帰宅後もずっと主題歌がアタマの中を回っている。@雪組千秋楽
2011年10月3日 タカラヅカ それでも、拍手は起こるんだ。
雪組公演千秋楽。
あれほど不評の嵐だった『仮面の男』、なかでも特に「ありゃないわ」と言われていた場面でも。
演出にでも作品にでもなく、出演者に。今ここで、誠実に舞台を作っている雪組生、オーケストラ、スタッフの人たちに。
水戸黄門@しゅうくんが盆に乗ってはけていくところ、人間ミラーボール@かおりちゃん登場、ルーヴォア@ひろみちゃんのラスト……普段ならナイところに、これでもかと熱い拍手が入る。入れる隙間なんかナイ演出や流れでも、とにかく入れる。
卒業していく彼らに、賞賛と感謝を。
『仮面の男』はもともとコメディだから(シリアスのはずなのに……)、千秋楽はお遊びいっぱい、やりっぱなしのしたい放題になるかと思いきや、そんなこともなくふつーにシンプルに終わった。……本編がもう、手が付けられない感はあるもんね……。
ただみんな芝居部分は熱演だった(芝居作品のはずなのに……)。てゆーかフィリップ@キム泣きすぎ(笑)。
アドリブがあったのは、『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』の方。
アリスのドタバタ場面でシナトラ@ひろみが「すみれの花咲く頃」を歌ったもんだから、拍手が大変なことに。司会者@ちぎが「シナトラさんの歌が聴きたい人は……」とか言い出すもんだから、さらに拍手止まらない。
てっきり、「続き歌って欲しい?」→ 拍手! →「じゃあどうぞ!」→ひろみ、歌う、の流れだと思った。
止まらない拍手の中、ちぎが必死になって喋っていた。「聴きたい人は東京公演で!」……そういうオチか。わかりにくい(笑)。ちぎも焦ったろうなら、自分の台詞で観客誤解してる、今歌うと思ってさらに拍手大きくなってる、早く否定しなきゃ! でも拍手鳴りやまないから言っても聞こえない?! ……ちぎたかわいいよちぎた。
焦るちぎ、シナトラになりきって、かっこつけて目をすがめたままなりゆきを見守る(手を出せない)ひろみが愉快だった。
ヒメは相変わらず大暴れ。
アドリブは前楽の方が面白かった。「指揮の佐々木せんせー、あたし、可愛い?」とヒメが聞く。まさか指揮者に聞くとは思わなかった。でも他のせんせならともかく、ラブイチローならなんかやってくれるかなとオケ席を見ていたら、ラブイチローは特にリアクションを返さず……かわりに、暗~い残念な音楽が流れた。
ちょ……オケの人たちまで共犯……ちゅーか、打ち合わせ済み? このアドリブのためにわざわざこの音楽練習したの?(笑)
残念な音楽を聴いてちぎがすかさず「はい、可愛いい、そうです!」と嘘くさいまとめ。ヒメが「嘘だー。絶対嘘だー」といつまでも引きずる。
ナニこれ可愛い。
指揮者とオケの人たちまで一緒になって参加してて、雪組最高! と思った(笑)。
千秋楽もラブイチローは本領発揮、オープニングは指揮せずに腕を振り上げ、客席参加(笑)。彼の手拍子に煽動されて、手拍子スタートしたような。ナニやってんだ指揮者(笑)。
『H2$』から引き続き雪組だもんねー。『ロミオとジュリエット』もそうだったもんねー。なんか雪組続きだねー。
DREAM5も最後のキメ台詞が「東京公演で待ってるぜ☆」だったり、やたらと「東宝も観に来てね!」だったような……(笑)。
ショーはどんどんヒートアップしていった。
後半はあちこち拍手すごくてショーストップ状態。
舞台の上のキムくん他が、鳴りやまない拍手に棒立ちする瞬間、てのを愛しく見つめた。
そんな何分もあるストップじゃないけど、ほんのわずかな間でも、通常のタイミングとはチガウ、拍手だけが支配する時間が、何回かあった。
いつもなら次の瞬間別場面のために動く、と決まっているところで、拍手が鳴りやまないためハケることもできず最後のポーズのまま動けないでいる……そんな彼らが肩で息をしながら茫然と客席を見回す。
ショーストップに喜ぶより、ほんとに思考停止したように客席を見るキムくんが愛しかった。千秋楽だから拍手すごいかも、とか下心ナシにとにかく全力で演じて、それゆえ止まらない拍手に茫然としている感じ。
手拍子がけっこー変則的(裏打ちだったり、1・2・3・チャチャ!、だったり)なので、これをぴったりキメながら、さらに退団者には拍手送ったりと、客席の参加っぷりもすげえよ。
(某トリオの銀橋にだけ拍手がナイのもまた、すごい……)
退団者の3人、ひろみ、かおり、しゅうは、雪組の中枢を担う人々。
この公演、なにかと彼らの思い出を友人たちと語っていた。楽が近付くにつれ、ほんとにいろんな会話の端々に思い出がこぼれる。
長く、見てきたなああ。
ひろみちゃんは月組時代から。チーム『血と砂』のひとりだもんよ。2001年から丸10年だよ。『血と砂』はわたしのヅカヲタ人生最強の狂乱作、特別な特別な作品。そこに出演していた人たちはみんな特別、みんな愛しい。
『シニョール ドン・ファン』新公や『エリザベート』新公を思い出していた。好きだったよなと。
技術が際立つ人ではなかったので、できないことやできない役もいろいろあったけれど、役にハマったときの魅力はまた格別という確かに「フェアリー」属性の人だった。
最近芝居ではヒゲ男の役ばかりだったけど、それがまた新しい魅力、こっち系もハマるんだってことを見せてくれた。いわゆる二枚目はショーで見せてくれていたし……全ツ『ロック・オン!』の紳士の館で、男役修行中の下級生たちの中、ひろみの仕事っぷりにどんだけ感動したか……!
そんなことをつらつら思う。
大階段のいちばん上のいちばん端からスタートしたと語るかおりちゃん。トップを狙える器を持ったスターさんだからこそ、いろんなことがあったろうな。
なにしろ『ホップ スコッチ』からだもんなー……研2でバウヒロ。あの子誰、すごいかわいい、歌うまい! だったもんなあ。まあその、『ホップ スコッチ』でいちばん印象に残ったっちゅーか全部持っていったのはルーシーちゃんだけども(笑)。
その後もバウヒロやって直後の新公ヒロイン立て続けにやってと、トップへの道を快進撃してたもんなあ。突然別の子が抜擢され、その子が娘2や新公バウDCとヒロイン独占したので一気に風向きが変わったけど。そしてそこまで独占していたその子も、あるときから別の子にその座を明け渡したけど。……って、ほんとうに娘役ってわからない。
なにかほんの少し風向きが違っていれば、トップになっていただろう大輪の花。
しゅうくんの「男役」としての芝居声を聞ける最後の機会が「水戸黄門」というのが、くやしくてならない。
彼はもっと男前なの、色男なの。なのに作ったコメディ声で老人として喋る、それが彼の男役10年の集大成、最後の役なの? こだまっちめ……! 本人は、あの茶屋のばばあを嬉々としてやった人だから、きっとどんな役でも誠心誠意やりがいをもって演じているんだろうけど。1観客としては口惜しいっす。
『Young Bloods!!』のパパ役でなんかうまい人がいるじゃん、てゆーかまだ研5なの? と思ったのが最初か。
『はじめて愛した』のクロード役でときめき、『ロミジュリ』の大公様ではピークっちゅーかもーどーしよーってな萌えを与えてくれた。そのあとなだけに……大公様がいなくなったら、ベン様はどーなるのよこれから!的な。
尽きない思い出をたどりながら、彼らの最後の挨拶を聞いた。
拍手とすすり泣きに満ちた、きらきらした空間。
よい千秋楽でした。
雪組公演千秋楽。
あれほど不評の嵐だった『仮面の男』、なかでも特に「ありゃないわ」と言われていた場面でも。
演出にでも作品にでもなく、出演者に。今ここで、誠実に舞台を作っている雪組生、オーケストラ、スタッフの人たちに。
水戸黄門@しゅうくんが盆に乗ってはけていくところ、人間ミラーボール@かおりちゃん登場、ルーヴォア@ひろみちゃんのラスト……普段ならナイところに、これでもかと熱い拍手が入る。入れる隙間なんかナイ演出や流れでも、とにかく入れる。
卒業していく彼らに、賞賛と感謝を。
『仮面の男』はもともとコメディだから(シリアスのはずなのに……)、千秋楽はお遊びいっぱい、やりっぱなしのしたい放題になるかと思いきや、そんなこともなくふつーにシンプルに終わった。……本編がもう、手が付けられない感はあるもんね……。
ただみんな芝居部分は熱演だった(芝居作品のはずなのに……)。てゆーかフィリップ@キム泣きすぎ(笑)。
アドリブがあったのは、『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』の方。
アリスのドタバタ場面でシナトラ@ひろみが「すみれの花咲く頃」を歌ったもんだから、拍手が大変なことに。司会者@ちぎが「シナトラさんの歌が聴きたい人は……」とか言い出すもんだから、さらに拍手止まらない。
てっきり、「続き歌って欲しい?」→ 拍手! →「じゃあどうぞ!」→ひろみ、歌う、の流れだと思った。
止まらない拍手の中、ちぎが必死になって喋っていた。「聴きたい人は東京公演で!」……そういうオチか。わかりにくい(笑)。ちぎも焦ったろうなら、自分の台詞で観客誤解してる、今歌うと思ってさらに拍手大きくなってる、早く否定しなきゃ! でも拍手鳴りやまないから言っても聞こえない?! ……ちぎたかわいいよちぎた。
焦るちぎ、シナトラになりきって、かっこつけて目をすがめたままなりゆきを見守る(手を出せない)ひろみが愉快だった。
ヒメは相変わらず大暴れ。
アドリブは前楽の方が面白かった。「指揮の佐々木せんせー、あたし、可愛い?」とヒメが聞く。まさか指揮者に聞くとは思わなかった。でも他のせんせならともかく、ラブイチローならなんかやってくれるかなとオケ席を見ていたら、ラブイチローは特にリアクションを返さず……かわりに、暗~い残念な音楽が流れた。
ちょ……オケの人たちまで共犯……ちゅーか、打ち合わせ済み? このアドリブのためにわざわざこの音楽練習したの?(笑)
残念な音楽を聴いてちぎがすかさず「はい、可愛いい、そうです!」と嘘くさいまとめ。ヒメが「嘘だー。絶対嘘だー」といつまでも引きずる。
ナニこれ可愛い。
指揮者とオケの人たちまで一緒になって参加してて、雪組最高! と思った(笑)。
千秋楽もラブイチローは本領発揮、オープニングは指揮せずに腕を振り上げ、客席参加(笑)。彼の手拍子に煽動されて、手拍子スタートしたような。ナニやってんだ指揮者(笑)。
『H2$』から引き続き雪組だもんねー。『ロミオとジュリエット』もそうだったもんねー。なんか雪組続きだねー。
DREAM5も最後のキメ台詞が「東京公演で待ってるぜ☆」だったり、やたらと「東宝も観に来てね!」だったような……(笑)。
ショーはどんどんヒートアップしていった。
後半はあちこち拍手すごくてショーストップ状態。
舞台の上のキムくん他が、鳴りやまない拍手に棒立ちする瞬間、てのを愛しく見つめた。
そんな何分もあるストップじゃないけど、ほんのわずかな間でも、通常のタイミングとはチガウ、拍手だけが支配する時間が、何回かあった。
いつもなら次の瞬間別場面のために動く、と決まっているところで、拍手が鳴りやまないためハケることもできず最後のポーズのまま動けないでいる……そんな彼らが肩で息をしながら茫然と客席を見回す。
ショーストップに喜ぶより、ほんとに思考停止したように客席を見るキムくんが愛しかった。千秋楽だから拍手すごいかも、とか下心ナシにとにかく全力で演じて、それゆえ止まらない拍手に茫然としている感じ。
手拍子がけっこー変則的(裏打ちだったり、1・2・3・チャチャ!、だったり)なので、これをぴったりキメながら、さらに退団者には拍手送ったりと、客席の参加っぷりもすげえよ。
(某トリオの銀橋にだけ拍手がナイのもまた、すごい……)
退団者の3人、ひろみ、かおり、しゅうは、雪組の中枢を担う人々。
この公演、なにかと彼らの思い出を友人たちと語っていた。楽が近付くにつれ、ほんとにいろんな会話の端々に思い出がこぼれる。
長く、見てきたなああ。
ひろみちゃんは月組時代から。チーム『血と砂』のひとりだもんよ。2001年から丸10年だよ。『血と砂』はわたしのヅカヲタ人生最強の狂乱作、特別な特別な作品。そこに出演していた人たちはみんな特別、みんな愛しい。
『シニョール ドン・ファン』新公や『エリザベート』新公を思い出していた。好きだったよなと。
技術が際立つ人ではなかったので、できないことやできない役もいろいろあったけれど、役にハマったときの魅力はまた格別という確かに「フェアリー」属性の人だった。
最近芝居ではヒゲ男の役ばかりだったけど、それがまた新しい魅力、こっち系もハマるんだってことを見せてくれた。いわゆる二枚目はショーで見せてくれていたし……全ツ『ロック・オン!』の紳士の館で、男役修行中の下級生たちの中、ひろみの仕事っぷりにどんだけ感動したか……!
そんなことをつらつら思う。
大階段のいちばん上のいちばん端からスタートしたと語るかおりちゃん。トップを狙える器を持ったスターさんだからこそ、いろんなことがあったろうな。
なにしろ『ホップ スコッチ』からだもんなー……研2でバウヒロ。あの子誰、すごいかわいい、歌うまい! だったもんなあ。まあその、『ホップ スコッチ』でいちばん印象に残ったっちゅーか全部持っていったのはルーシーちゃんだけども(笑)。
その後もバウヒロやって直後の新公ヒロイン立て続けにやってと、トップへの道を快進撃してたもんなあ。突然別の子が抜擢され、その子が娘2や新公バウDCとヒロイン独占したので一気に風向きが変わったけど。そしてそこまで独占していたその子も、あるときから別の子にその座を明け渡したけど。……って、ほんとうに娘役ってわからない。
なにかほんの少し風向きが違っていれば、トップになっていただろう大輪の花。
しゅうくんの「男役」としての芝居声を聞ける最後の機会が「水戸黄門」というのが、くやしくてならない。
彼はもっと男前なの、色男なの。なのに作ったコメディ声で老人として喋る、それが彼の男役10年の集大成、最後の役なの? こだまっちめ……! 本人は、あの茶屋のばばあを嬉々としてやった人だから、きっとどんな役でも誠心誠意やりがいをもって演じているんだろうけど。1観客としては口惜しいっす。
『Young Bloods!!』のパパ役でなんかうまい人がいるじゃん、てゆーかまだ研5なの? と思ったのが最初か。
『はじめて愛した』のクロード役でときめき、『ロミジュリ』の大公様ではピークっちゅーかもーどーしよーってな萌えを与えてくれた。そのあとなだけに……大公様がいなくなったら、ベン様はどーなるのよこれから!的な。
尽きない思い出をたどりながら、彼らの最後の挨拶を聞いた。
拍手とすすり泣きに満ちた、きらきらした空間。
よい千秋楽でした。
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