思った。
りっちーがこの武器を持って、もっと早くから芝居とか舞台での発光の仕方とかを学ぶ機会があれば、チガウ役者になっていたのかもしれない。
旬の短い娘役で、研7になってはじめての機会だというのが惜しい。研3とか4でこんな機会に恵まれていたら、実力と光を持ったヒロイン役者さんになったかも……。(当時は男役だったから仕方ないが)
研7でこの大人っぽい持ち味だと、ヅカのヒロイン役者カテゴリには入らないだろうなあ。
この歌声は、研7の今だから持ち得たものかもしれないし。
ナニが良い悪いもないんだろうけど。
もったいない、惜しい、と思いつつ。
素晴らしい歌声を持った娘役さんとの出会いを、心から喜んだ。
研7で新公初主演という前例のあまりない彼女に、劇団がちゃんと活躍の場を与えてくれることを祈る。
でもって、歌唱力といえば、もうひとり。
ロベスピエール@宇月くん、かっけー!!
黒いー、うまいー、きゃー。
強いんですよこのロベ様。
グラパン@たまきちくんの撃った弾を指先で難なく受け止め、それどころかはじき返してたぞ?!(笑)
ショーヴランが自爆しているだけに、ロベスピエールの強さと役不足っぷりが残念でならない。
言っても仕方ないことだが、宇月くんのショーヴランが見たかった……。でもって、ゆりやくんはヘタレの殿堂としてぜひアルマンをやって欲しかった……(笑)。
ロベスピエールって、出番少なかったんだねえ。
初演では「こんなに出番が?!」と思ったのに。
近年実力をつけてきている宇月くんだから、新公配役発表前はパーシーかショーヴランだと思っていた。長の学年なわけだし。
彼に新公主演して欲しいからパーシーが見たいけど、月組はスターの早期抜擢とひとりっ子政策の組。堅実に一歩一歩上がってきた宇月くんより、一足飛びにたまきちくんに主演が回るかもしれない。
だとしても最悪ショーヴラン役は回ってくるだろう、実力的にいっても学年的にいっても。と、思っていた。
まさかロベスピエールとはなあ。
抜擢若手主演を支える役目をヒロインに回し、2番手役は華と美貌担当になるとはなー。
ショーヴランがヘタレ一直線なので、余計にロベスピエールのラスボス感が出ていた。
うん、悪いのはコノヒトデスヨ!
新公ではヒーロー物の冒険活劇っぷりが上がっていたので、パーシーのまっすぐなヒーローぶり、悪の手先ショーヴラン、強いラスボスのロベスピエール、とわかりやすい力関係になっていたと思う。
だから是非、地団駄踏むロベスピエールが見たかったなあ。手先をやっつけて完、ではなく、ちゃんとラスボスまで言及して欲しかったよ。
ところで、あの強くて堅実で、女優なんていう不確実な人気商売をしていたとは思えないりっちーマルグリットは、ほんとうにあの頼りないゆりやショーヴランとつきあっていたんでしょうか。
全部ショーヴランの思い込みに見えたんですが。あのおねーさまが、キミみたいな小僧っこを相手にするわけないやん。
ちょっとつきあってくれたとしたら、そりゃキミの顔がイイからだよきっと。
大人のおねーさまこそがついうっかりジャニーズの美少年にハマっちゃったりする、あの感じで。でも、現実の恋人や夫は別、ちゃんといます、区別はついてます、みたいな。
いやはや、ゆりやくんならわたしもお願いしたいです、是非(笑)。
コメント