11月です。
 寒くなってただひとつの良いことは、猫がひとなつこくなることです。目が覚めたとき、布団の中にぬくぬくの生きた毛皮が丸まってる幸福。
 ウチの猛獣は相変わらず猛獣で、いろんなモノと闘い、いろんなモノをぶっ壊し叩き落としてますが、寝てるとかわいーです。
 全身筋肉、余分な脂肪ナシ、実用的な短い毛皮に包まれた、小顔で手足細長しっぽ長のドーベルマンのようなカラダ付きで、今まで飼ってきたどの猫より手触りが良くない・固いのですが、それでもくにゃりとした触感は至福の気持ちよさです……つくづく猫ってすげえ。最低の手触りの猫でも、他の動物よりキモチいいって……。

 そんな今朝の夢っつか、悪夢は、友会の抽選結果でした。

 『ロミオとジュリエット』の抽選結果メールが送られてくる日ぢゃないですか。

 明け方までいろいろやっていたわたしは、夢うつつにケータイの着信音を聞き、枕元のケータイのチェックをしました。

 ああ、抽選結果のメール来てる……今回は久しぶりにフルエントリしたんだ……最近もう友会入力忘れてたりほとんどしてなかったりだったけど、まっつを前方席で見たい!という切望ゆえ、当たりやすいっちゅーかまず入力したらハズレはナイだろう平日まで、びっちり入力していたんだ。

 友会入力しないのは、「良席観劇の期待心<<<カス席の恐怖心」ゆえです。
 期待より恐怖の方が大きい「友の会」ってどうなのよ。

 でも今回は「まっつを見たい」キモチが恐怖心を凌駕。愛の力ってすげえ。
 わたしのよーなカネもツテもない一般人以下のファンが前方席に坐れる唯一の機会が、友会抽選ぢゃないですか。どんだけリスクが大きくても、賭に出てこそファン、燃えろわたしの愛っ。
 てことで、ほんっとにめずらしくフルエントリ。

 その結果が、ぴーぴー鳴るメール着信音、3連発。

 3連発? 4公演入力したのに? もう1通は1分位遅れて到着。
 わたしはメールをざーっとチェックした。「続きを受信」するまでもない、冒頭を読むだけで当たりハズレは文面でわかる。
 ケータイでチェックするのは当落のみ、座席番号はPCで確認している、ケータイの小さな画面は面倒くさいから。つかわたし、基本ケータイでネットしないし、mixiくらいで……ああ、起きてPC立ち上げなきゃ……むにゃむにゃ。

 ええ。
 ケータイ手にしたまま、2度寝しちゃったんですよ、猫を脇に乗せた体勢で!!

 脳裏にあるのは、抽選結果。そして、かわいいけどうれしいけど、重い毛皮の固まりが圧迫。

 悪夢、一直線。

 ……悪夢とは、抽選にはずれることをいうのではありません。

 カス席が当たりまくることを言うのです。

 夢の中でわたしは、友会カードを食券販売機のようなモノに差し込んでました。
 すると、機械の下、食券が出てくるところから、ガチャンと友会発行のあの柄のチケットが出てくるのです。
 友会カードで抽選販売されたチケットが、印字されて出てくる自動発券機らしい。郵送より事故がナイんぢゃね、それって?

 んで、出てきたチケットを見て、わたしはショックを受けるのです。

 2階7列4番って!!

 ショックのあまり、番号までおぼえてる(笑)。
 平日でコレってひどくね? 満員御礼の舞台ならともかく、客がいないことがデフォルトのムラ平日ですよ? 全組平日に観劇してるから知ってるけど、どこの組がどうぢゃなく、ほんとにムラの平日はアレなんですってば。
 2階S席はセンターブロック最前列にしか人がいなかったりするのに、なのになのに7列目の端って、どーゆーこと? 選択肢のない友会会員に「絶対売れない席」を押しつけるのが目的?!

 いや、友会がそーゆーところだと、わかっていた。
 わかっていてわたしは、まっつ愛のために賭に出たんだ。
 伸るか反るか、失敗すればどん底だとわかっていて、それでもわたしは一縷の望みに懸けたんだ……!! あああ、まっつ……!!

 そして、恐怖はこれだけではすまない。
 何故なら、当たったのは1枚ではないからだ。
 別の平日がもう1枚、当たっているのだ。

 わたしは震える手で、券売機を操作した。
 もう1枚、チケットがガチャンとはき出される。

 ああ、それは…………っ!!

 
 目が覚めた。

 もー、心臓ばくばく。

 そして、自分がまだベッドの中で、猫と一緒で、チケットの座席番号は未確認であることを知る。

 よかった。
 夢だ。2階7列4番は夢だっ。わたしはまだ席番確認してないっ、PC立ち上げてないっ。

 こわかった。
 こわかったよーーっ。

 友会って大抵、「こんな席なら、当たらない方が良かった」な席ばかり当たるんだもの、ムラ。だから入力しなくなってたんだよ。

 わたしがお金持ちならイイ、こんなみみっちいことで一喜一憂しない。
 でもわたしには、はっせんえんは大金なの。「1列後ろは5500円」の席で観るくらいなら、はじめから5500円の席で観たいの。んで、浮いたお金でまた別のチケットを買うのよ。
 びんぼーなのよ、びんぼーがみんな悪いのよ。うきーっ。

 悪夢でした。
 朝から(もう昼です)無駄に消耗しました。

 
 抽選結果は、案の定平日だけ当たってました。
 席は……微妙。

 うなされるほど悪夢ぢゃないけど、しかし、手放しで喜べないというか、うーん。てな席。
 下を見ればキリがないけど、なにしろわたしはびんぼーなので、うーん。

 びんぼーが憎い。

 ほんとのとこ、わたしに甲斐性がないのがいちばん悪いんですけどね。
 なんでびんぼーなのに、こんなカネのかかるモノを好きになっちゃったんだろう。

コメント

日記内を検索