うみのそこ、に見えた。

 沈んだ船。
 ひとの記憶、愛だの欲望だの哀しみだの希望だのが、そのまま沈んだ船。

 あの人恋しい悪魔が、人魚となって棲み付いた。
 ひと、の残骸がある形骸。ひと、の残影がある船影。

 人魚のひとり遊び。
 誰もいない、うみのそこ。そこはどこ。底はどこ。ここはどこ。

 
 てゆーか、今はどこ。昨日はいつ。明日はだれ。
 あれから6年経つわけか。たしかに時は流れているのにね。目に映るものも、同じではないんだが。

 それでも今、いつか視た青い夢を、差し出されるとは思わなかった。

 ちなみに、オギーと並んでの観劇(笑)。←当日券で「K」バージョン飛び込み観劇、1階最後列センターのスタッフ席の端にまざっていたらしいよ(笑)。
 オギー、1幕でいなくなっちゃった。2幕は観なくていいのか。……いいのかもな、というトウコちゃんのぶっとばしトークを観て思う(笑)。←2幕は「トウコに任せた!」感じ。
 そして実は、2幕はじめの「リボンの騎士」たらったらったらった♪で、関が切れたよーに号泣したのはわたしだ。オギーがいなくて良かった(笑)。←1幕じゃ、泣く余裕もなかった。

 『安蘭けい 箱舟 2010「羅針盤の記憶、或いは熱情と曖昧さの関係について」って、タイトルがすでに詩。そして出オチなくらい、いちばんすごいのはタイトルかもしれないと、失礼なことを思う。

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