彼らがまた、興味深い役の人たちで。@新人公演『ロミオとジュリエット』
2012年7月11日 タカラヅカ 月組新人公演『ロミオとジュリエット』感想続き。
キャピュレット夫人@みくちゃんよかった~~!
わたしがイメージする通り・求める通りのキャピュレット夫人。こういうキャラで見たかった!と思っていた姿を見せてくれたので、満足度高い。
美しく、激しく。「強い」顔の下にいろんな感情が垣間見える。
やっぱうまいよなあ、みくちゃん。
ただ彼女の巧さは、いわゆる「タカラヅカのヒロイン的」なものではない気がする。ただ可憐とかただ可哀想とかを演じるには、彼女は水面下にある物が固くて大きい気がする。
タカラヅカのヒロインは、目に見える花の部分がいちばん重要であって、見えないところでどんだけ立派な根を持っていても仕方ないというか。
花部分ではなく、植物として葉や茎、根っこまで含めた全部で勝負する役の方が、みくちゃんを魅力的に見せる……と、わたしは思う。
モンタギュー夫人@真愛さん、うまかったー。
彼女が歌う「罪びと」で一気に泣けた。
優しさと後悔、無力だからこそそれを認め前へ出る強さ……なんかしんしんと泣けた。納得できた。
いつも同じ表情している印象でそれはどうなのか疑問だが、とにかくその表情が、わたしのイメージするモンタギュー夫人に合致、こちらも欲しいモノを差し出してくれたので、とても心地よかったっす。
乳母@晴音アキちゃん……なんかデジャヴ……『バラの国の王子』 新公で見たわ、このお化粧……。
晴音アキちゃんってほんと、いろんな役やってるよねえ。正統派からお笑いまで。
こちらも乳母として違和感ナイ役作り。道化に徹するよりは、骨太ハートフル。
ただ、歌はえーらいこっちゃ。ここまで歌に苦戦するアキちゃんはじめて見た。で、歌が大変なせいか、芝居もそれに引きずり倒されて荒くなったり。
アキちゃんにしては、全体的にいい出来ではなかったような。
やっぱ乳母って難しいよなー……。
あと、ピーター@麗奈くんがめちゃかわいい。これまた雪組ピーターっぽくてさ、違和感なし……。
そして、ふと思う。
新公の脇キャラの人たちって、月組本公演キャストよりも、わたしの馴染みある雪組キャストの役作りに似ているのだわ。全部が全部じゃないけど、いろんな人たちが。
それでわたしはいちいち「そうこれ! これが見たかったの!」と思う。
月組本公演版は再演も2回目だから、オリジナリティを出そうといろいろ故意に変更している部分があり、新公はそんなややこしいことはせず、基本に忠実に演出しているのかもしれない。
なんにせよ、新公はわたしには感情移入しやすい『ロミジュリ』ぶりだった。
雪組ともチガウ、本公演ともチガウ、それでもなんかばーーんっ、と良かったのが、ロレンス神父@からんくん。
ちょ、からんくん、おっさん演じるの、腕上げたね!
前回の新公で、見た目がとっちゃんぼうやっていうか、かわいい女の子がおじさんコスプレしている据わりの悪さがあったのに、今回はちゃんとおっさんしている……って、そうか、コスプレ物だからか。スーツでおっさんやるより、作りやすいってことか。
でかいロミオ相手におっさん芝居して……って、前回新公もそうか(笑)。
ちっこい身体で包容力や年長さが出ているのはいい。
が、なんつってもラストシーンですよ。
ロミオとジュリエットの死を知り、嘆きのソロを歌う。
そこがもお、本気で見せ場。
「俺が主役!!」の勢いでやってます。
本役のエマさんはすごくうまい人だし、押し出しのいい派手な演技をする。
でも彼は決して「俺が主役!!」という芝居はしない。
役割をわきまえた派手さなんだ。
でもからんくんってば(笑)。
手加減なしで吠えてます。
虚ろな瞳とか慟哭とか、場も観客も圧倒させる気、満々。
いいなあ。
この子のこーゆーところが好きだ。
わたしはからんくんのロミオが見たかったです。心から。
見た目もかわいこちゃんでロミオタイプだし、歌えるし。
そしてなによりこの、自己陶酔型の芝居がロミオ向きだと思う。
今の時代の新公主演はトップスターの確実な切符じゃないんだし、路線にするかどうかではなく、こーゆー子に機会を与える懐の広さを見せて欲しかったよ、劇団。
パリス@星輝つばさくんは、これまた独自路線のパリス。大ぶりな顔を目立たせる小公子カット、その上カボチャパンツに白タイツ。……すげー徹底した不細工キャラを確立。そりゃコレを「理想の結婚相手」とされたら、ジュリエットもティボルトも怒るわ……。
いきなり仮面舞踏会という、わかりにくい構成なので、とにかくひとめで「ナイわー」と思わせるキャラを作ってくるのはいい。
花組でいうなら、タソがやりそうだなあコレ、と思った……。星輝くんはそっちへ進む人なのか。前回の新公では片方の役がやっぱタソ系だったけど……。
ティボルト@ゆうきくん、黒塗り似合うねー。体格もいいので、ティボルト役は似合う。
しかし彼はいつかどこかでばーんと変わることがあるのかなあ。抜擢が早かったため、もう5年くらい同じテンションのゆうきくんを見続けているわけだが、新公主演しても変わらないし、今回本公演で女役しても変わらないし……あとどうすれば化けてくれるのかなあ。
愛@隼海くんは……女役なの? キミって女の子だったの?ってところからスタートしているもので、慣れないまま終了しちゃった。
わたしはどうも、隼海くんを女の子認定してなかったようで、「隼海くんの中の人が女の子である」という基本事項にくらくらしていた。
首から下が別人に見える……だって首から下は女性ですよ……隼海くんなのになんでそんなことに……。
わたしは隼海くんをなんだと思ってるんだろう……いやその、彼のアグレッシヴな芸風が好きなんですが……そうか、女の子だったのかー。
モンタギュー卿@輝城くん、キャピュレット卿@貴澄くんはあまり琴線に触れず……いやその、うまいことはわかってるし。
輝城くんはモンタギュー男の方が印象強いわー。
ピーター役の麗奈くんも、キャピュレット男姿が不穏でかっこよかった。迫力ある顔立ちだから、ダークな役作りだとそれがさらに映えるなあ。
キャピュレット夫人@みくちゃんよかった~~!
わたしがイメージする通り・求める通りのキャピュレット夫人。こういうキャラで見たかった!と思っていた姿を見せてくれたので、満足度高い。
美しく、激しく。「強い」顔の下にいろんな感情が垣間見える。
やっぱうまいよなあ、みくちゃん。
ただ彼女の巧さは、いわゆる「タカラヅカのヒロイン的」なものではない気がする。ただ可憐とかただ可哀想とかを演じるには、彼女は水面下にある物が固くて大きい気がする。
タカラヅカのヒロインは、目に見える花の部分がいちばん重要であって、見えないところでどんだけ立派な根を持っていても仕方ないというか。
花部分ではなく、植物として葉や茎、根っこまで含めた全部で勝負する役の方が、みくちゃんを魅力的に見せる……と、わたしは思う。
モンタギュー夫人@真愛さん、うまかったー。
彼女が歌う「罪びと」で一気に泣けた。
優しさと後悔、無力だからこそそれを認め前へ出る強さ……なんかしんしんと泣けた。納得できた。
いつも同じ表情している印象でそれはどうなのか疑問だが、とにかくその表情が、わたしのイメージするモンタギュー夫人に合致、こちらも欲しいモノを差し出してくれたので、とても心地よかったっす。
乳母@晴音アキちゃん……なんかデジャヴ……『バラの国の王子』 新公で見たわ、このお化粧……。
晴音アキちゃんってほんと、いろんな役やってるよねえ。正統派からお笑いまで。
こちらも乳母として違和感ナイ役作り。道化に徹するよりは、骨太ハートフル。
ただ、歌はえーらいこっちゃ。ここまで歌に苦戦するアキちゃんはじめて見た。で、歌が大変なせいか、芝居もそれに引きずり倒されて荒くなったり。
アキちゃんにしては、全体的にいい出来ではなかったような。
やっぱ乳母って難しいよなー……。
あと、ピーター@麗奈くんがめちゃかわいい。これまた雪組ピーターっぽくてさ、違和感なし……。
そして、ふと思う。
新公の脇キャラの人たちって、月組本公演キャストよりも、わたしの馴染みある雪組キャストの役作りに似ているのだわ。全部が全部じゃないけど、いろんな人たちが。
それでわたしはいちいち「そうこれ! これが見たかったの!」と思う。
月組本公演版は再演も2回目だから、オリジナリティを出そうといろいろ故意に変更している部分があり、新公はそんなややこしいことはせず、基本に忠実に演出しているのかもしれない。
なんにせよ、新公はわたしには感情移入しやすい『ロミジュリ』ぶりだった。
雪組ともチガウ、本公演ともチガウ、それでもなんかばーーんっ、と良かったのが、ロレンス神父@からんくん。
ちょ、からんくん、おっさん演じるの、腕上げたね!
前回の新公で、見た目がとっちゃんぼうやっていうか、かわいい女の子がおじさんコスプレしている据わりの悪さがあったのに、今回はちゃんとおっさんしている……って、そうか、コスプレ物だからか。スーツでおっさんやるより、作りやすいってことか。
でかいロミオ相手におっさん芝居して……って、前回新公もそうか(笑)。
ちっこい身体で包容力や年長さが出ているのはいい。
が、なんつってもラストシーンですよ。
ロミオとジュリエットの死を知り、嘆きのソロを歌う。
そこがもお、本気で見せ場。
「俺が主役!!」の勢いでやってます。
本役のエマさんはすごくうまい人だし、押し出しのいい派手な演技をする。
でも彼は決して「俺が主役!!」という芝居はしない。
役割をわきまえた派手さなんだ。
でもからんくんってば(笑)。
手加減なしで吠えてます。
虚ろな瞳とか慟哭とか、場も観客も圧倒させる気、満々。
いいなあ。
この子のこーゆーところが好きだ。
わたしはからんくんのロミオが見たかったです。心から。
見た目もかわいこちゃんでロミオタイプだし、歌えるし。
そしてなによりこの、自己陶酔型の芝居がロミオ向きだと思う。
今の時代の新公主演はトップスターの確実な切符じゃないんだし、路線にするかどうかではなく、こーゆー子に機会を与える懐の広さを見せて欲しかったよ、劇団。
パリス@星輝つばさくんは、これまた独自路線のパリス。大ぶりな顔を目立たせる小公子カット、その上カボチャパンツに白タイツ。……すげー徹底した不細工キャラを確立。そりゃコレを「理想の結婚相手」とされたら、ジュリエットもティボルトも怒るわ……。
いきなり仮面舞踏会という、わかりにくい構成なので、とにかくひとめで「ナイわー」と思わせるキャラを作ってくるのはいい。
花組でいうなら、タソがやりそうだなあコレ、と思った……。星輝くんはそっちへ進む人なのか。前回の新公では片方の役がやっぱタソ系だったけど……。
ティボルト@ゆうきくん、黒塗り似合うねー。体格もいいので、ティボルト役は似合う。
しかし彼はいつかどこかでばーんと変わることがあるのかなあ。抜擢が早かったため、もう5年くらい同じテンションのゆうきくんを見続けているわけだが、新公主演しても変わらないし、今回本公演で女役しても変わらないし……あとどうすれば化けてくれるのかなあ。
愛@隼海くんは……女役なの? キミって女の子だったの?ってところからスタートしているもので、慣れないまま終了しちゃった。
わたしはどうも、隼海くんを女の子認定してなかったようで、「隼海くんの中の人が女の子である」という基本事項にくらくらしていた。
首から下が別人に見える……だって首から下は女性ですよ……隼海くんなのになんでそんなことに……。
わたしは隼海くんをなんだと思ってるんだろう……いやその、彼のアグレッシヴな芸風が好きなんですが……そうか、女の子だったのかー。
モンタギュー卿@輝城くん、キャピュレット卿@貴澄くんはあまり琴線に触れず……いやその、うまいことはわかってるし。
輝城くんはモンタギュー男の方が印象強いわー。
ピーター役の麗奈くんも、キャピュレット男姿が不穏でかっこよかった。迫力ある顔立ちだから、ダークな役作りだとそれがさらに映えるなあ。
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