タカラヅカって、やばいんぢゃね?

 と、何度も思ったり言ったりしているけれど、それはわたしがタカラヅカを好きで、ずっと続いて欲しいと思っているから。
 わたしがヅカを見放すときは、黙って消えるのみでいちいち宣言もしないし、愚痴を言うために場を設ける気もない。
 語りたいのは好きなモノ、愛情が根底にあるモノに限り、そーでないモノに時間も労力も使う気はない。愛の反対は無関心。

 つーことで、またしてもヅカやばいんぢゃね語り。
 落ち着いたのでよーやく書ける、記録しておける、雪組千秋楽の話。

 
 トップスター退団千秋楽が近づくと、ここのよーな辺境ブログにも検索でたどりつく人たちがいる。
 ムラの前楽、楽の当日券情報を求めてだ。
 わたしは何人かのトップスターの当日抽選に参加した経験があり、近年は自分のためにその記録を残すことにしている。
 わたしがヅカファンである以上、これからも当日抽選に並ぶだろうから、少しでも情報が欲しいだろう、ナマの実情を知りたいだろう。んでもって、記憶力がナイため、文字にして残さないと忘れてしまうだろう。
 てことで、記録してあるもんだから、それが検索に引っかかり、やってくる人たちがいる。
 その人たちの役に立てていればいいなと思う、少しでも。

 だがしかし。

 雪楽が近づいても、当日抽選情報を求める人たちの検索が、ほとんどなかったのですよ。

 あれえ? 変だな。とは思ったけれど、なにしろただの辺境ブログ、他に情報を得るツールがあるなら、なにもわたしんとこになんか来ないだろうし、だからといってどーってことはない。

 わたしがアクセス解析を眺めるのは、わたし自身の記事がどうこうっつーより、「ヅカファンの関心の高さ」を判断する場合が多い。
 公演の初日感想を書くことが多いので、公演名で感想を求めてやってきた人の多さで、その公演、組の人気を計ってみたりな。
 ……人気のない公演って、検索する人も少ないんですよ、ええ……。(いろいろと自虐)

 雪楽の情報求めている人、少ないのかな? と、ちらりと思いはしたけれど、そんなことがあるわけないので、さらっとスルーしていた。

 そして、当の雪前楽と、大楽。

 過去の例にならい、記載します。

2010年8月 水くん
 前楽 座席券50枚、立見券140枚、並んだ人数500人。
 大楽 座席券42枚、立見券100枚、バウ500枚、並んだ人数800人。


2009年11月 あさこ
 前楽 当日券詳細確認忘れたので謎(情報求む)、並んだ人数1000人。
 大楽 座席券42枚、立見券100枚、バウ500枚、並んだ人数1400人弱。

2009年3月 トウコ
 前楽 座席券55枚、立見券140枚、並んだ人数1100人。
 大楽 座席券42枚 立見券100枚、エスプリ220枚、並んだ人数1500人。

 …………この数字の違い。
 危機感持つなっつー方が無理っしょ。

 係のおにーさんに、並んだ人数直接聞いてます。「**人くらいですね」と言われるので、くらい、はのぞいて**人表記。「**人弱」と言われたときはその通りに書く、**人に達していないということだから。

 去年1500人からが並んだ大楽の当日券に、今年は800人しか並んでないんですよ。
 当日券とバウ券とキャンセル待ち券で、当選者は700人、なのに800人しか並んでない、はずれる方が難しい、当日ムラへ早朝から行った人はほとんど観ることが出来た、という。
 例年の経験ゆえ家族総出で並んだ人とか当たりすぎて困っちゃって、ふつーにさばいていたりして、周囲にも「さばきで観ました」と言っている人たちが複数いた。

 退団するトップスター、水くんの人気がない、とは、思わない。
 水しぇんは人気スターだ、べらんめえ。

 そりゃトップに無関係ではないだろう(タニちゃん、かしちゃんの並び人数はコレよりすごかった。正確な数字がないので記載はしないが)が、それだけではなく、当日抽選の並び人数は、「宝塚歌劇団」の人気バロメータなんだ。

 コアなファンはファンクラブに入ってそちらでチケットを頼んであるし、会と無関係でもなにがなんでも楽を観たい本気のファンは、前もってチケットを入手している、ツテでもお金でもなんでも使って、どんなことをしても。
 「観られないかもしれない」「観られたらラッキー」な当日抽選なんかに懸けない。
 本当に観たければ、借金してでもチケットを買うだろう。昔とちがって今は、素人でもお金さえあればチケットは買えるんだ。

 だから当日抽選にやってくるのは、ライトなヅカファン。楽を観られなくてもあきらめがつく温度感の人たちが多い。

 もちろん、こんな分け方は大雑把で「それだけじゃないわ! そうじゃない人もいるわ!」なことは承知しているが、それは置く。

 「大枚はたいてチケット買うほどヅカに人生捧げてないけど、楽を観たいなあ」「贔屓は別にいるけど、ちかさんも好き」「雪組ファンだから、楽は観たい」「単にサヨナラショーを観たい」などの、ライトな感覚で浮遊している人たちが「観られたらラッキー、観られなくてもあきらめがつく」からと、当日抽選にやってくる。

 そんな人たちが、激減した。

 コアなファン数には、大して変化はない、差異はない、と思う。トウコあさこ水。同時代の人気スター。
 ただ、彼らを取り巻く歌劇団の状況が、変わったんだ。

 なにしろ、次期娘役トップスター不在、夢華さん研1ジュリエット、まっつ組替えの発表があったのが、前楽の2日前っすよ。
 これでライトなヅカファンがドン引きしたのは事実ですよ。
 「ラスト3日は水しぇん三昧」と休み取って用意していたわたしが、観劇意欲なくして家に閉じこもるくらいには、とんでもない事態ですよ。水くんの千秋楽でなければ、しばらくムラには近寄らなかったと思う。

 千秋楽チケット自体は完売しているから、劇団の売り上げはトウコのときから変わっていない。
 でも、当日何人がソレを求めて早朝からあの田舎へ並びに行ったかは、段違いだ。
 そのお金にはなっていない部分こそが、ファンの真意なんだ。
 

 公演検索者数で各公演の人気を計れるのと同じ、当日抽選情報の検索が来なかったわけだ、興味を持つ人が激減したんだ。
  
 ライトなヅカファンが、激減している。
 その事実を目の当たりにした。

 そしてわたしは、あらためて思ったわけだ。
 タカラヅカって、やばいんぢゃね?
 震撼した。

 そして。

 浮遊層を失い、退団者のコアなファンも失った状況で、雪組を背負っていくキムくんは大変だなと。
 ヅカ自体大変な状態だけど、なかでも当事者たる雪組、そこのただひとりのトップスター(娘役トップ不在)キムの重責は半端ナイなと。

 長く続くモノには、いろんなことが起こって当然、今がやばいだけでまた盛り返すときが来ると信じて、見守り続けます。

 ヅカファンですから。

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