それは、彼の「物語」か。(わたしにとって・笑)@新人公演『オーシャンズ11』
2011年11月29日 タカラヅカ 書きたい感想が溜まっているけど、まずコレだけ叫ぶ。
ベネディクト@みっきー好きだあああっ!!
キた。
なんかすっげー久しぶりに、ど真ん中来たっ。
このときめき(笑)、しばらく忘れてたわ。
オペラグラス握りしめて表情のひとつひとつ見入る、世界から彼以外消える感覚。
ちょ、どうしよう! ナニこれ、なんでこんなに好みなの?!
まず、美しい。
みっきーが美形であることはわかっている。が、彼のポジション的に、ここまで「美形」という表情や立ち居をしていることが、あまりなかった。本公演の役付、新公の役付含め。
ベネディクトは美形役である。なにしろ、主人公がベタ惚れしている美女ヒロインを夢中にさせてしまう役だ、色男でなければならない。
金持ちで尊大で、好きなだけカッコつけていい。全開に「二枚目」「色男」をやっていい役なんだ。
美形さにはいろいろあるけど、「色悪」における「美」の解放ってのは、すごいものがある。
やさしさは緩さに通じ、やさしい二枚目役だと、美の探求の手はゆるめなければならない。もちろん、コメディ要素というか、抜きのある役ならばなおさら、純粋にとぎすまされた「美」の表現ではなくなる。
ベネディクト役は、純粋に「美」を表現できる。
いい人である必要はない、持てる力すべて出して、「美形」を演じられる。
だからみっきーは今ここで、本気の美形っぷりを見せてくれたのだろう。
だから彼は、美しい。
外見の美しさがまずあり、次に、芝居、表現がわたしの好みど真ん中だった。
美しさという説得力の上で、そこに尊大さや冷酷さが加わると、すげーかっこいい。表情のひとつひとつがまっすぐに飛んでくる。曖昧さはなく、表現したいモノを的確に差し出す感じ。
ああ、うまい人なんだ。演じる技術を持っている人だ。だからこんなに、無駄なくそつなく形作る。
表現されているモノは、的確すぎて、ある意味テンプレ通りかもしれない。「ベネディクト」なら「悪役」なら、こうであるだろう、という教科書通りの正しさ。
天才系ではなく、地道に作り上げたこの技術の確かさに震撼する。あたしこーゆー芝居する人好きだー。
でもでも、それだけなら、それ止まりなら、ここまでときめかない。
教科書通り、成績優秀生徒らしい芝居巧者ぶりに加えて。
どこか、歪みがある。
弱さというか、欠けというか。
四角四面で終わらない、危うさ。技術の安定感の陰で、見過ごされがちな、ときどきさっと走る程度の、弱さ。
そっれっがっ、もお。めちゃくちゃ魅力的ーーっ!!
このベネディクト、好き。
てゆーか、いじめたい。
攻はいないの、攻は?! あんなかわいこちゃん、ひとりで置いておくなんて、あの世界の男たちはぼんくら揃いなのっ?! ……と、理不尽な憤りを感じるくらい、魅力的でとまどいました。
色悪で強くてイヤナヤツなのに、それを正しく演じているのに、どこか可哀想っていうか泣きそうな壊れそうなナニかを抱えていて、母性本能刺激される感じ?(笑)
テス@はるこちゃんに対する王子様ぶりの甘さ。自分への自信と、思うように行かなくなっていくに従って精神のささくれ立っていく様の、それぞれの魅力。
そして、最悪のタイミングで逆らうテスへ、態度を豹変する様。
ベネディクト視点で見てしまっているもんで、もお、彼が可哀想でなあ。
少年時代に辛酸をなめ尽くしている彼は、「運命」の顔色に敏感なのだと思う。世の中には人間の努力や願いとは無関係な「運命」があり、うまくそれに乗ることができれば成功するが、乗り損ねたら破滅する。
ベネディクトは運命を操る術を学び、自在に乗りこなしてきた。それを自負してきた。運命に嘲笑われるように破滅した父を見て育ったから。父の背中を見て、泣きながら歩いたから。
運命は自分の手の中だ……そう自惚れていたのに、今ここで、手に負えなくなっている。どこで間違えた、何故手からすべり落ちる、いや、このままだと俺は奈落へ真っ逆さまだ……って、そんなときに、「運命を征服し、成功する俺」の具現、トロフィーである美女・テスが彼に逆らう。
運命が、ベネディクトを拒んだ……貶めた……そう思える、一瞬。
あ、痛い。きゃんきゃんヒステリックに文句を付けるテスと、そんな彼女に本性を見せるベネディクトに、胸が痛んだ。
ベネディクトは今、傷ついた。ものすごく、彼は悲しんだ。本人が自覚していなくても、テスに歯向かわれて、「運命」に斬りつけられたような痛みを感じたはず。
それがわかるから、ずきんと痛い。哀しい。
うわあああん。テリー!! 愛しいよテリー!!
作品的には、そんなこと感じさせちゃいかんのだと思う。ベネディクトは「懲らしめられて当然の悪」であり、最後彼がきりきり舞いして「うきゃーーっ」となる様を痛快に思わせなきゃならないんだから。
でもみっきーテリーは「いい気味だ、ざまーみろ!」とは思えない。狂気すら感じさせる乱れ方は、ただただ、哀れだ。
みっきーテリーはさあ、大金を盗まれたから痛い目にあった、とか、婚約者の美女を盗まれたから残念、とかゆーレベルぢゃないんだよ。
多分彼、「運命」に……彼が今まで築き上げてきた「人生」自体を否定されたんだよ……。
だからあんなに、あそこまで、乱れたんだよ……。
あああ、胸が痛い。きゅんきゅんするー!(笑)
アーサー@『ランスロット』もそりゃ、魅力的でしたよ。
でもあの役はいろいろと不自由でねえ……。みっきーは「いい人」よりも、こーゆーちょっと歪んだ人の方が魅力爆発するんだわ、わたし的に。
それこそ、みっきーで『龍星』見てみたいとか、そーゆー嗜虐ハートを刺激されます。
あー、楽しかった、『オーシャンズ11』新人公演。
他の、まともな感想はまたいずれ(笑)。
ベネディクト@みっきー好きだあああっ!!
キた。
なんかすっげー久しぶりに、ど真ん中来たっ。
このときめき(笑)、しばらく忘れてたわ。
オペラグラス握りしめて表情のひとつひとつ見入る、世界から彼以外消える感覚。
ちょ、どうしよう! ナニこれ、なんでこんなに好みなの?!
まず、美しい。
みっきーが美形であることはわかっている。が、彼のポジション的に、ここまで「美形」という表情や立ち居をしていることが、あまりなかった。本公演の役付、新公の役付含め。
ベネディクトは美形役である。なにしろ、主人公がベタ惚れしている美女ヒロインを夢中にさせてしまう役だ、色男でなければならない。
金持ちで尊大で、好きなだけカッコつけていい。全開に「二枚目」「色男」をやっていい役なんだ。
美形さにはいろいろあるけど、「色悪」における「美」の解放ってのは、すごいものがある。
やさしさは緩さに通じ、やさしい二枚目役だと、美の探求の手はゆるめなければならない。もちろん、コメディ要素というか、抜きのある役ならばなおさら、純粋にとぎすまされた「美」の表現ではなくなる。
ベネディクト役は、純粋に「美」を表現できる。
いい人である必要はない、持てる力すべて出して、「美形」を演じられる。
だからみっきーは今ここで、本気の美形っぷりを見せてくれたのだろう。
だから彼は、美しい。
外見の美しさがまずあり、次に、芝居、表現がわたしの好みど真ん中だった。
美しさという説得力の上で、そこに尊大さや冷酷さが加わると、すげーかっこいい。表情のひとつひとつがまっすぐに飛んでくる。曖昧さはなく、表現したいモノを的確に差し出す感じ。
ああ、うまい人なんだ。演じる技術を持っている人だ。だからこんなに、無駄なくそつなく形作る。
表現されているモノは、的確すぎて、ある意味テンプレ通りかもしれない。「ベネディクト」なら「悪役」なら、こうであるだろう、という教科書通りの正しさ。
天才系ではなく、地道に作り上げたこの技術の確かさに震撼する。あたしこーゆー芝居する人好きだー。
でもでも、それだけなら、それ止まりなら、ここまでときめかない。
教科書通り、成績優秀生徒らしい芝居巧者ぶりに加えて。
どこか、歪みがある。
弱さというか、欠けというか。
四角四面で終わらない、危うさ。技術の安定感の陰で、見過ごされがちな、ときどきさっと走る程度の、弱さ。
そっれっがっ、もお。めちゃくちゃ魅力的ーーっ!!
このベネディクト、好き。
てゆーか、いじめたい。
攻はいないの、攻は?! あんなかわいこちゃん、ひとりで置いておくなんて、あの世界の男たちはぼんくら揃いなのっ?! ……と、理不尽な憤りを感じるくらい、魅力的でとまどいました。
色悪で強くてイヤナヤツなのに、それを正しく演じているのに、どこか可哀想っていうか泣きそうな壊れそうなナニかを抱えていて、母性本能刺激される感じ?(笑)
テス@はるこちゃんに対する王子様ぶりの甘さ。自分への自信と、思うように行かなくなっていくに従って精神のささくれ立っていく様の、それぞれの魅力。
そして、最悪のタイミングで逆らうテスへ、態度を豹変する様。
ベネディクト視点で見てしまっているもんで、もお、彼が可哀想でなあ。
少年時代に辛酸をなめ尽くしている彼は、「運命」の顔色に敏感なのだと思う。世の中には人間の努力や願いとは無関係な「運命」があり、うまくそれに乗ることができれば成功するが、乗り損ねたら破滅する。
ベネディクトは運命を操る術を学び、自在に乗りこなしてきた。それを自負してきた。運命に嘲笑われるように破滅した父を見て育ったから。父の背中を見て、泣きながら歩いたから。
運命は自分の手の中だ……そう自惚れていたのに、今ここで、手に負えなくなっている。どこで間違えた、何故手からすべり落ちる、いや、このままだと俺は奈落へ真っ逆さまだ……って、そんなときに、「運命を征服し、成功する俺」の具現、トロフィーである美女・テスが彼に逆らう。
運命が、ベネディクトを拒んだ……貶めた……そう思える、一瞬。
あ、痛い。きゃんきゃんヒステリックに文句を付けるテスと、そんな彼女に本性を見せるベネディクトに、胸が痛んだ。
ベネディクトは今、傷ついた。ものすごく、彼は悲しんだ。本人が自覚していなくても、テスに歯向かわれて、「運命」に斬りつけられたような痛みを感じたはず。
それがわかるから、ずきんと痛い。哀しい。
うわあああん。テリー!! 愛しいよテリー!!
作品的には、そんなこと感じさせちゃいかんのだと思う。ベネディクトは「懲らしめられて当然の悪」であり、最後彼がきりきり舞いして「うきゃーーっ」となる様を痛快に思わせなきゃならないんだから。
でもみっきーテリーは「いい気味だ、ざまーみろ!」とは思えない。狂気すら感じさせる乱れ方は、ただただ、哀れだ。
みっきーテリーはさあ、大金を盗まれたから痛い目にあった、とか、婚約者の美女を盗まれたから残念、とかゆーレベルぢゃないんだよ。
多分彼、「運命」に……彼が今まで築き上げてきた「人生」自体を否定されたんだよ……。
だからあんなに、あそこまで、乱れたんだよ……。
あああ、胸が痛い。きゅんきゅんするー!(笑)
アーサー@『ランスロット』もそりゃ、魅力的でしたよ。
でもあの役はいろいろと不自由でねえ……。みっきーは「いい人」よりも、こーゆーちょっと歪んだ人の方が魅力爆発するんだわ、わたし的に。
それこそ、みっきーで『龍星』見てみたいとか、そーゆー嗜虐ハートを刺激されます。
あー、楽しかった、『オーシャンズ11』新人公演。
他の、まともな感想はまたいずれ(笑)。
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