はじめての光に踊れ。@ロック・オン!
2011年5月10日 タカラヅカ「キムくんの、はじめてのショーだから」
と、友人に言われて、一瞬なんのことかわかりませんでした。
「だから、キムくんがトップに就任して、はじめてのショー作品。お披露目の『ロミオとジュリエット』は一本モノだったから」
全ツ『ロック・オン!』は、音月桂はじめての、ショー主演作品。
知らなかった。
キムくん、ショー主演はじめてだったのかっ!!
いやその、考えてみたら当たり前のことなんですよ。
ふつーショーっていうのは大劇場か、それに準じるクラスの箱でしかしません。博多座とか中日劇場とか、あるいは全国ツアーとか。
でもって、本拠地宝塚大劇場や、宝塚歌劇団の名前を背負って各地方で公演する場合は、トップスターが座長を務めるもんです。
バウホールやドラマシティという、関連劇場とはチガウんだから。
ふつーのタカラジェンヌは、トップスターになるまで、ショーでの主演を経験しません。
せいぜいディナーショーで疑似体験するくらい。
ショーの新人公演は21世紀になってからこの間の『ノバ・ボサ・ノバ』までやってなかったわけだし、2番手としてある程度の期間を過ごせ、かつ劇団推しのスターならコンサートを任されるが、キムくんは2番手時代はほぼなかったよーなもんだし(2番手だったの、5ヶ月のみって……)。
キムがショーの経験がなくても、不思議はない。
当たり前のことなのに、何故かわたしはわかってなかった。
忘れてた、ではなく、知らなかった。
考えたこともなかったので、知らなかった。
キムってはじめて、ショーで主演してるんだー。へえー。
何故だろう。
わたしはすっかり思い込んでいたよ。
音月桂が、ショーで主演するのは当たり前だって。
トップだから主演するのではなく、音月桂だから主演する。
わたしにとってキムくんは、トップになるのが宿命付けられた人。真ん中で輝くために生まれた人。
だから彼が真ん中に立っている今は、『ロック・オン!』は、太陽が東から昇るくらいふつーのことなので、考えなかったんだ。
……うわーん、なんでわかってなかったんだろう。
キムくんがショーはじめてなんだって、わかっていたならわたし、初日にもっと感動したのに! 感慨深かったろうし、「ちゃんと真ん中できるのかしら」とかハラハラしただろうに!
……最後のは嘘です、別にハラハラしません(笑)。だってキムくんは真ん中に立つために生まれた人だから(笑)。
2003年の『レ・コラージュ』ですでに、トップ娘役の相手役として、ショーで1場面務めていたんだもんなー。違和感ないよそりゃ。
以来8年間、あったりまえにセンターとかカーテン前とか銀橋とか、とにかく「将来トップスターになる」ためのスキルを磨いてきたんだもんな。
芝居では2001年の『猛き黄金の国』新公主演からはじまり、2002年の『ホップスコッチ』バウ主演と、以来10年間、あったりまえに「主役」やり続けてきたんだもんな。
どんだけど真ん中だけのサラブレッド人生。
はじめてだとまったく気付かなかったくらい、キムくんはふつーに「真ん中」でした、「主演」でした、『ロック・オン!』。
いきなりライト点いて、舞台にただひとり立っていて、すぐに客席降りして観客煽って。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
オープニングが終わったら、次はいきなり客席登場で、お客さん一本釣りして手にちゅーだの髪撫でだのして通路練り歩いて。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
舞台に戻ればホモの役で、エロのエの字もない下級生たちを喰う演技しなくちゃならなくて、そりゃひろみちゃんはいい仕事してるしコマとがおりはなんとか様になってるけど、あとの子たちはモゴモゴ……しかもエロホモ対決のラスボスはまっつだし、アレ相手にガチホモやれってそんな無体な……!って感じだし。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
どんだけハードル高いん?! 考えてみれば!!
キムくん、すごいな。
よくやったな。
ものすごくプレッシャーだったろうなあ。
ぜんっぜん、気付かなかったけど。
真ん中に立つキム。
ショーで主演するキム。
当たり前だと思う……思われてしまうことが、彼のネックなんだろう。
なにしろ抜てきされてから10年超えだからねええ。年季の入ったヅカヲタほど、彼には見飽きた感を持つだろう。抜てきからトップ就任までが長すぎた。
わたし個人の見解では、2005年あたりでトップになってくれてても、違和感なかったもん、キムくんは。どこの組でどのスターの間に入れたのよ、という話ではなく、彼の成熟度からして。
そりゃジャンルイ@『銀の狼』はきびしかったかもしれないが(笑)、おっさん役できなくてもトップはできるし。『さすらいの果てに』で壮くんとの実力差とスター力の差を見せつけてくれたことで、舌を巻いたもんよ。(えりたんは成熟するのに時間がかかるタイプらしい。花組に戻ってから花開いた印象)
主演作や主演場面は増えていくけれど、トップにはなかなかなれずに、抜てきから10年。
回り道した分、いろんなキムくんを見られた。
良かったんだと思おう。
キムの中に、トド様やコム姫や水くん、歴代雪組トップスターの姿が垣間見える。
こうしてDNAは受け継がれていく。
あまりに自然で、気付かなかった。
キムが雪組を継ぐということ。わたしが愛し、見守っていた時代を、彼の中に見、彼の背中を見て育つ下級生たちの中にも見つけることなんだ。
そんなことを、改めて思った。
気付いた。
初日から、わかっていれば良かったのに。
『ロック・オン!』が、キムくんのはじめてのショー主演作品なんだって。
惜しいことをした。
と、友人に言われて、一瞬なんのことかわかりませんでした。
「だから、キムくんがトップに就任して、はじめてのショー作品。お披露目の『ロミオとジュリエット』は一本モノだったから」
全ツ『ロック・オン!』は、音月桂はじめての、ショー主演作品。
知らなかった。
キムくん、ショー主演はじめてだったのかっ!!
いやその、考えてみたら当たり前のことなんですよ。
ふつーショーっていうのは大劇場か、それに準じるクラスの箱でしかしません。博多座とか中日劇場とか、あるいは全国ツアーとか。
でもって、本拠地宝塚大劇場や、宝塚歌劇団の名前を背負って各地方で公演する場合は、トップスターが座長を務めるもんです。
バウホールやドラマシティという、関連劇場とはチガウんだから。
ふつーのタカラジェンヌは、トップスターになるまで、ショーでの主演を経験しません。
せいぜいディナーショーで疑似体験するくらい。
ショーの新人公演は21世紀になってからこの間の『ノバ・ボサ・ノバ』までやってなかったわけだし、2番手としてある程度の期間を過ごせ、かつ劇団推しのスターならコンサートを任されるが、キムくんは2番手時代はほぼなかったよーなもんだし(2番手だったの、5ヶ月のみって……)。
キムがショーの経験がなくても、不思議はない。
当たり前のことなのに、何故かわたしはわかってなかった。
忘れてた、ではなく、知らなかった。
考えたこともなかったので、知らなかった。
キムってはじめて、ショーで主演してるんだー。へえー。
何故だろう。
わたしはすっかり思い込んでいたよ。
音月桂が、ショーで主演するのは当たり前だって。
トップだから主演するのではなく、音月桂だから主演する。
わたしにとってキムくんは、トップになるのが宿命付けられた人。真ん中で輝くために生まれた人。
だから彼が真ん中に立っている今は、『ロック・オン!』は、太陽が東から昇るくらいふつーのことなので、考えなかったんだ。
……うわーん、なんでわかってなかったんだろう。
キムくんがショーはじめてなんだって、わかっていたならわたし、初日にもっと感動したのに! 感慨深かったろうし、「ちゃんと真ん中できるのかしら」とかハラハラしただろうに!
……最後のは嘘です、別にハラハラしません(笑)。だってキムくんは真ん中に立つために生まれた人だから(笑)。
2003年の『レ・コラージュ』ですでに、トップ娘役の相手役として、ショーで1場面務めていたんだもんなー。違和感ないよそりゃ。
以来8年間、あったりまえにセンターとかカーテン前とか銀橋とか、とにかく「将来トップスターになる」ためのスキルを磨いてきたんだもんな。
芝居では2001年の『猛き黄金の国』新公主演からはじまり、2002年の『ホップスコッチ』バウ主演と、以来10年間、あったりまえに「主役」やり続けてきたんだもんな。
どんだけど真ん中だけのサラブレッド人生。
はじめてだとまったく気付かなかったくらい、キムくんはふつーに「真ん中」でした、「主演」でした、『ロック・オン!』。
いきなりライト点いて、舞台にただひとり立っていて、すぐに客席降りして観客煽って。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
オープニングが終わったら、次はいきなり客席登場で、お客さん一本釣りして手にちゅーだの髪撫でだのして通路練り歩いて。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
舞台に戻ればホモの役で、エロのエの字もない下級生たちを喰う演技しなくちゃならなくて、そりゃひろみちゃんはいい仕事してるしコマとがおりはなんとか様になってるけど、あとの子たちはモゴモゴ……しかもエロホモ対決のラスボスはまっつだし、アレ相手にガチホモやれってそんな無体な……!って感じだし。
……はじめてだったのか。初心者だったのか。
どんだけハードル高いん?! 考えてみれば!!
キムくん、すごいな。
よくやったな。
ものすごくプレッシャーだったろうなあ。
ぜんっぜん、気付かなかったけど。
真ん中に立つキム。
ショーで主演するキム。
当たり前だと思う……思われてしまうことが、彼のネックなんだろう。
なにしろ抜てきされてから10年超えだからねええ。年季の入ったヅカヲタほど、彼には見飽きた感を持つだろう。抜てきからトップ就任までが長すぎた。
わたし個人の見解では、2005年あたりでトップになってくれてても、違和感なかったもん、キムくんは。どこの組でどのスターの間に入れたのよ、という話ではなく、彼の成熟度からして。
そりゃジャンルイ@『銀の狼』はきびしかったかもしれないが(笑)、おっさん役できなくてもトップはできるし。『さすらいの果てに』で壮くんとの実力差とスター力の差を見せつけてくれたことで、舌を巻いたもんよ。(えりたんは成熟するのに時間がかかるタイプらしい。花組に戻ってから花開いた印象)
主演作や主演場面は増えていくけれど、トップにはなかなかなれずに、抜てきから10年。
回り道した分、いろんなキムくんを見られた。
良かったんだと思おう。
キムの中に、トド様やコム姫や水くん、歴代雪組トップスターの姿が垣間見える。
こうしてDNAは受け継がれていく。
あまりに自然で、気付かなかった。
キムが雪組を継ぐということ。わたしが愛し、見守っていた時代を、彼の中に見、彼の背中を見て育つ下級生たちの中にも見つけることなんだ。
そんなことを、改めて思った。
気付いた。
初日から、わかっていれば良かったのに。
『ロック・オン!』が、キムくんのはじめてのショー主演作品なんだって。
惜しいことをした。
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