きりやさんが、手袋ハズしたっ!!

 はい、月組『スカーレット・ピンパーネル』の話です。

 まったく、トキメキってのはどこに転がっているか、わかったもんぢゃない。
 最後の最後、油断しているときに、すかーんとやってキました、ヲトメハート。

 「スカーレット・ピンパーネルらしい決着」と、捕らえたショーヴランを殺さずにグラパンの扮装でロベスピエールの元に送り返すところで、パーシー@きりやんはとてもあわただしく手袋を脱ぎ捨てた。スカピン団の誰か(見てない)に、脱ぐなり手渡してた。

 え、手袋はずすの? 脱ぎ捨てるの? あれ? あれ? そんな演出あった??
 わたしはびっくりして、パーシーに釘付け。

 そして舞台はラストシーン、「デイドリーム号で結婚式のやり直しだー」「おー!」で、見る見るうちにそこは船の上、パーシーの汗をマルグリット@まりもちゃんが拭いてやり、ラブラブ抱擁キメポーズで幕。

 パーシーが、素手だ。
 ナマの手で、ハダカの手で、マルグリットを抱いている~~!!

 うっきゃ~~っ!!

 
 はい。
 最後の最後に、客席でひとり身悶えました。

 ナニこの演出。
 いったいいつ変わったの?! 前に見たときはこんなぢゃなかったよ??

 
 そう。
 初演星組初日からずーーっと、実は不満+違和感があったの。
 感動のラストシーンで、パーシーが黒いゴム手袋をしていることに。

 最初は直前までグラパンの変装をしているから仕方ないのかと思った。手には年齢が出てしまうから、老人ではないと見破らせないためにグラパンはいつも手袋をしていなきゃなんないのかと。
 でも、グラパンの別の場面が素手だと気づき、この案はチガウなと。

 次に、ショーヴランも同じように黒手袋をしているので、フェンシングに必要なのだろうと察しを付けた。

 すべって剣を落としたりしないように? 事故なく演技できるように?
 それであんな身も蓋もないゴム手袋が必要なのかと。
 まるで現代の作業員みたいな、容赦ないゴム手袋。夢も冷めちゃいそうな、哀しみのゴム手袋。
 や、ほんとのとこの材質は知りませんよ。ゴムではない別の素材かもしれん。だがわたしにはずーーっとゴム手袋に見えていた。

 戦っているときはまあそれでも仕方ないかと思えるけど、そのあとのスモーク焚いての幻想的なラヴラヴエンディングでも、ゴム手袋のままってのが、わたし的に相当引っかかった。

 あんなゴム手袋でキスされたくないです、ヲトメとしては!(笑)

 グラパンの変装を解いても脱がなかった手袋だし、フェンシングの事故防止だとしたら、フェンシングが終わったからと脱ぐのもなんか舞台上の手順踏んでますみたいで変なのかなとか。
 いろいろ勝手に思い悩んでは、溜息ついてました。
 仕方ない、んだろう。トウコも付けていたし、きりやんも付けている。再演してなお演出変更がないなら、それだけ重要なんだろう。

 そう、あきらめていた。

 なのに。

 ああ、なのに。

 月組『スカピン』のMY楽において、わたしは見たんだ。
 きりやんがすっげー急ぎながらあわてながら、ゴム手袋を脱ぎ捨てる様をっ!!

 白い腕が現れ、どきっとする。

 その超高速脱ぎ脱ぎっぷりが、「早くキミを抱きたいんだハニー!」ってな性急さに見えて、いやん(笑)。

 無粋な手袋を脱ぎ捨て、ナマの手で、ハダカの腕で、愛する妻を抱く。
 ……って。

 パーシー、素敵~~!!

 「恋には少年のよう」というパーシーのキャラを表す演出ですがな。
 カッコつけて納まり返ってないで、紳士の仮面の下に押さえつけられていた情熱がほとばしりだしたっ、て感じで、すごくイイ。

 ラストの船の上も、白い腕が目に焼き付いて……。
 うわわわ、ときめく。
 めっさときめくんですがっ。

 いつからこんな演出に?!
 うれしすぎる!!

 きりやさん素敵ーー!

コメント

日記内を検索