貸切公演を考える。@ロミオとジュリエット
2011年2月16日 タカラヅカ 貸切公演の限界を思った。
普段のわたしは、貸切公演を観に行かない。
面倒くさいからだ。チケット購入方法が通常とチガウなんて。
でもって別に、その日でなくてもいつでも行けるから、貸切ではないふつーの日に観劇する。
それが今回の『ロミオとジュリエット』は、大ハマリ絶賛リピート中!になってしまったため、貸切だろーとなんだろーと、自分が行ける日は行く、観られる限り観る! という状態だった。
つーことで、貸切公演も複数観たんだが。
貸切公演は、誰の得にもなっていない、と思った。
全組全公演万遍なく平日も土日も観劇する身なので、近年のヅカ人気の低迷ぶりはよくわかっている。
どの組が人気ないとか、どの演目がやばかったとか、実体験をもとに肌で感じている。
そんななか、今回の『ロミジュリ』はマジで客入りが良かった。
当日券3桁表示だから「朝から100人以上並ぶわけナイ、楽勝楽勝」と安心して出かけたら、座席券完売立ち見券しかなかったり、「当日券ってほんとに100枚以上売れるものなんだ」と今まで知らなかったことを知った公演だった。
平日3時公演とかも、あんだけ2階席が埋まってる姿を、久しぶりに見た……(笑)。S席センター1列目に数人しかいないとか、どの組と言わずふつーにあるのが今のヅカの現実だもん。
以前の「満員完売が当たり前」時代ではなく、あくまでも「2階席に数人しかいない」が日常となった今現在のタカラヅカにおいて。
貸切公演の意味って、なんなんだろう。
企業招待貸切じゃなく、カード会社とかの会員相手に定価で販売する貸切公演ね。
今回の『ロミジュリ』は客入りが良く、土日は座席完売が基本だった。
あとになるほど人気は上がり、立ち見も100人とかで「サヨナラショー付きレベルの混雑」ぶりだった。
そんな状況なのに、貸切公演は、席が余っていた。
午前公演は見慣れた人口密度の客席で、「**番の人に色紙当選つっても**番のうち何割かは空席だよなー」と思いながら観る、いつもの埋まり具合。(それでもまあ、最近にしては入っている方だったけど)
が、その同じ日の午後公演は座席完売で立ち見もぎゅうぎゅう。普段立ち見なんかしたことない人までもが「立ち見はじめてなんです」と勝手のわからない様子で右往左往しているから、余計に混乱必至の立ち見スペース。
……間違ってる。
貸切じゃなく、ふつーに両方通常公演として販売していれば、どちらも同じくらい売れただろうに。
立ち見が嫌で観劇をあきらめた人だっているだろう。
2回公演があるなら当日券目当てに出かける人だっていただろう。
販売機会を失った劇団も損失だし、全館貸し切ったのに埋まらなかったカード会社だって損失だ。観劇したかったのに出来なかった客たちだって損失だ。
誰も得をしない。
もちろん、売れていない貸切公演はHPに告知される。当日窓口で当日券を販売すると。
だから本気でなにがなんでも観たい、だから情報を調べまくる人、ヅカヲタで貸切公演のシステムを理解していてどこをチェックすればいいかわかっている人、ならば、貸切公演のチケットも購入可能だ。
しかし、一般人はそこまでしない。
ぴあを観て「日曜日に『ロミジュリ』観たかったけど、午前は完売、午後は貸切公演でチケット発売無し。じゃあもう観られないわね」で終了だ。
宝塚歌劇団のHPまでいって「貸切公演チケットの販売方法」をチェックするなんて、想像の範囲外。また、どこの会社の貸切なのか調べてそのカード会社のHPをチェックするとかも、ありえない。
notヅカファンの知人が娘さんを連れて「『ロミジュリ』だから。ポスターきれいだったから」と観劇を決めて前売りを買っていたが、もちろん彼女は貸切公演のチケット購入方法なんか知らなかった。
「真ん中で観てみたかったんで、真ん中で探したら2階の後ろから2列目しか買えなかった」そうで、「同じ日の午前公演は?」と聞いたら「だって午前は貸切でしょう?」と不思議そうに返された。
貸切公演=存在しないと同じ。
実際わたしだって通常は貸切なんて観ないもんなー。
日程に「貸切」と書いてあったら、そこは「なかったこと」にするもの。「どこの貸切かしら、チケット販売あるかしら」とは、めんどーだから考えないもの。
東宝に遠征するとか、日にちが限定されているときは調べるけど。
いつでもいいなら、めんどーなことはしない。
そうやって、劇団が今喉から手が出るほど欲している「一般ファン」の観劇チャンスを、土日に貸切を入れまくることで劇団自身が逃しまくっている。
一般人に注目度高い演目こそは、貸切じゃダメなんだ。ふつーにチケットを購入できるカタチにしておかないと。
『麗しのサブリナ』とか、東宝ではチケットが取りにくくなっていたらしいけど、貸切は変わらず空いていたそうだし。一般人は貸切公演は知らないんだよー。
とゆーことで。
今ほんとに、ディープなヅカヲタが減っているんだなと思う。
貸切公演を狙って観に来る類いの。
そもそも貸切公演は、普段ヅカを観ない一般客用という意識があった。
でもそれって昔の話だよね。
ネットのない時代は、カード会社のお知らせやフリーペーパーに載っている「貸切公演」のお知らせだけが、一般人のチケット購入方法だったかもしれない。
「タカラヅカはチケットが取りにくい」「タカラヅカのチケットってどこで買えばいいのかわからない」という時代。
タカラヅカのチケットは専用窓口で発売日に並んで買うのがいちばん良くて、それ以外は不透明だった頃。
一般人は情報のなさゆえに、貸切公演ぐらいしかわかりやすい販売方法を目にする機会がなかった。
だけど今は、コンサートでも舞台でも、とりあえずぴあのHPを見れば事足りる。
いちいち劇団や劇場のHPを調べるのではなく、なんでもかんでも大手チケット販売HP。ぴあに限らず、普段から耳馴染みのある、あるいは使い慣れているサイトひとつチェックして完了。
劇団HPまで行く必要はない。
考え方が、逆になった。
初心者が見るのはぴあなどのチケット販売サイトで、ファンがチェックするのが公式HP。
貸切は一般人の目にするサイトには発売方法が載っておらず、ヲタが目にするサイトにのみ載っている。
それゆえ、貸切公演利用の一般人率は下がり、「貸切公演だから」と特別感を求めて観劇するヲタの数は近年減り続けている……ために、貸切の客入りはどんどんひどくなる。
もちろん、依然一般人で古来からの意味で貸切公演を楽しみにしている層もあるだろうけど。それ以外の部分では、時代と共に変わったのだろうなと。
今回の『ロミジュリ』は作品力にて、一般人やライトなヅカファンを動かした。
それゆえに盛況のうちに終了した。
土日はほんとチケットなかったっすよ……。
だからこそ、1階席後方扉前は立ち見客で通行すら大変な混雑ぶりだった同日の貸切公演が、2階席のサイドや後方空いてます状態が、理不尽かつもったいなくて。
誰も得してないじゃん! みんな損してるじゃん!と。
作品力のない、完全ヅカヲタ人気しか当て込めない作品だったら、通常公演も貸切公演も空きっぷりは似たよーになるだろうけど。
せっかくお金懸けて有名作品持ってきたなら、売り方も考えようよ、劇団。
普段のわたしは、貸切公演を観に行かない。
面倒くさいからだ。チケット購入方法が通常とチガウなんて。
でもって別に、その日でなくてもいつでも行けるから、貸切ではないふつーの日に観劇する。
それが今回の『ロミオとジュリエット』は、大ハマリ絶賛リピート中!になってしまったため、貸切だろーとなんだろーと、自分が行ける日は行く、観られる限り観る! という状態だった。
つーことで、貸切公演も複数観たんだが。
貸切公演は、誰の得にもなっていない、と思った。
全組全公演万遍なく平日も土日も観劇する身なので、近年のヅカ人気の低迷ぶりはよくわかっている。
どの組が人気ないとか、どの演目がやばかったとか、実体験をもとに肌で感じている。
そんななか、今回の『ロミジュリ』はマジで客入りが良かった。
当日券3桁表示だから「朝から100人以上並ぶわけナイ、楽勝楽勝」と安心して出かけたら、座席券完売立ち見券しかなかったり、「当日券ってほんとに100枚以上売れるものなんだ」と今まで知らなかったことを知った公演だった。
平日3時公演とかも、あんだけ2階席が埋まってる姿を、久しぶりに見た……(笑)。S席センター1列目に数人しかいないとか、どの組と言わずふつーにあるのが今のヅカの現実だもん。
以前の「満員完売が当たり前」時代ではなく、あくまでも「2階席に数人しかいない」が日常となった今現在のタカラヅカにおいて。
貸切公演の意味って、なんなんだろう。
企業招待貸切じゃなく、カード会社とかの会員相手に定価で販売する貸切公演ね。
今回の『ロミジュリ』は客入りが良く、土日は座席完売が基本だった。
あとになるほど人気は上がり、立ち見も100人とかで「サヨナラショー付きレベルの混雑」ぶりだった。
そんな状況なのに、貸切公演は、席が余っていた。
午前公演は見慣れた人口密度の客席で、「**番の人に色紙当選つっても**番のうち何割かは空席だよなー」と思いながら観る、いつもの埋まり具合。(それでもまあ、最近にしては入っている方だったけど)
が、その同じ日の午後公演は座席完売で立ち見もぎゅうぎゅう。普段立ち見なんかしたことない人までもが「立ち見はじめてなんです」と勝手のわからない様子で右往左往しているから、余計に混乱必至の立ち見スペース。
……間違ってる。
貸切じゃなく、ふつーに両方通常公演として販売していれば、どちらも同じくらい売れただろうに。
立ち見が嫌で観劇をあきらめた人だっているだろう。
2回公演があるなら当日券目当てに出かける人だっていただろう。
販売機会を失った劇団も損失だし、全館貸し切ったのに埋まらなかったカード会社だって損失だ。観劇したかったのに出来なかった客たちだって損失だ。
誰も得をしない。
もちろん、売れていない貸切公演はHPに告知される。当日窓口で当日券を販売すると。
だから本気でなにがなんでも観たい、だから情報を調べまくる人、ヅカヲタで貸切公演のシステムを理解していてどこをチェックすればいいかわかっている人、ならば、貸切公演のチケットも購入可能だ。
しかし、一般人はそこまでしない。
ぴあを観て「日曜日に『ロミジュリ』観たかったけど、午前は完売、午後は貸切公演でチケット発売無し。じゃあもう観られないわね」で終了だ。
宝塚歌劇団のHPまでいって「貸切公演チケットの販売方法」をチェックするなんて、想像の範囲外。また、どこの会社の貸切なのか調べてそのカード会社のHPをチェックするとかも、ありえない。
notヅカファンの知人が娘さんを連れて「『ロミジュリ』だから。ポスターきれいだったから」と観劇を決めて前売りを買っていたが、もちろん彼女は貸切公演のチケット購入方法なんか知らなかった。
「真ん中で観てみたかったんで、真ん中で探したら2階の後ろから2列目しか買えなかった」そうで、「同じ日の午前公演は?」と聞いたら「だって午前は貸切でしょう?」と不思議そうに返された。
貸切公演=存在しないと同じ。
実際わたしだって通常は貸切なんて観ないもんなー。
日程に「貸切」と書いてあったら、そこは「なかったこと」にするもの。「どこの貸切かしら、チケット販売あるかしら」とは、めんどーだから考えないもの。
東宝に遠征するとか、日にちが限定されているときは調べるけど。
いつでもいいなら、めんどーなことはしない。
そうやって、劇団が今喉から手が出るほど欲している「一般ファン」の観劇チャンスを、土日に貸切を入れまくることで劇団自身が逃しまくっている。
一般人に注目度高い演目こそは、貸切じゃダメなんだ。ふつーにチケットを購入できるカタチにしておかないと。
『麗しのサブリナ』とか、東宝ではチケットが取りにくくなっていたらしいけど、貸切は変わらず空いていたそうだし。一般人は貸切公演は知らないんだよー。
とゆーことで。
今ほんとに、ディープなヅカヲタが減っているんだなと思う。
貸切公演を狙って観に来る類いの。
そもそも貸切公演は、普段ヅカを観ない一般客用という意識があった。
でもそれって昔の話だよね。
ネットのない時代は、カード会社のお知らせやフリーペーパーに載っている「貸切公演」のお知らせだけが、一般人のチケット購入方法だったかもしれない。
「タカラヅカはチケットが取りにくい」「タカラヅカのチケットってどこで買えばいいのかわからない」という時代。
タカラヅカのチケットは専用窓口で発売日に並んで買うのがいちばん良くて、それ以外は不透明だった頃。
一般人は情報のなさゆえに、貸切公演ぐらいしかわかりやすい販売方法を目にする機会がなかった。
だけど今は、コンサートでも舞台でも、とりあえずぴあのHPを見れば事足りる。
いちいち劇団や劇場のHPを調べるのではなく、なんでもかんでも大手チケット販売HP。ぴあに限らず、普段から耳馴染みのある、あるいは使い慣れているサイトひとつチェックして完了。
劇団HPまで行く必要はない。
考え方が、逆になった。
初心者が見るのはぴあなどのチケット販売サイトで、ファンがチェックするのが公式HP。
貸切は一般人の目にするサイトには発売方法が載っておらず、ヲタが目にするサイトにのみ載っている。
それゆえ、貸切公演利用の一般人率は下がり、「貸切公演だから」と特別感を求めて観劇するヲタの数は近年減り続けている……ために、貸切の客入りはどんどんひどくなる。
もちろん、依然一般人で古来からの意味で貸切公演を楽しみにしている層もあるだろうけど。それ以外の部分では、時代と共に変わったのだろうなと。
今回の『ロミジュリ』は作品力にて、一般人やライトなヅカファンを動かした。
それゆえに盛況のうちに終了した。
土日はほんとチケットなかったっすよ……。
だからこそ、1階席後方扉前は立ち見客で通行すら大変な混雑ぶりだった同日の貸切公演が、2階席のサイドや後方空いてます状態が、理不尽かつもったいなくて。
誰も得してないじゃん! みんな損してるじゃん!と。
作品力のない、完全ヅカヲタ人気しか当て込めない作品だったら、通常公演も貸切公演も空きっぷりは似たよーになるだろうけど。
せっかくお金懸けて有名作品持ってきたなら、売り方も考えようよ、劇団。
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