『記者と皇帝』、さくっとキャスト感想。

 マーク@いりすさんが、いい男だ。
 役が好みど真ん中なこともありますが(笑)、それにしてもかっこいいわー枯れた感じ、ヘタレ具合、それにそぐわないビジュアルの良さ。

 まさこさんは別に、芝居がうまい人ではないと思うのね。持ち味に合う役以外は技術の低さで表現しきれない。スタイルとダンスという武器があるからそれで良し、あとは本人のキャラ勝負……という。
 成長を見守るのがタカラヅカの楽しみ方のひとつ、変な役しかできなかったあのいりすくんが、上級生になるにつれ「できる役」を増やしていくのが、うれしいやらときめくやら。
 わたしは新公主演する彼を見たかったクチで、なんで七帆と1回ずつ分けなかったんだろうと当時は思ったけれど、今思うと無理もなかったかなあと。
 まさこ、ヘタすぎたよね。いろいろと。研7時点であの実力に懸けるよりは、堅実な七帆くんひとり推しと劇団が判断しても仕方ない。
 でも、なまじ新公主演しなかったからこそ、まさこはその後いろんな役をして。
 路線スターじゃないからこそ、求められる役割ってのがある。スターの高学年化が進み、舞台に年期のいったスターとぴよぴよのひよっこしかいなくなった今、その高学年な路線スター様より「大人」に見える役者がどんだけ必要になっているか。
 早くから「大人」役を振られたことで、まさこはそっち方面へ伸びていった。
 動く背景だったたかはな時代のあと、いきなりトップスター様の父親役とかするよーになったもんなあ。まさこだけでなく、『A/L』っていろんな意味で宙組の転機となった公演だよなあ。
 新公時代もWS主演も、ナマで観てきてますから。アレな時代も記憶に焼き付いてますから。そんな彼が今。……うわーん、ときいりがいい男過ぎてきゅんきゅんするー!(笑)

 志を忘れ権力にへつらうようになり、そんな自分を嫌悪したまま生きる男が、すべてを捨てても失っても、初心を取り戻す。お約束だけどわくわくする展開、キャラクタ。
 彼のカタルシスが、主人公アーサー@みっちゃんによってもたらされるのが、物語として正しい機能。アーサーの初恋の人だったんだねえ……ほろり。(チガウ)

 
 アーサーを追いかけ回す婚約者クリスティ@ちさきちゃん。
 コメディやるとすげーたのしそーだよなー。すでに貫禄を感じる(笑)。
 なんだろ、お約束であるこその動きというか、華がうれしい。安心して眺めていられる。
 ほんとに舞台にいることが楽しそうで、かわいいなあ。
 コトコトのポジションなのかあ。(え?)

 そのクリスティの相手役……ぢゃないけど、ラストで突然相手役に躍り出たブルース@愛ちゃん。
 かっこいーねー!! こーゆー役似合う~~。
 わたし愛ちゃんは顔立ちよりも体格萌えだなー。
 抑えて硬質にしてきた分、ラストの崩れっぷりがかわいいし。
 てゆーか、なんでこの男がよりによってアレに惚れているのか、バカバカしくもかわいい(笑)。

 
 ダグラス@ちーちゃんは、これまたお約束というか予定調和なキャラクタで。
 かわいくていいけど、不思議と「知っている」ちーちゃんの気がして、新鮮味がない。
 別にこんな役を他でやっていたかどうか、おぼえてないんだが。
 役自体がありがちすぎるせいかな。
 かわいい役をやっていても、ちーちゃんがキモく見えなくなったので、わたし的には進歩したなと。あ、ちーがではなく、わたしの目が。そして、キモく見えていたのもすべてわたしの責任で、ちーちゃんにはなんの責任もございません。ちなみにわたし、バウ出演組ではちーちゃんがいちばん好きです、でも彼をキモいとか言う。や、もう言わずに済みそう、目が慣れた!(ヲイ)
 しみじみ彼は好みの顔です。眺めているだけでシアワセ。

 
 桜木みなとくんと伶美うららちゃんはかわいいカップルだなー。
 桜木くんは美形さんだが、横顔の顎のラインが惜しい。これからもっと美しくなっていってくれるかなー。
 ところで、アーサー・キングの妹といえば、ギネヴィアだろう! と、偏った思い込みゆえ(笑)、名前の違和感からスタートしました、セーラ・キング。

 ふーりじんは良い役者さんだなあ。星の美城れん君と共に、貴重な大人役者。84期万歳。
 専科さんとサシで芝居して違和感ない、って、そんだけで尊敬だ。

 役があったのかどうかわかんないが、あちこちで出てくるたびに、あっきーの顔を好きだと思った。
 彼を個別認識した『薔薇雨』新公では別に、そんなこと思ってなかったのに。どんどん好みの男になってくる。
 鈴奈さんのステージ場面で、彼が登場したときに、どんだけうれしかったか……いやその、ビジュアル的に……(笑)。

 
 ロッタ@れーれなんだが、実はわたし、彼女が登場していることにしばらく気付いてなかった。
 アーサーがコナかけてる踊り子さん、たくさんわらわら出てきたダンサーチームのひとり、脇役の女の子だとばかり……思い込みってこわい。
 新聞記者として登場したときにはじめて、「あ、れーれだ! よーやく出てきた。かわいー」と思い……話を聞いていたら、さっきまで出てた踊り子さんがれーれだったのか!とびっくり。

 等身大のかわいい女の子。ツンツンしてるのがイイんだろうなってゆーか、大野くんの洋ものコメディ作品のヒロインってみんなツンデレじゃあ……?

 歌は相変わらずでうまいヘタ以前。
 だけど芝居歌だと気にならないな。歌がアレなのはわかってるから実際にすごくてもご愛敬っていうか、あーはいはい(笑)みたいな。
 かわいいからいいんじゃね?(素)
 かわいいは正義。……たしかにまあ、トップスターがコレじゃアレだが、バウヒロならまあ、アリなんじゃないかと。

 
 楽しい物語で萌え(られたかどうかはともかく)もあって、良い作品だと思います。
 贔屓が出演していたら絶対うれしい!

 ただ、この作品とこの役が、ほくしょーさんに合っていたのか、彼の魅力をこれまで以上に開花するモノだったかは、ちょっと疑問です。
 もちろんうまかった。それはたしか。
 でも、みっちゃんがうまいことなんて最初からわかっているので、こーゆーハートフルな二枚目半が「こんなみっちゃんはじめて見た! 素敵!!」な役だったかどうか。
 みっちゃんへのアテ書きではなく、あくまでも「大野作品」なんだなという印象でした。

 ラストシーンの蛇足感もなあ……。下手側だったわしは、ベッドにダイビングするほくしょーさんの丸いお尻が最後のアーサーの記憶なんですが……。

 フィナーレがあって良かった(笑)。

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