こだわりと、プライド。@花組千秋楽
2010年8月31日 タカラヅカ 『麗しのサブリナ』『EXCITER!!』千秋楽。
まっつの、花組最後の大劇場公演。
終演後に、まっつの挨拶があった。
まず、幕前のゼロ番に立つまつださん、という事態にも相当混乱(笑)。
まっつがあんな位置に、マイクの前に立ってる!! うわナニあれ、新公主演挨拶以来の光景?!
まっつの新公主演は観ている。この劇場で。ちゃんと、この目で。
まっつは似合わない「キムタクをイメージした」ヘンなカツラ姿で、新公初主演挨拶をした……その姿が、不意に二重写しになった。
飄々としているっていうか、泣きもせずにふつーに挨拶した、初主演者。大抵の子はいっぱいいっぱいで、泣き出しながら挨拶するのに……。
今まさか、そんな姿を(しかもよりによって『天使の季節』か、『La Esperanza』ぢゃなく!!)思い出すとは自分でも思ってなくて、うろたえた。
まっつの組替え挨拶は、「推敲した文章を、舞台人として完璧に読み上げた」ものだった。
組替えを知った驚き、そこから前向きに受け止め、未来を見ていることを伝え、花組との別れを惜しみつつも今を精一杯生きる。
家で練習したんかいな、という、抑揚や間まで考えられた、喋りっぷりだった。
そこに、彼のこだわりと、プライドを見た。
組替え挨拶定型文(今の組への感謝をのべ、その経験を糧に新しい組でもがんばる、*組の**をもよろしくお願いします的なヤツ)だけではなく、そこに組替えという、人事に関する感想を述べた。
この組替えを、どう捉えているか。……別に言わなくてもいいのに(笑)、わざわざ言った。しかも、芝居っ気入れて、さも事前練習してきました的に。
どんだけ、言いたかったんだ。
重要なことだから、ちゃんと伝えたかったんだな。それで、伝えるために、精一杯努力してくれたんだな。
大丈夫だよ、って。
まっつが伝えたかったことって、これだよね?
「花組の未涼亜希」が花組でなくなるなんて、夢にも思ってなかった。花組から卒業していくと思っていた。それが、こんな形で去ることになって。
しかも、行った先ではどうなるかわからない。番手のある人たちのわっかりやすい栄転ではなく、同期トップを支える立場。下級生2番手のいる組。
不安ばかりの組替えで、ナニを聞いても見ても、実際来年の本公演を観るまで不安が消えることはない、そんな組替えで。
それでもまっつは、わたしたちに言うんだ。
嫌々組替えするんじゃない、納得して受け入れて、いやむしろ自分で引き寄せたことかもしれない、って。
わたしは、ただのファンにすぎない。
だから、まっつが見せるもの、口にすることを、受け入れるしかない。信じるしかない。
まっつは、大丈夫だよ、と言った。
自分で決めたことだから、これを機にさらに成長したいと思っているから、大丈夫。
彼がそう言うなら、それを信じる。
雪組でナニが待っているかではなく、そこにナニがあろうとも、それがまっつの望みであり、彼の糧となることならば、全部受け入れる。
変わるチャンス、成長するチャンスだと、彼が前向きに受け入れているのだから、わたしもそう思う。
「お世話になりました、これからもがんぱります」だけでいいのに、わざわざ自分がどう思ったか、どうしたいかを語ってくれた。
その気持ちを、受け止める。
トップ娘役不在とか噂の研1ヒロインとか、雪組がいろいろ大変なところにまっつ組替えで、発表当時はわたしも含めたくさんの人がショックを受けたと思う。
そこでまっつはある意味「悲劇のヒーロー」でもあった。13年も育った組から出て、他組の立て直しに使われるなんて、と。劇団の決めた人事に、生徒が逆らえるはずもない。彼は行くしかないんだ。
だけどまっつは、それを否定する。「可哀想なんかじゃない」と。悲劇のヒーローの方がある意味おいしいコトもあるのに、「自分で運命を引き寄せた」と芝居気アリで語る。
そう言わずにいられない、こだわりと、プライドの高さ。
きっと練習して、完璧に語るはずだったのに、それでもこみ上げるモノに詰まってしまって、拍手もらって破顔して。
また、気を取り直して自分で決めた台本通りに喋って。
あの「練習してきました! 隙なんか見せないからな!!」というところと、でも言葉に詰まって結局隙を見せてしまうところ、立ち直って隙を見せずに終わろうとするところ、が、もおいちいちツボでした。
なんなのあのキャラクタ。
「キャラ」として美味しすぎますよ、未涼さん! ツンデレ萌え属性の人にはたまらないキャラクタぢゃないですか、アレ?!
もちろん、その後の場面ではまとぶんが愉快なこと言ってみんなが笑っていても、まっつひとり顔をこわばらせたままで。口角だけ片方あげてるんだけど、笑いの形にはなってなくて、ひとりだけ顔硬直したままで。
泣いていた、とは、言いません。
彼はそれを望まないんだろう、と思うから。
他人を見送るときはボロボロ泣いてる人ですが、自分のことでは泣かない。新公主演だって初DS(巴里祭)主演だって、泣かなかった。だから泣かない。
歌の相方でもあったちあきさんを見送る涙であっても、自分のことぢゃないんだろう。そうありたい人なんだろう。
ところでわたし、すげー久しぶりに出のギャラリーをしたんだけど。
まっつ花組最後だし、きっとナニかあるよね、とわくわくしていたら、どうやらファンクラブからまっつへ、レイを贈ることになっていたようだった。ハワイでMr.YUたちが現地美女たちから掛けてもらっていた、花輪。
わざわざジャンケンして、まっつにレイを進呈する人を決めてた? 遠く花の道から人の頭越しにのぞいていたんでよくわかってないんだが。
んで、まっつが出てきて。
モノクロのファッション、めちゃスレンダーでかっこいー花組男役まつださん。彼が自分のファンの前へ行くと、代表者ひとりがレイを差し出す。それがナニを意味するかわかるだろーから、もちろん彼はアタマを低くしてレイを受ける……はずが。
断りやがった。
けばけばしい原色のレイを首に掛けるのを、千秋楽の会イベント、ファンから進呈される花輪を、拒否りましたよこの人?!!(爆笑)
このこだわりとプライド!!(笑)
未涼亜希たるもの、アホっぽい花輪なんか首から掛けれないんだ!!
首に掛ける代わりに、腕に巻き付けてた。すでに彼、黄色のレイを腕に巻いて楽屋から出てきてたんだけど……楽屋の中でも「花輪付けろ!」「イヤだ、俺の美学に反する!」ってやりとりがあったのかな。
ふつージェンヌさんなら、ノリノリで身につけてくれそーなもんなのに。
キモチは受け取るけど、プライドは売らないのか。
その融通のきかなさが、ツボすぎるっ。つか、面白いわこの人(笑)。
まっつの、花組最後の大劇場公演。
終演後に、まっつの挨拶があった。
まず、幕前のゼロ番に立つまつださん、という事態にも相当混乱(笑)。
まっつがあんな位置に、マイクの前に立ってる!! うわナニあれ、新公主演挨拶以来の光景?!
まっつの新公主演は観ている。この劇場で。ちゃんと、この目で。
まっつは似合わない「キムタクをイメージした」ヘンなカツラ姿で、新公初主演挨拶をした……その姿が、不意に二重写しになった。
飄々としているっていうか、泣きもせずにふつーに挨拶した、初主演者。大抵の子はいっぱいいっぱいで、泣き出しながら挨拶するのに……。
今まさか、そんな姿を(しかもよりによって『天使の季節』か、『La Esperanza』ぢゃなく!!)思い出すとは自分でも思ってなくて、うろたえた。
まっつの組替え挨拶は、「推敲した文章を、舞台人として完璧に読み上げた」ものだった。
組替えを知った驚き、そこから前向きに受け止め、未来を見ていることを伝え、花組との別れを惜しみつつも今を精一杯生きる。
家で練習したんかいな、という、抑揚や間まで考えられた、喋りっぷりだった。
そこに、彼のこだわりと、プライドを見た。
組替え挨拶定型文(今の組への感謝をのべ、その経験を糧に新しい組でもがんばる、*組の**をもよろしくお願いします的なヤツ)だけではなく、そこに組替えという、人事に関する感想を述べた。
この組替えを、どう捉えているか。……別に言わなくてもいいのに(笑)、わざわざ言った。しかも、芝居っ気入れて、さも事前練習してきました的に。
どんだけ、言いたかったんだ。
重要なことだから、ちゃんと伝えたかったんだな。それで、伝えるために、精一杯努力してくれたんだな。
大丈夫だよ、って。
まっつが伝えたかったことって、これだよね?
「花組の未涼亜希」が花組でなくなるなんて、夢にも思ってなかった。花組から卒業していくと思っていた。それが、こんな形で去ることになって。
しかも、行った先ではどうなるかわからない。番手のある人たちのわっかりやすい栄転ではなく、同期トップを支える立場。下級生2番手のいる組。
不安ばかりの組替えで、ナニを聞いても見ても、実際来年の本公演を観るまで不安が消えることはない、そんな組替えで。
それでもまっつは、わたしたちに言うんだ。
嫌々組替えするんじゃない、納得して受け入れて、いやむしろ自分で引き寄せたことかもしれない、って。
わたしは、ただのファンにすぎない。
だから、まっつが見せるもの、口にすることを、受け入れるしかない。信じるしかない。
まっつは、大丈夫だよ、と言った。
自分で決めたことだから、これを機にさらに成長したいと思っているから、大丈夫。
彼がそう言うなら、それを信じる。
雪組でナニが待っているかではなく、そこにナニがあろうとも、それがまっつの望みであり、彼の糧となることならば、全部受け入れる。
変わるチャンス、成長するチャンスだと、彼が前向きに受け入れているのだから、わたしもそう思う。
「お世話になりました、これからもがんぱります」だけでいいのに、わざわざ自分がどう思ったか、どうしたいかを語ってくれた。
その気持ちを、受け止める。
トップ娘役不在とか噂の研1ヒロインとか、雪組がいろいろ大変なところにまっつ組替えで、発表当時はわたしも含めたくさんの人がショックを受けたと思う。
そこでまっつはある意味「悲劇のヒーロー」でもあった。13年も育った組から出て、他組の立て直しに使われるなんて、と。劇団の決めた人事に、生徒が逆らえるはずもない。彼は行くしかないんだ。
だけどまっつは、それを否定する。「可哀想なんかじゃない」と。悲劇のヒーローの方がある意味おいしいコトもあるのに、「自分で運命を引き寄せた」と芝居気アリで語る。
そう言わずにいられない、こだわりと、プライドの高さ。
きっと練習して、完璧に語るはずだったのに、それでもこみ上げるモノに詰まってしまって、拍手もらって破顔して。
また、気を取り直して自分で決めた台本通りに喋って。
あの「練習してきました! 隙なんか見せないからな!!」というところと、でも言葉に詰まって結局隙を見せてしまうところ、立ち直って隙を見せずに終わろうとするところ、が、もおいちいちツボでした。
なんなのあのキャラクタ。
「キャラ」として美味しすぎますよ、未涼さん! ツンデレ萌え属性の人にはたまらないキャラクタぢゃないですか、アレ?!
もちろん、その後の場面ではまとぶんが愉快なこと言ってみんなが笑っていても、まっつひとり顔をこわばらせたままで。口角だけ片方あげてるんだけど、笑いの形にはなってなくて、ひとりだけ顔硬直したままで。
泣いていた、とは、言いません。
彼はそれを望まないんだろう、と思うから。
他人を見送るときはボロボロ泣いてる人ですが、自分のことでは泣かない。新公主演だって初DS(巴里祭)主演だって、泣かなかった。だから泣かない。
歌の相方でもあったちあきさんを見送る涙であっても、自分のことぢゃないんだろう。そうありたい人なんだろう。
ところでわたし、すげー久しぶりに出のギャラリーをしたんだけど。
まっつ花組最後だし、きっとナニかあるよね、とわくわくしていたら、どうやらファンクラブからまっつへ、レイを贈ることになっていたようだった。ハワイでMr.YUたちが現地美女たちから掛けてもらっていた、花輪。
わざわざジャンケンして、まっつにレイを進呈する人を決めてた? 遠く花の道から人の頭越しにのぞいていたんでよくわかってないんだが。
んで、まっつが出てきて。
モノクロのファッション、めちゃスレンダーでかっこいー花組男役まつださん。彼が自分のファンの前へ行くと、代表者ひとりがレイを差し出す。それがナニを意味するかわかるだろーから、もちろん彼はアタマを低くしてレイを受ける……はずが。
断りやがった。
けばけばしい原色のレイを首に掛けるのを、千秋楽の会イベント、ファンから進呈される花輪を、拒否りましたよこの人?!!(爆笑)
このこだわりとプライド!!(笑)
未涼亜希たるもの、アホっぽい花輪なんか首から掛けれないんだ!!
首に掛ける代わりに、腕に巻き付けてた。すでに彼、黄色のレイを腕に巻いて楽屋から出てきてたんだけど……楽屋の中でも「花輪付けろ!」「イヤだ、俺の美学に反する!」ってやりとりがあったのかな。
ふつージェンヌさんなら、ノリノリで身につけてくれそーなもんなのに。
キモチは受け取るけど、プライドは売らないのか。
その融通のきかなさが、ツボすぎるっ。つか、面白いわこの人(笑)。
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