粗忽者と呼ばれた男・その11。@ロミオとジュリエット
2011年2月28日 タカラヅカ さあ、いよいよ最終章、『ロミオとジュリエット』、こあらった目線の見どころベンヴォーリオ@まっつ。
「どうやって伝えよう」とカーテン前でまるまる1曲歌って決心して、そーやってマントヴァまで来たっつーに、ベン様と来たら。
全開の笑顔で見つめるロミオ@キムに「ジュリエットは亡くなったよ」と告げるだけで精一杯。
「嘘だ」と言われ、親友が壊れる様を見るなり、一気に視線外して「自ら毒を飲んで」と叫んで、そのあとすがりつく親友から、必死に顔を背ける。
目を合わせてもくれないベン様の苦渋の顔を見て、ロミオはそれが現実だと突きつけられる。
絶叫するロミオの背中に、おろおろと声を掛けるベン様。「ひとりにしてくれ」と言われ、ふるふるしながら上手へ駆けだしていく。
ヘタレでいいですな。
いやその、「粗忽者その10」で書いたように、ヘタレとかそーゆー次元の話ぢゃないんだけど、やってることだけ眺めると。
顔見ましたー、言いましたー、視線はずしましたー、さらに言い切りましたー、さらに視線外して逃げまくりましたー、背中向けられ拒否られましたー、うわーんと逃げ帰りましたー……という、一連の流れがいっそ愉快です、わかりやすすぎて。
なまじその前のソロがオトコマエな分、ギャップが……(笑)。
ベン様の最後の登場場面は、12場の霊廟。
何故か2階の窓を開けて一瞬だけ登場。
ロレンス神父@にわさんが臨終直後のロミオとジュリエットを発見したら、さあ舞台奥中央ちょい上手寄りの2階部分を凝視だ。
ベンヴォーリオとロミオママ@ゆめみちゃんが、窓をばたんと開けて登場する。
この登場の唐突感がイイ。
ふたりで「せーのっ」て感じに見事にシンクロした動きで窓を開けるのがイイ。
実は、これがベンヴォーリオの最後の台詞。
彼の台詞はロミオママに話しかけられるところからはじまり、ロミオママと話すところで終わるんだ。
最後のひとことのあと、ママに腕を取られて動き出す、ベンヴォーリオ萌え。
ふたりにとって自然なことなんだ、接触するの。「さあ行きましょう」ってときに、息子の親友の腕を引くんだ、ママ。親友のママに腕を引かれて一緒に行くんだ、ベン様。
こんだけ親密なのに、ティボルト@ヲヅキとジュリエットママ@かおりちゃんチームと違い、色っぽいムードは皆無(笑)。
ベン様の最後の台詞、最後の美声堪能箇所だっつーに、2階席から見えない。
セットの位置が高すぎるのよ。イケコ……。
神父の嘆きの歌の間に、ベン様にいざなわれたモンタギュー夫妻が霊廟に現れる。明かりを持っているのがベン様ひとりなので、彼が案内役だよね。
霊廟は相当暗いらしく、一行は同じように現れたキャピュレット夫妻にしばらく気付かない。
互いに気付いたときに、まずはっとするベン様とモンタギュー夫妻。
……ひとさまの墓に勝手に入って来てんだから、気まずいわな。平時ならば争乱に発展しますよ。
でもその直後、両夫妻たちが霊廟内の異常に気づき……。
「ナニが起こったのか」に気付いたあとのベンヴォーリオが、秀逸。
たいまつをかざし、その目で現実を見て。びくっとしたあと、止まる。
まさしく、固まる。
そしてそのまま、ぺたんと坐り込む。女の子みたいな正座。男役ならふつーしないだろう姿に、余計彼が受けた衝撃を想像させる。そんな坐り方でも、まっつは女の子には見えないし。
親友の亡骸を見つけたなら、ふつーはそばに走り寄りそーなもんだが、ベン様はその場に坐り込んで動かないんだ。
それはマーキューシオ@ちぎの死を目の当たりにしたときもそうだった。
真の衝撃の前には、フリーズしてしまう人なんだ。
ええ、そんな状態でみょーに気になってしまうのが、愉快なたいまつ。
なんでアレ、あんなに曲がってるんだろう……。
いや、どーでもいいことなんだが、最初からずーっと気になってた。
まっすぐでええやん、なんであんなに曲がってるの?
で、放心しているのに、たいまつはちゃんとかざしてるし。落とさないの。いやあ、ベン様すごいなー。
んで、これは仕様なので、坐り込んで放心してるけど、コーラスタイムなので歌い出す(笑)。おお、神よ。
両家夫人の嘆きのソロのあと、ベンヴォーリオはようよう動き出す。
まるで禁忌に触れるかのように、おそるおそる台に近づき……その縁に手を突いて、泣き崩れる。
はい、ここでよーやく、たいまつを置きます。
段取りに入ってるんだろう、ここで近寄って、ここでしゃがんで、ここにたいまつを置く……つーか、隠す。
段取りをきちんと1個1個こなすベン様の中の人萌え。(観劇に集中しなさい)
いやその、あの愉快なたいまついつまで持ってるんだろ、とか、どーするんだろ、とか、やたら気になったモノで(笑)。
ベン様はほんっとにロミオに触れない。近づかない。
台はけっこー大きいので、端っこで泣かれると遺体からはわりと距離がある。
初演のすずみさんが、れおんくんの金髪を愛しそうに泣きながら撫でるのが激萌えだったので、まっつにもソレ期待したんだけどなー。キムくんの髪を泣きながら撫でるまっつ……ハァハァ。
しかしまつださんはファンのそんな期待の斜め上を行く。
すずみさんベン様は、れおんロミオへの愛情ダダ漏れでいろいろやばいくらいだったが(笑)、まつださんはそーゆーのとは違ったし。
慟哭よりも、喪失というか。
哀惜よりも、自責というか。
泣き崩れたベン様は、コーラス開始でそれでも歌い出す。
崩れたまんま、下向いたままのときもあるし、顔を上げて歌い出すときもある。
ベンヴォーリオはまさに、このコーラスの歌詞通りのことを思っていたんじゃないかな。
愚かな者たちに、神は罰を下された……。
ロミオの死は、ベンヴォーリオへの罰。
憎しみに踊らされ、親友を救えなかった。親友の恋人を救えなかった。その罰を受けた。
愚かさは罪。無力さは罪。
それなら、どうすればいい?
おお神よ、我らは約束する……ベン様は立ち上がり、そう歌う。
てことで、最終章は次回の最終回に続く!(テレビドラマかよ)
「どうやって伝えよう」とカーテン前でまるまる1曲歌って決心して、そーやってマントヴァまで来たっつーに、ベン様と来たら。
全開の笑顔で見つめるロミオ@キムに「ジュリエットは亡くなったよ」と告げるだけで精一杯。
「嘘だ」と言われ、親友が壊れる様を見るなり、一気に視線外して「自ら毒を飲んで」と叫んで、そのあとすがりつく親友から、必死に顔を背ける。
目を合わせてもくれないベン様の苦渋の顔を見て、ロミオはそれが現実だと突きつけられる。
絶叫するロミオの背中に、おろおろと声を掛けるベン様。「ひとりにしてくれ」と言われ、ふるふるしながら上手へ駆けだしていく。
ヘタレでいいですな。
いやその、「粗忽者その10」で書いたように、ヘタレとかそーゆー次元の話ぢゃないんだけど、やってることだけ眺めると。
顔見ましたー、言いましたー、視線はずしましたー、さらに言い切りましたー、さらに視線外して逃げまくりましたー、背中向けられ拒否られましたー、うわーんと逃げ帰りましたー……という、一連の流れがいっそ愉快です、わかりやすすぎて。
なまじその前のソロがオトコマエな分、ギャップが……(笑)。
ベン様の最後の登場場面は、12場の霊廟。
何故か2階の窓を開けて一瞬だけ登場。
ロレンス神父@にわさんが臨終直後のロミオとジュリエットを発見したら、さあ舞台奥中央ちょい上手寄りの2階部分を凝視だ。
ベンヴォーリオとロミオママ@ゆめみちゃんが、窓をばたんと開けて登場する。
この登場の唐突感がイイ。
ふたりで「せーのっ」て感じに見事にシンクロした動きで窓を開けるのがイイ。
実は、これがベンヴォーリオの最後の台詞。
彼の台詞はロミオママに話しかけられるところからはじまり、ロミオママと話すところで終わるんだ。
最後のひとことのあと、ママに腕を取られて動き出す、ベンヴォーリオ萌え。
ふたりにとって自然なことなんだ、接触するの。「さあ行きましょう」ってときに、息子の親友の腕を引くんだ、ママ。親友のママに腕を引かれて一緒に行くんだ、ベン様。
こんだけ親密なのに、ティボルト@ヲヅキとジュリエットママ@かおりちゃんチームと違い、色っぽいムードは皆無(笑)。
ベン様の最後の台詞、最後の美声堪能箇所だっつーに、2階席から見えない。
セットの位置が高すぎるのよ。イケコ……。
神父の嘆きの歌の間に、ベン様にいざなわれたモンタギュー夫妻が霊廟に現れる。明かりを持っているのがベン様ひとりなので、彼が案内役だよね。
霊廟は相当暗いらしく、一行は同じように現れたキャピュレット夫妻にしばらく気付かない。
互いに気付いたときに、まずはっとするベン様とモンタギュー夫妻。
……ひとさまの墓に勝手に入って来てんだから、気まずいわな。平時ならば争乱に発展しますよ。
でもその直後、両夫妻たちが霊廟内の異常に気づき……。
「ナニが起こったのか」に気付いたあとのベンヴォーリオが、秀逸。
たいまつをかざし、その目で現実を見て。びくっとしたあと、止まる。
まさしく、固まる。
そしてそのまま、ぺたんと坐り込む。女の子みたいな正座。男役ならふつーしないだろう姿に、余計彼が受けた衝撃を想像させる。そんな坐り方でも、まっつは女の子には見えないし。
親友の亡骸を見つけたなら、ふつーはそばに走り寄りそーなもんだが、ベン様はその場に坐り込んで動かないんだ。
それはマーキューシオ@ちぎの死を目の当たりにしたときもそうだった。
真の衝撃の前には、フリーズしてしまう人なんだ。
ええ、そんな状態でみょーに気になってしまうのが、愉快なたいまつ。
なんでアレ、あんなに曲がってるんだろう……。
いや、どーでもいいことなんだが、最初からずーっと気になってた。
まっすぐでええやん、なんであんなに曲がってるの?
で、放心しているのに、たいまつはちゃんとかざしてるし。落とさないの。いやあ、ベン様すごいなー。
んで、これは仕様なので、坐り込んで放心してるけど、コーラスタイムなので歌い出す(笑)。おお、神よ。
両家夫人の嘆きのソロのあと、ベンヴォーリオはようよう動き出す。
まるで禁忌に触れるかのように、おそるおそる台に近づき……その縁に手を突いて、泣き崩れる。
はい、ここでよーやく、たいまつを置きます。
段取りに入ってるんだろう、ここで近寄って、ここでしゃがんで、ここにたいまつを置く……つーか、隠す。
段取りをきちんと1個1個こなすベン様の中の人萌え。(観劇に集中しなさい)
いやその、あの愉快なたいまついつまで持ってるんだろ、とか、どーするんだろ、とか、やたら気になったモノで(笑)。
ベン様はほんっとにロミオに触れない。近づかない。
台はけっこー大きいので、端っこで泣かれると遺体からはわりと距離がある。
初演のすずみさんが、れおんくんの金髪を愛しそうに泣きながら撫でるのが激萌えだったので、まっつにもソレ期待したんだけどなー。キムくんの髪を泣きながら撫でるまっつ……ハァハァ。
しかしまつださんはファンのそんな期待の斜め上を行く。
すずみさんベン様は、れおんロミオへの愛情ダダ漏れでいろいろやばいくらいだったが(笑)、まつださんはそーゆーのとは違ったし。
慟哭よりも、喪失というか。
哀惜よりも、自責というか。
泣き崩れたベン様は、コーラス開始でそれでも歌い出す。
崩れたまんま、下向いたままのときもあるし、顔を上げて歌い出すときもある。
ベンヴォーリオはまさに、このコーラスの歌詞通りのことを思っていたんじゃないかな。
愚かな者たちに、神は罰を下された……。
ロミオの死は、ベンヴォーリオへの罰。
憎しみに踊らされ、親友を救えなかった。親友の恋人を救えなかった。その罰を受けた。
愚かさは罪。無力さは罪。
それなら、どうすればいい?
おお神よ、我らは約束する……ベン様は立ち上がり、そう歌う。
てことで、最終章は次回の最終回に続く!(テレビドラマかよ)
コメント