ヒゲの色男は、ブタを抱く。@新人公演『ジプシー男爵』
2010年9月27日 タカラヅカ 雪組には、「新公主演者は、次の新公でハマコの役を演じる」というルールがあった(笑)。
真ん中を経験して一回りも二回りも大きくなった少年は、そのあとあえて脇の重鎮、ハマコの役を演じることで芸に深みを持たせるのだ。ハマコの役は美貌とかキラキラでは誤魔化せない、演技力や存在感の必要な役だったりするからな。
ハマコが卒業してしまった今、その雪組新公ルールがどうなったか定かではないが。
この「ハマコの定め」(勝手に……・笑)は、雪組に限らず有効なキャスティングだと思うんだ。
新公主演経験者に、アホみたいに4回も5回も主演独占させ続けるヒマがあったら、専科さんとかの脇の重要な役をやらせるべきだ。
新公主演できるくらい、美貌と華は持って生まれているんだから、あとは後天的に得なければならないもの、すなわち技術を磨くべき。持って生まれただけである意味やれてしまえる「真ん中」ばかり、何回経験させたって劇的な進歩はのぞめない。後天的な努力や積み重ねが必要な老け役や辛抱役こそが、若者の成長に必要だろう。
常々そう思っているだけに、今回の新人公演『ジプシー男爵』の配役には、わくわくした。
研2で抜擢された早熟なスター、たまきちくんが新公独占して、研7生の新公主演の機会を全部奪ってしまうなんてことは、避けて欲しかった。
願い叶って、90期の宇月くんが主演。イヤッホウ! 相手役のみくちゃんも、『HAMLET!!』の妹ちゃん、この間までのスカフェ、歌ウマかわいこちゃんじゃん。
んでたまきちはといえば、専科の汝鳥サマの役。おお、老け役来ましたー! 期待の新星だからこそ、地味渋な役でお勉強ですよ。専科さんの役は、じじい設定なだけで、芝居としてはやり甲斐のある、オイシイものだったりするし。
実際、本公演を観て、ジュパン@汝鳥サマはかわいい悪役オヤジで、汝鳥サマならではの味を出していた。あれをたまきちがやるのかー、楽しみだなー。
と思っておりました。
ええ。
本公演のジュパン。
ブタを抱いた太鼓腹の小男、成金・小人物丸出しに華美に着飾り、悪知恵をめぐらすディズニー映画のキャラクタみたいに、愛嬌のある悪役。
たまきちがあの大きな身体で、あの立派な体格で、背中丸めたり二つ折りにしたりして、やるのかしら。胴布団ぐるぐる巻きにして、ころんころんのおでぶさんになるのかしら。
無邪気にそんなことを思っておりましたら。
現れたのは、ヒゲのイケメン、ダンディなちょい悪オヤジ@腕にはブタのぬいぐるみ。
………………。
………………。
………………えええっ?!
オペラグラスでピン取り、ガン見。
ちちちちょっと待って、ナニあれっナニあれっ。
ジュパン? ブタ飼いの王様? あれが、汝鳥怜サマの役っ?!!
ちょうこのみのおとこが、ぶたのぬいぐるみだいてまつ……。
声も話し方も仕草も、堂のいったダンディ、現役色男。
じじいぢゃない、でぶぢゃない、ディズニーキャラぢゃないっ。
タカラヅカの悪役だーーっ!!
ビッグ・ジュール系……?
台詞も演出も同じ、本公演の脚本まんまを、ただジュパンを色男にしただけで進んでいきまつ。
そ、そうか……汝鳥サマだからあーゆージュパンなだけで、組子が演じたらふつーにかっこいいんだこの役……いやその、まぬけな悪役だけど、そんなのコメディの範疇だし。
本公演では、ジュパンと奥さんを見たシュテルクが、「娘の器量には期待できない」と肩を落とす台詞があるんだけど、新公では。
親を見て娘の器量を計れ、というところで、長い足を高々と組んで椅子に坐った色男ジュパン@たまきち(と、ブタ)と、彼に寄り添うあでやかセクシー美女ちゅーちゃんを見たシュテルク@宇月くんが、「期待できるかも♪」と浮かれる、という展開。
うわーうわーうわー。
ナニこの新公。
ダンディとセクシーが、すっげー余裕の顔してポージング!してまつよ~~!
もともと、最初にたまきちを認識した『エリザベート』新人公演にて、「そのかに似ている」と思ったんだよね。んで、「好きな顔」だと。
頼りない若者を演じているときはなんとも思わないんだが、ヒゲがあると、好み度が急上昇する。
だって『エリザベート』新公も、ヒゲだったし!@革命家。
んでもって、『ラストプレイ』新公ムーアですよ。リアルにおっさん過ぎてびびった、あの。
ナチュラルに「男の人生」で、ムーア視点で泣けたあの『ラスプレ』新公ですよ。
そのたまきちが、ヒゲのちょい悪オヤジで登場って、鴨ネギ状態。わたし? わたしをオトそうとしているの?!てな。
あの体格。あのおっさん度。あの目の効き方。うわー。
好みすぎてたまらん。
そんなつもりなかったのに。
ヒゲの色男が、なんの説明もなく大真面目にずーっとブタのぬいぐるみを抱えている、それだけでなんとも言えず、おかしい。
凱旋後は、ブタが育っちゃってるし(笑)。
ヒゲの色男が、なんの説明もなく大真面目に、それまでより大きなブタのぬいぐるみを抱えている、それだけでなんとも言えず、おかしい。
いやはや。
たまきち眺めるだけではじまり終わる勢いの新公でした……。『スカピン』より好みだっつーの。
技術的にも破綻ないし。うまいし。あんだけビジュアル完成していて、ふつーに男役やってますよ。本役さんとはまったくチガウ、彼だけのジュパンを。
てゆーか彼、まだ研3なのよね……どんな研3よ……研23よね?
最後の挨拶時、たまきちは学年順の自分の位置におり、「あんなに端っこ……」と、その若さで改めて驚愕させてくれました。
真ん中を経験して一回りも二回りも大きくなった少年は、そのあとあえて脇の重鎮、ハマコの役を演じることで芸に深みを持たせるのだ。ハマコの役は美貌とかキラキラでは誤魔化せない、演技力や存在感の必要な役だったりするからな。
ハマコが卒業してしまった今、その雪組新公ルールがどうなったか定かではないが。
この「ハマコの定め」(勝手に……・笑)は、雪組に限らず有効なキャスティングだと思うんだ。
新公主演経験者に、アホみたいに4回も5回も主演独占させ続けるヒマがあったら、専科さんとかの脇の重要な役をやらせるべきだ。
新公主演できるくらい、美貌と華は持って生まれているんだから、あとは後天的に得なければならないもの、すなわち技術を磨くべき。持って生まれただけである意味やれてしまえる「真ん中」ばかり、何回経験させたって劇的な進歩はのぞめない。後天的な努力や積み重ねが必要な老け役や辛抱役こそが、若者の成長に必要だろう。
常々そう思っているだけに、今回の新人公演『ジプシー男爵』の配役には、わくわくした。
研2で抜擢された早熟なスター、たまきちくんが新公独占して、研7生の新公主演の機会を全部奪ってしまうなんてことは、避けて欲しかった。
願い叶って、90期の宇月くんが主演。イヤッホウ! 相手役のみくちゃんも、『HAMLET!!』の妹ちゃん、この間までのスカフェ、歌ウマかわいこちゃんじゃん。
んでたまきちはといえば、専科の汝鳥サマの役。おお、老け役来ましたー! 期待の新星だからこそ、地味渋な役でお勉強ですよ。専科さんの役は、じじい設定なだけで、芝居としてはやり甲斐のある、オイシイものだったりするし。
実際、本公演を観て、ジュパン@汝鳥サマはかわいい悪役オヤジで、汝鳥サマならではの味を出していた。あれをたまきちがやるのかー、楽しみだなー。
と思っておりました。
ええ。
本公演のジュパン。
ブタを抱いた太鼓腹の小男、成金・小人物丸出しに華美に着飾り、悪知恵をめぐらすディズニー映画のキャラクタみたいに、愛嬌のある悪役。
たまきちがあの大きな身体で、あの立派な体格で、背中丸めたり二つ折りにしたりして、やるのかしら。胴布団ぐるぐる巻きにして、ころんころんのおでぶさんになるのかしら。
無邪気にそんなことを思っておりましたら。
現れたのは、ヒゲのイケメン、ダンディなちょい悪オヤジ@腕にはブタのぬいぐるみ。
………………。
………………。
………………えええっ?!
オペラグラスでピン取り、ガン見。
ちちちちょっと待って、ナニあれっナニあれっ。
ジュパン? ブタ飼いの王様? あれが、汝鳥怜サマの役っ?!!
ちょうこのみのおとこが、ぶたのぬいぐるみだいてまつ……。
声も話し方も仕草も、堂のいったダンディ、現役色男。
じじいぢゃない、でぶぢゃない、ディズニーキャラぢゃないっ。
タカラヅカの悪役だーーっ!!
ビッグ・ジュール系……?
台詞も演出も同じ、本公演の脚本まんまを、ただジュパンを色男にしただけで進んでいきまつ。
そ、そうか……汝鳥サマだからあーゆージュパンなだけで、組子が演じたらふつーにかっこいいんだこの役……いやその、まぬけな悪役だけど、そんなのコメディの範疇だし。
本公演では、ジュパンと奥さんを見たシュテルクが、「娘の器量には期待できない」と肩を落とす台詞があるんだけど、新公では。
親を見て娘の器量を計れ、というところで、長い足を高々と組んで椅子に坐った色男ジュパン@たまきち(と、ブタ)と、彼に寄り添うあでやかセクシー美女ちゅーちゃんを見たシュテルク@宇月くんが、「期待できるかも♪」と浮かれる、という展開。
うわーうわーうわー。
ナニこの新公。
ダンディとセクシーが、すっげー余裕の顔してポージング!してまつよ~~!
もともと、最初にたまきちを認識した『エリザベート』新人公演にて、「そのかに似ている」と思ったんだよね。んで、「好きな顔」だと。
頼りない若者を演じているときはなんとも思わないんだが、ヒゲがあると、好み度が急上昇する。
だって『エリザベート』新公も、ヒゲだったし!@革命家。
んでもって、『ラストプレイ』新公ムーアですよ。リアルにおっさん過ぎてびびった、あの。
ナチュラルに「男の人生」で、ムーア視点で泣けたあの『ラスプレ』新公ですよ。
そのたまきちが、ヒゲのちょい悪オヤジで登場って、鴨ネギ状態。わたし? わたしをオトそうとしているの?!てな。
あの体格。あのおっさん度。あの目の効き方。うわー。
好みすぎてたまらん。
そんなつもりなかったのに。
ヒゲの色男が、なんの説明もなく大真面目にずーっとブタのぬいぐるみを抱えている、それだけでなんとも言えず、おかしい。
凱旋後は、ブタが育っちゃってるし(笑)。
ヒゲの色男が、なんの説明もなく大真面目に、それまでより大きなブタのぬいぐるみを抱えている、それだけでなんとも言えず、おかしい。
いやはや。
たまきち眺めるだけではじまり終わる勢いの新公でした……。『スカピン』より好みだっつーの。
技術的にも破綻ないし。うまいし。あんだけビジュアル完成していて、ふつーに男役やってますよ。本役さんとはまったくチガウ、彼だけのジュパンを。
てゆーか彼、まだ研3なのよね……どんな研3よ……研23よね?
最後の挨拶時、たまきちは学年順の自分の位置におり、「あんなに端っこ……」と、その若さで改めて驚愕させてくれました。
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