新生月組と、中村B(笑)。@Rhapsodic Moon
2010年10月3日 タカラヅカ 人事に変化があったとき、違和感があるのは、芝居よりもショーである。
タカラヅカは変化していくところ、フェアリーたちが夢を織る幻のキングダムでありながら、時代は確実に移り変わっていく。
トップスターは退団し、新たなトップスターが生まれる。そして、下級生たちの役付がひとつずつ上がる。
わたしが最初にソレを実感したのは雪組に丸4年君臨したカリンチョさんが卒業し、いっちゃんがトップスターになったとき。
当時研6だっけかのたかこが、ショーで1場面もらっているのを見て、「代替わりってこういうことか!!」と瞠目した。
アタマではわかっていても、感覚として理解するのは、実際に「新しい時代」を目にしてから。
ショーの前に芝居があるわけだが、芝居ではあんまり感じないんだ。全国ツアーやバウホール、新人公演、いろんな場でいろんな人が活躍するのを見ているから。
しかしショーは大劇場公演のみ、組全体でのみ行われる。
だからショーになってはじめて、わかるんだ。
「新生※組」ってやつが。新しい組の布陣ってやつが。
でもって、新生月組。
今回は、はじめて役替わりなどの飛び道具ナシでの公演、そして、はじめてのショー。てことは、今回はじめて目にするわけだ、「新制月組の布陣」を。
で、役という縛りがある芝居はともかくとして、その後のショー『Rhapsodic Moon』を見て、真矢みき時代の花組を思い出した。
トップスターがひとり、でーん、どーん、と存在して、あとは2番手から6番手くらいまでほぼ横並び?みたいな。
みきちゃんのトップお披露目『ダンディズム!』を観たとき、「えーと、2番手って誰だっけ、それとも、何人2番手がいるんだ?と考えるべき?」と首をかしげた、その感じを思い出した。
当時2番手だったタモさんは、歌えない踊れない人だったので、ショーではそりゃもお存在感ナカッタデスヨ、いやそのきれいだったんですけどね。リカちゃんやチャーリーががつんがつん来てましたからねー。
きりやんがトップスターとして頂点に立ち、その下が不明瞭っていうか、番手はあるんだろうけど数を揃えて補強しました的な。
まさみりが2番手であることはわかる。わかるけど、それだけじゃないっていうか。
中日公演を観たときに、わくわくした。
きりやんの下に、みりお、もりえ、マギー、そのかとスターがいっぱいいる、総力戦でなくてもコレだ、ここにまさおやバウ組が加わるんだから、新生月組力強いわ!と。
いっぱいいる、と思ったけれど、まさかその「いっぱい」のまま本公演やるとは思ってなかった(笑)。
きれいなピラミッドではなく、横並び。まさみりが前に出てはいるけど、彼らも所詮同じ列の中という印象。
そしてショーが、「オヤジ、いつものを頼むぜ」の中村B。
(http://koala.diarynote.jp/200810300337269538/ 参照・笑)
ジェンヌの持ち味も組もお披露目もサヨナラも、関係なし。ただひたすら、同じショーを作り続ける作家の作品。
いつものテンプレートに、生徒を当てはめているだけの構成なので、さらに顕著。
中村Bは、生徒の持ち味や得手不得手は関係なく(てゆーか知らないし興味もないんじゃないかな)、ポジション順に役割を当てはめていく。
どんなタイトルのどの公演であっても、共通のテンプレートに「ここで1登場、次に2登場」「1が登場して3が歌う」「2が登場して4~6が踊る、そのあと1が登場」とかあらかじめ書いてあるので、うまくナンバリングされた人は「典型的タカラヅカ・ショー」のスターらしい扱いを受ける。
そーゆー人に、イレギュラーな布陣はいかんのだ。
彼のテンプレートには番号が振ってあるんだ、番号ありきで構成してあるんだから、番号のない組は困るんだよ。
2番手がふたり、てのはつまり、「2番手はいない」ってことなのよ。
だって中村Bのテンプレートには、「2」はひとつしかないんだもの。2番手はふたりいるんですよ、と言われても、2の欄はひとつだけだから、結局どちらも当てはめることができない。
つまり、「2」は空欄になる。
「ここで1登場、次に2登場」「1が登場して3が歌う」「2が登場して4~6が踊る、そのあと1が登場」……の、2という概念が空欄。
仕方なく、1はそのままで、2以下の番号に、いろんな人をとりあえず当てはめて、その場をしのぐ。
上の例でいくと3場面に1が3回登場し、2は2回出て、3は1回、4以下は1回だけ3より下の扱い、ときれいに順番になっているのに、2回しかない2の出番をふたりの2番手で分けると、2番手なのに1回ずつしか登場していないことになる。それだと2は3と同じになってしまう。もちろん、2の役は3よりオイシイ中心的な役だから、3よりは上だとわかるけど、でも出番的に3と同じ1回だよ?という。
上から順番、1、2、3、の中村Bに、W2番手の組のショーは無理だわ……(笑)。
つーことで、せっかくの若さと美貌と華のW2番手を生かし切れず、2~6番手まで横並び的な印象を受けた。
でもま、急な抜擢でここまで来たふたりなので、中村Bの融通の利かない作品はある意味救いなのかもしれない。
みりおくんとか、芝居ではずっと抜擢されてきていたけれど、ショーで真ん中に立った経験は少ないわけだから。まさおに至っては、みりおくんより抜擢が遅かった人だからますます経験は乏しいわけだし。
ショーは新公がないので、練習が出来ない。
この横並び状態のショーで真ん中修行をして、次作からはどーんと2番手らしく場を支配し、空気を動かせるようになってほしい。
で、なにしろ中村Bテンプレートには、「娘1」の扱いも決まっている。
「男役群舞のあとは、娘1が娘役群舞を従えて登場」とか、他の作家があまりしない、使い方をする。
娘1は男2と同等のスターとして書かれているんだな。
んで、男2が空欄だとどうなるか。
トップコンビ至上主義の作品になる。
芝居のオープニングで5分以上もトップコンビのデュエットダンスを見せられた、あのノリです。
とにかくトップコンビ。きりやんとまりもちゃんで、作品を作る。押す。
すげえな。
きりやんはわかる、それだけのキャリアと実力のあるスターだ。
しかしまりもちゃんはあきらかに真ん中に立つ経験値は低い。……なのに、その立ち位置に食らいついている。
いやあ、いいコンビだ。
芝居、ショー通して、まりもちゃんの肩と脚のすばらしさに着目しましたよあたしゃ。
いいなあ、あの体格。嘘がないというか、リアルで肉厚というか。
かっこいいわ。
タカラヅカは変化していくところ、フェアリーたちが夢を織る幻のキングダムでありながら、時代は確実に移り変わっていく。
トップスターは退団し、新たなトップスターが生まれる。そして、下級生たちの役付がひとつずつ上がる。
わたしが最初にソレを実感したのは雪組に丸4年君臨したカリンチョさんが卒業し、いっちゃんがトップスターになったとき。
当時研6だっけかのたかこが、ショーで1場面もらっているのを見て、「代替わりってこういうことか!!」と瞠目した。
アタマではわかっていても、感覚として理解するのは、実際に「新しい時代」を目にしてから。
ショーの前に芝居があるわけだが、芝居ではあんまり感じないんだ。全国ツアーやバウホール、新人公演、いろんな場でいろんな人が活躍するのを見ているから。
しかしショーは大劇場公演のみ、組全体でのみ行われる。
だからショーになってはじめて、わかるんだ。
「新生※組」ってやつが。新しい組の布陣ってやつが。
でもって、新生月組。
今回は、はじめて役替わりなどの飛び道具ナシでの公演、そして、はじめてのショー。てことは、今回はじめて目にするわけだ、「新制月組の布陣」を。
で、役という縛りがある芝居はともかくとして、その後のショー『Rhapsodic Moon』を見て、真矢みき時代の花組を思い出した。
トップスターがひとり、でーん、どーん、と存在して、あとは2番手から6番手くらいまでほぼ横並び?みたいな。
みきちゃんのトップお披露目『ダンディズム!』を観たとき、「えーと、2番手って誰だっけ、それとも、何人2番手がいるんだ?と考えるべき?」と首をかしげた、その感じを思い出した。
当時2番手だったタモさんは、歌えない踊れない人だったので、ショーではそりゃもお存在感ナカッタデスヨ、いやそのきれいだったんですけどね。リカちゃんやチャーリーががつんがつん来てましたからねー。
きりやんがトップスターとして頂点に立ち、その下が不明瞭っていうか、番手はあるんだろうけど数を揃えて補強しました的な。
まさみりが2番手であることはわかる。わかるけど、それだけじゃないっていうか。
中日公演を観たときに、わくわくした。
きりやんの下に、みりお、もりえ、マギー、そのかとスターがいっぱいいる、総力戦でなくてもコレだ、ここにまさおやバウ組が加わるんだから、新生月組力強いわ!と。
いっぱいいる、と思ったけれど、まさかその「いっぱい」のまま本公演やるとは思ってなかった(笑)。
きれいなピラミッドではなく、横並び。まさみりが前に出てはいるけど、彼らも所詮同じ列の中という印象。
そしてショーが、「オヤジ、いつものを頼むぜ」の中村B。
(http://koala.diarynote.jp/200810300337269538/ 参照・笑)
ジェンヌの持ち味も組もお披露目もサヨナラも、関係なし。ただひたすら、同じショーを作り続ける作家の作品。
いつものテンプレートに、生徒を当てはめているだけの構成なので、さらに顕著。
中村Bは、生徒の持ち味や得手不得手は関係なく(てゆーか知らないし興味もないんじゃないかな)、ポジション順に役割を当てはめていく。
どんなタイトルのどの公演であっても、共通のテンプレートに「ここで1登場、次に2登場」「1が登場して3が歌う」「2が登場して4~6が踊る、そのあと1が登場」とかあらかじめ書いてあるので、うまくナンバリングされた人は「典型的タカラヅカ・ショー」のスターらしい扱いを受ける。
そーゆー人に、イレギュラーな布陣はいかんのだ。
彼のテンプレートには番号が振ってあるんだ、番号ありきで構成してあるんだから、番号のない組は困るんだよ。
2番手がふたり、てのはつまり、「2番手はいない」ってことなのよ。
だって中村Bのテンプレートには、「2」はひとつしかないんだもの。2番手はふたりいるんですよ、と言われても、2の欄はひとつだけだから、結局どちらも当てはめることができない。
つまり、「2」は空欄になる。
「ここで1登場、次に2登場」「1が登場して3が歌う」「2が登場して4~6が踊る、そのあと1が登場」……の、2という概念が空欄。
仕方なく、1はそのままで、2以下の番号に、いろんな人をとりあえず当てはめて、その場をしのぐ。
上の例でいくと3場面に1が3回登場し、2は2回出て、3は1回、4以下は1回だけ3より下の扱い、ときれいに順番になっているのに、2回しかない2の出番をふたりの2番手で分けると、2番手なのに1回ずつしか登場していないことになる。それだと2は3と同じになってしまう。もちろん、2の役は3よりオイシイ中心的な役だから、3よりは上だとわかるけど、でも出番的に3と同じ1回だよ?という。
上から順番、1、2、3、の中村Bに、W2番手の組のショーは無理だわ……(笑)。
つーことで、せっかくの若さと美貌と華のW2番手を生かし切れず、2~6番手まで横並び的な印象を受けた。
でもま、急な抜擢でここまで来たふたりなので、中村Bの融通の利かない作品はある意味救いなのかもしれない。
みりおくんとか、芝居ではずっと抜擢されてきていたけれど、ショーで真ん中に立った経験は少ないわけだから。まさおに至っては、みりおくんより抜擢が遅かった人だからますます経験は乏しいわけだし。
ショーは新公がないので、練習が出来ない。
この横並び状態のショーで真ん中修行をして、次作からはどーんと2番手らしく場を支配し、空気を動かせるようになってほしい。
で、なにしろ中村Bテンプレートには、「娘1」の扱いも決まっている。
「男役群舞のあとは、娘1が娘役群舞を従えて登場」とか、他の作家があまりしない、使い方をする。
娘1は男2と同等のスターとして書かれているんだな。
んで、男2が空欄だとどうなるか。
トップコンビ至上主義の作品になる。
芝居のオープニングで5分以上もトップコンビのデュエットダンスを見せられた、あのノリです。
とにかくトップコンビ。きりやんとまりもちゃんで、作品を作る。押す。
すげえな。
きりやんはわかる、それだけのキャリアと実力のあるスターだ。
しかしまりもちゃんはあきらかに真ん中に立つ経験値は低い。……なのに、その立ち位置に食らいついている。
いやあ、いいコンビだ。
芝居、ショー通して、まりもちゃんの肩と脚のすばらしさに着目しましたよあたしゃ。
いいなあ、あの体格。嘘がないというか、リアルで肉厚というか。
かっこいいわ。
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