ろくに数を数えられない(「1、2、3……いっぱい?」的な)キムシンの演出に当たってしまった、数えてもらえなかった役の人たちの悲しみはわかります。
 その昔、わたしの贔屓も台詞4つしかもらえませんでしたから。贔屓より下級生で、出番も台詞もある人がいるのに。

 それでもわたしは、彼の作品が好きです。脇ファンだとリピートしんどいだろうなあ、と思いつつも。
 でれでも、『バラの国の王子』は好きです。

 ええ、とりあえず叫びます。

 野獣@きりやん好きだー!!

 なんですかあのかわいいイキモノ!
 不器用で鈍くさくて独りよがりで、かわいくてしょーがない。

 武骨で優しい、不器用なきりやさん、というのは、わたしの好きなきりやさんです。
 きゅんきゅんきます(笑)。

 あの小さな身体に大きなかぶり物して、両手を前に出したみょーな立ち方して、ディズニーの野獣みたいなシルエットでのそのそ歩いて。
 あのもふもふ欲しい、ぬいぐるみを売ってくれ!! 中身はキューピーでもなんでもいいから、かぶり物取れるようにして。
 少しも早くキャラクターグッズ化を望む!

 ラスト、王子にならなくてヨシ! ってくらい、野獣なきりやさんが好きです。
 ディズニーアニメでも、野獣は野獣のままの方が美形と思ったけど、まさかタカラヅカでまで(笑)。

 で、その大好きな野獣の相手が、これまた素敵な女の子で。

 
 ベル@まりもちゃんの、すこやかな強さ。
 ぶっちゃけ、絶賛されているほどの美女には見えないんだが(笑)、それはともかく、彼女のキャラクタが好き。

 人間らしい弱さやずるさを持ちながらも、光に向かって歩く女の子。
 この子だからこそ、野獣を救えるんだと思える。

 ベルが野獣の屋敷に来た最初の夜、自分の闇を吐露して泣くところから、一緒に泣いてます(笑)。泣けるもん、彼女の独白。
 そして、父親を起こさないよう、声をひそめて、それでもずーーっと泣いているとか。なんて悲しいの。
 それを見守る家臣たちも切ない。手をさしのべたいのに出来ないで、ただ見ているだけって、つらいよね。

 野獣のコンプレックス、それゆえの引きこもり。
 ベルの気づき。

 キムシンらしいテーマの押しつけがましさが、快感っ。

 や、わたし彼と波長合いますから。
 あれくらい「書きたいこと」がはっきりあって、それを表現するクリエイターは好き。

 自分自身を革命出来るのは、自分だけなんだよ。

 他人を変えることなんか出来ない。それは神様の仕事。
 だけど自分は変えられる。
 まちがったら、やり直せる。

 野獣を救えるのは他人の愛かもしれないけれど、引きこもりを間違いだったと気付くのは、野獣自身なの。
 愛する人を信じるという選択肢を選び取るのは、自分自身なの。

 キムシンのサムい台詞センス……というか、「おばかさん合戦」には、かなりムズムズしますが……。

 
 ところでわたしは、「お釈迦様の手のひらの上」ストーリーが苦手。
 誰かの作為の上で展開する物語が嫌い。
 なので、野獣ママ@あーちゃんの存在だけがこの物語の苦手ポイント。

 せっかく愛し合い、自分たちの力で幸せを掴んだはずの野獣とベルが、「みんな私の計算通り」とママが出てくることで台無し。と、思うんだけどなあ。
 みんなみんなママが何十年前に仕組んだことで、野獣もベルも自分で愛し合ったのではなく、ママの台本通りに操られたみたい。やばくなったらママが横から手を出して、自分の思い通りにする。ムカつく妹@りっちーに仕返しするためなら手段は選びませんわ、オーホッホッ!てか?
 ママの存在がお伽話感を高めているので、必要なのかもしれないけれど、わたしは不要だと思っている。
 ラスボスではなく、ピーチ姫ポジションにしておいてくれればいいのに。野獣の魔法が解けたから、ママも救われました、だけでいいのに。

 年齢不詳のあーちゃんの美貌は、さすがのフェアリーっぷりですが(笑)。

 
 とまあ、野獣とベルのラヴストーリーに心からときめき、涙しているのに、それとは別に野獣と商人@リュウ様のラヴストーリーを妄想してしまうのは、腐女子のサガというものでしょうか……(笑)。

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