自由と無法、伝統と停滞。@カノン
2012年2月17日 タカラヅカ ショー『カノン』は、ひどく、困惑するショーだった。
わたしは古い人間だし、頭の固いおばさんなので、伝統を愛している。伝統やルールを守り、敬意を持った上で新しいことを展開するのはいいと思っているが、無法に振る舞うだけを「自由」だの「新しい」だのとは思わない。
だから、タカラヅカのルールを無視したショーは、それだけでかなりマイナス点が付いた。
……なんでふつーのことを、ふつーにやらないんだろう……?
シンプルに、疑問だわ。
2005年から去年前半まで、花組をヘビーリピートしてきた。
上には上がいることは承知しているが、けっこうヘビーユーザーなんじゃないかと思っている。
そんな中で、まぁくんの扱いはずーっと疑問だった。
2005年の『マラケシュ・紅の墓標』新人公演にて、まったく無名の下級生だったまぁくんが、彗星の如く登場した。
確かに彼は、スターになる素質を持った子で、このまま彼を大切に育てるんだろうと思った。
が、それからの彼の育て方は、本人のためにも組のためにも、ヅカファンのためにもならない、誰も得をしないひどいやり方だった。
新公やバウホールという、一部の観客しか受け付けない、偏った場を独占。本来ならばそこで活躍の場を得られるだろう、他の新人たちの可能性をつぶしてまで。
ゆえに、期待や応援よりも、あきらめやマイナス感情だけが、組ファンに植え付けられる。
そのくせ、本公演では年功序列を頑なに守る。まぁくんは下級生のひとり、出番も役もない、見せ場もないので魅力なんか伝わらない。
ただでさえ、極端なひとりっ子政策が裏目に出ているのに、多くの人の目に触れるところで魅力が伝わらないんじゃ、マイナス効果しかない。あんなに新公やバウを独占しているのに、この程度なの、と。
どれだけ偏った場で主演し続けようと、まず一般大衆に認知されない。新公は所詮1回限りだし、バウなんてもともとのファンやコアな人間しか観に行かない。拙いとわかっているものに、一人前のスターと同料金を払って観に行ける人たちであふれているほど、世の中は好景気じゃない。
やり方が、間違っていた。正解の真逆だった。
新公主演は少なめで、脇の実力が付く役をやらせて修行させる。バウ主演は人気が出るまで与えない。その代わり、人気スターのバウやDCなどでおいしい役を与える。
そして、なんといっても本公演で、おいしい役をさせる。
まず観客に「スターですよ!」と観てもらわないと、はじまらないからだ。
年功序列も大切だが、5年後10年後のタカラヅカのために必要なら、冒険もしてみるべきだ。
失敗したと思ったら、その都度反省して軌道修正すればいいだけのこと。
なのにまぁくんは間違った方法を押しつけられて、伸び盛りの時代を過ごしてしまった。
間違っていようと改める気はなく、このまま花組だけは年功序列で行くんだろう。
そう、組ファンもタカラヅカファンも思っているところへ、今回の『カノン』だ。
まさかの、まぁくん爆上げ。
何故、今。
5年前にやっとけよ!!
今さらんなことしたって、大型新星現る!になんねーよ。
7年間年功序列だっただけに、スターの抜擢というよりは、後味の悪い「横入り」に見える。
いくら組替えが決まっているからって、なあ。
もう少しやりようがあるだろうに。
劇団って、花組プロデューサーって、バカぢゃねーの?
そして、それを示唆したのが上部であったとしても、もっとファンにとまどいや反感を抱かせない方法で演出することは出来なかったのか、ミキティ。
劇団もバカだと思うけど、やっぱいちばんの原因は演出家じゃないかと思う。
今までの作品制作態度から見て、劇団は「どの曲を使ってどの衣装を着てどんな演出でどんな振付でどんなタイミングで誰々を使え」とは指示していないと思う。
もっと漠然としてるんじゃないか? 誰々が目立つようにしろとか、誰々にセンターやらせろとか、その程度の指示じゃあ?
具体的な、演出に関わるような指示を、素人は出せないと思う。
で、門外漢の出してくるファジィな指示をどう料理して、クライアントの意図に適ったものにするかは、クリエイターの仕事っしょ、どの世界も。
ミキティに気遣いがないだけって気がするんだ。
ここでこーゆーことをすると、ヅカファンがどう思うか。組ファンがどう思うか。
それを思いやる心、想像する柔軟さが、欠けているのではないだろうか。
ミキティって、ヅカの座付きだっちゅー意識が薄れてんじゃね?
ヅカを愛する気持ちが薄れてんじゃね?
と、とても根本的な疑問を持ちました。
もしも基本的なところが揺るぎないなら、あのデュエットダンスはやらないだろ、と思う。
いやあ、さすがにぽかーん、でした。
トップコンビのお約束、ショーの美しい定番、大階段前のデュエットダンスが、ふた組って……。
3組以上なら、いいんだ。トップコンビがあくまでもメインで、その後ろににぎやかしとして、バックダンサー的に他のカップルが踊っているなら。
でも、並列でふた組はナイわ……。
それだけでも驚いたけど、きっと途中でえりたん・みりおんチームはいなくなって、蘭蘭コンビだけになるんだわ、と思って見ていたら、ふた組とも銀橋に出てきたよ……。
ナイわー。ヲタやってそこそこ長いけど、これはナイわー。
崩してはいけない伝統の形、形式に沿っているからこそ美しいモノって、あると思うよ。
それをないがしろにするのは、誰得なの。
ショーの構成自体、らんとむパートとえりたんパートに分かれた、ダブルトップものみたいだし。タニちゃんとトド様がダブルトップとして出演していた『Passion』と同じ構成って……。
ま、ほんとのとこ、いちばんの不満はアーサーdisってんのか?つーことだったりする。
ナニあの扱い。なんで退団者の見せ場が3人だけ? 学年順でもスター順でもなんでもない、謎の人選。フジイくんなら退団者5人とも登場させたよ。
アーサーは新公3番手止まりの人かもしんないけど、見せ場がナイだけじゃなく、舞台に、出してももらえないよーな扱いを受ける人じゃないよ?
出ている時間が少なすぎる。それも、不自然に。
いろいろと不満だし、不思議なショーだったわ。
いい場面、好きな場面もあったんだけどね。
男たちのエロエロ場面、ダークな蘭ちゃんとか、わくわくしましたとも。
今回わたし、だいもんにめろめろだったので、彼を追いかけて胸躍らせてました。
どんな料理も楽しむ気満々なんで、ちゃんと堪能したけれど。
なんでこんな、いびつな演出になっているのか、首を傾げざるを得ない。
銀橋から登場の、じゅりあ様ロケットガールも、心から驚愕した。
何故……?
じゅりあ様は、研12ですよ……? 娘役トップスターでもありませんよ……? タカラヅカにおいての研12娘役は、熟女扱いがふつーですよ……?
月組でいうなら、憧花ゆりの様が銀橋からダルマ姿で登場し、ロケットガールやっちゃう感覚……?
ただしわたしはじゅりあちゃんが好きで、彼女の脚線美も美貌も、押し出しの強さも好きなので、おいしくいただきましたが!!
疑問は疑問(笑)。
わたしは古い人間だし、頭の固いおばさんなので、伝統を愛している。伝統やルールを守り、敬意を持った上で新しいことを展開するのはいいと思っているが、無法に振る舞うだけを「自由」だの「新しい」だのとは思わない。
だから、タカラヅカのルールを無視したショーは、それだけでかなりマイナス点が付いた。
……なんでふつーのことを、ふつーにやらないんだろう……?
シンプルに、疑問だわ。
2005年から去年前半まで、花組をヘビーリピートしてきた。
上には上がいることは承知しているが、けっこうヘビーユーザーなんじゃないかと思っている。
そんな中で、まぁくんの扱いはずーっと疑問だった。
2005年の『マラケシュ・紅の墓標』新人公演にて、まったく無名の下級生だったまぁくんが、彗星の如く登場した。
確かに彼は、スターになる素質を持った子で、このまま彼を大切に育てるんだろうと思った。
が、それからの彼の育て方は、本人のためにも組のためにも、ヅカファンのためにもならない、誰も得をしないひどいやり方だった。
新公やバウホールという、一部の観客しか受け付けない、偏った場を独占。本来ならばそこで活躍の場を得られるだろう、他の新人たちの可能性をつぶしてまで。
ゆえに、期待や応援よりも、あきらめやマイナス感情だけが、組ファンに植え付けられる。
そのくせ、本公演では年功序列を頑なに守る。まぁくんは下級生のひとり、出番も役もない、見せ場もないので魅力なんか伝わらない。
ただでさえ、極端なひとりっ子政策が裏目に出ているのに、多くの人の目に触れるところで魅力が伝わらないんじゃ、マイナス効果しかない。あんなに新公やバウを独占しているのに、この程度なの、と。
どれだけ偏った場で主演し続けようと、まず一般大衆に認知されない。新公は所詮1回限りだし、バウなんてもともとのファンやコアな人間しか観に行かない。拙いとわかっているものに、一人前のスターと同料金を払って観に行ける人たちであふれているほど、世の中は好景気じゃない。
やり方が、間違っていた。正解の真逆だった。
新公主演は少なめで、脇の実力が付く役をやらせて修行させる。バウ主演は人気が出るまで与えない。その代わり、人気スターのバウやDCなどでおいしい役を与える。
そして、なんといっても本公演で、おいしい役をさせる。
まず観客に「スターですよ!」と観てもらわないと、はじまらないからだ。
年功序列も大切だが、5年後10年後のタカラヅカのために必要なら、冒険もしてみるべきだ。
失敗したと思ったら、その都度反省して軌道修正すればいいだけのこと。
なのにまぁくんは間違った方法を押しつけられて、伸び盛りの時代を過ごしてしまった。
間違っていようと改める気はなく、このまま花組だけは年功序列で行くんだろう。
そう、組ファンもタカラヅカファンも思っているところへ、今回の『カノン』だ。
まさかの、まぁくん爆上げ。
何故、今。
5年前にやっとけよ!!
今さらんなことしたって、大型新星現る!になんねーよ。
7年間年功序列だっただけに、スターの抜擢というよりは、後味の悪い「横入り」に見える。
いくら組替えが決まっているからって、なあ。
もう少しやりようがあるだろうに。
劇団って、花組プロデューサーって、バカぢゃねーの?
そして、それを示唆したのが上部であったとしても、もっとファンにとまどいや反感を抱かせない方法で演出することは出来なかったのか、ミキティ。
劇団もバカだと思うけど、やっぱいちばんの原因は演出家じゃないかと思う。
今までの作品制作態度から見て、劇団は「どの曲を使ってどの衣装を着てどんな演出でどんな振付でどんなタイミングで誰々を使え」とは指示していないと思う。
もっと漠然としてるんじゃないか? 誰々が目立つようにしろとか、誰々にセンターやらせろとか、その程度の指示じゃあ?
具体的な、演出に関わるような指示を、素人は出せないと思う。
で、門外漢の出してくるファジィな指示をどう料理して、クライアントの意図に適ったものにするかは、クリエイターの仕事っしょ、どの世界も。
ミキティに気遣いがないだけって気がするんだ。
ここでこーゆーことをすると、ヅカファンがどう思うか。組ファンがどう思うか。
それを思いやる心、想像する柔軟さが、欠けているのではないだろうか。
ミキティって、ヅカの座付きだっちゅー意識が薄れてんじゃね?
ヅカを愛する気持ちが薄れてんじゃね?
と、とても根本的な疑問を持ちました。
もしも基本的なところが揺るぎないなら、あのデュエットダンスはやらないだろ、と思う。
いやあ、さすがにぽかーん、でした。
トップコンビのお約束、ショーの美しい定番、大階段前のデュエットダンスが、ふた組って……。
3組以上なら、いいんだ。トップコンビがあくまでもメインで、その後ろににぎやかしとして、バックダンサー的に他のカップルが踊っているなら。
でも、並列でふた組はナイわ……。
それだけでも驚いたけど、きっと途中でえりたん・みりおんチームはいなくなって、蘭蘭コンビだけになるんだわ、と思って見ていたら、ふた組とも銀橋に出てきたよ……。
ナイわー。ヲタやってそこそこ長いけど、これはナイわー。
崩してはいけない伝統の形、形式に沿っているからこそ美しいモノって、あると思うよ。
それをないがしろにするのは、誰得なの。
ショーの構成自体、らんとむパートとえりたんパートに分かれた、ダブルトップものみたいだし。タニちゃんとトド様がダブルトップとして出演していた『Passion』と同じ構成って……。
ま、ほんとのとこ、いちばんの不満はアーサーdisってんのか?つーことだったりする。
ナニあの扱い。なんで退団者の見せ場が3人だけ? 学年順でもスター順でもなんでもない、謎の人選。フジイくんなら退団者5人とも登場させたよ。
アーサーは新公3番手止まりの人かもしんないけど、見せ場がナイだけじゃなく、舞台に、出してももらえないよーな扱いを受ける人じゃないよ?
出ている時間が少なすぎる。それも、不自然に。
いろいろと不満だし、不思議なショーだったわ。
いい場面、好きな場面もあったんだけどね。
男たちのエロエロ場面、ダークな蘭ちゃんとか、わくわくしましたとも。
今回わたし、だいもんにめろめろだったので、彼を追いかけて胸躍らせてました。
どんな料理も楽しむ気満々なんで、ちゃんと堪能したけれど。
なんでこんな、いびつな演出になっているのか、首を傾げざるを得ない。
銀橋から登場の、じゅりあ様ロケットガールも、心から驚愕した。
何故……?
じゅりあ様は、研12ですよ……? 娘役トップスターでもありませんよ……? タカラヅカにおいての研12娘役は、熟女扱いがふつーですよ……?
月組でいうなら、憧花ゆりの様が銀橋からダルマ姿で登場し、ロケットガールやっちゃう感覚……?
ただしわたしはじゅりあちゃんが好きで、彼女の脚線美も美貌も、押し出しの強さも好きなので、おいしくいただきましたが!!
疑問は疑問(笑)。
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