だから、彼が救う。@リラの壁の囚人たち
2010年5月26日 タカラヅカ 2010年6月号の「宝塚GRAPH」の表紙写真が好き過ぎる。
かなめくんとみなこちゃんのツーショット。
かなめくんのことはいつも美しいと思っているし、彼の静止画の強さプロデュースのうまさには、いつも感心している。
が。
そんなわかりきっている美しさ・うまさの問題ではなく、この表紙写真のかなめくんが好みだ。
いつもの作りきったモード系の美しさではなく、かなりシンプルに抑えた……素の美しさだけで勝負している感じ。きれーなおねーさんでもなく、つとめて男役を作っているのでもなく、「男役であることがナチュラルな域」に到達したからこそ、それらの気負いをハズした一瞬に、とても男子な表情が現れる、みたいな。
中の写真はちゃんと「男役」だったり、いつもの「モード系」の顔してたりするんだけど、表紙の1枚だけはその隙間を突いたような、キメる寸前の顔というか。
半開きのクチがたまらん。
彼のことをナニも知らなくて、書店でこの写真を偶然見かけたとしても、わたしは足を止めたと思う。
この男子、好みだわ、と。
また、彼に寄り添っているみなこちゃんもきれいだ。
……あれほど彼女の顔が苦手だったのに、この写真のみなこちゃんはすべてきれいだと思う。トップになってからの彼女はたしかにどんどんあか抜けてきれいになっていったけれど、さらにこの写真は好き。
かなめくんの隙間っぽい表情に、みなこちゃんの「作りすぎない端正さ」が似合っているんだと思う。イマドキのくっきりメイクの派手な美女ではない、シンプルな女性ってのが。
まっつ×ヲヅキのトーク目当てで買ったのはたしかだが、それにしたって表紙写真が好みすぎる。
日々眺めては溜息。
かなめくんってほんと、きれいだなあ。
……てな書き出しだけど、未だに『リラの壁の囚人たち』の話。
かなめくんのとんでもない美貌を説得力に、英国天然タラシ男(笑)が舞い降りたために混乱が起こった袋小路の物語。
良い物語だと思うけれど、正直リピートはキツイ。
つか、しんどい。
観た瞬間は別にいいんだけど、あとからなんかじわじわキモチが重くなるので、楽しいけど体調の良くないときはつらい。人間健康体でないと、キモチも悪い方へ引きずられるからさあ。HPが削られるレッドゾーン、フルチャージできてるときなら多少は平気だけど、半分になってるときに近づいたら致命傷になるよ。
なので、贔屓が出ていなくて良かった、と思った。
『舞姫』はキツかったなあ、どんだけHP削られても通わざるを得なくて、体調ボロボロになりつつ実際体重何キロか落としながらも、それでも通ったもんなあ。その直後に会う人にもれなく「なんかやつれてない?」と言われたり……あ、青年館のあとは某所で倒れてそのまま入院したっけ(笑)。
痩せた、ならいいけど、やつれた、と言われるのはこのトシだといろいろヤバイ(笑)。
贔屓が出ていたら、すげー勢いでリピートしていたと思うよ。
たのしいもん。
しんどいけれど、たのしい。心とカラダが消耗するのも悔いナシ。
そこまでいい作品かというと、そりゃもちろん粗はあるしぶっちゃけ古いし、気になる部分はあるんだけど。
それでもキャラクタにハマることができれば、楽しむことが出来る。
わたしの場合は、「リラの壁の囚人」である、ポーラ@れみちゃんとジョルジュ@ベニー。
このふたりだけで二次創作できます。自分だけが楽しい、とことん暗くてぐだぐだで救いのない、恋愛小説書ける(笑)。
もっとたのしい意味で二次小説書くなら、ギュンター@みやるりメインに、真っ向勝負の恋愛小説にしますわ。
んで、ナビゲーターというか、物語につかず離れず顔を出すフェアリー(笑)が、エド@かなめ。こいつが元凶だが、彼は投げられた石であって、それによって起こる波紋を描く物語の、主役にはなり得ない。連作小説の共通キャラ「当て馬」という存在。
ポーラとジョルジュ、マリー@音波みのりちゃんとギュンター、ふたつのカップルをかき回すだけでどっちの女の子ともくっつかない一過性の異邦人。
天然タラシ男ですから! すべてのカップルをかき回していくのですよ! ……きっとここだけではないと思う。エドのことだ、フランスでもイギリスでも、どこでもきっとやってるわ、同じこと。よくある青春ドラマ(男女複数のグループで誰と誰がくっついて誰と別れて、と大騒ぎして、必ず誰かひとりが自殺するやつ)にいなくてはならない、悪意がないから最悪、なヒロインタイプ(笑)。
主役にはなり得ない、と書いたけれど、でもわたしの二次小説でも、最初と最後に登場するのはエドだと思う。
あの微妙な(笑)ヒゲのおっさん姿で、「エド、あなた結婚は?」「子どもがふたり」という会話をするのよ。
とどのつまりは、エドが好きだ。
かなめくんの演じている、エドが。
あのフェアリー感を、得がたいものだと思う。
そのどーしよーもないカスミ食って生きてる妖精が、最後におっさんになって回顧しているのがイイ。
現在の彼が愛にも家庭にも恵まれ、それゆえに回顧する余裕を得て、かつての監獄を訪れたのだということが。
今の彼の幸福が、すべてを肯定している。
なにひとつ、まちがったことなどなかったと。
あの苦しみも悲劇も、あるがままに正しいことなのだと。
ポーラもジョルジュの人生も、その死も、ナニも間違っていない、無意味ではない、無駄ではない。
ヒゲを付けた妖精さんが、きらきらとすべてを浄化していく。救っていく。
うつくしい物語だと、思う。
モランさん@美城れん氏はほんとにうまいなあ。この人がいてくれてよかった。若者よりもおっさんでこそ本領発揮する人って、さらに素敵だと思う。
ジャン@しーらんは演技勘のいい人なんだなとしみじみ。登場した瞬間に明確にキャラがわかる。直感を裏切らない。……が、彼の場合、この違和感のなさがプラスに働いていないような。出オチじゃないけど、登場から全部表現してしまってその後は発見やサプライズが薄くなる。
ピエール@みっきー……ピエールってこんな役だっけ?! 初演のトドがもーヘタでヘタでやり甲斐もナニもあったもんぢゃねえ、って印象だったから、もっとどーしよーもない役かと思っていた(笑)。なんだよ、ふつーにいい役じゃん! つかみっきーうまいわ……。
リヒターさん@直樹じゅんは……ええっと、がんばってました。そして、この役を経た今後の彼に期待します。うんその、ぷっちゃけ力不足で大変そうだった……若造がやるには大役過ぎたなあ。悪くはないけど……ないけど……それだけじゃあ……。ううむ。
それでも、専科さんナシで、組内だけでやってくれたことがうれしい。
老け役も大役も、別格な役も、全部組子たちで、学年を言い訳にせずに取り組み表現してくれているのが、心地良い。
これからさらに、彼らが躍進すると、わかるから。
かなめくんとみなこちゃんのツーショット。
かなめくんのことはいつも美しいと思っているし、彼の静止画の強さプロデュースのうまさには、いつも感心している。
が。
そんなわかりきっている美しさ・うまさの問題ではなく、この表紙写真のかなめくんが好みだ。
いつもの作りきったモード系の美しさではなく、かなりシンプルに抑えた……素の美しさだけで勝負している感じ。きれーなおねーさんでもなく、つとめて男役を作っているのでもなく、「男役であることがナチュラルな域」に到達したからこそ、それらの気負いをハズした一瞬に、とても男子な表情が現れる、みたいな。
中の写真はちゃんと「男役」だったり、いつもの「モード系」の顔してたりするんだけど、表紙の1枚だけはその隙間を突いたような、キメる寸前の顔というか。
半開きのクチがたまらん。
彼のことをナニも知らなくて、書店でこの写真を偶然見かけたとしても、わたしは足を止めたと思う。
この男子、好みだわ、と。
また、彼に寄り添っているみなこちゃんもきれいだ。
……あれほど彼女の顔が苦手だったのに、この写真のみなこちゃんはすべてきれいだと思う。トップになってからの彼女はたしかにどんどんあか抜けてきれいになっていったけれど、さらにこの写真は好き。
かなめくんの隙間っぽい表情に、みなこちゃんの「作りすぎない端正さ」が似合っているんだと思う。イマドキのくっきりメイクの派手な美女ではない、シンプルな女性ってのが。
まっつ×ヲヅキのトーク目当てで買ったのはたしかだが、それにしたって表紙写真が好みすぎる。
日々眺めては溜息。
かなめくんってほんと、きれいだなあ。
……てな書き出しだけど、未だに『リラの壁の囚人たち』の話。
かなめくんのとんでもない美貌を説得力に、英国天然タラシ男(笑)が舞い降りたために混乱が起こった袋小路の物語。
良い物語だと思うけれど、正直リピートはキツイ。
つか、しんどい。
観た瞬間は別にいいんだけど、あとからなんかじわじわキモチが重くなるので、楽しいけど体調の良くないときはつらい。人間健康体でないと、キモチも悪い方へ引きずられるからさあ。HPが削られるレッドゾーン、フルチャージできてるときなら多少は平気だけど、半分になってるときに近づいたら致命傷になるよ。
なので、贔屓が出ていなくて良かった、と思った。
『舞姫』はキツかったなあ、どんだけHP削られても通わざるを得なくて、体調ボロボロになりつつ実際体重何キロか落としながらも、それでも通ったもんなあ。その直後に会う人にもれなく「なんかやつれてない?」と言われたり……あ、青年館のあとは某所で倒れてそのまま入院したっけ(笑)。
痩せた、ならいいけど、やつれた、と言われるのはこのトシだといろいろヤバイ(笑)。
贔屓が出ていたら、すげー勢いでリピートしていたと思うよ。
たのしいもん。
しんどいけれど、たのしい。心とカラダが消耗するのも悔いナシ。
そこまでいい作品かというと、そりゃもちろん粗はあるしぶっちゃけ古いし、気になる部分はあるんだけど。
それでもキャラクタにハマることができれば、楽しむことが出来る。
わたしの場合は、「リラの壁の囚人」である、ポーラ@れみちゃんとジョルジュ@ベニー。
このふたりだけで二次創作できます。自分だけが楽しい、とことん暗くてぐだぐだで救いのない、恋愛小説書ける(笑)。
もっとたのしい意味で二次小説書くなら、ギュンター@みやるりメインに、真っ向勝負の恋愛小説にしますわ。
んで、ナビゲーターというか、物語につかず離れず顔を出すフェアリー(笑)が、エド@かなめ。こいつが元凶だが、彼は投げられた石であって、それによって起こる波紋を描く物語の、主役にはなり得ない。連作小説の共通キャラ「当て馬」という存在。
ポーラとジョルジュ、マリー@音波みのりちゃんとギュンター、ふたつのカップルをかき回すだけでどっちの女の子ともくっつかない一過性の異邦人。
天然タラシ男ですから! すべてのカップルをかき回していくのですよ! ……きっとここだけではないと思う。エドのことだ、フランスでもイギリスでも、どこでもきっとやってるわ、同じこと。よくある青春ドラマ(男女複数のグループで誰と誰がくっついて誰と別れて、と大騒ぎして、必ず誰かひとりが自殺するやつ)にいなくてはならない、悪意がないから最悪、なヒロインタイプ(笑)。
主役にはなり得ない、と書いたけれど、でもわたしの二次小説でも、最初と最後に登場するのはエドだと思う。
あの微妙な(笑)ヒゲのおっさん姿で、「エド、あなた結婚は?」「子どもがふたり」という会話をするのよ。
とどのつまりは、エドが好きだ。
かなめくんの演じている、エドが。
あのフェアリー感を、得がたいものだと思う。
そのどーしよーもないカスミ食って生きてる妖精が、最後におっさんになって回顧しているのがイイ。
現在の彼が愛にも家庭にも恵まれ、それゆえに回顧する余裕を得て、かつての監獄を訪れたのだということが。
今の彼の幸福が、すべてを肯定している。
なにひとつ、まちがったことなどなかったと。
あの苦しみも悲劇も、あるがままに正しいことなのだと。
ポーラもジョルジュの人生も、その死も、ナニも間違っていない、無意味ではない、無駄ではない。
ヒゲを付けた妖精さんが、きらきらとすべてを浄化していく。救っていく。
うつくしい物語だと、思う。
モランさん@美城れん氏はほんとにうまいなあ。この人がいてくれてよかった。若者よりもおっさんでこそ本領発揮する人って、さらに素敵だと思う。
ジャン@しーらんは演技勘のいい人なんだなとしみじみ。登場した瞬間に明確にキャラがわかる。直感を裏切らない。……が、彼の場合、この違和感のなさがプラスに働いていないような。出オチじゃないけど、登場から全部表現してしまってその後は発見やサプライズが薄くなる。
ピエール@みっきー……ピエールってこんな役だっけ?! 初演のトドがもーヘタでヘタでやり甲斐もナニもあったもんぢゃねえ、って印象だったから、もっとどーしよーもない役かと思っていた(笑)。なんだよ、ふつーにいい役じゃん! つかみっきーうまいわ……。
リヒターさん@直樹じゅんは……ええっと、がんばってました。そして、この役を経た今後の彼に期待します。うんその、ぷっちゃけ力不足で大変そうだった……若造がやるには大役過ぎたなあ。悪くはないけど……ないけど……それだけじゃあ……。ううむ。
それでも、専科さんナシで、組内だけでやってくれたことがうれしい。
老け役も大役も、別格な役も、全部組子たちで、学年を言い訳にせずに取り組み表現してくれているのが、心地良い。
これからさらに、彼らが躍進すると、わかるから。
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