こんなエリック、こんな新公。@新人公演『ファントム』
2011年7月14日 タカラヅカ 新人公演『ファントム』、主要配役についての感想つれづれ。
その役を演じた人の感想ではなく、あくまでも配役の話(笑)。んなもん、配役が発表されたときにしておけよ、てなことを、今さら書く。
つまり現実の新公を離れ、ただの妄想配役の域。こんな新公観たかった、てな。
もしもわたしが好きに新公配役をしていいっつーなら、迷わずエリック@いまっち、クリスティーヌ@仙名さんだった(笑)。
主要3役が発表になって、テンション落ちてたんだ。なんつーか、エリック@鳳くんもクリスティーヌ@みりおんもキャリエール@いまっちも、想像できるっていうか、冒険心のない、補助輪付き自転車みたいなもんだなあと。
植爺だーのスズキケイだーのの駄作の新公では、若者たちのキャリアのなさが浮き彫りになるだけで期待感がない。しかし、作品に力がある場合は、若者たちが実力以上の力をうっかり出してしまうかもしれない。
伝説の新公(笑)となった、ベニーの『スカピン』のように、作品力が主演の魅力を底上げし、爆発的に盛り上げることが可能。
『ファントム』は『スカピン』ほど力のある作品ではないが、腐っても海外ミュージカル、生徒の制御弁を外し、潜在能力を暴走させるきっかけは作れるかもしれない。
それは、すでに安定した人が引き出しの中を使って演じるのではなく、はじめての大任、組ファン以外に無名、などの対外的プレッシャーや注目度があり、その上である程度の実力(技術やタカラヅカ力)があり、演じているウチに加速度がついてどっかーんと盛り上がる、という図式だ。
爆発、暴走キャラとして今有力なのはなんといってもだいもんくんで、彼がその本質を発揮できる作品で新公主演できなかったことが悔やまれる。
だいもんにエリックやらせてりゃー、面白いものが見られただろうに。『ファントム』だけじゃない、オサ様時代に新公主演をやるべき子だった、カリスマ性と歌唱力だけでぶっ飛ばす系の役こそが、彼を輝かせただろう。生真面目なまとぶさんの役では、物足りなかったなあ。
てなふーに、年功序列で順番待ちが基本の花男のポジション待ちルールに阻まれてしまうとつまらない。
作品に合わせて主演を選んでくれよと。今の時代、新公主演=トップスター確約じゃないんだから、化ける可能性のある子に振ってくれ、化けたらめっけもん、ダメで元々じゃん。
エリック@いまっちだったら、どんなことになっていたんだろうなあ。
歌がすばらしいことは言うまでもないが、彼のあのあざとい芸風(褒めてます)で悲劇のヒーローを料理するとなると、どんだけ愉快なことをしてくれただろうかと。
わたしはいまっちよりタソ派(そんな派があるのか)らしく、本公演でいまっちがどこにいるかわからないこともままある、そんな程度のライトな観客だが、単に「面白いモノ」が見たいから、いまっちに大きな役が付くことをいつも望んでいる。
この子面白いから、主演させてあげてくださいよー、劇団様。
でもって、みちるタソのキャリエールが見てみたい派だ(笑)。
しかし。
キャリエールの新公配役には物申したいことがあるっちゅーか、引っかかりがある。
キャリエールとは、路線スターの役なのか?
てのが、新公配役で見えてくる。
初演宙組のキャリエールは登場時に銀橋ソロがあることでわかるように、「2番手スター」の役だ。新公でも、劇団がトップにするつもりで育てようと決めた美形くんにさせている。
だが、再演花組では、キャリエールは2番手役ではなくなっていた。フィリップとW2番手っちゅーか、劇団がフィリップ役こそを路線と考え、キャリエールを専科枠と考えているのが見えた。
それはさらに、新公配役で明確になる。
宙組では路線スターが演じたのに、花組では脇のおっさん役生徒が演じた。専科さんの役を振るような感じで。
ああほんとにもう『ファントム』は二度と再演しなくていいよ、と思った。
『ベルばら-フェルゼン編-』の大きな見せ場が専科さんのメルシー伯に説教される場面だったり、組長のスウェーデン国王に説教される場面だったりするのと同じ扱いなんだ、キャリエールとエリックの銀橋って。
2番手が専科さんや組長さん枠をさせられることになる、3番手を上げるため、下克上の手段として使われる作品なんか、これで終わりにしてくれと。
……当時、友人のゆみこファンが嘆いていたからなあ。新公キャリエールが路線スターでないことを。本公演の微妙な扱いに追い打ちを掛けられるようだ、と。
演じていた人々になんの含みもないし、どの役を演じたからえらいとか格上とかいうことじゃない。
どの役、どの新公もみんな輝いていたし、楽しく観劇した。
あくまでも、配役による劇団の考えを、わたしが勝手に想像して肩を落としたってだけのこと。
新公は若者たちの研鑚の場である。
劇団様が「絶対にトップスターにする」と決めた子以外も、一度は主演を経験すべきだとわたしは思う。将来脇に回るにしろ、真ん中の経験は生きるからだ。
でも年2回しかない貴重な場だからこそ、そんな「最初から脇」と決めている子に回すのはもったいない、と思うのかもしれない。
それはバランスなんだと思う。
今回と前回の花組『ファントム』新公がそうであるように、劇団が大切にしたいと思っている子に主演をさせて、その子をコケさせないための補助輪としてキャリエールは脇の実力者にやらせる。そういうバランスはアリだろう、『ファントム』に限らなくても。
反対に、脇の実力者に大変な主演をさせておいて、大切な子を2~3番手に抜擢し、のびのびと自由にスターポジションを味わせ、経験を積ませる、てのもアリだと思う。
エリックをいまっちで見たい……と思っても、その場合は2番手役は劇団推しのきらきら実力ナシ系を置くのが正しいカタチだから、そーゆー子がやるのにキャリエールという役は相応しい役じゃない……から、やっぱりいまっちのエリックはありえないんだろうなあ。
と、これまた『ファントム』という作品の「2番手が専科さん」というバランスが枷になる。
あーもー、だからタカラヅカの番手制度に合わないのよ、『ファントム』って。
新公ですら冒険できない、守りに入るしかない海外ミュージカルなんて。
いまっちがエリックだった場合、タソのキャリエールはありえないんだよね……そんな職人ばっかの新公、誰得よ……俺得だけどさ……。
いや、いっそエリック@いまっち、キャリエール@水美マイティー、フィリップ@柚カレーくんで見てみたかったさ。
キャリとフィリップが未知数過ぎても、いまっちひとりで作品を支えきれるだろうってことで(笑)。
そしてヒロインもいっそ未知数の仙名さんで。
どんだけいまっちを力持ちだと思ってんだ、てなもんだが。
実際の新公配役を、演じた人をどうこうって意味じゃないっす。
しっかりした良い新公でしたとも。主要キャラにしか見せ場も出番もなく、そしてその主要キャラがキャリア豊富な安定度の高い人々だったので、そりゃーもー安心なレベルの高い新公でございました。
それはそれでいいのだけど、ちがった切り口での新公もアリだよな、見てみたかったな、という話。
ただの妄想配役っす。
その役を演じた人の感想ではなく、あくまでも配役の話(笑)。んなもん、配役が発表されたときにしておけよ、てなことを、今さら書く。
つまり現実の新公を離れ、ただの妄想配役の域。こんな新公観たかった、てな。
もしもわたしが好きに新公配役をしていいっつーなら、迷わずエリック@いまっち、クリスティーヌ@仙名さんだった(笑)。
主要3役が発表になって、テンション落ちてたんだ。なんつーか、エリック@鳳くんもクリスティーヌ@みりおんもキャリエール@いまっちも、想像できるっていうか、冒険心のない、補助輪付き自転車みたいなもんだなあと。
植爺だーのスズキケイだーのの駄作の新公では、若者たちのキャリアのなさが浮き彫りになるだけで期待感がない。しかし、作品に力がある場合は、若者たちが実力以上の力をうっかり出してしまうかもしれない。
伝説の新公(笑)となった、ベニーの『スカピン』のように、作品力が主演の魅力を底上げし、爆発的に盛り上げることが可能。
『ファントム』は『スカピン』ほど力のある作品ではないが、腐っても海外ミュージカル、生徒の制御弁を外し、潜在能力を暴走させるきっかけは作れるかもしれない。
それは、すでに安定した人が引き出しの中を使って演じるのではなく、はじめての大任、組ファン以外に無名、などの対外的プレッシャーや注目度があり、その上である程度の実力(技術やタカラヅカ力)があり、演じているウチに加速度がついてどっかーんと盛り上がる、という図式だ。
爆発、暴走キャラとして今有力なのはなんといってもだいもんくんで、彼がその本質を発揮できる作品で新公主演できなかったことが悔やまれる。
だいもんにエリックやらせてりゃー、面白いものが見られただろうに。『ファントム』だけじゃない、オサ様時代に新公主演をやるべき子だった、カリスマ性と歌唱力だけでぶっ飛ばす系の役こそが、彼を輝かせただろう。生真面目なまとぶさんの役では、物足りなかったなあ。
てなふーに、年功序列で順番待ちが基本の花男のポジション待ちルールに阻まれてしまうとつまらない。
作品に合わせて主演を選んでくれよと。今の時代、新公主演=トップスター確約じゃないんだから、化ける可能性のある子に振ってくれ、化けたらめっけもん、ダメで元々じゃん。
エリック@いまっちだったら、どんなことになっていたんだろうなあ。
歌がすばらしいことは言うまでもないが、彼のあのあざとい芸風(褒めてます)で悲劇のヒーローを料理するとなると、どんだけ愉快なことをしてくれただろうかと。
わたしはいまっちよりタソ派(そんな派があるのか)らしく、本公演でいまっちがどこにいるかわからないこともままある、そんな程度のライトな観客だが、単に「面白いモノ」が見たいから、いまっちに大きな役が付くことをいつも望んでいる。
この子面白いから、主演させてあげてくださいよー、劇団様。
でもって、みちるタソのキャリエールが見てみたい派だ(笑)。
しかし。
キャリエールの新公配役には物申したいことがあるっちゅーか、引っかかりがある。
キャリエールとは、路線スターの役なのか?
てのが、新公配役で見えてくる。
初演宙組のキャリエールは登場時に銀橋ソロがあることでわかるように、「2番手スター」の役だ。新公でも、劇団がトップにするつもりで育てようと決めた美形くんにさせている。
だが、再演花組では、キャリエールは2番手役ではなくなっていた。フィリップとW2番手っちゅーか、劇団がフィリップ役こそを路線と考え、キャリエールを専科枠と考えているのが見えた。
それはさらに、新公配役で明確になる。
宙組では路線スターが演じたのに、花組では脇のおっさん役生徒が演じた。専科さんの役を振るような感じで。
ああほんとにもう『ファントム』は二度と再演しなくていいよ、と思った。
『ベルばら-フェルゼン編-』の大きな見せ場が専科さんのメルシー伯に説教される場面だったり、組長のスウェーデン国王に説教される場面だったりするのと同じ扱いなんだ、キャリエールとエリックの銀橋って。
2番手が専科さんや組長さん枠をさせられることになる、3番手を上げるため、下克上の手段として使われる作品なんか、これで終わりにしてくれと。
……当時、友人のゆみこファンが嘆いていたからなあ。新公キャリエールが路線スターでないことを。本公演の微妙な扱いに追い打ちを掛けられるようだ、と。
演じていた人々になんの含みもないし、どの役を演じたからえらいとか格上とかいうことじゃない。
どの役、どの新公もみんな輝いていたし、楽しく観劇した。
あくまでも、配役による劇団の考えを、わたしが勝手に想像して肩を落としたってだけのこと。
新公は若者たちの研鑚の場である。
劇団様が「絶対にトップスターにする」と決めた子以外も、一度は主演を経験すべきだとわたしは思う。将来脇に回るにしろ、真ん中の経験は生きるからだ。
でも年2回しかない貴重な場だからこそ、そんな「最初から脇」と決めている子に回すのはもったいない、と思うのかもしれない。
それはバランスなんだと思う。
今回と前回の花組『ファントム』新公がそうであるように、劇団が大切にしたいと思っている子に主演をさせて、その子をコケさせないための補助輪としてキャリエールは脇の実力者にやらせる。そういうバランスはアリだろう、『ファントム』に限らなくても。
反対に、脇の実力者に大変な主演をさせておいて、大切な子を2~3番手に抜擢し、のびのびと自由にスターポジションを味わせ、経験を積ませる、てのもアリだと思う。
エリックをいまっちで見たい……と思っても、その場合は2番手役は劇団推しのきらきら実力ナシ系を置くのが正しいカタチだから、そーゆー子がやるのにキャリエールという役は相応しい役じゃない……から、やっぱりいまっちのエリックはありえないんだろうなあ。
と、これまた『ファントム』という作品の「2番手が専科さん」というバランスが枷になる。
あーもー、だからタカラヅカの番手制度に合わないのよ、『ファントム』って。
新公ですら冒険できない、守りに入るしかない海外ミュージカルなんて。
いまっちがエリックだった場合、タソのキャリエールはありえないんだよね……そんな職人ばっかの新公、誰得よ……俺得だけどさ……。
いや、いっそエリック@いまっち、キャリエール@水美マイティー、フィリップ@柚カレーくんで見てみたかったさ。
キャリとフィリップが未知数過ぎても、いまっちひとりで作品を支えきれるだろうってことで(笑)。
そしてヒロインもいっそ未知数の仙名さんで。
どんだけいまっちを力持ちだと思ってんだ、てなもんだが。
実際の新公配役を、演じた人をどうこうって意味じゃないっす。
しっかりした良い新公でしたとも。主要キャラにしか見せ場も出番もなく、そしてその主要キャラがキャリア豊富な安定度の高い人々だったので、そりゃーもー安心なレベルの高い新公でございました。
それはそれでいいのだけど、ちがった切り口での新公もアリだよな、見てみたかったな、という話。
ただの妄想配役っす。
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