別れを前に、過去を語る。@花組千秋楽
2012年1月30日 タカラヅカ タカラヅカがこれほど多くの人を、長く魅了し続けてきているのは、ここが「人生」の縮図だからだろう。
花組『復活 -恋が終わり、愛が残った-』『カノン』千秋楽、退団者の袴姿を見ながら、苦しくて仕方なかった。
タカラジェンヌはまるで、わたし自身のアルバムのようだ。
袴姿のアーサーを見て、彼との出会いが走馬燈のように浮かび上がる。
彼がまだ研3だった、『エンカレッジコンサート』。
雄弁な歌声と、無表情。
表現したいことがあるのはわかる、だけどなにもできずに固まっている。
そんな彼を、愛でた。
まだ正しく歌うことだけでいっぱいいっぱい。でも彼の歌は、まだ高みを目指していた。この子、絶対もっと延びる……機会さえ与えられれば。
そう思っていたところへ、まさかの大劇場本公演でのソロ。適材適所のオギー、『TUXEDO JAZZ』。
だいもん、ネコちゃん、アーサー。まだ研4、研3のひよっこたち3人に、歌の場面が与えられた。
エンタメとはナニかを理解しただいもんの歌声、とにかく気合いと熱の入りまくったネコちゃん、
もっとも端正な歌声ながら、アーサーには表現力が足りていなかった。加えて能面みたいな無表情。
歌声が心地よい、しかし能面過ぎてこわい……そう、ウケていた。
それから公演を重ねるたびに「表情」を作ることができるよーになり、学年ゆえ大した役割がないもんだから、もっぱら群舞のすみっこで華を磨き。
ロケットで、キラキラに満面の笑みを浮かべているのを見たときゃあ、胸熱だったもんなあ。なんだ、笑えるよーになったんじゃん!と。
その後、歌ウマ男子として、新公で活躍の場を得られるよーになり。
新公主演、して欲しかったんだ。
してもおかしくないと、思ったんだ。
顔はまあ、好き好きとして、タッパはあるし、スタイルバランスいいし、声が良くて歌ウマ、芝居も出来る。
昔から一貫してアグレッシヴな芸風。上を目指していること、欲していることが、わかる。……実際、望んでもおかしくない位置にいるし。
新公主演があったなら、まだこの華やかな迷宮で、戦い続けてくれただろうか。
新公を卒業してから、殻が取れたように、芸風が変わっていった。
アグレッシヴさがなくなり、まるく、やわらかくなった。
「男役」であることは、なによりも精神力が必要なんだと思った。
退団の近い男役の子が、男役ではなくなっていく姿を何人も見ていたけれど、アーサーもまた、『ファントム』あたりから変わっていた。
アーサーほど貪欲に男役であった子すら、男役を保てなくなるものなのか……と、ショックだった。
そして、だからこそタカラヅカは、すばらしいところなんだとも、思った。
並大抵の力では、ファンタジーを保てない。どれほどの心を、努力を要して成立している世界なのかと。
まだ固い殻を付けたまま、卵からクチバシだけ出した状態のころから、愛でてきた。
そんなジェンヌの卒業は、人生の縮図を見る思いだ。
大人になっていった。そして、ここではないどこかへ羽ばたくための変化をはじめた。
寂しく、愛しく見つめる。見守る。
そうすることしか出来ない。
タカラヅカは、すごいところだ。
もうひとり、アルバムを思わせる、めぐむ。
めぐむもまた、下級生時代から愛でてきた。
わたしの運命を変えたオサコン『I GOT MUSIC』。花担でなかったわたしは、下級生までよくわかっていない。出演者の中で「知らない」男の子が、めぐむとしゅん様だった。
ふたりの見分けはすぐについた。「ぶ○いくな方が、めぐむ」と。
で、すぐにそれを撤回、謝ることになる。
次の本公演『落陽のパレルモ』新公ニコラ役で、盛大にオチる。扇めぐむ、かっけーー!!と、東宝まで新公を追いかける(笑)。
そっからしばらくは、めぐむブーム。
今だから言う、お茶会も行った(笑)。参加人数が少なすぎて身バレ必至だから、ブログには書けなかったが。
めぐむさんとのツーショ写真もあります……自分の醜さ・みっともなさが嫌すぎて、二度と見られないけど(笑)、大事な記念。
ほわわんと喋る、人のよさそーな子でした……。
大人になるに従って、どんどんかっこよくなっていったね。
頬が削げて顔がひとまわり小さくなって、芝居をしているときはほんといい男だよね。
ショーではほわわんとした部分が、多く出ていた気がする。
余裕を持って、楽しんで舞台にいたイメージ。
最後の役『復活』のカルチンキンがいい男で、びびった。
女を黙らせる強引なキス、があるなんて、初見でオペラグラス落とすかと思った……。
なんなのあの色気! 悪い男があんなに似合うって!! 『蒼いくちづけ』のスター役のすべりっぷりに頭を抱えたのが、嘘みたいだー。
わーん、やめるのもったいないよ、あんな役が出来るのに!! あんな色気が出せるのに!!
めぐむさんは、わたしの視界にいるのが当たり前で、どの記憶を紐解いてもふつーにそこにいる、だから今、彼がわたしの視界の外へ卒業していくことが、信じられない。
花組『復活 -恋が終わり、愛が残った-』『カノン』千秋楽、退団者の袴姿を見ながら、苦しくて仕方なかった。
タカラジェンヌはまるで、わたし自身のアルバムのようだ。
袴姿のアーサーを見て、彼との出会いが走馬燈のように浮かび上がる。
彼がまだ研3だった、『エンカレッジコンサート』。
雄弁な歌声と、無表情。
表現したいことがあるのはわかる、だけどなにもできずに固まっている。
そんな彼を、愛でた。
まだ正しく歌うことだけでいっぱいいっぱい。でも彼の歌は、まだ高みを目指していた。この子、絶対もっと延びる……機会さえ与えられれば。
そう思っていたところへ、まさかの大劇場本公演でのソロ。適材適所のオギー、『TUXEDO JAZZ』。
だいもん、ネコちゃん、アーサー。まだ研4、研3のひよっこたち3人に、歌の場面が与えられた。
エンタメとはナニかを理解しただいもんの歌声、とにかく気合いと熱の入りまくったネコちゃん、
もっとも端正な歌声ながら、アーサーには表現力が足りていなかった。加えて能面みたいな無表情。
歌声が心地よい、しかし能面過ぎてこわい……そう、ウケていた。
それから公演を重ねるたびに「表情」を作ることができるよーになり、学年ゆえ大した役割がないもんだから、もっぱら群舞のすみっこで華を磨き。
ロケットで、キラキラに満面の笑みを浮かべているのを見たときゃあ、胸熱だったもんなあ。なんだ、笑えるよーになったんじゃん!と。
その後、歌ウマ男子として、新公で活躍の場を得られるよーになり。
新公主演、して欲しかったんだ。
してもおかしくないと、思ったんだ。
顔はまあ、好き好きとして、タッパはあるし、スタイルバランスいいし、声が良くて歌ウマ、芝居も出来る。
昔から一貫してアグレッシヴな芸風。上を目指していること、欲していることが、わかる。……実際、望んでもおかしくない位置にいるし。
新公主演があったなら、まだこの華やかな迷宮で、戦い続けてくれただろうか。
新公を卒業してから、殻が取れたように、芸風が変わっていった。
アグレッシヴさがなくなり、まるく、やわらかくなった。
「男役」であることは、なによりも精神力が必要なんだと思った。
退団の近い男役の子が、男役ではなくなっていく姿を何人も見ていたけれど、アーサーもまた、『ファントム』あたりから変わっていた。
アーサーほど貪欲に男役であった子すら、男役を保てなくなるものなのか……と、ショックだった。
そして、だからこそタカラヅカは、すばらしいところなんだとも、思った。
並大抵の力では、ファンタジーを保てない。どれほどの心を、努力を要して成立している世界なのかと。
まだ固い殻を付けたまま、卵からクチバシだけ出した状態のころから、愛でてきた。
そんなジェンヌの卒業は、人生の縮図を見る思いだ。
大人になっていった。そして、ここではないどこかへ羽ばたくための変化をはじめた。
寂しく、愛しく見つめる。見守る。
そうすることしか出来ない。
タカラヅカは、すごいところだ。
もうひとり、アルバムを思わせる、めぐむ。
めぐむもまた、下級生時代から愛でてきた。
わたしの運命を変えたオサコン『I GOT MUSIC』。花担でなかったわたしは、下級生までよくわかっていない。出演者の中で「知らない」男の子が、めぐむとしゅん様だった。
ふたりの見分けはすぐについた。「ぶ○いくな方が、めぐむ」と。
で、すぐにそれを撤回、謝ることになる。
次の本公演『落陽のパレルモ』新公ニコラ役で、盛大にオチる。扇めぐむ、かっけーー!!と、東宝まで新公を追いかける(笑)。
そっからしばらくは、めぐむブーム。
今だから言う、お茶会も行った(笑)。参加人数が少なすぎて身バレ必至だから、ブログには書けなかったが。
めぐむさんとのツーショ写真もあります……自分の醜さ・みっともなさが嫌すぎて、二度と見られないけど(笑)、大事な記念。
ほわわんと喋る、人のよさそーな子でした……。
大人になるに従って、どんどんかっこよくなっていったね。
頬が削げて顔がひとまわり小さくなって、芝居をしているときはほんといい男だよね。
ショーではほわわんとした部分が、多く出ていた気がする。
余裕を持って、楽しんで舞台にいたイメージ。
最後の役『復活』のカルチンキンがいい男で、びびった。
女を黙らせる強引なキス、があるなんて、初見でオペラグラス落とすかと思った……。
なんなのあの色気! 悪い男があんなに似合うって!! 『蒼いくちづけ』のスター役のすべりっぷりに頭を抱えたのが、嘘みたいだー。
わーん、やめるのもったいないよ、あんな役が出来るのに!! あんな色気が出せるのに!!
めぐむさんは、わたしの視界にいるのが当たり前で、どの記憶を紐解いてもふつーにそこにいる、だから今、彼がわたしの視界の外へ卒業していくことが、信じられない。
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