戦闘シーンってどこまで映像に収録されているんだろう?

 イヴァン中尉@央雅くんが足を斬られるところは、きちんと映してもらえるんだろうか?(斬るのはザッキーだっけ?)

 しつこく『黒い瞳』の話です。

 ベロゴールスクのみなさんが好きだ。
 イヴァン中尉もセルゲイエフ少尉@ハウルも、演技は微妙なんだが(笑)、それでも好きだ。
 短い出番ながら、人格者であることが感じられるミロノフ大尉@ナガさんのあたたかさなんかさすがだし、その妻ヴァシリーサ@ヒメもまたいい女だー。
 マーシャ@みみちゃんの友だちのお嬢様たち、アンナ@ひなちゃん、ナターリア@のあちゃんもかわいー。

 ベロゴールスク場面でのひそかなツボは、決闘後のニコライ@キムがマーシャとベッドでいちゃくらしている(語弊アリ)ときに、すぐ横の衝立の後ろで男たちがずーっと待っているんだろうな、ってこと(笑)。
「結婚しよう! ぼくは君と結婚したい」
「祝福されて結婚したいの」
 とかやってる横で、軍服の野郎ども……シヴァーブリンとセルゲイエフとイヴァン中尉が黙して出番を待っているかと思うと……。とくにシヴァ(笑)。
 けっこう長いよね、ニコライのプロポーズ。歌ったり打ち明け話したり。サヴェーリィチ@ヒロさんが飛び込んできたり。

 で、その長い場面のあと、彼らのいた隣の衝立が動き、司令官室になる。

 反乱軍襲撃予告を前に色めき立つ人々、ひとり冷め切っているシヴァーブリン。
 このとき、シヴァにキレるハウルのマイクがいつも不調なのが気になった。毎回台詞の最初の方が聞こえず、「ハウル、マイク忘れた?」と思う。
 叫んでいるウチにボリュームが大きくなり、最後の方はふつーに聞こえる。これってハウルのせいというより、音声さんの問題? 毎回ハウルが喋りだしてはじめて「おっといけねえ」とスイッチ入れて、ボリューム調節してる?
 ハウルのうまいとは言えない芝居、滑舌が良いとはいえない台詞が、マイクのせいでさらに大変な感じなのが、気になったなー。

 そんなシヴァーブリンをなじるヴァシリーサ、千秋楽だけ芝居が違っていた。
 それまではふつーに「アナタを見損なったわ!」と強く言い捨てていたのに、千秋楽は冷ややかに淡々と語っていて、それはソレでこわかった。

 とにかくこの公演で央雅くん株が上がっているもので(芝居うまくないとかさんざん書いておいてなんですが)、彼の役、出番があるとうれしいのですよ。
 イヴァン中尉が大砲を使える人だとか、副官らしくていいよなー。かっこいいよなー。
 彼のキリッとした顔と、笑顔のギャップが好きなの。
 ショーの客席降りが真横で、えんえん微笑みかけながら踊ってくれて、とろけたわー(笑)。ロケットでも見ちゃうわー。

 戦闘シーンでも、イヴァン中尉は目で追っちゃうしね。うわっ、足斬られた、痛そう!とかね。
 
 その後のプガチョフ@まっつによる裁きの場でも、イヴァン中尉が太股に包帯巻いてるのに萌えるしね。ああ、あのときの傷だわーと。
 足長いよね、包帯巻くから余計長さわかるよね、と。
 へんなとこで堪能(笑)。

 ぎゃんぎゃん吠えるセルゲイエフと、余計なことは強いて言わないイヴァン中尉のキャラクタの差がイイですな。

 ……みんな殺されちゃうんだねえ。
 もったいないなあ。みんなみんな、いいキャラなのに。個性的なのに。

 
 ところで、シヴァーブリンの暗黒がコワイです。

 いくら気にくわない同僚や上司だとしても、殺すまでいくだろーか、ふつー。

 ニコライのことをプガチョフに進言して、処刑させようとするのはいいのよ。
 シヴァーブリンはニコライに恨みがあるんだから。殺意があるんだから。
 行動の是非はともかく、ひととして心の流れはわかる。常々憎んでいた相手を、ときを得て殺そうとするのは。

 問題は、憎むまでいっていない「気にくわない」レベルの人たち。
 何年も寝食を共にしてきた仲間たちを裏切り、保身や出世欲を優先させる、ここまではわかる。ありえること。
 しかし、そんな元仲間たちを殺すようにプガチョフに進言し、処刑される様を笑いながら眺めるっちゅーのは、ひととしてコワイ。
 憎んでないのよ、気にくわないとかウザいとかのレベルなのよ? その程度の上司や同僚を笑いながら殺すのよ?
 会社とかクラスメイトとかに、ウザいなーと思う人は誰だっていると思うけど、だからといって殺さないよねええ? そこまで思わないよねええ? いくらしてもいいよと言われても、皆殺しにしないよねええ?
 シヴァ、こわい……。

 シヴァーブリンの転機は、ニコライがベロゴールスクにやってきたあと、決闘騒ぎまでの間。
 おそらく、マクシームィチ@がおりがコサックたちと連絡を取り、あーだこーだやっていたあたりかなと思う。

 ニコライがベロゴールスクに到着したときは、シヴァーブリンはまだ政府軍の軍人として話している。
 砦の兵士たちのふがいなさ、牛さんの相手で大騒ぎしているような日常に腹を立てている。「コサックと戦になるかもしれないのに」と。
 この怒りは、正規軍人としてのもの。

 それが、反乱軍襲撃が決まったときにはもう、「こんな軍隊では勝てない」と見放している。
 このときすでに、反乱軍と通じていたんだろう。

 んで、ニコライとの決闘騒ぎだけど。
 そのときに彼は自分で言ってるんだよね。
「俺はヤイーク・コサックの頭目に知り合いがいる」
 それって、プガチョフのこと……? プガチョフその人でなくても、あの辺の関係者のことよね。
 ロシア貴族のシヴァーブリンが、コサックの頭目と知り合うはずないじゃん、ふつーなら。
 このときすでにコサックと……反乱軍と通じているってことだ。

 プガチョフが刃向かう軍人は皆殺しでも、忠誠を誓う者には寛大だとわかっているから、村人や女子どもは安全だとわかってるんだよね、シヴァーブリン。
 邪魔なニコライたちは殺しても、マーシャは無事助けられるってわかってるんだよね。

 シヴァーブリンは嫌なヤツだけど、マーシャへの愛情を見ても、狂人ではないのよね。
 だからこそ、「気にくわない」レベルで砦の将校たちを皆殺し、それを笑って見物、てのはおかしいと思う。
 ほんとなら、マーシャのためにも父親のミロノフ大尉とかは助けそうなものだ。

 それをしないのだから、ニコライとの決闘騒ぎのあと、よほどナニかあったんだろうなと。
 シヴァーブリンにとっては正規の決闘、しかも先に剣を抜いたのはニコライの方、そして決闘中によそ見をして自滅ってとんでもなく不名誉、勝ったシヴァーブリンこそが英雄、正義のはずなのに。
 ミロノフ大尉他、砦の人たちはシヴァを責めたのかもな。ニコライの肩を持って。
 それでシヴァは彼らを憎んだのかもしれない。気にくわない同僚レベルではなく、殺意を持つほどの憎しみの対象に変化したのかも。

 そのへんの人間ドラマも、想像すると楽しい。

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