囚人たちとラウルの手紙。@仮面の男
2011年11月2日 タカラヅカ ムラ版『仮面の男』、演出についての感想。
なんかこうしているうちに、近々カウンターが6並びになりそうな感じ。
小市民だから、同じ数字が並ぶと意味もなくうれしいんだよなあ(笑)。
監獄での、大囚人ナンバー場面の感想、続き。
とてもわかりやすく「だめ」だと言える演出。
拷問や殺人を「楽しい!」「みんなでやろうよ、ミャハ☆」と遊ぶ場面。
この程度のブラックな演出に拒絶反応を出すなんて、ヅカファンは狭量だ、と思う人もいるかもしれない。
でも、言わせてもらう。
こーゆーブラックさを必要としないのが、「タカラヅカ」だ。
こんなことがやりたいなら、どこか他でやればいい。
テレビでも書籍でも、それを楽しんでもらう対象者がいる。
作り手は対象者が誰かを考えて商品を提供している。
子どもが見てはいけないものは年齢制限表示をしているし、幼年向け雑誌にエログロを載せたりしない。
エログロナンセンスがいけないわけじゃない。やりたいならば、それ相応の場所で、媒体でやればいい。
家族みんなで見ていた『サザエさん』に、いきなり「人殺しって楽しい! さあみんなで楽しく残酷プレイ!」な場面があったら、非難轟々だろう。
こだまっちは勘違いしている。
ここが「タカラヅカ」であるということ。
こだまっちがどれだけ才能ある演出家であっても、まず「タカラヅカ」である作品を発表しなければならない。
ここが「タカラヅカ」で、観客は「タカラヅカ」を観に安くはないお金を払って時間を使って劇場へ足を運んでいる。
客が求めるものを差し出した上で、自分の才能あふれる演出とやらをするべきだ。
こだまっちの作品全部とか、演出すべてが嫌いなわけじゃない。
おもしろいモノを作れる人だとも思っている。
ただ、こだまっちの場合、創作の才能よりも、問題点は人間性にある気がする。
彼女の失敗している部分はクリエイターとしての能力というより、人間としてアレな部分が作品に反映されている気がするんだ。
誰か人格的にまともな人が監督した上で、ただ「演出」するだけなら、こだまっちは独創的で美しいモノを作れるんじゃないだろうか。
……ともかく。
大囚人ナンバーは、こだまっちの人間性がよく表れている場面だった。
ちなみに、この囚人場面でわたしがいちばん苦手っちゅーか正視に耐えないのは、実はホタテでもコマでもなく、ゆめみさんだ。
囚人たちのセンターにいる女性。
彼女の演技が苦手すぎる。
初日から、嫌で嫌でしょーがなかった。
いつか変化するだろうかと期待したけど、彼女は変わらなかった。
とゆーのもだ、彼女ひとりがリアルなんだ、拷問される演技が。
呻き声の痛さも半端ナイ。
他の人の呻き声は、呻き声というよりはモロ「音階」。聞いてもそれほど嫌じゃない。
ゆめみちゃんだけが「悲鳴」なの。
この場面は、もういっそ現実離れしたお笑い場面にしてしまった方がいい。その方が救われる。
そいう意図があったんだろう、新公では鞭打たれた人々がわざとらしい滑稽さでぴょーんと跳ねていたし、本公演でもにわにわがどんどん愉快な人になっていっていた。
にわさんくらい「これはギャグですよ」な表情と仕草、声をしてくれていたら、救われるんだけど。
後ろでどんだけにわにわが滑稽な芝居をしていても、センターのゆめみさんがドシリアスに苦しみ呻いてるんだもの……救いがない。
演出家指示だったのかな。
ひとりぐらい本気で苦悶している人がいないと、拷問に見えないから、ゆめみさんだけは絶対にドシリアスに苦しみ続けろと。
鞭打たれるさらさちゃんもりんきらも、すごくニュートラルに「音階」としてしか声を出さないのでよかったんだがなあ。にわにわはもう、コメディ一直線だったし。
ゆめみさんにも、演出家指示がどうあれ、手加減して欲しかったよ……あんなに本気に演技しなくてもいいじゃんよ……。
まあともかく、この場面を演じきったコマとみんなには心からの拍手を。
コマはよくやったよ、ほんと……。
本筋を忘れてしまうくらい長いこの場面の次、花火のスクリーンが上がると、まだ場面は監獄。
鉄格子の中に仮面の男がいる。
それを背景に、マントをまとって逃げるラウル@翔。収監するときに逃げ出したってことなのか、捕らえられたときと同じ服装。
時間経過がよくわからない……。ミレディ@ヒメに催眠術で捕らえられた、その数時間後なのか? でもすでに何日も経っているかのように、ルイーズ@みみがルイ@キムに嘆願してたのに?
ラウルが仮面の男の真実を目撃しなければならないので仕方ないんだが、とっても無理のある展開(笑)。
部下たちを怒鳴りつけるサンマール@コマ、ついさっきまでピンク衣装で歌い踊ってたんですがね。マントを着てます。
病気っぽい仮面の男を介抱し、仮面を取ってやるわけですが、シリアスな場面なのに下のピンク衣装がちらちら見えます(笑)。こだまっち……。
ルイ/フィリップ@キムの年齢についてはアンタッチャブル、決して触れてはいけないこと。彼がすごーく若くないと、彼と親子ほど年の違うはずのダルタニアン@ちぎや三銃士たちが困ったことになるので……ここはタカラヅカだから、老人ばかりが活躍する話にするわけにもいかないので、そのへん嘘満載に誤魔化しているのは正しい。
フィリップはまだ少年なんだよ、若いんだよ、と思って見ていると、仮面の男のヒゲっぷりに、びびる(笑)。
仮面の男の素顔を見てしまったラウルは捕らえられ、そこで場面終了、檻のセットが盆で回転、アトス@まっつの家になる。
「ラウルの手紙」場面はいい。
こだまっちはシリアスな部分の演出はうまいと思う。
音楽がいいからなあ。
ラウルの歌声がアヤしいのはともかく(笑)、死にゆく彼と、その手紙を読むアトスのコントラストはいい。
そっから先の「脱獄大作戦」も、「え、こんなに簡単に脱獄成功しちゃうの?」ってことはあるにしても、音楽はいいし、たくさんの人々が走り回って派手な場面になっている。
アトスのソロと、最後の決め台詞「次に鉄の仮面を被るのは、ルイお前自身だ!」でじゃんっと暗転するのもいい。
続く。
なんかこうしているうちに、近々カウンターが6並びになりそうな感じ。
小市民だから、同じ数字が並ぶと意味もなくうれしいんだよなあ(笑)。
監獄での、大囚人ナンバー場面の感想、続き。
とてもわかりやすく「だめ」だと言える演出。
拷問や殺人を「楽しい!」「みんなでやろうよ、ミャハ☆」と遊ぶ場面。
この程度のブラックな演出に拒絶反応を出すなんて、ヅカファンは狭量だ、と思う人もいるかもしれない。
でも、言わせてもらう。
こーゆーブラックさを必要としないのが、「タカラヅカ」だ。
こんなことがやりたいなら、どこか他でやればいい。
テレビでも書籍でも、それを楽しんでもらう対象者がいる。
作り手は対象者が誰かを考えて商品を提供している。
子どもが見てはいけないものは年齢制限表示をしているし、幼年向け雑誌にエログロを載せたりしない。
エログロナンセンスがいけないわけじゃない。やりたいならば、それ相応の場所で、媒体でやればいい。
家族みんなで見ていた『サザエさん』に、いきなり「人殺しって楽しい! さあみんなで楽しく残酷プレイ!」な場面があったら、非難轟々だろう。
こだまっちは勘違いしている。
ここが「タカラヅカ」であるということ。
こだまっちがどれだけ才能ある演出家であっても、まず「タカラヅカ」である作品を発表しなければならない。
ここが「タカラヅカ」で、観客は「タカラヅカ」を観に安くはないお金を払って時間を使って劇場へ足を運んでいる。
客が求めるものを差し出した上で、自分の才能あふれる演出とやらをするべきだ。
こだまっちの作品全部とか、演出すべてが嫌いなわけじゃない。
おもしろいモノを作れる人だとも思っている。
ただ、こだまっちの場合、創作の才能よりも、問題点は人間性にある気がする。
彼女の失敗している部分はクリエイターとしての能力というより、人間としてアレな部分が作品に反映されている気がするんだ。
誰か人格的にまともな人が監督した上で、ただ「演出」するだけなら、こだまっちは独創的で美しいモノを作れるんじゃないだろうか。
……ともかく。
大囚人ナンバーは、こだまっちの人間性がよく表れている場面だった。
ちなみに、この囚人場面でわたしがいちばん苦手っちゅーか正視に耐えないのは、実はホタテでもコマでもなく、ゆめみさんだ。
囚人たちのセンターにいる女性。
彼女の演技が苦手すぎる。
初日から、嫌で嫌でしょーがなかった。
いつか変化するだろうかと期待したけど、彼女は変わらなかった。
とゆーのもだ、彼女ひとりがリアルなんだ、拷問される演技が。
呻き声の痛さも半端ナイ。
他の人の呻き声は、呻き声というよりはモロ「音階」。聞いてもそれほど嫌じゃない。
ゆめみちゃんだけが「悲鳴」なの。
この場面は、もういっそ現実離れしたお笑い場面にしてしまった方がいい。その方が救われる。
そいう意図があったんだろう、新公では鞭打たれた人々がわざとらしい滑稽さでぴょーんと跳ねていたし、本公演でもにわにわがどんどん愉快な人になっていっていた。
にわさんくらい「これはギャグですよ」な表情と仕草、声をしてくれていたら、救われるんだけど。
後ろでどんだけにわにわが滑稽な芝居をしていても、センターのゆめみさんがドシリアスに苦しみ呻いてるんだもの……救いがない。
演出家指示だったのかな。
ひとりぐらい本気で苦悶している人がいないと、拷問に見えないから、ゆめみさんだけは絶対にドシリアスに苦しみ続けろと。
鞭打たれるさらさちゃんもりんきらも、すごくニュートラルに「音階」としてしか声を出さないのでよかったんだがなあ。にわにわはもう、コメディ一直線だったし。
ゆめみさんにも、演出家指示がどうあれ、手加減して欲しかったよ……あんなに本気に演技しなくてもいいじゃんよ……。
まあともかく、この場面を演じきったコマとみんなには心からの拍手を。
コマはよくやったよ、ほんと……。
本筋を忘れてしまうくらい長いこの場面の次、花火のスクリーンが上がると、まだ場面は監獄。
鉄格子の中に仮面の男がいる。
それを背景に、マントをまとって逃げるラウル@翔。収監するときに逃げ出したってことなのか、捕らえられたときと同じ服装。
時間経過がよくわからない……。ミレディ@ヒメに催眠術で捕らえられた、その数時間後なのか? でもすでに何日も経っているかのように、ルイーズ@みみがルイ@キムに嘆願してたのに?
ラウルが仮面の男の真実を目撃しなければならないので仕方ないんだが、とっても無理のある展開(笑)。
部下たちを怒鳴りつけるサンマール@コマ、ついさっきまでピンク衣装で歌い踊ってたんですがね。マントを着てます。
病気っぽい仮面の男を介抱し、仮面を取ってやるわけですが、シリアスな場面なのに下のピンク衣装がちらちら見えます(笑)。こだまっち……。
ルイ/フィリップ@キムの年齢についてはアンタッチャブル、決して触れてはいけないこと。彼がすごーく若くないと、彼と親子ほど年の違うはずのダルタニアン@ちぎや三銃士たちが困ったことになるので……ここはタカラヅカだから、老人ばかりが活躍する話にするわけにもいかないので、そのへん嘘満載に誤魔化しているのは正しい。
フィリップはまだ少年なんだよ、若いんだよ、と思って見ていると、仮面の男のヒゲっぷりに、びびる(笑)。
仮面の男の素顔を見てしまったラウルは捕らえられ、そこで場面終了、檻のセットが盆で回転、アトス@まっつの家になる。
「ラウルの手紙」場面はいい。
こだまっちはシリアスな部分の演出はうまいと思う。
音楽がいいからなあ。
ラウルの歌声がアヤしいのはともかく(笑)、死にゆく彼と、その手紙を読むアトスのコントラストはいい。
そっから先の「脱獄大作戦」も、「え、こんなに簡単に脱獄成功しちゃうの?」ってことはあるにしても、音楽はいいし、たくさんの人々が走り回って派手な場面になっている。
アトスのソロと、最後の決め台詞「次に鉄の仮面を被るのは、ルイお前自身だ!」でじゃんっと暗転するのもいい。
続く。
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