えーとえーと。

 専務@ともちんは、どーしちゃったんでしょう、アレ……?

 宙組全ツ『銀ちゃんの恋』
 花組版では男役の番手は、銀ちゃん>ヤス>橘であり、専務は番手外の脇役だった。とはいえ、当時「この公演でいちばん株を上げたのは、王子かもしれない」と仲間内でささやかれていたように、専務@王子はいい役だった。

 だもんで、発表時に橘@みーちゃん、専務@ともちんという、宙組内での番手が逆転した配役になっていても、疑問はなかった。
 橘がみーちゃんだから、ともちんが落とされたとか、逆にみーちゃんがともちんを抜かしたとか、ポジション的なことはナニも考えなかった。
 わたしはともちんスキーでみーちゃんスキー。
 ふたりにいい役をやってほしい、いい役を演じるふたりが見たい。
 順番通りに橘@ともちんはアリだけど、そうするとみーちゃんの役がなくなる。みーちゃんより専務役に相応しい年配役者はいるわけだから、若いみーちゃんはマコトあたりの役になる? それはいくらなんでも役不足。
 みーちゃんに役を、と考えたら、橘@みー、専務@ともちんはすごくいいキャスティングだ。イシダうまいな! と思った。ともちは老け役もOKだし! 専務は地味にいい役だし!
 ともちに配慮するなら、専務をあそこまでおっさんにしないで、若めにすればいいだけだし。

 と、思って、わくわくしていたのよ。

 それが……。

 カラータイマーと、客席登場ソロに、びびった。

 えーとえーと。

 お、おいしい、のか、アレは……??

 いやもちろん、出番を、見せ場をもらっているんだからオイシイんだと思う。この公演での3番目ポジのスターだということを、内外に知らしめているのもわかる。

 しかし、その空気読めなさぶりっちゅーか、行き過ぎたおちゃらけぶりに、かなりびびった……。
 そうか、イシダだもんな。イシダならこれくらい、あり得るんだよな。
 でもなんか、専務という地味な役であるということ、これまでのイシダ芝居でもそんな扱いはされてこなかったことで、ともちは、大丈夫だと思っていたの。わたしが、勝手に。
 大丈夫、ってのは、ダーイシ菌に汚染されない、とか、そんな感覚。や、各方面に失礼な物言いだが、イシダせんせの悪趣味さとか下品さとかくだらなさを担う場面や台詞をやらされないで済む、せいぜい「デブノート」程度で勘弁してもらえると思っていただけに、ショッキングでした。
 現実としてありえないカラータイマー設定やセクハラ場面、「何故オマエが?!」なソロ、あらゆる意味で「イシダにヤラレた!」と肩を落としました(笑)。

 イシダせんせの悪趣味さとか下品さとかくだらなさはもお、つっこんでも時間の無駄なのであきらめてスルーするとしても。

 おちゃらけが過ぎていて、せっかくのスポンサーを殴るくだりが演出としてパワーダウンして見えたんだ、わたしには。

 橘がスポンサーを殴るところもなんか拍子抜けな感じに見えて「あれ、こんなにあっさりしてたっけ?」と思っていただけに、その直後おちゃらけ専務があとに続いても、さらにさらに、インパクトに欠けて見えて……。
 花組版では、橘と専務、どっちもオイシかったのに! 何故こんな?!

 イシダせんせが悪のりし過ぎているとしか思えん……しょぼん。

 だとしても、ともちんスキーとしては、ともちん単体を眺め、悠未ひろ、新境地開拓?! ということで、納得しまっつ。

 せっかくめがねっこなんだしねっ。二枚目風というより、老眼鏡っぽいけど(笑)。
 こんなアホアホな役、やったことなかったもんね。これも経験、芸幅を広げているんだよね。
 いきなり脱ぎ出すキャラなんだから、割り切ってソレも楽しまなきゃね。ともちんが舞台上で発作的に脱衣するのよー、きゃー(棒読み)。すごいしっかり作った胸板に、「専務、いくつの設定なん……?」ととまどうナリ。
 んで、せっかくカラータイマー鳴らすんだったら、もっとちゃんとキザっているところを見せて欲しかったわ。アホアホ設定だけ見せられて、かっこいい?キザりは寸止めって、なんの嫌がらせ……イシダめ……(笑)。

 
 秘書@ちさきちゃんは素敵でした、こんなに彼女をきれいだと思ったのははじめてだ(笑)。あの役は所作ができあがってないとダメだもんね。
 助監督@あもたま氏が、なんかやたら素敵でした……どうしよう、なんか彼好みだわ!! 出て来るたびにドキドキした!!
 トメさんの華のなさにびっくりし、こーゆー役なのかと思い返してみたり、ジミーがヲカマでもヘタレな男の子でもなく、ただの女のコでアゴが落ちたり、橘の子分たちにワクテカしてみたり。

 全ツだから仕方ないとはいえ、モニターがないことが残念でならない。アレ、あった方が絶対わかりやすくお客さんにウケるだろーに。

 イシダせんせとは致命的に気が合わないので、やっぱりこの作品も好きではないのだけれど、それでも泣けることは確か。
 ヤスの母@邦さんに泣かされ、小夏@ののすみに泣かされ、銀ちゃん@ゆーひさんに意外にも(意外言うな)泣かされた。

 イシダせんせ以外の演出家作品で、ゆーひくんだけを見つめるとしたら、きっときっと、すごく入り込んで楽しむことも出来るだろうなと思った。
 今は演出にあちこちノイズが多すぎて、センスが合わなさすぎて、入り込めない……入りかけるたびに冷水を掛けられる、の繰り返しだから(笑)。それでも泣けるんだけど。

 フィナーレがあるのはうれしいし、最後の銀ちゃんの電飾スーツも健在で、ライトが点く前のステージにあの電飾スーツの銀ちゃんがスタンバってる姿は、それだけで笑えた。

 んで、シャンシャンがあるんだ! ってことに、ひそかにツボった。
 そうだよな、フィナーレ付きで階段付き(笑)で大羽根付きなら、そりゃシャンシャンもあるよな。

 将棋の銀のコマに飾りを付けたシャンシャン……。
 アレ、携帯ストラップにして売ればいいのにー。

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