この時点でまだ、前回の宙組本公演の感想をまったく書けていないことにアタマを抱えつつ。
 宙組『美しき生涯』『ルナロッサ』観てきました。

 とりあえず。

 大空祐飛と凰稀かなめを並べたい、という意図はわかった。

 わたしはちえねねテルの並びが大好きだったので、星組トリオ解散、かなめくんの宙組組替えはその点を残念に思ってました。
 ついでに、らんとむ氏はそのまま宙組を継いで欲しかったので、「組替えなんかしなくていいじゃん、星組でちえねねテルを、宙組でゆひすみとむを見させてくれよ」と思ってました。らんとむ氏はいつでもトップOKな人だけど、学年的にゆーひさんはいずれ卒業するんだから、そのまま宙でいいじゃんと。

 ちえテルになにかと萌えていたので、別れが残念で、寂しくて。
 ゆひテルになるんだっつーことはあんまし考えてなかった。あまりに接点のないふたりで、想像力も働かないというか。
 むしろ、実力微妙な者同士並べてどうすんだとか、ひどいことを思いました。ゲフンゲフン。

 『美しき生涯』のポスターはそりゃあ二次元的、ゲームCG的に美しかったけど、それはゆーひくんのデフォルトなので、あまりに気にしてなかったし。テルもまた、静止画が美しいのはわかってたし。

 あんましモノを考えないまま観に行って。

 あまりの美しさに、目が点になった。

 なんじゃこりゃあ。

 とにもかくにも、ビジュアル。
 なんか、すごいことになってる……。

 もちろん、らんとむだって美しい人だった。彼がいたときだってゆーひくんも宙組のみんなも美しかった。
 が、なんつーんだ、ゆーひくんとらんとむは、画風の違うコミックのようだった。
 『シャングリラ』がわかりやすいよね、アニメかゲームCGまんまの無国籍盛りまくりコスプレのソラ@ゆーひと、とってもタカラヅカな男役スターふつーにスーツ似合いすぎですのラン@らんとむ。君たち世界観チガウやん、どっちも美しいけど! という。
 ソラとランが並んで記念撮影した写真があっても、「別の舞台の登場人物の合成写真?」って感じだったよね。
 そういったふたりの個性の違いが、魅力だったわけだ。(おかげでふたりはいつも敵陣営、並び立つことが少なかったわけだが・笑)。

 それが、らんとむ君のかわりにかなめくんがやってる来たことで、絵柄が統一された。

 ゲームCGな人々がそこに……!!

 ゆーひくんとかなめくんって、同じ世界の人だったのか。
 同じアーティストによって描かれたイラスト。世界観統一、絵柄統一、ただひたすらに美の追究。

 うわー……。
 なるほど……コレがやりたかったのか……。
 たしかにこのふたり、並べたいと思っても仕方ないわ……。

 商品の売りを個別化するために、特色を大きく打ち出すのは商売としてアリだよね。
 宙組は、ビジュアル特化かあ……。や、今までもそうだったけど、さらにそれが顕著になったなと。

 方向性が見えただけに、他の組子たちもぴたりとハマってきたというか。娘役はともかく、男たちはみんな「いくぜビジュアル組!」って感じギラギラ。
 
 役というモノがほとんどない『美しき生涯』、いつも山盛りみんなでわいわい『ルナロッサ』という作品もが、ビジュアル組形成に一役買っている。
 なんつーんだ、作品構成が真ん中の少数にだけ焦点が合っていて、あとはそれに倣う感じになっているっていうか。真ん中が「美!」だから、その周囲の名もなき人たちも同系色でまとまっているというか。

 すみ花ちゃんはビジュアル売りとか二次元売りの人じゃないし、みっちゃんひとりえらくいろんな意味で浮いているんで、ここがアクセントかな。

 いやとりあえず、美しいモノを観た。
 「タカラヅカ」を観た。
 これって「タカラヅカ」だ、「タカラヅカ」でしかありえないものだ。
 口ぽかーん状態で、そう思った。

 星組の『ノバ・ボサ・ノバ』も、「タカラヅカ」でしかありえないもので、宙組の『美しき生涯』はソレとはまーーったく別のベクトルを持つんだが、それでもコレはたしかに「タカラヅカ」のひとつの形態だ。

 「タカラヅカ」ってほんと、すごいなー。

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